クロスデバイス・キャンペーン

クロスデバイス・キャンペーンを使用すると、既知の顧客について、コンテンツを一貫して提供し、訪問回数をカウントできます。

キャンペーンをクロスデバイス・キャンペーンとして作成すると、Cookieのかわりに顧客プロファイル・ストアが使用され、特定の顧客の訪問に関する情報が保持されます。それぞれの訪問者に同じバリアントが提供され、異なるブラウザおよびデバイスをまたいで一意のユーザーとしてカウントされます。

ノート: 顧客プロファイル・ストアおよびクロスデバイス・キャンペーンには、プレミアム顧客プロファイルのクラウド・サービス・ライセンスが必要です。サイトに対して有効にする場合または質問がある場合は、My Oracle Support (MOS)に連絡してください。

前提条件

  • プレミアム顧客プロファイルのクラウド・サービス・ライセンス。
  • サイトに対してクロスデバイス・キャンペーンを有効にする必要があります。
  • サイトで顧客データ・インポートを使用することはできません。
  • キャンペーンは、Campaign Designerで作成する必要があります(管理UIキャンペーンはサポートされていません)。
  • 訪問者を識別する機能。

訪問者が特定のデバイスで識別されると、後で参照するために、その外部IDがローカルにキャッシュされます。この再訪問者は、ログインしなかった場合でも、クロスデバイス機能によるメリットを得ることができます。

クロスデバイス・キャンペーンは、既知の顧客に対してのみ生成されます。訪問者を評価するには、外部訪問者IDで識別する必要があります。Maxymiserには使用可能な外部IDスロットが5つあります。詳細は、外部訪問者IDの設定方法を参照してください。

キャンペーンにクロスデバイスのサービスおよびトラッキングを設定する手順は、次のとおりです。

  1. キャンペーンの概要ページに移動します。
    キャンペーンの概要ページのイメージ
  2. 「Cross-device campaign」セクションで、リンクをクリックして訪問者の特定に使用するスロットを選択します。
  3. 「Use for CRM」を選択してスロットを指定します。

重要: 指定した外部IDが移入されていない場合、その訪問者にクロスデバイス・キャンペーンは適用されません。

サンプル・ユースケース

example.comのホームページで、DefaultおよびNew subscribe buttonが設定されたクロスデバイスA/Bテスト・キャンペーンが実施されています。

  1. Joeが自分のラップトップでexample.comのホーム・ページを訪問すると、JoeのID値がクロスデバイス外部IDスロットに収集されます。
  2. Joeに対する生成がバリアント"New subscribe button"で発生します。
  3. Joeが自分のスマートフォンでexample.comのホーム・ページを訪問すると、JoeのID値がクロスデバイス外部IDスロットに収集されます。
  4. Joeは同じ訪問者として認識され、New subscribe buttonバリアントが提供されます。
  5. Joeのスマートフォンでの訪問は、新しい生成としてカウントされません。

デバイスを横断してパーソナライズするための標準属性とカスタム属性の使用方法

標準属性は、同一の顧客が2つの異なるデバイスでクロスデバイス・キャンペーンを訪問した場合に、それが同じ顧客であるという事実に基づいて計算されます。たとえば、サイトで今日あるユーザーが1つのデバイスで特定され、1週間後に別のデバイスで再度特定されると、new vs Returning属性の値は7日になります。

カスタム属性も同様に機能します。たとえば、Loyalty顧客属性の値としてNewVIPがある場合、1つのデバイスでVIPになったユーザーは、別のデバイスでそのページを訪問すると、Loyalty属性にVIP値が設定されます。

コンバージョン率への影響

通常のキャンペーンでは、テスト中のサイトに新しいデバイスでアクセスした顧客は一意の訪問者としてカウントされます。これにより、一意の訪問の数が増加するため、コンバージョン率に影響を及ぼす可能性があります。

ユーザー ラップトップでのWebサイト訪問 モバイルでのWebサイト訪問 コンバージョン発生
Joe モバイルWebサイト
Lucy   ラップトップのWebサイト
  • クロスデバイス・キャンペーンのコンバージョン率: 2コンバージョン/2つの一意の訪問= 100%
  • 通常のキャンペーンのコンバージョン率: 2コンバージョン/3つの訪問= 66%

レポートおよびセグメンテーションへの影響

Maxymiserの標準属性およびカスタム属性は、生成の時点で追跡されます。クロスデバイス・キャンペーンの訪問者に対する生成は、複数回の訪問に対して1回のみ発生するため、生成の時点の属性値に基づいてカテゴリにセグメント化されます。

ユーザー ラップトップによるWebサイト訪問時の場所 モバイルによるWebサイト訪問時の場所 コンバージョン発生 通常のキャンペーンのセグメント クロスデバイス・キャンペーンのセグメント
Joe London Berlin モバイルWebサイト Berlin London
Lucy London   ラップトップのWebサイト London London
  • クロスデバイス・キャンペーン: JoeはLondonの訪問者としてセグメント化されますが、コンバージョンはBerlinで発生しました。これは、生成の時点でLondonにいたためです。
  • 通常のキャンペーン: JoeはBerlinの訪問者としてセグメント化されます。これは、2回目の訪問が新しい生成とみなされ、その場所の値がBerlinであるためです。

ヒント: アクション属性を使用して、ユーザーをセグメント化する際に基になる値を格納できます。詳細は、アクションおよびアクション属性を参照してください。

通常のキャンペーンとクロスデバイス・キャンペーンのカスタム属性プロファイルのマージ

通常のキャンペーンの顧客プロファイルに含まれるカスタム属性値は、ブラウザのCookieに格納され、そこから取得されますが、クロスデバイス・キャンペーンでは顧客プロファイル・ストアが使用されます。

両方のタイプのキャンペーンを同じページで並行して実行できます。カスタム属性値が両方のプロファイルに存在する場合は、最新の属性値がもう片方のプロファイルにコピーされるため、常に正しいソースに最新のデータが含まれるようになります。

関連項目

ターゲッティングの属性

アクションおよびアクション属性

顧客プロファイル・ストア

顧客プロファイル・ストア, カスタム属性, プレミアム顧客プロファイルのクラウド・サービス, クロスデバイス・キャンペーン