4 HCMデータ・ローダーを使用するための準備

この章の内容は次のとおりです。

HCMデータ・ローダー構成パラメータ

HCMデータ・ローダー構成パラメータにより、HCMデータ・ローダーのインポート・プロセスとロード・プロセスが制御されます。パラメータのデフォルト設定は、多くの要件に適しています。ただし、環境の構成とロード中のデータ量に適合するように、これらの設定を変更できます。ユーザーは、「要求の予定」ページでのファイルのロード時またはHCMデータ・ローダーWebサービスの使用時に企業設定を上書きすることもできます。

企業用に提供された設定をレビューまたは更新するには、「設定および保守」作業領域のHCMデータ・ローダーの機能領域で、「HCMデータ・ローダーの構成」タスクを実行します。次の表は、各パラメータのデフォルト値を示しています。

パラメータ デフォルト値

スレッド別複合エラー・スタック・トレース・オカレンス

5

スレッド別データ・エラー・スタック・トレース・オカレンス

2

ソース・ファイルの削除

Y

ロード・グループ・サイズ計算の使用可能

はい

UIメッセージ変換使用可能

はい

ファイル処理

インポートおよびロード

ファイル文字セット

UTF-8

ファイル暗号化

なし

HCMデータ・ローダー・スコープ

全体

インポートのキャッシュ消去限度

2400

インポートのコミット・サイズ

100

ロードのキャッシュ消去限度

500

ロード・グループ・サイズ

100

インポートの最大コンカレント・スレッド

8

ロードの最大コンカレント・スレッド

8

インポート・エラーの最大パーセンテージ

100

ロード・エラーの最大パーセンテージ

100

転送グループ・サイズ

100000

HCMデータ・ローダー構成パラメータ

スレッド別複合エラー・スタック・トレース・オカレンス

スタック・トレースが記録されている処理スレッドの複合エラー・オカレンスの最大数。

スレッド別データ・エラー・スタック・トレース・オカレンス

スタック・トレースが記録されている処理スレッドのデータ・エラー・メッセージ・オカレンスの最大数。

ソース・ファイルの削除

処理実行後、Oracle WebCenter Contentサーバーからソース・ファイルを削除するかどうかを指定します。デフォルトでソース・ファイルを保持する場合は、「N」(いいえ)に設定します。

ロード・グループ・サイズ計算の使用可能

ロード・グループ・サイズを自動的に計算するかどうかを指定します。処理するオブジェクトと使用可能なコンカレント・スレッドの数に基づいて最適なロード・グループ・サイズが計算されるようにするには、「はい」に設定します。「ロード・グループ・サイズ計算の使用可能」「はい」の場合、「ロード・グループ・サイズ」パラメータは「要求の予定」ページに表示されません。また、「ロード・グループ・サイズ」のデフォルト値は無視されます。

UIメッセージ変換使用可能

「データのインポートおよびロード」ページのメッセージをサインイン・ユーザーの言語で表示するかどうかを指定します。翻訳メッセージを有効にするには、「はい」に設定します。このパラメータが「いいえ」に設定されている場合、メッセージは、インポートおよびロード要求を送信したユーザーの言語で表示されます。

ファイル処理

デフォルトのファイル処理。

「インポートおよびロード」では、インポートが完了すると自動的に有効なオブジェクトがロードされます。「インポートのみ」では、データがステージ表にインポートされますが、ロードは開始されません。

