8 供給プランの管理
この章の内容は次のとおりです。
供給プランの管理
プランの作成: 手順
プランを作成した後、複製することにより、時間を節約し、プランニング・アクティビティを増分的に実行できます。たとえば、組織や品目など、既存のプランに関連する事業分野を定義している場合です。新しいプランを定義するのではなく、その既存のプランからコピーを作成できます。
プランを作成して実行するには、この一般的な手順を使用します。
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ナビゲータで、サプライ・チェーン・プランニング作業領域のリンクをクリックします。
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「タスク」パネル・タブをクリックします。
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「タスク」パネル・ドロワーで、「プランの管理」リンクをクリックします。
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「検索結果」リージョンで、「処理」メニューから「作成」を選択します。
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プランに関する次の情報を指定します。
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名前を入力します。
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(オプション)プランの摘要を入力します。
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プラン・タイプを選択します。
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(オプション)「OTBIレポートに使用可能」チェック・ボックスを選択して、プランのメジャーをOracle Transactional Business Intelligence (OTBI)のレポートに使用できるようにします。
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所有者を選択します。
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アクセス・レベルを定義します。
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すべてのユーザーがプランにアクセスできるようにするには、「公開」を選択します。
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自分自身、およびアクセス権を自分で提供する一連のユーザーのみがプランにアクセスできるように制限するには、「非公開」を選択します。
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選択したプランのタイプに基づいて、1つ以上のタブ(「スコープ」、「需要」、「安全在庫」および「供給」)で必要な情報を指定します。
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「保存してクローズ」をクリックします。
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「処理」メニューをクリックし、「実行」を選択します。
プランのコピー: 手順
プランを作成した後、複製することにより、時間を節約し、プランニング・アクティビティを増分的に実行できます。たとえば、組織や品目など、既存のプランに関連する事業分野を定義している場合です。新しいプランを定義するのではなく、その既存のプランからコピーを作成できます。
複製手順は、次の目的で使用します。
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プラン・データを含む、既存のプランのコピーを作成します。
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プラン・オプションのコピーのみを作成します。
プランをコピーする手順は、次のとおりです。
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「プランの作成」ダイアログ・ボックスに移動します。
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ナビゲータで、サプライ・チェーン・プランニング作業領域のリンクをクリックします。
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「タスク」パネル・タブをクリックします。
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「タスク」パネル・ドロワーで、「プランの管理」リンクをクリックします。
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検索パラメータを入力し、「検索」ボタンをクリックします。
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「検索結果」リージョンで、コピーするプランを選択し、「処理」をクリックしてから「複製」を選択します。
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「プランの作成」ダイアログ・ボックスで、プランに関する次の情報を入力します。
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コピー・タイプを選択します。
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プラン・オプションのみコピー: プラン・オプションが複製プランにコピーされますが、プラン・データはコピーされません。
通常、「プラン・オプションのみコピー」オプションを使用してプランを複製した場合、プランを実行する前に、次のステップとしてプラン・オプションを編集します。
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プランをベース・プランへの参照とともにコピー: ベース・プランへの参照とともにプランを複製した場合は、プランを実行する前に編集を加えるため、次のステップとしてコピーしたプランを開きます。「プランの管理」ページでは、「コピー元」列にコピー元のプランの名前が表示されます。
注意: ベース・プランを削除したり、「現在のデータでリフレッシュ」オプションを選択してベース・プランを再実行すると、ベース・プランからコピーしたプランは無効になります。 -
すべてのプラン・データをベース・プランへの参照なしでコピー: プランニング・プロセスによってプランの完全なスタンドアロン・コピーが作成されます。「プランの管理」ページの「コピー元」列は空白です。このオプションは、「需要プラン」または「販売および業務プラン」タイプに使用できません。
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名前と摘要を入力します。
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アクセス・レベルを定義します。
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すべてのユーザーがプランにアクセスできるようにするには、「公開」を選択します。
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自分自身、およびアクセス権を自分で提供する一連のユーザーのみがプランにアクセスできるように制限するには、「非公開」を選択します。
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(オプション)「コピー後にプランをロード」チェック・ボックスを選択します。このチェック・ボックスは、「需要プラン」または「販売および業務プラン」タイプに使用できません。
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所有者を選択します。
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「保存してクローズ」をクリックします。
プランの表示: 手順
既存のプランがある場合は、「プラン」ドロワーから、または「プランの管理」タスクを使用してプランを開くことができます。プランは、常に、表示する前に実行する必要があります。
「プラン」ドロワーから既存のプランを開いて表示するには、次の手順を実行します。
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ナビゲータで、サプライ・チェーン・プランニング作業領域のリンクをクリックします。
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「プラン」ドロワーをクリックします。
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「プラン」を展開し、目的のプランを選択します。
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「処理」ボタンをクリックし、「オープン」を選択します。
ヒント: プランが多数ある場合は、「プランの管理」タスクを使用して、プランを検索することもできます。この場合は、適切な検索基準を入力し、「検索」をクリックします。検索結果領域で、プランを選択し、「処理」ボタンをクリックして、「オープン」を選択します。この方法を使用して販売および業務プランを表示することをお薦めします。
プランをOTBIレポートに使用できるようにする: 説明
Oracle Transactional Business Intelligence (OTBI)は、対話型のユーザー定義レポートを作成できるリアルタイムおよびセルフサービスのレポート・ソリューションです。サプライ・チェーン・プランニング作業領域で作成したプランをOTBIレポートに使用できるようにすると、次のようなことが可能になります。
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レポートをリアルタイムで実行して、供給、需要、販売および業務の各プランニングのプランを分析する
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ビジネス・インテリジェンスのツールとチャートを使用して、ユーザーが構成可能な使いやすいレポートを生成する
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例外メトリック、在庫残高、ペグ数量、リリースされるオーダーなどのキー・メトリックを分析する
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OTBIレポートに使用可能な複数のプランを比較する
サプライ・チェーンのパフォーマンスを改善するために、実際の業務データに関する戦略的インサイトを使用して問題領域をモニターおよび特定できます。主要なメジャーを使用して複数のシナリオをリアルタイムで比較して、最善の策を特定できます。複雑な戦略やプランをモデル化して分析および比較することにより、変化に対応できます。さらに、例外条件に基づくアラート、ユーザー定義メジャー、条件付き書式設定などのOTBIのネイティブ機能を定義して、問題領域をモニターまたは追跡できます。
