24適格プロファイル

この章の内容は次のとおりです。

適格プロファイルに適格基準を追加した後、適格を制限するオブジェクトにそのプロファイルを関連付けます。

次の図は、適格コンポーネント間の関係を表しています。

次の図は、適格プロファイル・コンポーネントと、
適格プロファイルを使用できる様々なオブジェクトを示したものです。

適格基準

適格プロファイルには、様々なタイプの適格基準を追加できます。性別や雇用ステータスなど、共通基準の多くについては、事前定義済の基準値のリストから選択できます。しかし、これらを適格プロファイルに追加できるようにするには、まず、ユーザー定義基準導出要因を作成する必要があります。

適格プロファイル

適格基準をプロファイルに追加するときには、これをどのように使用して適格性を判断するかを定義します。たとえば、基準として性別を追加するときには、性別の値(男性または女性)とその値に一致する個人を含めるのか、除外するのかを指定する必要があります。

プロファイルとオブジェクトの関連付け

以下に示すのは、適格プロファイルとそれに関連付けられるオブジェクトの種類、および複数のプロファイルを関連付けられるかどうかを一覧にまとめた表です。

適格プロファイルを使用するオブジェクト 目的 複数のプロファイルを添付できるか?

変動レートまたは変動補償範囲プロファイル

そのレートまたは補償範囲を認定するために必要な基準を確立します

いいえ

チェックリスト・タスク

そのタスクが割り当てられたチェックリストに表示されるかどうかを制御します

いいえ

総合報酬文書

文書生成移入パラメータの後、追加の適格基準を適用します

いいえ

福利厚生オブジェクト

特定のプログラム、プラン、およびオプションで使用される適格基準を確立します

はい

報酬オブジェクト

特定のプラン、およびオプションで使用される適格性を確立します

はい

パフォーマンス文書

パフォーマンス文書の適格性を確立します

はい

目標プランまたは目標の一括アサイメント

目標の適格性を確立します

はい

休暇欠勤プラン

そのプランに属する欠勤休暇を記録する資格を持つ就業者を決定します

はい

導出要因は、個人の年齢や勤続期間など、時間の経過に伴って変化する適格基準の計算方法を定義します。適格プロファイルに導出要因を追加して、適格性を制限するオブジェクトをこのプロファイルと関連付けます。

導出要因タイプ

「導出要因の管理」タスクを使用して、次の6種類の導出要因を作成できます。

  • 年齢

  • 勤続期間

  • 年齢と勤続期間の組合せ

  • 報酬

  • 勤務時間

  • 常勤換算

決定ルールおよびその他の設定

作成する要因それぞれについて、適格性の決定方法を表すルールを1つ以上指定します。次の表に、2つの要因の設定例を示します。

要因 設定例

年齢導出

決定ルールを選択し、適格について個人の計算済年齢を評価する日付を指定します。

例: 決定ルールが1月1日に設定されている場合、1月1日時点の年齢が適格性の決定に使用されます。

常勤換算

常勤換算の最小パーセントと最大パーセントを指定したうえで、適格の評価時にプライマリ・アサイメントを使用するか、すべてのアサイメントの合計を使用するかを指定します。

例: 全アサイメント率の合計の範囲が90~100%である場合、2件のアサイメントで50%ずつ常勤している人は適格とみなされます。

時間および金額に関連する導出要因では、次のルールも設定できます。

  • 単位

  • 端数処理ルール

  • 時間または金額の最小値と最大値

次のシナリオでは、様々なタイプの導出要因を定義する方法について説明します。

年齢

福利厚生管理者は、年齢を要因として次の内容を決定することがよくあります。

  • 扶養家族の適格性

  • 生命保険料

年齢要因は、通常、年齢の範囲(年齢区分)、および個人の年齢を評価するルールで定義されます。次の表は、年齢によって変化する生命保険料に対する適格性を判断するために使用される年齢区分を表しています。