ファイル文字セット

ビジネス・オブジェクトおよび添付ファイルで使用される文字セット。

ファイル暗号化

デフォルトのファイル暗号化。

HCMデータ・ローダー・スコープ

HCMデータ・ローダーをすべてのデータのロードに使用するかどうかを指定します。

リリース10以降の新しいカスタマについてのみ、「HCMデータ・ローダー・スコープ」パラメータのデフォルト値は「全体」となります。この設定は変更できません。

リリース9からアップグレードする既存のカスタマの場合、このパラメータのデフォルト値は「限定」です。「全体」に設定した場合、設定を「限定」に戻すことはできません。

インポートのキャッシュ消去限度

キャッシュが消去される前に処理されるデータベース行の数。

インポートのコミット・サイズ

各コミット間でインポートされるファイル行の数。

変更を要求されないかぎり、この値を変更しないでください。

ロードのキャッシュ消去限度

キャッシュが消去される前にステージ表からロードされるビジネス・オブジェクト・インスタンスの数。

変更を要求されないかぎり、この値を変更しないでください。

ロード・グループ・サイズ

単一スレッドにより単一の作業ユニットとして処理されるビジネス・オブジェクトの数。

インポートの最大コンカレント・スレッド

ステージ表にデータをインポートするときに同時に実行されるスレッドの最大数。

ロードの最大コンカレント・スレッド

ステージ表からアプリケーション表にデータをロードするときに同時に実行されるスレッドの最大数。

このパラメータは、「ロード・グループ・サイズ」パラメータとともに使用されます。「ロード・グループ・サイズ」パラメータに基づく、オブジェクトのロードに必要なスレッドのみが作成されます。

インポート・エラーの最大パーセンテージ

オブジェクトのインポート・プロセスが停止する前にビジネス・オブジェクト内で発生する可能性があるエラーのあるファイル行のパーセンテージ。

ロード・エラーの最大パーセンテージ

ロード・プロセスが停止する前にビジネス・オブジェクトに対して発生する可能性があるエラーのあるビジネス・オブジェクト・インスタンスのパーセンテージ。

転送グループ・サイズ

コンカレント・スレッドにより単一の作業ユニットとして処理されるファイル行の数。

HCMデータ・ローダー・スコープ: 説明

「HCMデータ・ローダー・スコープ」パラメータにより、HCMデータ・ローダーを使用してロードできるビジネス・オブジェクトおよび使用可能な他のデータ・ローダーが決まります。次の表に示すように、「HCMデータ・ローダー・スコープ」パラメータに設定可能な値は2つです。

「HCMデータ・ローダー・スコープ」の値 説明

限定

HCMデータ・ローダーを使用して、その前身であるHCMファイルベース・ローダーでサポートされていないビジネス・オブジェクトのみをロードできます。

全体

HCMデータ・ローダーを使用して、すべてのサポートされるビジネス・オブジェクトをロードできます。HCMファイルベース・ローダーは無効になるため、使用できません。

以前のリリースからリリース10にアップグレードしたカスタマの場合、このパラメータのデフォルト値は「限定」です。HCMファイルベース・ローダーを引き続き使用しているときは、「HCMデータ・ローダー・スコープ」の設定を「限定」のままにします。ただし、HCMファイルベース・ローダーのかわりにHCMデータ・ローダーを使用することを計画する必要があります。HCMデータ・ローダーを使用しているときに完全にビジネス・オブジェクトがサポートされるようにするには、「HCMデータ・ローダー・スコープ」「全体」に設定します。

リリース10以降の新しいカスタマについては、このパラメータのデフォルト値は「全体」になっています。

注意: 「HCMデータ・ローダー・スコープ」は、「全体」から「限定」には変更できません。

制限されたオブジェクト

「HCMデータ・ローダー・スコープ」「限定」に設定されている場合、HCMデータ・ローダーを使用して、次の表に示すオブジェクトをロードすることはできません。「HCMデータ・ローダー・スコープ」「全体」に設定されている場合にのみ、HCMデータ・ローダーを使用してこれらをロードできます。