OTBIレポートを作成するには、Oracle Fusionの「レポートおよび分析」作業領域に移動します。サプライ・チェーン・プランニング作業領域で使用可能な基準メジャーを使用してレポートを作成できます。標準のビジネス・インテリジェンス・ツールを使用して、基準メジャーに基づくユーザー定義メジャーを作成することもできます。
サプライ・チェーン・プランニング作業領域でOTBIレポートを開くには、OTBIレポートを「トランザクション分析サンプル」フォルダの「レポート・コンポーネント」サブフォルダに保存します。「レポート・コンポーネント」フォルダは、「レポートおよび分析」作業領域の共有サプライ・チェーン・プランニング・フォルダにあります。
プランをOTBIレポートに使用できるようにするには、次の作業を行う必要があります。
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供給、需要、販売および業務のいずれかのプランの「プラン・オプション」ページで、「OTBIレポートに使用可能」チェック・ボックスを選択します。
注意: プランをOTBIレポートに使用できるようにしたら、そのプランを実行する必要があります。 -
「レポート・カタログ」という名前のディメンション・カタログで「製品」および「時間」の階層を構成して、レポート階層を設定します。「製品」および「時間」の階層を構成するには、サプライ・チェーン・プランニング作業領域の「プランニング分析の構成」タスクを使用します。生成するレポートに応じて、「製品」および「時間」の階層を、「使用可能な階層」ペインから「選択した階層」ペインに移動します。「製品」および「時間」の階層を複数選択した場合は、それぞれの階層のデフォルト階層を選択する必要があります。事前定義レポートではデフォルト階層がデフォルトで使用されます。
サプライ・チェーン・プランニング作業領域で使用可能な基準メジャーを使用してレポートを作成できます。標準のビジネス・インテリジェンス・ツールを使用して、基準メジャーに基づくユーザー定義メジャーを作成することもできます。
OTBIレポートへのアクセス
OTBIレポートにアクセスするには、次の手順を実行します。
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サプライ・チェーン・プランニング作業領域で、OTBIレポートに使用可能なプランを開きます。
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「オープン」ボタンをクリックし、ペインを選択します。
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「表、グラフまたはタイル・セットのオープン」ダイアログ・ボックスで、次のいずれかの操作を実行します。
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レポートを検索します。
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「タイプ」、「レポート」の順に選択して、リストをフィルタします。
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レポートを選択し、「OK」をクリックします。
現行のオープン・プランのコンテキストでOTBIレポートが開きます。
レポートを検索すると、事前定義レポートと、自分で作成したユーザー定義レポートの両方が、検索結果のレポートのリストに含まれます。ユーザー定義レポートをサプライ・チェーン・プランニング作業領域で使用するには、「トランザクション分析サンプル」フォルダの「レポート・コンポーネント」サブフォルダに保存する必要があります。次の事前定義レポートは、Oracle Fusion Supply PlanningおよびOracle Fusion Planning Centralの作業領域でのみ使用できます。
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最終品目別プランの作成
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品目オーダー別例外要約
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品目別詳細
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最終品目別ペギング詳細
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プラン推奨要約グラフ
使用可能なメジャー
Oracle Fusionの「レポートおよび分析」作業領域では次のメジャーを使用できます。
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CTO予測メトリック: 需要プランおよび需要と供給プランで次のCTO予測メトリックを使用できます。
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最終オプション需要予測
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最終プランニング率
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オプション需要予測
CTO予測メトリックでは、「プラン」、「時間」、「製品」、「組織」、「顧客」、「トップ・モデル」、「需要区分」などのディメンションがサポートされています。
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需要管理メトリック: 需要プランおよび需要と供給プランで次の需要管理メトリックを使用できます。
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記帳予測
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記帳履歴
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記帳履歴価額
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最終記帳予測
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最終出荷予測
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出荷予測
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出荷予測価額
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出荷履歴
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出荷履歴価額
需要管理メトリックでは、「時間」、「製品」、「組織」、「顧客」、「需要区分」などのディメンションがサポートされています。
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例外メトリック: 供給プランおよび需要と供給プランで次の例外メトリックを使用できます。
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例外数
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例外数量
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例外日数
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例外比率
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例外価額
例外メトリックでは、「プラン」、「時間」、「製品」、「組織」、「顧客」、「サプライヤ」、「製造リソース」、「例外タイプ」などのディメンションがサポートされています。
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オーダー・メトリック: 供給プランおよび需要と供給プランで次のオーダー・メトリックを使用できます。
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オーダー数量
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実装済供給数量
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オーダー金額
オーダー・メトリックでは、「プラン」、「時間」、「製品」、「組織」、「オーダー詳細」、「オーダー・タイプ」などのディメンションがサポートされています。
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ペギング・メトリック: 供給プランおよび需要と供給プランで次のペギング・メトリックを使用できます。
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ペグ数量
ペギング・メトリックでは、「プラン」、「時間」、「製品」、「組織」、「顧客」、「サプライヤ」、「最終需要」、「オーダー・タイプ」などのディメンションがサポートされています。
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販売および業務プランニング・メトリック: 販売および業務プランで次の販売および業務プランニング・メトリックを使用できます。
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コンセンサス予測
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コンセンサス予測価額
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最終販売予測
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最終販売予測価額
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販売予測
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販売予測価額
販売および業務プランニング・メトリックでは、「プラン」、「時間」、「製品」、「組織」、「顧客」、「需要区分」などのディメンションがサポートされています。
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スコープの定義プラン・オプション: 説明
スコープ・オプションにより、プランのスコープが決まります。「プランの作成」ページの「スコープ」タブまたは「プラン・オプションの編集」ページの「スコープ」タブで、スコープ・プラン・オプションを定義または変更します。需要予測のプラン組織、品目、時間範囲およびプランニング・レベルを構成できます。また、階層、レベル、レベル・メンバーなど、プランのフィルタも定義できます。
「スコープ」タブは、次のセクションで構成されています。
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プラン組織
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予測品目(需要プランまたは需要と供給プランにのみ使用可能)
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供給計画品目(供給プランまたは需要と供給プランにのみ使用可能)
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プラン・パラメータ
プラン組織
