拡張原価処理による取得原価
拡張原価処理による購買オーダー・トランザクションの取得原価の計算機能にオプト・インすると、購買オーダー・トランザクションの取得原価は新しい処理ロジックを使用して計算されます。
新しい処理ロジックによって、以下の処理が行われます:
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取得原価は、新しい文書情報が使用可能になるたびに計算されます。
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照合オプションがオーダーに設定されている場合、請求書差異金額は購買オーダー数量全体について考慮され、搬送済数量に按分されます。
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照合オプションが受入に設定されている場合、各受入の請求書を決定でき、請求書差異金額は請求書と照合される受入の受入数量に消し込まれます。
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新しい取得原価が古い取得原価と比較され、デルタ取得原価調整が生成されます。
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経過勘定決済によって取得原価調整がトリガーされ、請求書金額は搬送済数量に按分するための最終金額とみなされます。
この新しい処理ロジックを使用する利点は次のとおりです:
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拡張ロジックを使用して、原価会計および受入会計全体の受入検査勘定を消し込みます。
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購買オーダー関連のトランザクションでは、原価会計処理日のかわりにトランザクション日がプロセッサで使用されるため、より正確に通貨換算を実施できます。
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原価会計の請求書価格差異調整イベントは、買掛/未払金で使用される期間と同じ一般会計期間に転記されます。
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請求書金額全体が購買オーダーのオーダー数量ではなく正味搬送済数量にわたって配賦されます。
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きめ細かいトラッキング、各購買オーダー価格イベントの照合と処理が容易になり、イベントの混合がなくなります。
オープン・ステータスの1月23日のトランザクションおよび対応する会計日の例を見てみましょう。
トランザクション日 | 原価計算済日 | イベント | 数量 | 単価 | 合計金額 | 計上日 |
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1/17/2023 | 1/17/2023 | 購買オーダー | 2000 | 900 | 1,800,000.00 | |
1/18/2023 | 1/18/2023 | 受入 | 1500 | 900 | 1,350,000.00 | 1/18/2023 |
1/18/2023 | 1/18/2023 | 提供 | 1500 | 900 | 1,350,000.00 | 1/18/2023 |
1/31/2023 | 2/01/2023 | 請求書 | 1500 | 1000 | 1,500,000.00 | 2/01/2023 |
トランザクションおよび対応する配分は、表の計上日に従って計上されます。 請求書は、一般会計の2/01/2023に計上されます。 この日付は、入金会計および原価会計の計上日として使用されます。
たとえば、請求書が一般会計の1/31/2023に計上されているが、1月23日が原価会計でクローズされている場合、2月23日がオープンであれば、受入会計の計上日は1/31/2023となり、原価会計の原価計算日および計上日は2023年2月1日になります。