モジュール ビジネス・オブジェクト ビジネス・オブジェクト翻訳

休暇欠勤管理

個人休暇欠勤エントリ

該当なし

休暇欠勤管理

個人残余詳細

該当なし

報酬

給与

該当なし

報酬

給与ベース

該当なし

グローバルHR

処理

処理翻訳

グローバルHR

処理事由

処理事由翻訳

グローバルHR

コンテンツ項目

コンテンツ項目翻訳、コンテンツ項目評点摘要翻訳

グローバルHR

コンテンツ項目関係

該当なし

グローバルHR

部門ツリー

該当なし

グローバルHR

部門ツリー・ノード

該当なし

グローバルHR

教育機関

教育機関翻訳

グローバルHR

等級

等級変換、等級ステップ変換

グローバルHR

等級ラダー

等級ラダー変換、ステップ・レート変換

グローバルHR

等級レート

等級レート変換

グローバルHR

ジョブ

ジョブ変換

グローバルHR

ジョブ・ファミリ

ジョブ・ファミリ変換

グローバルHR

事業所

事業所変換

グローバルHR

組織

組織変換

グローバルHR

個人連絡先

該当なし

グローバルHR

個人連絡先続柄

該当なし

グローバルHR

ポジション

ポジション変換

グローバルHR

評点モデル

評点モデル翻訳、評点カテゴリ翻訳、評点レベル翻訳

グローバルHR

タレント・プロファイル

タレント・プロファイル翻訳

グローバルHR

就業者

該当なし

グローバル給与

エレメント・エントリ

該当なし

「限定」モードでサポートされていないビジネス・オブジェクトのデータをロードしようとすると、データ・セット全体の処理が失敗します。

HCMスプレッドシート・データ・ローダーの使用方法

使用可能なHCMスプレッドシート・データ・ローダーのバージョンは、「HCMデータ・ローダー・スコープ」構成パラメータの値に応じて異なります。「HCMデータ・ローダー・スコープ」の設定とその結果は次のとおりです。

  • 全体: HCMスプレッドシート・データ・ローダーを使用して、HCMデータ・ローダーでサポートされるほとんどのオブジェクトをロードできます。HCMスプレッドシート・データ・ローダーのすべての機能を使用できます。

  • 限定: リリース11以前で使用可能だったHCMスプレッドシート・データ・ローダーのバージョンを使用できます。このバージョンでは、事前定義済スプレッドシートの静的リストが提供されます

注意: HCMスプレッドシート・データ・ローダー以外のスプレッドシート・データ・ローダーは、「HCMデータ・ローダー・スコープ」構成パラメータの設定に影響を受けることはありません。たとえば、給与バッチ・ローダーは、「HCMデータ・ローダー・スコープ」の値に関係なく使用できます。

参照オブジェクトの定義: 説明

ロードするビジネス・オブジェクトが、統合が有効でないためにHCMデータ・ローダーを使用してロードできないいくつかのビジネス・オブジェクトを参照している場合があります。これらのオブジェクトを参照しているデータをロードする前に、ターゲットのOracle HCM Cloud環境でこれらのオブジェクトを定義またはレビューします。このステップは、Oracle HCM Cloudの実装中に実行済である場合があります。

次の表は、このタイプの主なオブジェクトと、それをレビューまたは作成するために使用できるタスクを示しています。これらのタスクは、「設定および保守」作業領域で実行できます。

ビジネス・オブジェクト タスク

アプリケーション参照データセット

参照データ・セットの管理

アサイメント・ステータス・タイプ

アサイメント・ステータスの管理

ビジネス・ユニット

ビジネス・ユニットの管理

コンテンツ・タイプ

プロファイル・コンテンツ・タイプの管理

通貨コード

通貨の管理

エレメント・タイプ

エレメントの管理

法的エンティティ

法的エンティティの管理

公用語コード

言語の管理

プロファイル・タイプ

プロファイル・タイプの管理

スケジュール

勤務スケジュールの管理

.

外部オブジェクト参照

ロードするオブジェクトからこれらのオブジェクトを参照する場合は、そのユーザー・キーを使用します。(または、使用可能な場合は、そのサロゲートIDを使用できます)。HCMデータ・ローダーでは、すべてのサポートされるオブジェクトに対するビジネス・オブジェクト・ドキュメントが提供されます。このドキュメントに、外部オブジェクト参照に使用できるユーザー・キーが示されています。たとえば、ポジション・オブジェクトには、統合が有効でないビジネス・ユニット・オブジェクトへの参照があります。ポジションのドキュメントに、そのユーザー・キーとしてビジネス・ユニット名が示されています。したがって、ポジション・オブジェクトをロードするときに、ビジネス・ユニット名を使用して、関連するビジネス・ユニットを参照できます。ビジネス・オブジェクトの提供されているドキュメントを確認するには、「データ・ロードの開始」ページでオブジェクト名をクリックします。