プランをフィルタ処理する基準となる階層、レベルおよびレベル・メンバーを指定します。また、組織のフィルタ処理に使用するソース・システム・コードを選択します。「プラン組織」セクションのフィールドは必須です。組織レベルの上位にあるレベルを選択した場合、その親レベルに属する組織はプランに組み込まれます。
予測品目
需要プランニングの特定の品目をフィルタ処理する基準となる階層、レベルおよびレベル・メンバーを指定します。選択した内容は、「プラン組織」セクションでの選択内容と組み合せて使用されます。親レベルに属する品目が組み込まれます。このセクションのフィールドは、必須ではありません。ただし、階層、レベルおよびレベル・メンバーを指定しない場合、供給計画品目をフィルタ処理できません。その場合、プランには選択した組織の計画品目がすべて組み込まれるため、パフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。
供給計画品目
「供給計画品目タイプ」では、「製造」(MRP)または「生産プラン」(MPS)を選択します。
「供給計画品目」では、供給プランに含める品目を管理するためのオプションを選択します。オプションは次のとおりです。
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すべての計画済品目: このオプションは、パフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。
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需要プラン品目およびすべての販売オーダー
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需要プランおよびWIPコンポーネント
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需要プラン品目のみ
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需要プラン品目、WIPコンポーネントおよびすべての販売オーダー
プラン・パラメータ
「プラン・パラメータ」セクションは、需要プラン、供給プランおよび需要と供給プランに使用できます。次の表に、プラン・パラメータとその説明を示します。
次の表に、プラン・パラメータとその説明を示します。
パラメータ | 定義 |
---|---|
プラン範囲日数 |
プランの日数。将来のニーズを予測して計画するための範囲日数を設定します。プランの長期稼働を避けるには、範囲日数を最小限に抑えます。デフォルトは180日です。 |
予測カレンダ |
時間レベルの予測および設定に使用されるカレンダ。カレンダは、プランに関連付けられているディメンション・カタログに属する必要があります。「需要プラン」および「需要と供給プラン」タイプに使用できます。 |
予測タイム・レベル |
予測プロファイルに使用される時間レベル。時間レベルは、選択した予測カレンダに応じて異なります。デフォルト値は「週」です。「需要プラン」および「需要と供給プラン」タイプに使用できます。 |
メジャー・カタログ |
プランで使用するために複数のメジャー・セットをグループ化します。特定のプランに必要なメジャーのみを有効にすることで、向上したパフォーマンスで的を絞った分析を実行できます。プランニング管理者がメジャー・カタログを作成および変更できます。 |
価格表 |
収益計算で使用される価格表。価額計算で使用されるデフォルトの価格表は、「組織」および「品目」の「品目」表で定義される「品目定価」です。 |
例外セット |
プランの一部として計算する例外とともに、例外を計算するための組織とカタログに対するフィルタをリスト表示します。 |
シミュレーション・セット |
プランニング・サーバーのデータを変更せずにプランに使用したり、個別にあるいは一括更新の実行時に変更できます。変更内容をシミュレーション・セットに格納して、そのプランまたは他のプランに適用します。 |
安全在庫パラメータの定義
安全在庫プランニング方法: 説明
「安全在庫プランニング方法」を選択して、プランの安全在庫を計画できます。「供給プランニング」、「プランニング・セントラル」または「需要と供給」作業領域を使用して、「プラン・オプション」ページの「安全在庫」タブを開き、ここで安全在庫プランニング方法を選択できます。
次の4つの安全在庫プランニング方法が選択可能です。
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安全在庫を計画しない
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すべての品目のユーザー指定値
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最終品目には統計安全在庫、その他すべてにはなし
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最終品目には統計、その他すべてにはユーザー指定
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プランに対して「安全在庫の上書き数量の適用」チェック・ボックスが選択されている場合。
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計画品目の「安全在庫上書き」品目属性が「Nullではない」に設定されている場合。
安全在庫を計画しない
プランの品目に対して安全在庫を計算または計画しない場合に、この方法を選択します。
この方法を選択した場合、「安全在庫計算のパラメータ」および「安全在庫平滑化のパラメータ」セクションは使用できません。
すべての品目のユーザー指定値
各品目の安全在庫方法に基づいてすべての品目の安全在庫を計画するには、この方法を選択します。この場合、安全在庫プランニングで統計安全在庫パラメータは考慮されません。このオプションを使用すると、プランニング・プロセスでは、次の1つ以上の方法で安全在庫が計算されます。
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「安全在庫プランニング方法」品目属性が「非MRP計画」に設定されている場合は、品目のCSVファイルを使用して安全在庫数量をアップロードできます。
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「安全在庫プランニング方法」品目属性が「対象日数」に設定されている場合、プランニング・プロセスでは品目のユーザー指定対象日数に基づいて安全在庫が計算されます。
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「安全在庫プランニング方法」品目属性が空白の場合、プランニング・プロセスでは安全在庫は計画されません。
この方法を選択した場合は、「安全在庫平滑化のパラメータ」セクションが編集可能になります。ただし、「安全在庫計算のパラメータ」セクションは使用できません。
最終品目には統計安全在庫、その他すべてにはなし
統計安全在庫パラメータが定義されている最終品目に対してのみ安全在庫を計画するには、この方法を選択します。プランニング・プロセスでは、予測が定義されていない品目の安全在庫は計画されません。
この方法を選択した場合は、「安全在庫計算のパラメータ」セクションが編集可能になります。指定したパラメータを使用して、品目レベルまたはメジャー・レベルのいずれかで統計安全在庫が計算されます。
統計安全在庫は単一値で平滑化パラメータは適用されないため、「安全在庫平滑化のパラメータ」セクションは使用できません。
最終品目には統計、その他すべてにはユーザー指定
最終品目には統計安全在庫、その他すべての品目にはユーザー指定の安全在庫を計算して計画するには、この方法を選択します。
この方法を選択した場合、「安全在庫計算のパラメータ」および「安全在庫平滑化のパラメータ」セクションが使用可能になります。
安全在庫計算のパラメータの定義: 説明
プランの実行の一環として安全在庫数量を計算するためのパラメータを構成できます。「安全在庫計算」プロセスでは、各品目-組織属性の関連する安全在庫フィールドのプラン・データを出力します。このプロセスでは、予測および予測エラー・メジャーに基づいて統計的な安全在庫レベルを計算します。
「プラン・オプション」ページの「安全在庫」タブで、安全在庫プラン・オプションを定義または変更します。また、「安全在庫計算」プロセスでは、「プラン・オプション」ページの「スコープ」タブで指定したプラン・シミュレーション・セットに値を出力します。
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最終品目には統計安全在庫、その他すべてにはなし
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最終品目には統計、その他すべてにはユーザー指定
安全在庫の計算
供給プラン実行で最終品目の安全在庫を計算できるように、「最終品目に対する新規安全在庫数量の計算」を選択します。選択すると、安全在庫パラメータが有効になります。
次の表に、選択または構成可能な安全在庫計算パラメータを示します。
パラメータ | 説明 |
---|---|
品目固有値の使用 |
供給プラン実行において安全在庫計算で品目固有値を使用するかどうかを指定する場合に選択します。 |
サービス・レベル(パーセント) |
0から100までの値を入力し、在庫からすぐに製品の需要を満す上で必要な顧客サービスのレベルを設定します。 |
予測エラー・タイプ |
予測の数量を測定するのに「MAD」、「MAPE」または「断続的」のいずれを使用するかを決定します。 |
上書き |
以前に生成または入力した安全在庫レベルの上書きに使用する値を選択します。 |
収集データに保存 |
選択した場合、収集されたデータは、計算された安全在庫数量および安全在庫数量上書きで更新されます。 |
安全在庫平滑化のパラメータの定義: 重要な選択
「プラン・オプション」ページの「安全在庫」タブにある「安全在庫平滑化のパラメータ」セクションを使用して、次のオプションを構成します。
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安全在庫変更間隔をすべての品目に適用
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変更間隔内の安全在庫を計算するための平滑法
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安全在庫変更間隔(日数)
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安全在庫バケット開始オフセット日数
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安全在庫値の最大変動率
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安全在庫値の最小変動率
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その他すべてにユーザー指定値
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最終品目には統計、その他すべてにはユーザー指定
安全在庫変更間隔をすべての品目に適用
このオプションを有効にした場合は、プランニング・プロセスで安全在庫変更間隔がすべての品目に適用されます。このオプションを無効にした場合は、「対象日数」安全在庫計算方法による品目にのみ安全在庫変更間隔が適用されます。安全在庫変更間隔は、時間間隔内の平滑化機能に使用される時間間隔です。20日という間隔を指定した場合、プランニング・プロセスによって、アプリケーション日付から始まる20日間のバケットに安全在庫計算がグループ化されます。その後、バケットの安全在庫レベルを特定するために、平滑法を使用して変更間隔内の安全在庫が計算されます。
変更間隔内の安全在庫を計算するための平滑法