導出要因名 最低年齢の値 最高年齢の値

年齢25歳未満

1

25

年齢25から34歳

25

35

年齢35から44歳

35

45

年齢45から54歳

45

55

年齢55から64歳

55

65

年齢64歳以上

65

75

次の表に示すように、各年齢区分の決定ルールとその他の設定には同じ値を使用できます。

フィールド

決定ルール

カレンダ年の初日

使用する年齢

個人

ユニット

端数処理

なし

勤続期間

勤続期間の導出要因は、従業員の勤続期間に基づいた適格性を判断するために使用します。たとえば、従業員が10年間の勤続を完了したかどうかを判断するための導出要因を作成できます。「期間開始日ルール」リストのルールを使用して、勤続期間の開始日を指定できます。

  • 調整勤務日

  • 採用日

  • 元の採用日

  • 年功起算日

「年功起算日」を選択した場合は、「年功起算日」リストを使用して等級年功起算日などの特定の構成ルールを選択し、日付を指定します。勤続期間を計算するにあたって他に特別な要件がある場合は、Formulaを使用できます。勤続期間の終了を指定するには、決定ルール(月の最終日、月の初日、イベント日現在、給与期間の最終日など)を使用します。次の表は、勤続期間区分の例です。

勤続期間の導出要因は、値の範囲と、従業員の勤続期間の計算ルールを定義します。次の表は、勤続期間区分の例です。勤続期間区分を使用して、賞与や退職手当などの「報酬」オブジェクトに対する適格性を判断することができます。

導出要因名 最低勤続期間の値 最高勤続期間の値

勤続1年未満

0

1

勤続1から4年

1

5

勤続5から9年

5

10

勤続10から14年

10

15

勤続15から19年

15

20

勤続20から24年

20

25

勤続25から29年

25

30

勤続30年以上

30

999

各勤続期間区分の決定ルールとその他の設定は同じで、次のとおりです。

フィールド

期間開始日ルール

採用日

これは期間の先頭を設定します。

決定ルール

年度の最終日

これは期間の末尾を設定します。

使用する年齢

個人

ユニット

端数処理

なし

報酬

報酬の導出要因は、値の範囲と、従業員の報酬額の計算ルールを定義します。次の表は、報酬区分の例です。報酬区分を使用して、賞与やストック・オプションなどの「報酬」オブジェクトに対する適格性を判断することができます。