値リストのレビュー: 説明

多くのオブジェクト属性の許可される値は、値リストで定義されています。一部の値リストは事前定義されており、更新できません。それ以外には、いくつかの値が含まれますが、独自に追加することもできます。場合によっては、事前定義済の値を編集または削除できます。Oracle HCM Cloudでは、値リストは参照タイプとして定義されています。事前定義済の参照タイプをレビューして、これらを使用するデータのロードを試みる前に必要に応じて更新を加えることをお薦めします。このプロセスは、Oracle HCM Cloudの実装中に完了している場合があります。

参照タイプのレビュー

参照タイプを管理するには、「設定および保守」作業領域のタスクの検索フィールドに%参照の管理と入力して関連するタスクを検索します。すべての使用可能な参照タイプのタスクがリストされます。たとえば、個人参照タイプを管理するには、「個人参照の管理」タスクを選択します。「個人参照の管理」ページで、編集する参照タイプを選択します。リストの内容は、次のとおりです。

  • 住所タイプ

  • 連絡先続柄

  • エスニシティ

  • 最終学歴

  • 表彰

  • 婚姻区分

  • 軍階級

  • 電話タイプ

  • 宗教

定義されている参照値が、ロードする予定のデータをサポートしていることを確認します。

ソース・システム所有者の定義: 手順

ソース・キーを使用することを計画している場合は、データをロードする前に、HRC_SOURCE_SYSTEM_OWNER参照タイプにソース・システム所有者の値を追加する必要があります。このタスクを実行するには、アプリケーション実装コンサルタントまたは人材管理アプリケーション管理者のジョブ・ロールが必要です。

「設定および保守」作業領域で「共通参照の管理」タスクを使用します。次の手順に従います。

  1. 「共通参照の管理」ページで、参照タイプHRC_SOURCE_SYSTEM_OWNERを検索します。

  2. 検索結果で、その参照コードを表示する参照タイプを選択します。

  3. ページの「参照コード」セクションで、「新規」アイコンをクリックして参照コード行を追加します。

  4. 行のフィールドに入力します。新しいコードが有効になり、ロードするデータに対して日付が有効になるようにします。

  5. 追加のソース・システム所有者の値に対して、ステップ3と4を繰り返します。

  6. 「保存してクローズ」をクリックします。

ビジネス・オブジェクト情報の検索: 説明

HCMデータ・ローダーを使用してビジネス・オブジェクトまたはコンポーネントを正常にロードするには、その構造、サポートされるキー・システム、データ書式および必須属性を把握する必要があります。また、オブジェクトに適用されるビジネス・ルールも把握する必要があります。このトピックでは、この情報を確認できる場所を示します。

ビジネス・オブジェクトの詳細

「データ・ロードの開始」ページでは、データ・ファイル・テンプレートを生成できます。「データ・ロードの開始」ページでビジネス・オブジェクトの名前をクリックすると、そのオブジェクトに関する情報が表示されます。この情報は、次のとおりです。

