端数処理ルール、給与額、表示する小数点以下の桁数

給与ベースの給与額、年間値および給与範囲に対して個別の端数処理ルールを指定できます。また、給与レコードに表示するすべての数値給与値に表示する小数点以下の桁数を指定できます。

「報酬管理」作業領域で「給与ベース」タスクを使用します。

端数処理ルールおよび使用方法

金額と範囲で各端数処理ルールがどのように使用されるかを次に示します。

端数処理ルール 使用方法
給与額

給与額を含む計算で使用されます。たとえば:

  • 3.5%など、パーセントを使用して給与を増やす場合
  • 給与を別の周期(月次から年次など)に変換する場合
  • 特定の常勤換算(たとえば1 FTEから0.5 FTE)に基づいて給与を按分する場合

これは、パーセントまたは調整率から単純なコンポーネント金額を計算する場合にも使用されます。端数処理ルールは、コンポーネント金額の合計であるため、総合給与額には適用されません。

年間値 年俸および年間フルタイム給与額の表示方法を指定します。
給与範囲

給与範囲の表示方法、および改訂済給与範囲の計算時期を指定します。たとえば:

  • 給与範囲をある周期から別の周期に変換する場合
  • 給与差分を適用する場合

端数処理ルールを金額と値に設定すると、その後に常に適用されます。以前に計算された金額および値には影響しません。履歴および現在の給与額の一貫性を確保する方法を次に示します:

  1. 既存の給与ベースを編集するかわりに、新しいルールを使用して別の給与ベースを作成します。
  2. この新しい給与ベースで特定の日付から給与レコードを更新します。

HCMデータ・ローダーやHCMスプレッドシート・データ・ローダーなどのロード・ツールを使用すると、この移行をシームレスに行うことができます。古い給与ベースを必ず「非アクティブ」に設定してください。このようにすると、個人が給与提案の一部としてそれを追加できなくなります。

端数処理ルールの小数部および表示する小数部

給与額端数処理ルールの小数部を、表示する小数部と一致させることをお薦めします。小数部と端数処理ルールが一致しないと、どうなるかを次に示します。

不一致の問題 シナリオ例 結果の例
表示する小数点以下の桁数が端数処理ルールより長い場合、給与額の末尾に余分なゼロが入ります。

給与額: 15.7923234

表示する小数部: 4

端数処理ルール: 最も近い.01

計算によって、金額が15.79に丸められ、給与ページに金額が15.7900として表示されます
表示する小数部が端数処理ルールよりも短い場合、給与額は切り捨てられます。

給与額: 15.7923234

表示する小数部: 2

端数処理ルール: 最も近い.0001

計算によって、金額が15.7923に丸められ、給与ページに金額が15.79として表示されます

給与エレメント・エントリでは、給与ベースから表示される小数点以下の桁数は無視されます。これは、エレメントで通貨定義の小数点が常に使用されるためです。たとえば、US通貨を小数点以下2桁に定義します。給与額表示が4桁に設定されている場合でも、エレメント・エントリは金額を2桁に丸めます。