導出要因名 最低報酬の値 最高報酬の値

20000未満

0

20,000

給与20から34000

20,000

35,000

給与35から49000

35,000

50,000

給与50から75000

50,000

75,000

給与75から99000

75,000

100,000

給与100から200000

100,000

200,000

給与200000以上

200,000

999,999,999

各報酬区分の決定ルールとその他の設定は同じで、次のとおりです。

フィールド

決定ルール

年度の初日

単位

USドル

ソース

定期報酬

端数処理

百の位に丸める

年齢導出要因に対して選択した「使用する年齢」の値は、導出年齢の計算に誰の生年月日が使用されるかを決定します。もっとも一般的な値は、「個人」です。

年齢導出要因は、「導出要因の管理」タスクを使用して構成します。

個人の年齢

通常は、「使用する年齢」設定として「個人」を使用します。この設定を使用すると、次の表に示すように、適格評価の年齢計算に各個人の生年月日が使用されます。

シナリオ 結果

「使用する年齢」の値として「個人」を選択し、年齢導出要因を扶養家族適格プロファイルに関連付けたとします。

各扶養家族の適格は、その扶養家族の生年月日から計算された年齢に基づいて評価されます。

その他の使用する年齢

加入者または扶養家族の適格やレートを、別の個人(配偶者、子など)の年齢に基づいて評価するには、「個人」以外の値を選択します。

次の表に例を示します。

シナリオ 結果

「使用する年齢」の値として「個人の長子」を選択し、この導出要因を扶養家族適格プロファイルに関連付けたとします。

すべての扶養家族の適格は、加入者の長子の年齢に基づきます。たとえば、すべての扶養家族は、長子が適格の最大年齢に達した時点で不適格になります。

「使用する年齢」の値として「引継ぎ年齢」を選択し、この導出要因を扶養家族適格プロファイルに関連付けたとします。

すべての扶養家族の適格は、「個人その他情報」フレックスフィールドに定義された生年月日に基づきます。

組織の特別な要件に応じて、自分専用の適格基準を定義できます。基準を適格プロファイルに関連付けます。

このトピックでは、ユーザー定義基準の作成と使用について、例を示しながら説明します。

あなたの組織が、在宅勤務アサイメントを電気通信手当の適格基準として使用したいと考えています。表と列はすでにありますが、「適格プロファイルの作成」ページの既存の適格基準タブからデータを利用することができません。そのため、まず在宅勤務基準を作成して、それを適格プロファイルとともに使用できるようにする必要があります。

基準の作成

「プラン構成」作業領域の「ユーザー定義基準の管理」タスクを使用します。作成する適格基準用のデータは、アプリケーションからアクセスできる表に保存する必要があります。手順は表によって異なります。

データ表 手順

個人属性またはアサイメント表

  1. リストから表と表列を選択します。これらの表の基本構造を理解している必要があります。

  2. 入力値の検証に使用する参照タイプを選択します(いずれかの表のために作成したユーザー定義参照タイプを含む)。

    詳細は、「参照ベースのユーザー定義基準の設定: 作業例」トピックを参照してください。

  3. フィールドに数値または日付が格納されている場合は、有効値の範囲を指定します。

その他の表

  1. 「設定および保守」作業領域の「FastFormulaの管理」タスクを使用します。

  2. 「ユーザー定義基準の作成」ページでFormulaを選択します。

基準の使用

「ユーザー定義基準の作成」ページでは、1つまたは2つの基準セットを定義できます。加入者は、適格または不適格と見なされるために、いずれかのセットで定義された基準を満たす必要があります。

ユーザー定義基準を作成したら、それを「その他」カテゴリの「ユーザー定義基準」タブで適格プロファイルに追加できます。

次のシナリオでは、福利厚生オブジェクトおよび報酬オブジェクトに関連付けられた適格プロファイルで使用するための、様々なタイプのユーザー定義基準を作成する方法を示します。各例では、次のことを行う必要があります。

  1. 「プラン構成」作業領域の「ユーザー定義基準の管理」タスクを使用して、ユーザー定義基準を作成します。

  2. 「適格プロファイルの管理」タスクを使用して、ユーザー定義基準を適格プロファイルに追加します。

  3. 基準値を適格プロファイルで使用するように設定します。

  4. 適格プロファイルを、関連する福利厚生または報酬オブジェクトに関連付けます。

ユーザー定義属性を適格のベースにする

あなたが勤める民間潜水会社が、330フィート以上深く潜水する従業員に異なる福利厚生レートを提供したいと考えています。

  1. ユーザー定義基準の作成ページまたは編集ページで、次の値を設定します。

    フィールド

    個人属性

    BEN_DIVE_DEPTH

    参照

    BEN_DIVE_DEPTH

    範囲検証1使用可能

    選択

  2. 適格プロファイルの作成ページまたは編集ページで、適格プロファイルにユーザー定義基準を追加します。

  3. 「その他」タブの「ユーザー定義基準」サブタブで、次の値を設定します。

    場合によっては、目的の選択肢を表示する前に、「内容」リストをリフレッシュする必要があります。これを行うには、別のサブタブ(Formulaなど)をクリックした後、「ユーザー定義基準」タブを再度クリックします。

    フィールド

    セット1内容

    330

    セット1内容:至

    9999

    除外

    選択を解除

  4. 適格プロファイルを、福利厚生変動レート・プロファイルに関連付けます。

Formulaを適格のベースにする

あなたの会社が、3か月間の予定済シフト時間を100パーセント就業した時給従業員に、スポット・インセンティブ賞与を提供するように考えています。そこであなたは、「設定および保守」作業領域の「FastFormulaの管理」タスクを使用して、過去3か月の各週の予定済時間から勤務時間を差し引くFormulaを作成しました。一連の計算の結果がゼロ以下である場合、このFormulaでは「はい」の結果が返されます。