このオプションは、プラン範囲から始まる各間隔の直接の安全在庫数量を平滑化する場合に使用します。ドロップダウン・リストから「最小」、「最大」または「平均」を選択できます。結果は常に最も近い整数に切り上げられます。
安全在庫変更間隔(日数)
安全在庫変更間隔は、時間間隔内の安全在庫の平滑化に使用される稼働日数です。20日という間隔を指定した場合、プランニング・プロセスによって、アプリケーション日付から始まる20日間のバケットに安全在庫計算がグループ化されます。その後、バケットの安全在庫レベルを特定するために、平滑法を使用して変更間隔内の安全在庫が計算されます。ゼロ(0)より大きい値を入力してください。
安全在庫バケット開始オフセット日数
このオプションに当日を使用すると、バックログ需要が高いために発生する可能性がある近い将来の高い需要の影響を無視できます。ゼロ(0)より大きい値を入力してください。
安全在庫値の最大変動率
このオプションを使用すると、時間間隔を変更するときに、安全在庫の差異が指定した値を超えることが、プランニング・プロセスによって許可されません。ゼロ(0)より大きい値を入力してください。たとえば、25パーセントを指定した場合、バケット間の安全在庫数量の最大変化率として25パーセントが設定されます。
安全在庫値の最小変動率
このオプションを使用すると、差異が指定したパーセント値以内である場合、プランニング・プロセスによって、時間間隔をまたいで安全在庫が一定に保たれます。ゼロ(0)より大きい値を入力してください。
供給プランの入力
供給プラン属性: 重要な選択
「プラン・オプションの編集」ページの「供給」タブの「一般」タブでは、プランの開始日、終了日、タイム・フェンス・コントロールなど、供給プランの一般属性を記述できます。プラン開始日とプラン終了日は、読取り専用フィールドです。プランニング・プロセスでは、「スコープ」タブで定義したプラン範囲日付からプラン終了日が計算されます。プラン終了日は、プラン開始日とプラン範囲日付の合計です。「供給プラン属性」セクションを使用して、次のオプションを構成します。
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タイム・フェンス・コントロール
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割当セット
需要タイム・フェンス管理
このオプションを有効にすると、プランニング計算で総所要量を計算するときに、需要タイム・フェンスの日付より前の予測需要は無視され、販売オーダー需要のみが考慮されます。需要タイム・フェンスは、プランニング・プロセスで実績需要を計算するときに予測需要が考慮されない期間です。需要タイム・フェンスの開始日は現在の日付で、終了日はユーザーによって指定されます。
プランニング・タイム・フェンス管理
プランニング・タイム・フェンスは、プランニング・プロセスでプランが変更されない期間です。プランニング・フェンス内の計画品目については、正味需要所要量を満たすためにオーダー期日が再計画されたり、品目の計画オーダーが作成されることはありません。これは、製造、購買および転送を含むすべてのオーダー・タイプに適用されます。
ただし、オーダーによって超過供給が生成されると判断された場合、オーダーを先送りしたり、取り消すことができます。プランニング・タイム・フェンス外の計画品目については、プランで供給を作成、再スケジュールまたは取り消すための提案を生成できます。
プランニング・プロセスでは、各計画品目のプランニング・タイム・フェンス日が計算されます。品目属性「プランニング・タイム・フェンス・タイプ」および「プランニング・タイム・フェンス日数」の値に基づいて、日付が計算されます。日付は、組織カレンダの作業日数に基づいて計算されます。すべての計画オーダーについて、提示期日はプランニング・タイム・フェンス日より前にできません。
割当セット
割当セットには、サプライ・チェーン内の資材フローのソース・ルール(階層)と物流構成表(BOD)が含まれます。割当セットをすでに作成している場合、ドロップダウン・リストから目的の割当セットを選択できます。割当セットを作成するには、「タスク」パネル・ドロワーから「割当セットの管理」をクリックします。
確定計画オーダーの上書き
このオプションを使用して、確定計画オーダーがプランの実行間で保持されるかどうかを決定します。ドロップダウン・リストから「すべて」を選択した場合、プランニング・プロセスによって、現在の資材プランのすべてのエントリ(計画および確定計画)が上書きされます。ドロップダウン・リストから「なし」を選択した場合は、いずれの確定計画オーダーも上書きされません。ただし、提示された計画オーダーのうち、確定されていないものは上書きされます。
「供給プラン属性」セクションに移動するには、次の手順を実行します。
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「プランの編集」ページで、「タスク」パネル・ドロワーをクリックします。
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「タスク」パネル・ドロワーで、「プランの管理」をクリックします。
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「検索」領域で、プランを検索します。
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表示される検索結果からプランを選択します。「処理」をクリックし、「プラン・オプションの編集」をクリックします。
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「プラン・オプションの編集」ページで、「供給」タブをクリックします。
「一般」タブが表示されます。このタブに、「供給プラン属性」セクションがあります。
予測処理: 説明
予測処理は、販売オーダーによって作成された実際の需要を満たすために、供給プランニングで予測履歴データを需要プランニングから抽出して調整するのに使用するプロセスです。
予測処理は、「プラン・オプション」ページの「供給」タブの「一般」サブタブで指定できます。予測処理における次のことを定義できます。
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予測分散
-
予測消込
予測分散
予測処理では、需要プランニングから受け取った予測を供給プランニングに適合するように調整します。プランニング・プロセスでは、需要プランニングから受け取った予測を日レベルにまで分解します。これは、予測分散と呼ばれます。
たとえば、月次需要予測が100で、予測分散を有効にしている場合、かつ月の作業日数が20日の場合、プランニング・プロセスによって予測数量5が各日次バケットに分散されます。
需要予測は全作業日数で均等にしか分散できません。作業日数は、「プラン・オプション」ページの「供給」タブの「一般」サブタブにある「配賦および消込」セクションの「予測分散カレンダ」ドロップダウン・リストで選択したカレンダによって決まります。
次のいずれかの予測分散オプションを選択します。
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予測の均等分散: 需要が週次または月次レベルで計画されている場合、プランニング・プロセスによって予測が日次バケットに分散されます。
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予測を分散しない: プランニング・プロセスにより、予測が週次または月次レベルで保持され、週または月の初めに予測が配置されます。プランの最初の週または最初の月では、プランニング・プロセスにより、週の最初の日または月の最初の日に予測が配置されます。
「供給ネットワーク・モデルの保守」ページの「組織」タブで「期限超過予測日数」値も設定する必要があります。プランニング・プロセスにより、プランの期限超過内の予測がすべて集計され、その結果はプラン開始時に配置されます。
予測消込
予測消込は、予測需要を販売オーダーの需要で置き換えるプロセスです。販売オーダーを発行するたびに、実際の需要を作成します。実際の需要を予測する場合、需要が水増しされないように、予測需要を販売オーダーの数量分減らす必要があります。
「予測バケット別の消込」チェック・ボックスを選択して「予測配賦および消込」セクションのオプション「バックワード日数」および「フォワード日数」の値を指定した場合、予測消込は影響を受けます。これらの選択により、販売オーダー明細のスケジュール日に加算される消込のバックワード日数およびフォワード日数で構成される予測消込の時間ウィンドウが作成されます。
たとえば、バックワード日数5とフォワード日数5を指定し、予測が日次バケットにあるとします。消込検索により、まず、消込対象の予測数量を探しながら、予測バケットから平日5日分逆行します。この検索が不成功の場合は、予測バケットから平日5日分前進します。次のいずれかに該当する場合、過剰消込エントリを予測に追加できます。
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販売オーダー日と予測日の間で一致が見つからない場合
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消し込まれた予測数量が販売オーダー数量を相殺するのに十分ではない場合
「供給: 詳細オプション」ページの「予測消込パラメータ」セクションで次のオプションを定義して、プランの予測消込を指定することもできます。
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需要タイムフェンス内予測消込
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需要区分のない予測の消込
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予測バケット内での消込優先
予測割当および消込: 重要な選択
サプライ・チェーン・プランニング作業領域のいずれかの「プラン・オプションの編集」ページの「予測配賦および消込」セクションでは、次の項目を構成できます。
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予測分散
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予測分散カレンダ
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予測バケットによる消込
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後方日数
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前方日数
予測分散
このオプションを使用して、予測を均等に配布するか、予測をまったく配布しないかを決定します。
需要が週次または月次レベルで計画されている場合、「予測の均等分散」を選択すると、プランニング・プロセスによって予測が日次バケットに分散されます。
「予測を分散しない」を選択すると、プランニング・プロセスにより、予測が週次または月次レベルで保持され、週または月の初めに予測が配置されます。プランの最初の週または最初の月では、プランニング・プロセスにより、週の最初の日または月の最初の日に予測が配置されます。
予測分散カレンダ
このオプションを使用して、予測配布を実装する任意のカレンダを選択できます。ドロップダウン・リストからいずれかのカレンダを選択します。
予測バケットによる消込
このオプションを有効にすると、予測消込プロセスでは、消込バケット外の予測および販売オーダーは検索されません。このオプションを有効にした場合、後方日数および前方日数を指定することはできません。
後方日数
このオプションは、予測需要が販売オーダー需要より指定の日数前であっても、販売オーダー需要による予測需要の消込を許可する場合に使用します。ゼロより大きい値を指定する必要があります。
