6データのアップロード

この章の内容は次のとおりです。

Oracle Talent Management Cloud Serviceへのデータのアップロード方法

Oracle Talent Management Cloudへは、様々なツールを使用してビジネス・オブジェクト・データを一括でアップロードできます。このトピックでは、データのアップロードの主な方法について説明します。これらのデータ・ロード・ツールの詳細は、Oracle HCM Cloudとの統合ガイドを参照してください。

HCMデータ・ローダー

HCMデータ・ローダーを使用すると、任意のソースからOracle Talent Management Cloudにデータを一括でロードできます。HCMデータ・ローダーでは次のデータをロードできます。

  • 複雑な階層データ

  • システム全体を抽出したデータなどの大容量のデータ

  • オブジェクト履歴

HCMデータ・ローダーは、データの移行と継続的なデータ保守の両方で使用できます。HCMデータ・ローダーを使用する主な利点として、次のものを扱う能力を挙げることができます。

HCMデータ・ローダーでは次の機能が提供されています。

  • データ・アップロードの開始、進行状況のモニターおよびエラーのレビューのために使用できる包括的なユーザー・インタフェース

  • デリミタ付きデータ・ファイル(.datファイル)からデータをロードする機能のサポート

  • サポートされるそれぞれのビジネス・オブジェクト階層に対応するテンプレート・ファイル。これを独自のデータ・ファイルの基礎として使用可能

  • サポートされるそれぞれのビジネス・オブジェクト階層の構造および属性をレビューするためのユーザー・インタフェース

  • データのアップロードを自動化するために使用できるWebサービス

HCMデータ・ローダーのタスクには、「データ交換」作業領域からアクセスします。「人材管理統合スペシャリスト」ジョブ・ロールまたは権限が必要です。

HCMスプレッドシート・データ・ローダー

HCMスプレッドシート・データ・ローダーは、データをスプレッドシートからHCMデータ・ローダーのステージ表にインポートする場合に使用します。HCMスプレッドシート・データ・ローダーは、HCMデータ・ローダーがサポートするほとんどのビジネス・オブジェクトをサポートします。スプレッドシートには多くの利点があります。次に例を示します。

  • スプレッドシートは取扱いが容易です。

  • カスタム・スプレッドシート・テンプレートを作成し、ビジネス・ケースに合わせたスプレッドシートを生成できます。たとえば、属性の省略、属性順序の変更、属性ラベルの変更、ヘルプ・テキストの追加などを行えます。

  • データをスプレッドシートからステージ表に定期的に保存できます。そのため、スプレッドシートのサイズ上の制限に起因する制約を受けずに、大量のレコードをロードできます。

  • エラーはスプレッドシートで報告され、そこで修正できます。

  • スプレッドシートを使用すると同時にHCMデータ・ローダーの.datファイルを混在させて使用することもできます。たとえば、データのロードはスプレッドシートから行うものの、保守は.datファイルを使用して行うことができます。

ここに記載された方法でHCMスプレッドシート・データ・ローダーを使用するには、「HCMデータ・ローダー・スコープ」パラメータを「全体」に設定する必要があります。リリース10以降のすべての新しいお客様に関しては、このパラメータはデフォルトで「全体」に設定されており、変更できません。

HCMスプレッドシート・データ・ローダーを含むいずれかのスプレッドシート・ローダーを使用するすべてのユーザーは、Microsoft Excel用のデスクトップ統合を設定する必要があります。

HCMスプレッドシート・データ・ローダーのタスクには、「データ交換」作業領域からアクセスします。「人材管理アプリケーション管理者」のジョブ・ロールまたは権限が必要です。

オブジェクト固有のスプレッドシート・ローダー

Oracle Talent Management Cloudには、特定のオブジェクト・タイプを対象とした多数のスプレッドシート・ローダーが用意されています。次に例を示します。

  • 「ジョブの管理」ページでは、「スプレッドシートで作成」オプションを選択できます。

  • 「目標ライブラリの管理」ページで「アップロード」をクリックすると、スプレッドシートを生成して目標をアップロードできます。

  • 「プラン構成」作業領域の「プラン」サブタブで「ワークブックで準備」をクリックすると、スプレッドシートを生成して福利厚生プランをアップロードできます。

多数のグローバルHRオブジェクト、タレント・オブジェクト、報酬オブジェクトおよび福利厚生オブジェクト用に、オブジェクト固有の各種スプレッドシート・ローダーを使用できます。ほとんどの場合、次のように操作を行います。

  • オブジェクトを管理するページでスプレッドシートを作成します。

  • オブジェクトはアプリケーション表に直接ロードします。

  • エラーが発生した場合はスプレッドシートで修正し、修正したオブジェクトを再度ロードします。

ほとんどの場合、オブジェクトの作成と更新は両方ともスプレッドシートで行うことができます。

人事担当者や福利厚生スペシャリストなどのユーザーは特定のタイプのオブジェクトを一括で作成することがあるので、シングル・オブジェクトのスプレッドシートにしたほうが使いやすいでしょう。たとえば、そのようなユーザーは、そうしたオブジェクトをサード・パーティのサプライヤからロードする場合があります。しかし、継続的な統合を行うユーザーがそのようなタイプのスプレッドシート・ローダーを使用することは少ないかもしれません。「ジョブの管理」、「目標ライブラリの管理」などのタスクにアクセスできるユーザーは、関連するスプレッドシートからオブジェクトをロードすることもできます。