  1. ユーザー定義基準の作成ページまたは編集ページで、次の値を入力します。

    フィールド

    1つのFormulaにアクセス

    Worked_Sched_Hours_Percent

    範囲検証1使用可能

    選択を解除

  2. 適格プロファイルの作成ページまたは編集ページで、適格プロファイルにユーザー定義基準を追加します。

  3. 「その他」タブの「ユーザー定義基準」サブタブで、次の値を設定します。

    場合によっては、目的の選択肢を表示する前に、「内容」リストをリフレッシュする必要があります。これを行うには、別のサブタブ(Formulaなど)をクリックした後、「ユーザー定義基準」タブを再度クリックします。

    フィールド

    セット1内容

    はい

    除外

    選択を解除

  4. 適格プロファイルを、賞与報酬オブジェクトに関連付けます。

ヒント: 非常に複雑なシナリオの場合は、適格を評価するための自社定義プログラムを組織や実装チームで作成することもできます。

適格を使用して除外する

あなたの組織が、在宅勤務アサイメントのある就業者を通勤手当から除外したいと考えています。

  1. ユーザー定義基準の作成ページまたは編集ページで、次の値を設定します。

    フィールド

    アサイメント

    Work_at_home

    参照

    YES_NO

    範囲検証1使用可能

    選択を解除

  2. 適格プロファイルの作成ページまたは編集ページで、適格プロファイルにユーザー定義基準を追加します。

  3. 「その他」タブの「ユーザー定義基準」サブタブで、次の値を設定します。

    場合によっては、目的の選択肢を表示する前に、「内容」リストをリフレッシュする必要があります。これを行うには、別のサブタブ(Formulaなど)をクリックした後、「ユーザー定義基準」タブを再度クリックします。

    フィールド

    セット1内容

    はい

    除外

    選択

  4. 適格プロファイルを、通勤手当報酬オブジェクトに関連付けます。

予定時間数の範囲の使用例

この例では、指定された期間内での就業者の勤務予定時間数に基づいて、適格基準を定義する方法について説明します。

週次範囲と月次範囲

勤務予定時間が次のいずれかの範囲であった就業者に、福利厚生サービスの適格を限定することを考えています。両方とも前四半期の末時点での範囲です。

  • 各週の勤務予定が30~40時間

  • 各月の勤務予定が130~160時間

そのためには、「適格プロファイルの作成」または「適格プロファイルの編集」ページの「雇用」タブにある「予定時間数の範囲」サブタブで、2つの範囲を追加する必要があります。次の表に示すように、週次範囲の値を設定します。

フィールド

順序

1

最小時間数

30

最大時間数

40

予定登録期間

週次

決定ルール

前四半期の最終日

月次範囲の値を設定します(値は次の表のとおりです)。

フィールド

順序

2

最小時間数

130

最大時間数

160

予定登録期間

月次

決定ルール

前四半期の最終日

ある個人が、プロファイルに関連付けられたオブジェクトに適合するかどうかを判断するための基準を定義するには、適格プロファイルを作成します。様々なビジネス・プロセスで適格プロファイルとオブジェクトを関連付けることができます。