前方日数
このオプションは、予測需要が販売オーダー需要より指定の日数後であっても、販売オーダー需要による予測需要の消込を許可する場合に使用します。ゼロより大きい値を指定する必要があります。
「予測割当および消込」セクションに移動するには、次の手順を実行します。
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「プランの編集」ページで、「タスク」パネル・ドロワーをクリックします。
-
「タスク」パネル・ドロワーで、「プランの管理」をクリックします。
-
「検索」領域で、プランを検索します。
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表示される検索結果からプランを選択します。「処理」をクリックし、「プラン・オプションの編集」をクリックします。
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「プラン・オプションの編集」ページで、「供給」タブをクリックします。
「一般」タブが表示されます。このタブに、「予測配賦および消込」セクションがあります。
自動リリース・パラメータ: 重要な選択
自動リリースでは、プランの実行が完了すると、スケジュール済プロセスを使用して計画オーダーが自動的にリリースされます。サプライ・チェーン・プランニング作業領域のいずれかの「プラン・オプションの編集」ページの「自動リリース・パラメータ」セクションでは、次のオプションが使用可能です。
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計画オーダーの自動リリース
-
再スケジュール済供給を自動リリースに含める
計画オーダーの自動リリース
このオプションを有効にすると、プランが正常に実行された後、プランニング・プロセスによって計画オーダーがリリース・タイム・フェンス内で自動的にリリースされます。
再スケジュール済供給を自動リリースに含める
このオプションを有効にすると、プランニング・プロセスによって再スケジュール済供給が自動的にリリースされます。このオプションは、計画オーダーの自動リリースを選択した場合にのみアクティブになります。
「自動リリース・パラメータ」セクションに移動するには、次の手順を実行します。
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「プランの編集」ページで、「タスク」パネル・ドロワーをクリックします。
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「タスク」パネル・ドロワーで、「プランの管理」をクリックします。
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「検索」領域で、プランを検索します。
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表示される検索結果からプランを選択します。「処理」をクリックし、「プラン・オプションの編集」をクリックします。
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「プラン・オプションの編集」ページで、「供給」タブをクリックします。
「一般」タブが表示されます。「自動リリース・パラメータ」セクションはこのタブに属します。
平均日次需要の範囲: 説明
「平均日次需要」を使用して、見積使用可能残高対象日数を計算します。ゼロ(0)より大きい値を指定してください。デフォルト値は7です。平均日次需要は、「供給: 詳細オプション」ダイアログ・ボックスで構成できます。
ドロップシップ需要および供給を含める: 説明
「供給: 詳細オプション」ダイアログ・ボックスでこのオプションを有効にすると、計画ソース・システムの直接出荷の需要および供給がすべてプランニング・プロセスに組み込まれます。サプライ・チェーン・プランニングでは、プランごとに1つのソース・システムのみがサポートされます。ドロップシップ検証組織に関する品目および組織の組合せの属性は、スナップショットによって組み込まれます。ドロップシップ検証組織は、供給ネットワークの管理の「組織」タブで定義されます。このオプションを選択しない場合、プランニング・プロセスによって直接出荷の需要および供給がプランから削除されます。
予測消込パラメータ: 重要な選択
「予測消込パラメータ」セクションを使用して、サプライ・チェーン・プランニング作業領域のいずれかの「プラン・オプションの編集」ページの次のオプションを構成します。
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需要タイム・フェンス内の予測の消込
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需要区分のない予測の消込
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予測バケット内の消込の優先
需要タイム・フェンス内の予測の消込
このオプションを有効にすると、需要タイム・フェンス管理を適用する前に予測の消込が行われます。需要タイム・フェンス内の予測エントリは消込に使用されますが、需要としては使用されません。消込後、需要タイム・フェンス内のすべての予測エントリの需要数量はゼロです。
このオプションを無効にすると、予測の消込の前に需要タイム・フェンス管理が実装されます。需要タイム・フェンス内の予測エントリは需要明細として削除され、消込には使用されません。
需要区分のない予測の消込
このオプションを使用して、一部の予測に需要区分があり、他の予測に需要区分がない場合に予測エントリの消込に使用する順序について予測消込プロセスに指示できます。ドロップダウン・リストから「各バケット内」を選択した場合、予測消込プロセスではまず、販売オーダーの日付の予測エントリが消し込まれます。最初に、需要区分が一致するエントリが消し込まれ、その後、需要区分がないエントリが消し込まれます。続いて、後方および前方消込日数内の予測エントリが消し込まれます。それぞれの日について、需要区分が一致するエントリが最初に使用され、その後、需要区分がないエントリが使用されます。
ドロップダウン・リストから「需要固有の予測の消込後」を選択した場合、予測消込プロセスでは、最初に、販売オーダーの日付の予測エントリのうち、需要区分が一致するもののみが消し込まれます。続いて、後方および前方消込日数内の予測エントリのうち、需要区分が一致するもののみが消し込まれます。販売オーダーの残数量がある場合は、需要区分がない予測エントリについて、このプロセスが繰り返されます。最初に、販売オーダーの日付でプロセスが実行され、その後、バックワードおよびフォワード消込日数内でプロセスが実行されます。
予測バケット内の消込の優先
このオプションを有効にすると、プランニング・プロセスでは予測バケット内の予測が消し込まれます。このオプションは、「一般」タブの「予測割当および消込」セクションの選択内容に依存します。このオプションは、「一般」タブで「予測分散」の「予測の均等分散」を有効にし、予測バケットによる消込を無効にした場合に有効になります。
「予測消込パラメータ」セクションに移動するには、次の手順を実行します。
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「プランの編集」ページで、「タスク」パネル・ドロワーをクリックします。
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「タスク」パネル・ドロワーで、「プランの管理」をクリックします。
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「検索」領域で、プランを検索します。
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表示される検索結果からプランを選択します。「処理」をクリックし、「プラン・オプションの編集」をクリックします。
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「プラン・オプションの編集」ページで、「供給」タブをクリックします。
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「一般」タブで、「詳細オプションの選択」をクリックします。
「供給: 詳細オプション」ダイアログ・ボックスが開き、ここに、「予測消込パラメータ」セクションがあります。
サプライヤ生産能力パラメータ: 重要な選択
「サプライヤ生産能力パラメータ」セクションを使用して、サプライ・チェーン・プランニング作業領域のいずれかの「プラン・オプションの編集」ページの次のオプションを構成します。
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購買オーダーによるサプライヤ生産能力の消込
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サプライヤ生産能力累積乗数
購買オーダーによるサプライヤ生産能力の消込
このチェック・ボックスを選択した場合、プランニング・プロセスでは、すべての購買オーダーによってサプライヤ生産能力が消し込まれます。このチェック・ボックスを選択しなかった場合は、プランニング・プロセスによって、計画オーダーでサプライヤ生産能力が消し込まれます。
サプライヤ生産能力累積乗数
このオプションは、プランニング・プロセスでサプライヤ生産能力累積が開始される日付を設定する場合に使用します。サプライヤ品目プロセス・リード・タイムの乗数として機能する数値を指定します。ゼロより大きい数値を指定する必要があります。サプライヤ生産能力は、サプライヤが生産できる特定の品目の1日当たりのユニット数です。日付を決定するために、プランニング・プロセスではサプライヤ生産能力累積に次の式が使用されます。
[乗数 * (乗算記号) プロセス・リード・タイム] + 1
たとえば、乗数が2で、プロセス・リード・タイムが7日の場合、サプライヤ生産能力累積は15日目に開始されます。
「サプライヤ生産能力パラメータ」セクションに移動するには、次の手順を実行します。
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「プランの編集」ページで、「タスク」パネル・ドロワーをクリックします。
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「タスク」パネル・ドロワーで、「プランの管理」をクリックします。
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「検索」領域で、プランを検索します。
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表示される検索結果からプランを選択します。「処理」をクリックし、「プラン・オプションの編集」をクリックします。
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「プラン・オプションの編集」ページで、「供給」タブをクリックします。
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「一般」タブで、「詳細オプションの選択」をクリックします。
「供給: 詳細オプション」ダイアログ・ボックスが開き、ここに、「サプライヤ生産能力パラメータ」セクションがあります。
リリース推奨パラメータ: 重要な選択
「リリース推奨パラメータ」セクションを使用して、サプライ・チェーン・プランニング作業領域のいずれかの「プラン・オプションの編集」ページの次のオプションを構成します。
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自動リリースの圧縮日数許容範囲
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購買依頼ロード・グループ化
