ヘッダー・レベル端数処理の例

この例では、ヘッダー・レベルの端数処理により通貨換算が処理され、端数処理差異が計上される方法を示します。

シナリオ

ABC社は元帳通貨としてユーロを使用し、3つの明細品目を含む請求書をノルウェーのクローネで受け取ります。この例におけるクローネとユーロの換算レートは6.55957です。

トランザクションの詳細

該当するビジネス・ユニットで「ヘッダー・レベル端数処理の使用」売掛/未収金システム・オプションが有効になっており、「ヘッダー端数処理勘定」が定義されています。

この表は、請求書の各明細金額を換算するために実行される計算を示しています。

品目/説明

金額(クローネ)

換算レート

金額(ユーロ)

コメント

15.00

6.55957

2.29

端数を切上げ

ペン

12.00

6.55957

1.83

端数を切上げ

封筒

25.00

6.55957

3.81

端数を切捨て

小計

52.00

該当なし

7.93

品目の合計

端数処理差異

該当なし

該当なし

- 0.01

該当なし

合計金額

52.00

6.55957

7.92

端数を切捨て

「ヘッダー・レベル端数処理の使用」売掛/未収金システム・オプションが有効になっているため、Receivablesは、売掛/未収金勘定に割り当てられたヘッダー・レベルでの合計請求書金額の通貨換算と、各収益勘定に割り当てられた明細レベルでの通貨換算合計との間の端数処理差異を計算する必要があります。この差異が、指定されたヘッダー端数処理勘定に転記されます。

換算結果

Receivablesは、まず各明細品目をクローネからユーロに換算してから合計し、合計7.93 EURを算出します。次に、明細金額を請求書通貨(クローネ)で個別に加算してから元帳通貨に換算し、合計7.92 EURを算出します。

端数処理差異.01が、売掛/未収金システム・オプションで定義されているヘッダー端数処理勘定に割り当てられます。