適格プロファイルは、主に次のような場面で使用します。

  • プランニングと前提条件

  • プロファイル・タイプ、使用目的、およびアサイメント使用目的の指定

  • 適格基準の定義

  • 適格性からの除外

  • 連番の割当

  • 複数の基準の追加

  • 基準階層の表示

プランニングと前提条件

適格プロファイルを作成する前に、次の点を検討してください。

  • 適格性を確立するために、適格プロファイルが次を使用する場合はその前にまず、適格プロファイルを作成する必要があります。

  • 以下に応じて、基準を1つのプロファイルにまとめるか、または別々のプロファイルを作成するかを検討します。

    • 適格性を作成しているオブジェクトは、複数の適格プロファイルを受け入れられるか、それとも1つのみか

    • パフォーマンス上の考慮事項

  • プロファイルが関連付けられているオブジェクトではなく、定義している基準を特定できる名前を付ける。これは、適格プロファイルが再使用可能だからです。

    例: 「補足生命保険-最低料金」ではなく「年齢20~25+非喫煙者」を使用する。

プロファイル・タイプ、使用目的、およびアサイメント使用目的の指定

次の表は、適格プロファイルを作成するときに指定する基本的なプロファイル属性をまとめたものです。

設定 説明

プロファイル・タイプ

扶養家族プロファイルは、加入者の配偶者、家族、または扶養家族の資格を有するその他の個人の適格を決定する際に、福利厚生プランまたはプラン・タイプにのみ使用します。

その他のプロファイルはすべて、加入者プロファイルです。

使用

加入者プロファイルを関連付けることができるオブジェクトのタイプを決定します(福利厚生サービスとレート、報酬プラン、チェックリスト・タスク、目標プランまたは一括目標アサイメント、パフォーマンス文書など)。

「グローバル」を選択すると、プロファイルを複数のビジネス・プロセス使用から利用できるようになります。

使用するアサイメント

ある個人について、適格性プロセスが評価するアサイメントを決定します。

  • 使用目的が「報酬」または「パフォーマンス」である場合は、「特定のアサイメント」を選択します。

  • 使用目的が「福利厚生」である場合は、「福利厚生関係」を含む値を選択します。適格評価を、指定された日にその個人の福利厚生関係に関連付けられているアクティブなアサイメントに限定するには、この値を選択します。その他の値を選択した場合は、非アクティブなアサイメントを除外するための適格基準を含めることが必要になる可能性があります。

  • 総合報酬文書など、その他すべての使用目的については、次の値の1つを選択します。

    • 任意のアサイメント - 企業

    • 従業員アサイメントのみ - 企業

    • プライマリ従業員アサイメントのみ - 企業

適格基準の定義

適格プロファイルで定義される基準は、次のカテゴリに分けられます。

カテゴリ 説明

個人情報

性別、個人タイプ、郵便番号域、その他個人特有の条件が含まれます。

雇用

アサイメント・ステータス、時給または固定給、ジョブ、等級、その他雇用特有の条件が含まれます。

導出要因

年齢、報酬、勤続期間、勤務時間、常勤換算、年齢要因と勤続期間要因の組合せが含まれます。

その他

その他: その他の基準とユーザー定義基準が含まれます。

関連補償範囲

個人がその他の福利厚生オファリングで補償されているか、資格はあるか、または登録しているかをベースにした基準が含まれます。

性別など、基準の中には、選択肢が固定されているものがあります。一方、個人タイプなど、表で定義された値に基づく選択肢を提供するものもあります。1つの基準タイプについて、複数の基準を定義できます。

適格性からの除外

プロファイルに追加した適格基準それぞれについて、基準を満たす個人を適格とみなすか、適格性から除外するかを指定することができます。たとえば、年齢要因では、20~25歳の個人を含めることもできますし、65歳以上の個人を除外することもできます。

指定に応じて、次のようになります。

  • 特定の年齢区分を除外する場合は、明示的に除外されていないすべての年齢区分が自動的に含められます。

  • ある特定の年齢区分を含める場合は、明示的に含められていない年齢区分はすべて、自動的に除外されます。

連番の割当

基準にはそれぞれ、連番を割り当てる必要があります。この順番は、同じタイプの基準の中で評価の順番を決定します。

複数の基準の追加

2つの郵便番号域など、同じ基準タイプに複数の値を定義する場合、適格とみなされるには、この基準の少なくとも1つを満足させる必要があります。たとえば、どちらかの郵便番号域に居住している個人は適格です。

性別や年齢など、異なるタイプの基準を複数含める場合、各基準タイプに定義された基準のうち、少なくとも1つを満たす必要があります。

基準階層の表示

このプロファイルに保存した基準のリストを表示するには、「階層の表示」タブを選択します。リストは、基準タイプ別に並べられます。

適格プロファイルでは、複数の基準を定義することも、個々の基準に対して個別にプロファイルを作成することもできます。最善のアプローチを判断するには、次の点を検討してください。

  • 適格性を定義しているオブジェクトでは、複数の適格プロファイルを使用できるか?