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転送ロード・グループ化
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ユーザーによるリリースのみ
自動リリースの圧縮日数許容範囲
このオプションを使用して、計画オーダーの自動リリースで許可される圧縮日数を指定できます。圧縮日数は、計画オーダーおよび推奨の自動リリースにのみ適用されます。圧縮日数とは、開始日からプランニング・プロセスによる提示期日までの間で短縮される日数を意味します。
購買依頼ロード・グループ化
このオプションを使用して、購買依頼を購買にロードする際の購買依頼ロード・グループを指定できます。「すべて」を除く各オプションについては、プランニング・プロセスによって、各購買依頼内に計画オーダーごとに明細が1つ作成されます。
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ドロップダウン・リストから「すべて」を選択した場合、推奨されたすべてのオーダーの購買依頼が1つ作成されます。
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ドロップダウン・リストから「品目」を選択した場合、品目ごとに購買依頼が1つ作成されます。
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ドロップダウン・リストから「バイヤー」を選択した場合、バイヤーごとに購買依頼が1つ作成されます。
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ドロップダウン・リストから「プランナ」を選択した場合、プランナごとに購買依頼が1つ作成されます。
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ドロップダウン・リストから「サプライヤ」を選択した場合、サプライヤごとに購買依頼が1つ作成されます。
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ドロップダウン・リストから「カテゴリ」を選択した場合、品目カテゴリごとに購買依頼が1つ作成されます。
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ドロップダウン・リストから「事業所」を選択した場合、事業所ごとに購買依頼が1つ作成されます。
転送ロード・グループ化
このオプションを使用して、転送をロジスティックスにロードする際の転送ロード・グループを指定できます。転送ロード・グループ化の値によって、実際の転送オーダーの作成方法が決まります。ドロップダウン・リストから「すべて」を選択した場合、プランニング・プロセスによって、すべての転送が1つの転送オーダー内に作成されます。ドロップダウン・リストから「ソースと搬送先および出荷日」を選択した場合、出荷元組織と出荷先組織ごと、および出荷日ごとに転送オーダーが1つ作成されます。ドロップダウン・リストから「ソースと搬送先、出荷方法および出荷日」を選択した場合、出荷元組織と出荷先組織のペア、および出荷方法と出荷日ごとに転送が1つ作成されます。
ユーザーによるリリースのみ
このオプションを使用して、計画オーダーおよび推奨の実装を現在のユーザーに制限するかどうかを指定できます。このオプションを有効にした場合、プランニング・プロセスによって、現在のユーザーがマークした計画オーダーおよび推奨のみが実装されます。このオプションを無効にした場合は、すべてのユーザーがマークした計画オーダーおよび推奨が実装されます。
「リリース推奨パラメータ」セクションに移動するには、次の手順を実行します。
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「プランの編集」ページで、「タスク」パネル・ドロワーをクリックします。
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「タスク」パネル・ドロワーで、「プランの管理」をクリックします。
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「検索」領域で、プランを検索します。
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表示される検索結果からプランを選択します。「処理」をクリックし、「プラン・オプションの編集」をクリックします。
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「プラン・オプションの編集」ページで、「供給」タブをクリックします。
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「一般」タブで、「詳細オプションの選択」をクリックします。
「供給: 詳細オプション」ダイアログ・ボックスが開き、ここに、「リリース推奨パラメータ」セクションがあります。
タイム・フェンス・パラメータ: 重要な選択
「タイム・フェンス・パラメータ」セクションを使用して、次のオプションを構成します。
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タイム・フェンスの作成
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確定計画オーダーのタイム・フェンスの作成
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社内確定購買依頼のタイム・フェンスの作成
タイム・フェンスの作成
このオプションを使用して、最新の確定ショップ型製造オーダー、購買オーダー、フロー・スケジュールまたは出荷の完了日に品目の自然タイム・フェンスを作成するようプランニング・プロセスに指示できます。自然タイム・フェンスは、確定供給の最新の日付で設定される新しいタイム・フェンスを示します。完了日は、供給の期日を意味します。
確定計画オーダーのタイム・フェンスの作成
このオプションを使用して、最新の確定計画オーダーの完了日に品目の自然タイム・フェンスを作成するようプランニング・プロセスに指示できます。完了日は、確定計画オーダーの提示期日を意味します。
社内確定購買依頼のタイム・フェンスの作成
このオプションを使用して、最新の確定社内購買依頼の完了日に品目の自然タイム・フェンスを作成するようプランニング・プロセスに指示できます。完了日は、社内購買依頼の提示期日を意味します。
「タイム・フェンス・パラメータ」セクションに移動するには、次の手順を実行します。
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「プランの編集」ページで、「タスク」パネル・ドロワーをクリックします。
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「タスク」パネル・ドロワーで、「プランの管理」をクリックします。
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「検索」領域で、プランを検索します。
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表示される検索結果からプランを選択します。「処理」をクリックし、「プラン・オプションの編集」をクリックします。
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「プラン・オプションの編集」ページで、「供給」タブをクリックします。
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「一般」タブで、「詳細オプションの選択」をクリックします。
「供給: 詳細オプション」ダイアログ・ボックスが開き、ここに、「タイム・フェンス・パラメータ」セクションがあります。
技術管理パラメータ: 説明
このオプションを有効にすると、プランニング・プロセスによって、プラン実行時にマルチスレッド処理が実装されます。マルチスレッド処理により、プランの全体的な実行時間が短縮されます。このオプションを有効にするには、供給プランの「一般」タブで「詳細オプションの選択」をクリックし、「供給: 詳細オプション」ダイアログ・ボックスで「マルチスレッド使用可能」を選択します。
「供給計画品目」を選択できないのはなぜですか。
「供給計画品目」オプションは、「予測品目」セクションでレベル・メンバーを選択するまでは非アクティブです。「供給計画品目」が非アクティブである場合、プランニング・プロセスでは、すべてのレベル・メンバーが選択されていると見なされます。
組織およびスケジュール用の供給プラン・オプション: 説明
「プラン・オプション」ページの「組織およびスケジュール」タブを使用して、供給プランに対して、組織に基づいて保管場所ネッティング、需要および供給ネッティング、および予測分散カレンダを構成します。供給プランで考慮される需要を指定することもできます。
組織および需要スケジュール用の供給プラン・オプションは、「プランの作成」ページの「供給」タブの「組織およびスケジュール」サブタブまたは「プラン・オプションの編集」ページの「供給」タブの「組織およびスケジュール」サブタブで構成します。
組織
組織は、「プラン・オプション」ページの「スコープ」タブで指定した組織レベル・メンバーに基づいています。
保管場所ネッティング: ネッティングに含める保管場所を有効または無効にします。保管場所は組織に基づいています。データ収集時に、プランニング・プロセスにより、ソース・システムの組織の構成に基づいて組織が収集されます。ソースの新しい保管場所に対して保管場所ネッティングを使用可能にすると、最初のプランが実行された後に収集された新しい保管場所が自動的にプランに挿入されます。
需要および供給ネッティング: 要件に応じて、需要または供給タイプのみを使用してプランを実行します。プラン内の組織ごとに、販売オーダー、予約、手持、購買、転送および作業オーダーを含めたり除外することができます。新規プランでは、デフォルトで、すべての需要および供給ネッティング・オプションが有効です。
予測分散カレンダ: 組織ごとにユーザー定義の予測分散カレンダを選択します。
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供給プランニング・プロセスでは、カレンダを使用して集計予測需要を日次バケット間で分散します。
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組織レベルにカレンダを指定しない場合、供給プランニング・プロセスによって集計予測が日次バケット間で均等に分散されます。
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「予測配賦および消込」セクションで「予測分散カレンダ」属性にユーザー定義カレンダ値を選択した場合のみ、プランニング・プロセスでこのカレンダが使用されます。「予測配賦および消込」セクションは、「プラン・オプション」ページの「供給」タブの「一般」サブタブで使用できます。
需要スケジュール
供給プランに含める需要を選択します。プラン・タイプが「需要と供給」である場合、需要スケジュールは自動的に供給プランに組み込まれます。サポートされている需要スケジュール・タイプは、次のとおりです。
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需要(需要プラン)
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外部(外部予測)
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生産(製造プランで使用される生産プラン)
需要プラン出力: 需要プランに関連付けられた出力レベル・メジャーのリストから出力メジャーを選択します。需要プランの出力メジャーは、供給プランのメジャー・カタログおよび需要予測メジャー・グループに含める必要があります。
