受取手形バッチのトランザクションの準備

「受取手形バッチの作成」プロセスを使用してトランザクションから受取手形を生成する予定がある場合は、受取手形バッチの対象として適格になるようにトランザクションを準備する必要があります。

受取手形バッチの対象となるトランザクションを準備するには、次に示すそれぞれの作業に関連するタスクをレビューし、必要に応じて実行してください。

  • 顧客の準備

  • 受取手形作成入金方法の割当

  • 受取手形バッチに適格なトランザクションのレビュー

  • 顧客名宛人銀行口座の設定

顧客の準備

受取手形トランザクションの顧客を準備します。顧客を名宛人として定義し、該当するトランザクションに名宛人を割り当てる必要があります。

次の2つのタスクを実行します。

  1. 顧客を名宛人として定義します。

    受取手形の名宛人サイトとして請求先顧客サイトを定義します。受取手形を作成する予定のそれぞれの顧客アカウントについて、名宛人サイトを定義する必要があります。

    すでに請求先サイトとして定義されている適用可能なサイトごとに、次の手順を実行します。

    1. 「サイトの編集」ページの「サイト詳細」タブにナビゲートします。

    2. ビジネス目的「名宛人」を割り当てます。

    3. 受取手形参照勘定科目として受取手形、未払受取手形、送金済受取手形およびファクタリング受取手形を入力します。

  2. 請求先顧客として名宛人をトランザクションに割り当てます。

    該当するそれぞれのトランザクションに顧客名宛人を請求先顧客として割り当てます。トランザクションの商品およびサービスの責任を負うパーティとして、名宛人を請求先顧客として指定する必要があります。

受取手形作成入金方法の割当

受取手形に消し込むそれぞれのトランザクションに受取手形作成入金方法を割り当てます。受取手形作成入金方法では、トランザクション・タイプ、満期日、受取手形番号、および受取手形ごとの最小請求額と最大請求額を指定し、トランザクションを受取手形にグループ化する方法を決定します。

受取手形作成入金方法は、トランザクションに手動で割り当てることも自動的に割り当てることもできます。

受取手形作成入金方法を自動的に割り当てるには:

  1. 顧客名宛人として定義した請求先サイトの「サイトの編集」ページを開きます。

  2. 「支払詳細」タブで、1つ以上の受取手形作成入金方法を追加します。

  3. これらの入金方法のいずれかを「プライマリ」として設定します。

    手動で入力したトランザクションまたは自動インボイスを使用してインポートしたトランザクションのうち、この請求先顧客名宛人サイトに属するトランザクションにプライマリ入金方法が自動的に割り当てられます。

受取手形作成入金方法を手動で割り当てるには:

  1. 「トランザクションの編集」ページでトランザクションを開きます。

  2. 「支払」タブを開き、目的の入金方法を「入金方法」フィールドで選択します。「入金方法」フィールドの選択リストには、請求先顧客名宛人に割り当てられたすべての入金方法が含まれます。

ノート: 受取手形作成入金方法で、「顧客毎」または「顧客支払期日毎」のいずれかの「受取手形数ルール」が使用されている場合、受取手形を自動的に生成するには、さらに、該当する請求先顧客名宛人サイトのプライマリ・ビジネス目的として「名宛人」を設定する必要があります。これは、顧客名宛人が、トランザクションを決定する要素であるためです。

受取手形バッチに適格なトランザクションのレビュー

「受取手形バッチの作成」プロセスを実行すると、ビジネス・ユニットに属する顧客名宛人およびプロセス実行で入力したパラメータ値に基づいて、すべての適格なトランザクションが選択されます。

次の表では、受取手形バッチの対象となるトランザクションを選択する際に適用されるルールについて説明します。

機能

ルール

不適格なトランザクション

「受取手形バッチの作成」プロセスを使用して、係争トランザクションまたは他の受取手形を受取手形に割り当てることはできません。

通貨

「通貨」パラメータに値を入力すると、受取手形を作成するために、この通貨のトランザクションのみが選択されます。

「通貨」パラメータに値を入力しない場合は、選択されたトランザクションの通貨に応じて、様々な通貨で受取手形が作成されます。

このプロセスでは、同じ通貨と換算レートを持つ、適格なすべてのトランザクションから受取手形が生成されます。

デビット・メモとクレジット・メモ

支払条件が「即時」のデビット・メモとクレジット・メモをバッチ処理する場合、これらのデビット・メモとクレジット・メモは、手形に割り当てられた支払期日グループ化ルールに関係なく、使用可能な最初の受取手形に含まれます。

ノート: さらに、デビット・メモとクレジット・メモの金額は受取手形の最大額(定義されている場合)に準拠する必要があります。手形に消し込まれるデビット・メモとクレジット・メモの合計が、手形について指定された最大額を超過すると、手形を適切な額にするために、1つ以上のデビット・メモまたはクレジット・メモが除外されます。

顧客名宛人銀行口座の設定

通貨、換算レート、請求先顧客銀行口座、および受取手形作成入金方法に割り当てられた設定によって、トランザクションを受取手形にグループ化する方法が決まります。

適格なトランザクションの顧客名宛人銀行口座は、トランザクションを受取手形にグループ化するための追加ルールとして機能します。「受取手形バッチの作成」プロセスでは、同じ顧客名宛人銀行口座を持つトランザクションから個々の受取手形が作成されます。

ノート: 顧客名宛人銀行口座は、受取手形に消し込まれるトランザクションと同じ通貨である必要があります。

手動で入力したトランザクションまたは自動インボイスを使用してインポートしたトランザクションに顧客名宛人銀行口座を自動的に割り当てるには:

  1. 「サイトの編集」ページの「サイト詳細」タブで、該当するそれぞれの顧客名宛人サイトについて、追加のビジネス目的「請求先」を割り当てます。

  2. 「サイトの編集」ページの「支払詳細」タブにある「銀行口座」セクションで、請求先サイトの顧客名宛人銀行口座を入力します。

  3. この銀行口座を「プライマリ」として設定します。

「受取手形バッチの作成」プロセスによって作成された受取手形は、次の両方の条件が当てはまる場合、トランザクションの銀行口座を継承します。

  • 顧客名宛人サイトが請求先サイトでもあります。

  • 受取手形作成入金方法で、「顧客毎」または「顧客支払期日毎」のいずれかの「受取手形数ルール」が使用されていません。

受取手形作成入金方法の「受取手形数ルール」「顧客毎」または「顧客支払期日毎」である場合、「受取手形バッチの作成」プロセスによって作成された受取手形にトランザクションの銀行口座が継承されるのは、次の両方の条件に該当するときのみです。

  • 銀行口座が、「プライマリ」としてマークされた顧客名宛人サイトに割り当てられています。

  • プライマリ名宛人サイトが請求先サイトでもあります。

適格なトランザクションの銀行口座がプライマリ名宛人サイトに割り当てられていない場合は、顧客名宛人銀行口座なしで受取手形が作成されます。