  • 効率性とパフォーマンスの面で最善のアプローチは何か?

  • 含める基準と除外する基準の両方を使用しているか?

使用できる適格プロファイルの数

あるオブジェクトで使用できる適格プロファイルの数が1つのみである場合、すべての基準を1つのプロファイルに入れる必要があります。

次の表に、プロファイルを1つしか使用できないプロファイルと複数使用できるプロファイルをまとめます。

プロファイル1つのみ 1つ以上のプロファイル
  • チェックリスト・タスク

  • 変動レート・プロファイル

  • 変動補償範囲プロファイル

  • 総合報酬文書

  • 休暇欠勤タイプ

  • 福利厚生オファリング

  • 個別およびワークフォース報酬プラン

  • パフォーマンス文書

  • 目標プランまたは目標の一括アサイメント

  • 休暇欠勤プラン

福利厚生階層の効率性とパフォーマンス

パフォーマンスと効率性を最適化するため、プロファイルは、福利厚生オブジェクト階層内の最上位レベルに添付し、下位レベルで基準が重複するのを避けてください。たとえば、プラン・タイプに対して個人が適格となるには、プログラム・レベルと、プログラム内のプラン・タイプ・レベルで定義された適格プロファイルを満たす必要があります。

次のオブジェクトは、プログラムに関連付けられた適格基準を継承します。

  • プログラム内のプラン・タイプ

  • プログラム内のプラン

  • プラン

  • プログラム内のプランに含まれるオプション

ただし場合によっては、複数のプロファイルを作成し、階層内の各種レベルでプロファイルを添付したほうが効率的な場合もあります。次の表は、階層の様々なレベルへ連続的に制限的な除外基準を適用した様子を示しています。

レベル 適格プロファイル基準

プログラム

アクティブなアサイメントを持っていない従業員を除外する。

プログラム内のプラン・タイプ

フルタイムのアサイメントを持っていない従業員を除外する。

プラン

プライマリ住所が指定されたサービス区域に含まれていない従業員を除外する。

含める基準と除外する基準の両方を使用

適格基準は、適格性に個人を含める、または除外するために使用できます。1つのプロファイルに含める基準と除外する基準の両方が混在していると、基準の順序付けがより複雑になります。実装しやすくするには、除外する基準は、別の適格プロファイルに入れます。

次の例では、適格プロファイルを使用して、プラン、「報酬」オブジェクト、およびチェックリスト・タスクに適格な就業者を決定します。

それぞれのケースで、次の操作を実行します。

  1. 「適格プロファイルの管理」タスクを使用して適格プロファイルを作成します。このタスクには、複数の作業領域(「設定および保守」作業領域およびを「プラン構成」作業領域を含む)からアクセスできます。

  2. 適格プロファイルを、福利厚生プランなど関連するオブジェクトと関連付けます。

貯蓄プランの適格性

401kプランなどの貯蓄プランは、年齢65歳未満のフルタイム従業員に限定されています。プランに関連する適格プロファイルを作成しましょう。

この適格プロファイル定義で使用する値は次のとおりです。

フィールド

プロファイル使用

福利厚生

プロファイル・タイプ

加入者

基準タイプ 名前 「除外」チェック・ボックスの選択

雇用

アサイメント・カテゴリ

フルタイム

いいえ

導出要因

年齢

65歳以上の年齢区分の年齢導出要因を選択します

はい

賞与の適格性

すべての評点カテゴリで、最高パフォーマンス評点をあげたすべての従業員に賞与を支給します。「賞与」報酬オブジェクトに関連する適格プロファイルを作成しましょう。

この適格プロファイル定義で使用する値は次のとおりです。

フィールド

プロファイル使用

報酬(またはグローバル)