  • オブジェクトのコンポーネント階層

  • 階層内の現在選択されているコンポーネントのコンポーネント詳細。これには、次が含まれます。

    • その親コンポーネント、ファイル弁別子、データ・ファイル名および翻訳オブジェクトの名前

      ヒント: 翻訳オブジェクトの名前をクリックすると、その詳細が表示されます。
    • 統合キーをサポートしているかどうか

    • それが有効日かどうかと、有効日の場合はコンポーネントの初回開始日と最終終了日を変更できるかどうか

    • コンポーネントのアップロード可能な付加フレックスフィールド

  • コンポーネントの属性ごとに、次のものが表示されます。

    • その名前、タイプおよび長さ

    • 必須かどうか

    • それがキー値かどうか、またはキー値として使用できるかどうかと、キー値である(またはキー値として使用できる)場合はキー・タイプ

    • サロゲートIDのかわりに使用できる代替ユーザー・キー属性の名前

ヒント: 属性詳細をスプレッドシートにエクスポートする場合は、「処理」「Excelにエクスポート」を選択します。

ビジネス・ルール

Oracle Applicationsヘルプと『Oracle HCM Cloudとの統合』ガイドには、数多くのビジネス・オブジェクトに関するビジネス・ルール情報があります。『Oracle HCM Cloudとの統合』ガイドに記載されていないオブジェクトについては、My Oracle Support (https://support.oracle.com)の『HCMデータ・ローダー: ビジネス・オブジェクト・ドキュメント』(2020600.1)を参照してください。このドキュメントには、サポートされているビジネス・オブジェクトの属性の説明と、データ(.dat)ファイルの例が示されています。

Cloud Customer Connectでは、数多くのビジネス・オブジェクトのサンプル・データ・ファイルも入手できます。「ナビゲータ」「その他」「Cloud Customer Connect」を選択します。サインインしてから、「人材管理」ページでHCM Cloud統合のフォーラムを選択します。

My Oracle Supportのその他の文書では、特定のローカライゼーション用のビジネス・オブジェクトに関する情報が提供されています。多くは、文書『Oracle Fusion HCMのすべてのホワイト・ペーパー』(1504483.1)からリンクされています。次に例を示します。

  • 『Oracle Fusion HCM: HCM住所の検証』(2140848.1)

  • 『Oracle Fusion HCM: 個人名の検証』(2146270.1)

  • 『Oracle Fusion Human Capital Managementでの国別識別子の検証』(2159758.1)

就業者をロードするための準備: 考慮する点

就業者オブジェクトをロードする前に、次のことを決定する必要があります。

  • それらの就業者のユーザー・アカウントを自動的に作成するかどうか。

  • ユーザー資格証明を新しいユーザーに自動的に送信するかどうか。

  • 新しいユーザーに自動的にプロビジョニングするロール。ロールを1つも指定せずに作成されたユーザー・アカウントは自動的に停止されます。

このトピックでは、これらの決定についてそれぞれ説明します。

ユーザー・アカウントの自動作成

企業オプション「ユーザー・アカウント作成」により、新しい就業者に対して、それらの就業者の作成方法に関係なく、ユーザー・アカウントが自動的に作成されるかどうかが制御されます。企業でユーザー・アカウントが自動的に作成される場合、個々の就業者に対してアカウントが作成されないようにすることができます。アカウントが作成されないようにするには、ユーザー情報コンポーネントのGeneratedUserAccountFlag属性を組み込み、「N」に設定します。

注意: 「ユーザー・アカウント作成」「なし」に設定されている場合、個々の就業者についてこの設定を上書きすることはできません。

アップロードする就業者オブジェクトのユーザー情報コンポーネントに、ユーザー名を指定できます。そうしない場合、ユーザー名は、セキュリティ・コンソールで指定した企業のデフォルトの形式になります。デフォルトのユーザー名の形式は、プライマリ勤務先Eメールです。デフォルトの形式に加えた変更は、ユーザーの作成方法にかかわらず、企業のすべての新しいユーザーに適用されます。

新しいユーザーへのユーザー資格証明の送信

アップロードされた就業者に対してユーザー・アカウントを自動的に作成する場合、ユーザー名とパスワードをそのユーザーに自動的に通知できます。このメールを受信するすべての就業者について、ユーザー情報コンポーネントのSendCredentialsEmailFlag属性を「Y」に設定します。デフォルトでは、SendCredentialsEmailFlag「N」に設定されています。

就業者に対してSendCredentialsEmailFlagYに設定した場合は、有効な通知テンプレートがこのイベントに対して有効になるようにする必要があります。2つの事前定義済テンプレートが存在します。