メジャー・レベル: メジャーをロードするディメンション・レベルを選択します。需要スケジュール・タイプが「外部」または「生産」である場合、メジャー・レベル・オプションは使用できません。
出荷先消込レベル: ローカル需要プランの予測消込レベルを選択します。
供給プランまたは統合プランの実行: 手順
供給プランまたは統合プランを実行することで、予測および安全在庫レベルを生成し、補充を作成します。統合プランには、需要プランと供給プランの両方が含まれます。「供給プランニング」、「プランニング・セントラル」、「需要および供給プランニング」の各作業領域から、供給プランまたは需要と供給プランを実行できます。
供給プランまたは統合プランを実行する際には、実行するプランのスコープを指定できます。実行前にプランの入力データをリフレッシュするかどうかも選択できます。また、プランをすぐに実行することも、設定した時刻または繰返しスケジュール(日次または週次)に基づいてバックグラウンドで実行することもできます。
供給プランまたは需要と供給プランを作成した後、プランを実行してデータを生成する必要があります。「プランの実行」ダイアログ・ボックスの「パラメータ」タブには、プラン実行オプションが、操作の順序に従い、「スコープ」、「需要」、「供給」と並んでいます。また、安全在庫レベルを再計算するオプションもあります。最初に予測プロセスが実行され、次に安全在庫が計算され、その後、その出力が供給プランニング計算に使用されます。プラン・タイプに応じて、次のオプションを構成できます。
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データ・リフレッシュ・オプション
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スコープ・オプション
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需要プラン実行オプション
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供給プラン実行オプション
データ・リフレッシュ・オプション
次のデータ・リフレッシュ・オプションが使用可能です。
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現在のデータでリフレッシュしない: このオプションは、プラン開始日の繰上げなしを含め、需要を変更せずにプランを実行する場合に選択します。
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選択した現在のデータでリフレッシュ: このオプションは、データを部分的にリフレッシュする場合に選択します。プラン全体をリフレッシュすることなく、トランザクション・データおよび一部の参照データをリフレッシュできます。たとえば、「需要履歴およびメジャー」と「予測」を選択してリフレッシュするシナリオには、次のようなものがあります。
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需要履歴およびメジャー: 外部またはサード・パーティの予測を再ロードしたため、それらの最新の更新をプランに反映する必要があります(販売予測、マーケティング予測、財務予測、出荷予測など)。
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予測: 「プラン・オプション」ページの「供給」タブの「組織およびスケジュール」サブタブにある「需要スケジュール」セクションで入力メジャー・レベルを変更しました。たとえば、プランをコピーし、同じプランで入力メジャー・レベルを別の予測に変更したため、プランを再実行するとします。この場合は、「予測」について「選択した現在のデータでリフレッシュ」オプションを指定します。プラン・オプションは変更したが、プランは編集していないため、プラン全体をリフレッシュする必要はありません。
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現在のデータでリフレッシュ: このオプションは、プラン全体を最新の収集データでリフレッシュする場合に選択します。プランを初めて実行する場合は、このデータ・リフレッシュ・オプションのみが使用可能で、デフォルトで選択されます。統合プラン(「需要と供給プラン」タイプ)でこのオプションを選択すると、「スコープ・オプション」セクションの「需要の計画」チェック・ボックスと「供給の計画」チェック・ボックスがデフォルトで選択され、選択を解除することはできません。
スコープ・オプション
スコープ・オプションによって、再プランの対象が限定されます。次のスコープ・オプションが使用可能です。
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需要の計画: プラン実行時に需要を予測する場合に選択します。「データ・リフレッシュ・オプション」セクションで「現在のデータでリフレッシュ」を選択した場合、統合プランでは、このオプションがデフォルトで選択されます。このオプションは、「プランニング・セントラル」作業領域および「需要および供給プランニング」作業領域で、「需要と供給プラン」タイプに対して使用できます。
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プランの承認: プラン実行時にプランを承認する場合に選択します。このオプションは、「需要および供給プランニング」作業領域で、「需要と供給プラン」タイプに対して使用できます。
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安全在庫の再計算: プラン実行時に安全在庫数量を再計算する場合に選択します。このオプションは、「プランニング・セントラル」、「供給プランニング」、「需要および供給プランニング」の各作業領域で、「供給プラン」タイプまたは「需要と供給プラン」タイプに対して使用できます。
「安全在庫の再計算」チェック・ボックスが使用可能になるのは、「プラン・オプション」ページの「安全在庫」タブで次のいずれかの安全在庫プランニング方法が選択された場合のみです。
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最終品目には統計安全在庫、その他すべてにはなし
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最終品目には統計、その他すべてにはユーザー指定
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供給の計画: プランニング・プロセスで供給のみを計算する場合に選択します。「データ・リフレッシュ・オプション」セクションで「現在のデータでリフレッシュ」チェック・ボックスを選択した場合、統合プランでは、このオプションがデフォルトで選択されます。このオプションは、「プランニング・セントラル」作業領域および「需要および供給プランニング」作業領域で、「需要と供給プラン」タイプに対して使用できます。
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プランのアーカイブ: プランのデータをアーカイブする場合に選択します。このオプションは、「供給プランニング」作業領域および「需要および供給プランニング」作業領域で、「供給プラン」タイプまたは「需要と供給プラン」タイプに対して使用できます。
需要プラン実行オプション
「需要プラン実行オプション」セクションは、「供給プラン」タイプには使用できませんが、「需要と供給プラン」タイプには使用できます。
予測プロファイル: プランの一部として含める予測プロファイルを選択します。予測プロファイルを選択していない場合、予測プロセスは実行されません。
予測方法の詳細を含む: 予測を構成する予測方法の詳細を提供するかどうかを指定します。このオプションは、「需要および供給プランニング」作業領域で、「需要と供給プラン」タイプに対して使用できます。
原因ファクタの詳細を含む: 予測を構成する原因ファクタの詳細を提供するかどうかを指定します。このオプションは、「需要および供給プランニング」作業領域で、「需要と供給プラン」タイプに対して使用できます。
供給プラン実行オプション
次の供給プラン実行オプションが使用可能です。
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対話型: このオプションは、プランをデータベースに保存せずにメモリー内で実行する場合に選択します。これにより、通常のプランが週末に実行するようにスケジュールされている場合に週の途中でプランを実行できます。「対話型」を選択すると、「スケジュール」タブが無効になり、できるだけ早くプランを実行するように設定されます。
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バッチ: このオプションは、スケジュールに従ってプランを実行する場合に選択します。このオプションを選択すると、プランをいつ実行するかを設定できる「スケジュール」タブが使用可能になります。
「バッチ」を使用すると、プランをデータベースに保存できます。プランをデータベースに保存するには、プランを少なくとも1回実行する必要があります。これにより、プランをメモリーにロードしなくても分析に使用できるようになります。
「バッチ」では、次の2つのオプションを使用できます。
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計算された合計を除いて保存: プランを保存する際に品目およびリソースの計算された合計を除外する場合に選択します。
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すべて保存: 計算された合計も含め、すべてのプラン・データを保存する場合に選択します。このオプションでは、プランを保存する際に、計算された合計が含まれます。たとえば、資材プランの品目やリソース・プランで使用されるリソースの計算されたメジャーがすべて保存されます(「見積使用可能残高」、「正味リソース可用性」など)。
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供給プランまたは統合プランの実行
供給プランまたは統合プランを実行するには、次の手順を実行します。
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「プランの実行」ダイアログ・ボックスを開きます。
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ナビゲータで、サプライ・チェーン・プランニング作業領域をクリックします。
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「プラン」パネル・タブをクリックし、「プラン」リストを展開します。
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実行するプランを選択し、「処理」をクリックして「実行」を選択します。
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「プランの実行」ダイアログ・ボックスの「パラメータ」タブで、「詳細」を展開してプラン・オプションをレビューします。
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データ・リフレッシュ・オプションをレビューし、適切なオプションを選択します。
注意: プランを初めて実行する場合は、「現在のデータでリフレッシュ」を選択する必要があります。このオプションを使用すると、履歴データがリフレッシュされて、販売オーダーがインポートされ、現在の日付に連携するようにプラン開始日が進められます。 -
プランの実行に使用するスコープ・オプションを選択します。
