20 HCMデータ・ローダーのベスト・プラクティス
この章の内容は次のとおりです。
HCMデータ・ローダーのベスト・プラクティス: 考慮する点
このトピックでは、データ・ロードのいくつかのベスト・プラクティスについて説明します。HCMデータ・ローダーを使用したデータの作成および保守を正常に実施するために、次の推奨事項に従ってください。
ソース・キー
ソース・キーは、すべての実装に使用可能な推奨されるキー・タイプです。データを作成するときにソース・キーを指定すると、ソース・キーを使用して、該当のデータを更新したり、単に参照することもできます。
ユーザー・キーのみを使用してオブジェクトを識別する場合、一部のオブジェクトは更新できません。たとえば、ユーザー・キーのみを指定する場合、就業者オブジェクトのほとんどのコンポーネントは更新できません。変更対象となる属性は、通常、レコードの識別に使用される属性です。たとえば、個人住所コンポーネントでは、更新する住所の識別と新しい値の指定の両方にAddressLine1属性が使用されます。したがって、可能な場合は、常にソース・キーを使用することをお薦めします。
データ移行
HCMデータ・ローダーを使用してビジネス・オブジェクトを作成する場合は、次のようにします。
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.zipファイルごとに1つのオブジェクト・タイプを提供します。たとえば、.zipファイルをジョブに対して1つ、等級に対して1つ、就業者に対して1つ、などのように作成します。データ参照エラーを回避するには、確実に正しい順序で.zipファイルをロードし、次のファイルをロードする前にすべてのエラーを修正する必要があります。
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特に、大量のデータをロードする場合は、必要でなくなったデータ・セットのステージ表データを定期的にパージします。
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有効日データを作成するためのルールを理解し、これに従います。
オブジェクトの更新
HCMデータ・ローダーを使用してビジネス・オブジェクトを更新する場合は、次のようにします。
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有効日データを保守するためのルールを理解し、これに従います。特に、既存の先日付の変更がすべて保持されるように、常に
SET PURGE_FUTURE_CHANGES N
命令を.datファイルに含めてください。 -
同じ.zipファイルで、すべてのビジネス・オブジェクト・ファイルを提供します。これらはHCMデータ・ローダーによって正しい順序で処理されます。参照先となるデータは、それを参照するデータよりも前にロードされます。
注意: ビジネス・オブジェクト・ファイル間に依存性が存在する場合は、METADATA行に、依存オブジェクトを参照するサロゲートID属性を含めます。たとえば、Worker.datファイルとJob.datファイルの両方を一緒にロードする場合があります。就業者オブジェクトに新規ジョブへの参照が含まれる場合は、Worker.datファイルのMETADATA行にJobId属性を含める必要があります。このルールは、ユーザー・キーも指定する場合にも適用されます。JobId属性の値を指定する必要はありません。この属性をMETADATA行に含めることによって、HCMデータ・ローダーが依存性を識別できます。
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変更されたすべての属性値、および更新するレコードへの一意の参照を指定します。また、ファイル内のオブジェクト間に依存性が存在する場合は、METADATA行にサロゲートID属性を含めます。それ以外の場合、.datファイルのMETADATA行に未変更のオプション属性を含めないでください。HCMデータ・ローダーでは、METADATA行のすべての属性名が検証されます。データを指定しない属性を含めると、パフォーマンスに悪影響を与えます。
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同じファイル内の同じレコードに、DELETEとMERGEの両方の命令を含めないでください。HCMデータ・ローダーでは、ファイル行の処理順序は保証されません。
ステージ表の維持: 手順
大量のデータをOracle HCM Cloudにロードすると、HCMデータ・ローダー・ステージ表のサイズが急速に増加する可能性があります。ステージ表で必要なくなった、処理済のデータ・セットは削除することをお薦めします。ステージ表データを削除する頻度は、データ・ロードのボリュームおよび頻度によって異なります。データ移行中に、処理が完了したすべての大規模なデータ・セットを削除することを検討してください。ただし、ステージ表データを削除すると、元に戻すことはできません。レポートするステージ表データまたはエラー情報を抽出するステージ表データは削除しないでください。
次のものを削除できます。
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「データのインポートおよびロード」ページでの個々のデータ・セット
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「ステージ表データの削除」ページでの複数のデータ・セット
1つのデータ・セットの削除
ステージ表から1つのデータ・セットを削除するには、次の手順に従います。
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「データ交換」作業領域の「タスク」パネル・タブで、「データのインポートおよびロード」を選択します。
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「データのインポートおよびロード」ページの「検索結果」セクションで、削除するデータ・セットを選択します。検索基準を使用して、このセクションに表示されるデータ・セットを絞り込むことができます。
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「削除」をクリックします。
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「要求の予定」ダイアログ・ボックスで、「ソース・ファイルの削除」パラメータを「はい」に設定し、Oracle WebCenter Contentサーバーからソース・ファイルを削除します。
注意: ソース・ファイルを削除しなくても、ステージ表データを削除できます。ただし、「ソース・ファイルの削除」パラメータが「はい」に設定されたこのデータ・セットをロードした場合、このソース・ファイルはすでに削除されています。この場合は、ここで「はい」を選択すると影響はありません。 -
「送信」をクリックします。削除プロセスのIDが表示されます。
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「OK」をクリックして確認ダイアログ・ボックスを閉じます。
複数のデータ・セットの削除
複数のデータ・セットのステージ表データまたは特定の条件に一致するデータ・セットを削除するには、次の手順に従います。
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「データ交換」作業領域の「タスク」パネル・タブで、「ステージ表データの削除」を選択します。
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「ステージ表データの削除」ページで、検索基準を設定し、取得するデータ・セットを特定します。デフォルトでは、現在のユーザーが作成したすべてのデータ・セットおよび前月に更新されていないすべてのデータ・セットがリストされます。
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「検索結果」表のすべてのデータ・セットを削除することを確認し、「スケジュール」をクリックします。
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Oracle WebCenter Contentサーバーからデータ・セットのソース・ファイルを削除するには、「ソース・ファイルの削除」パラメータを「はい」に設定します。
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「送信」をクリックします。
削除プロセスのステータスをレビューするには、「ステージ表データの削除」ページの「プロセス」表をリフレッシュします。