  • 「新規アカウント・テンプレート」はユーザーへの通知用です。

  • 「新規アカウント・マネージャ・テンプレート」はユーザーのマネージャへの通知用です。

通知テンプレートを作成することもできます。通知テンプレートはセキュリティ・コンソールで管理されます。通知テンプレートに加えた変更は、企業に適用されます。

新しいユーザーへのロールのプロビジョニング

就業者に対してユーザー・アカウントが自動的に作成される場合、現在のロール・プロビジョニング・ルールで指定されているとおりに、ロールがこのユーザーに自動的にプロビジョニングされます。一括アップロードで作成したユーザーに対して、適切なロール・マッピングが存在することを確認します。

注意: すべてのユーザー・アカウントには、アクティブな状態を維持するために、1つ以上のロールが必要です。適切なロール・マッピングが存在せず、手動割当のロールをロードしていない場合は、新しいユーザー・アカウントがすぐに停止されます。このアカウントの自動停止を避けるには、就業者をロードする前に、その就業者に対してロール・マッピングを定義します。

HCMデータ・ローダー・プロセス・フローおよび接続のテスト: 説明

新しい環境で、必要のないデータを作成することなく、HCMデータ・ローダーのエンドツーエンド処理をテストすることが必要になる場合があります。HCMデータ・ローダー処理および接続が期待どおりに機能していることを確認した後、独自のデータを自信を持ってロードできます。このトピックでは、HCMデータ・ローダーのエンドツーエンド処理をテストする方法について説明します。

エンドツーエンド処理のテスト

HCMデータ・ローダーは次のものを備えています。

  • 「HCMデータ・ローダー・プロセス・フローおよび接続のテスト」プロセス

  • オブジェクトの例としてのオブジェクト

「HCMデータ・ローダー・プロセス・フローおよび接続のテスト」プロセスを送信する場合は、「処理」パラメータを「HCMデータ・ローダーのテスト」に設定します。このプロセスの動作は次のとおりです。

  1. 例オブジェクトに対して、MERGE命令のファイルを生成します

  2. ExampleObject.datファイルをExampleObject||<date and time>||.zipファイルに追加します

  3. Oracle WebCenter Contentサーバー上のhcm/dataloader/importディレクトリに、.zipファイルをアップロードします

  4. HCMデータ・ローダーを開始し、ファイルをインポートしてロードします

  5. ログ・ファイルを提供します

進捗と結果は、「データのインポートおよびロード」ページでレビューできます。

例オブジェクト

「HCMデータ・ローダー・プロセス・フローおよび接続のテスト」プロセスを実行する場合、例オブジェクトのデータがその独自の表に保存されます。データは、アプリケーション表には保存されません。「データ交換」作業領域の「ビジネス・オブジェクト詳細」ページで、例オブジェクトの構造および属性をレビューできます。例オブジェクトの特徴は、次のとおりです。

  • 子コンポーネント、孫コンポーネントおよび翻訳オブジェクトが含まれます

  • すべてのキー・タイプがサポートされます

  • 「作成および削除」処理がサポートされます

  • ほとんどのデータ型の属性が含まれます

  • 参照により検証される属性が含まれます

例オブジェクトに対して、テンプレート・ファイルを生成できます。

注意: オブジェクト変換の例オブジェクトが存在する場合でも、「HCMデータ・ローダー・プロセス・フローおよび接続のテスト」プロセスを実行したときに翻訳データは生成されません。

テスト・データの削除

「HCMデータ・ローダー・プロセス・フローおよび接続のテスト」プロセスを定期的に実行して、テスト・データおよび関連データ・セットを削除することをお薦めします。プロセスを送信する場合は、「処理」パラメータを「テスト・データの削除」に設定します。この場合、プロセスにより、DELETE命令のファイルが生成され、そのファイルがDeleteExampleObject||<date and time>||.zipファイルに追加されて、その.zipファイルがアップロードされます。

HCMデータ・ローダーを使用するための準備に関するFAQ

データは多言語でロードできますか。

はい。必要な言語の言語パックをインストールする必要があります。クラウド実装の場合は、環境が提供される前に、要求した言語パックがインストールされている場合があります。または、サービス要求(SR)を発行して、言語パックを要求できます。