プロファイル・タイプ

加入者

使用するアサイメント

特定のアサイメント

各評点カテゴリの適格基準で使用する値は次のとおりです。

基準タイプ 名前 「除外」チェック・ボックスの選択

雇用

パフォーマンス評点

パフォーマンス・テンプレートと評点名を選択してから、評価の最高値を選択する

いいえ

チェックリスト・タスクの適格性

新規採用チェックリストには、インドで働いている従業員には適用されないタスクが含まれます。適格プロファイルを作成し、インドの就業者には適用されない各チェックリスト・タスクと関連付けます。

この適格プロファイル定義で使用する値は次のとおりです。

フィールド

プロファイル使用

チェックリスト

プロファイル・タイプ

加入者

この適格基準で使用する値は次のとおりです。

基準タイプ 名前 「除外」チェック・ボックスの選択

雇用

就業事業所

インド

はい

この例では、様々な生命保険料に対する適格性を判断するために使用される加入者適格プロファイルの作成方法を示します。これらのタスクには「プラン構成」作業領域を使用します。

次の表に、このシナリオにおける主な検討事項の概要を示します。

検討事項 この例の場合

プロファイル・タイプは何か?

加入者

このプロファイルに関連付けられているオブジェクトのタイプは?

福利厚生オファリングの変動レート

このプロファイルで定義されている適格基準のタイプは?

年齢導出要因(事前に定義されている必要があります)

「喫煙者」基準

これらの基準を満たす個人は適格性に含めるか、除外するか?

含める

次の図は、この例で行うタスクを示しています。

次の図は、この例で加入者適格プロファイルを作成する
ために実行するタスクの流れを示したものです。

この例では、1つの変動レートについて要件を定義する、1つの適格プロファイルを作成します。

  • 通常、変動レート1つにつき1つ、複数の適格プロファイル・セットを作成します。

  • 年齢や喫煙者基準を変えながら、この例のステップを繰り返して、各追加レートについて、個別にプロファイルを作成します。

前提要件

  1. 年齢30歳未満の「年齢」導出要因を作成します。

適格プロファイルの作成:

ステップで他の値が指定されていないかぎり、各フィールドにはデフォルト値を使用します。

  1. 「タスク」パネル・ドロワーで、「適格プロファイルの管理」をクリックして「適格プロファイルの管理」ページを開きます。

  2. 「作成」メニューで、「加入者プロファイルの作成」を選択します。

  3. 「適格プロファイル定義」セクションで、次の表に示すようにフィールドを入力します。

    フィールド

    名前

    30歳未満および非喫煙者

    プロファイル使用

    福利厚生

    ステータス

    アクティブ

    使用するアサイメント

    任意のアサイメント - 福利厚生続柄

「年齢」の導出要因を追加

ステップで他の値が指定されていないかぎり、各フィールドにはデフォルト値を使用します。

  1. 「適格基準」セクションで、「導出要因」タブを選択します。

  2. 「年齢」タブで「作成」をクリックします。

  3. 次の表に示すようにフィールドに入力します。

    フィールド

    順序

    1

    年齢

    事前に、年齢30歳未満に対して定義した導出要因を選択する

    除外

    選択されていないことを確認する

喫煙者に対する基準を追加

ステップで他の値が指定されていないかぎり、各フィールドにはデフォルト値を使用します。

  1. 「個人」タブを選択します。

  2. 「喫煙者」タブで「作成」をクリックします。

  3. 次の表に示すようにフィールドに入力します。

    フィールド

    順序

    1

    喫煙者

    なし

    除外

    選択されていないことを確認する

  4. 「保存してクローズ」をクリックします。

適格プロファイルと変動レート・プロファイルの関連付け

ステップで他の値が指定されていないかぎり、各フィールドにはデフォルト値を使用します。

  1. 「タスク」パネル・ドロワーで、「福利厚生レートの管理」をクリックして「福利厚生レートの管理」ページを開きます。

  2. 「変動レート」タブを選択します。

  3. 「作成」をクリックします。

  4. 「適格プロファイル」フィールドで、先ほど作成した適格プロファイルを選択します。

  5. その他のフィールドは、レートに合わせて、適宜設定します。

  6. 「保存してクローズ」をクリックします。