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「需要と供給プラン」タイプの場合は、適切な需要プラン実行オプションを選択します(プラン実行の一部として含める予測プロファイルなど)。
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プランの実行に使用する供給プラン実行オプションを選択します。
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「供給プラン実行オプション」で「バッチ」を選択した場合は、「スケジュール」タブをクリックして頻度のパラメータを設定します。
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プランをすぐに実行する場合は、「可能な限り早く」を選択します。
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設定した時刻にバックグラウンドで実行する場合は、「スケジュールの使用」を選択し、「頻度」を選択します(「日次」、「週次」など)
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「OK」をクリックして、プランを実行します。
供給プランニングの概要
日次バケット内でのプランニング: 説明
プランニング・プロセスでは、一日の最後に需要の期限が来ると見なされているため、常に日次バケット内で計画します。プランニング・プロセスでは、需要および供給を週次、期間、月次レベルで計画しません。一日の最後に需要と供給のバランスが調整されます。需要および供給における不足または過剰は、次の日に繰り越されます。しかし、表およびグラフでは、日次プランニング結果を週次、期間または月次レベルに集計できます。
需要および供給にはタイム・スタンプがありません。プランニング・プロセスでは、一日の生産能力は同日にスケジュールされたリソースまたはサプライヤの所要量に使用できると見なされています。計画作業オーダーを1日未満で完了できる場合、そのオーダーは需要期日と同日にスケジュールされます。また、作業オーダーが1日未満である場合、開始日と終了日は同じです。
プランニング・プロセスでは、プランニング出力での集計に対して2つのカレンダがサポートされています。
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会計カレンダ: ページでの週および期間ごとの集計をサポートします。
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ユリウス暦: カレンダ月ごとに日次バケット化および集計をサポートします。ユリウス暦では、週単位のバケット化はサポートされていません。
所要量展開: 処理方法
供給プランまたは需要と供給プランを実行する際、実行されるプロセスの1つが製造品目に対する所要量展開です。供給プランニング・プロセスでは、サプライ・チェーン品目構成をレビューして、需要を満たすのに十分な供給、手持およびオーダー中があることを確認します。ある品目が不足すると、サプライ・チェーン品目構成でその1つ下のレベルの品目に対する需要が作成されます。品目を構成する個々のコンポーネントの需要を分析し、それらのコンポーネントに対して需要を作成するこのプロセスは、所要量展開と呼ばれます。
プランニング・プロセスでは、製造オーダー品目の作業定義を使用してコンポーネントの所要量を特定します。プランニング・プロセスでは、製造オーダー品目の供給を容易にするために、供給が低いコンポーネントの補充を適宜提案します。
製造品目の所要量展開に影響を与える設定
供給プランニングでは、コンポーネント有効日が考慮されます。プランニング・プロセスでは、次の情報を考慮に入れてから計画製造オーダーの新しい日付を決定します。
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作業定義を構成するコンポーネント
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作業定義を構成する工程
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計画オーダーのオーダー開始日以前の製造品目のコンポーネント有効日
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計画オーダーのオーダー開始日以前の製造品目の工程有効日
製造品目の所要量展開の計算方法
次の状況を考えてみます。
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品目Aは、販売オーダー100が存在する製造オーダーです。
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品目Aを1つ作成するのに2つの品目Bと3つの品目Cを使用します。
プランニング・プロセスにより、需要がコンポーネント・レベルに展開され、品目Bに対して需要200と品目Cに対して需要300が作成されます。品目に対する需要数量は、親品目の不足分に親品目での子コンポーネントの使用量を乗じた数です。
リソース・スケジューリング: 説明
リソース・スケジューリングは、計画製造オーダー期間がわかると計算できます。プランニング・プロセスでは、リード・タイム(固定と変動の両方)を使用して計画製造オーダー期間を計算します。既存の作業オーダーの場合、リード・タイムは作業オーダーの期間です。プランニング・プロセスでは、作業オーダーの期間が変更されません。固定リード・タイムと手動リード・タイムを手動で設定することもできます。
たとえば、固定リード・タイム = 1
変動リード・タイム = 0.2
計画オーダー・サイズ = 10ユニットとすると、
製造計画オーダーのリード・タイム = 固定 + 変動 * オーダー・サイズ = 1 + 0.2 * 10 = 1 + 2 = 3日間
需要期日 = 5日目
製造計画オーダー: 提示開始日 = 2日目、提示期日 = 5日目
計算では、5日目が23:59で終わると見なされているため、1全日のリード・タイムにより、開始日は4日目の23:59に繰り上がります。したがって、この例では、3日間のリード・タイムにより開始日は2日目に繰り上がります。
次の計算を使用して、計画製造オーダー期間、経路リソース期間、工程期間およびリソース期間を計算します。
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計画製造オーダー期間: 計画製造オーダー数量は、需要の合計数量とオーダー・モディファイアによって決まります。合計製造オーダー・リード・タイム(日数) = 固定リード・タイム + 数量 * 変動リード・タイム
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経路リソース期間: 品目ベースのリソース使用についてリソース所要量(時間数)が計算されます。リソース所要量 = 数量 * 使用時間数工程期間(時間数)は、同時に存在するリソースに対して調整された各リソース所要量を加算して計算されます。合計経路期間 = 工程期間(時間数)の総計
-
工程期間とリソース期間の計算を次に示します。工程およびリソース所要量はそれぞれ、合計製造リード・タイムにわたって分散されます。
次の式は、工程期間の計算を示しています。

次の式は、リソース期間の計算を示しています。

計画製造オーダーの場合、プランニング・プロセスによって次のタスクが実行されます。
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固定および変動リード・タイムに基づいた期間の計算。
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作業定義からの必要なリソース時間の計算。
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計算された作業オーダー期間にわたる必要なリソース時間の均等な分散。作業オーダーに複数の工程がある場合は、各工程の期間が計算され、割り当てられたリソースの工程内でリソース時間が分散されます。
既存の作業オーダーの再スケジュール
既存の作業オーダーの場合、既存のスケジュールで続行することも、スケジュールを変更して新しい日付を割り当てることもできます。作業オーダーが再スケジュールされない場合、プランニング・プロセスでは次のようになります。
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作業オーダーの開始日および終了日は変更されません。
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工程とリソース所要量の開始日および終了日は変更されません。
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リソース所要量の日数にわたって各リソース使用が均等に分散されます。
たとえば、リソース所要量の開始日が5日目、終了日が6日目、リソース使用が14時間の場合、プランニング・プロセスにより、5日目に7時間、6日目に7時間が配賦されます。作業オーダーを再スケジュールした場合、ジョブ期間は保持され、変更されません。各工程および各リソース所要量のリード・タイムは、同じままです。開始日および終了日のみが変ります。
プランニング計算では、作業オーダーの再スケジュール時に次のガイドラインに従います。
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作業オーダーの開始日および終了日には同じ日数を配賦します。たとえば、終了日を2日移動した場合は、開始日を2日移動します。
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工程およびリソース所領量の日付にはそれぞれ同じ日数を配賦します。前述の例を使用すると、工程およびリソース所要量の日付をそれぞれ2日移動します。
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リソース所要量の日数にわたって各リソース使用を均等に分散します。たとえば、リソース所要量の開始日が5日目、終了日が6日目、リソース使用が14時間の場合、5日目に7時間、6日目に7時間を配賦します。
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ジョブ、工程およびリソース日付を増減することで、稼働日数および休日数を調整します。休日数を作業オーダーに含めるか取り除くかにより、相対的な稼働日数は移動の前後で同じままです。たとえば、作業オーダー期間が5日間で、金曜日に始まって火曜日に終わり、週末2日休日が含まれます。作業オーダーが月曜日に始まるよう再スケジュールされると、新しい終了日は水曜日になります。作業オーダーの調整された日付が過去に押し動かされた場合は、日付をプランの1日目にします。作業オーダーの一部が完了している場合は、作業オーダーのオープン数量のみがスケジュールされます。一部のコンポーネントおよびリソースが作業オーダーによって消し込まれている場合は、オープン・コンポーネント所要量およびオープン・リソース使用のみがプランニング・プロセスで計画されます。
リソース効率とリソース稼働率: 説明
リソースのスケジュール時、プランニング・プロセスでは、リソース・レベルで指定したリソース効率とリソース稼働率を使用します。リソース効率は、予想される標準出力に対する実際の出力の(パーセントで表される)メジャーです。リソース効率により、リソースがタスクを完了するのにかかる時間が決まります。
たとえば、効率100%のリソースでタスクの完了に12時間かかると予想する場合、効率50%のリソースではタスクの完了に24時間かかります。リソースの効果的な使用は、経路で指定したリソース時間(理論上の使用)の効率に対する比率です。
次の式は、実績リソース使用に使用される計算を示しています。

リソース稼働率は、どの程度集中的にリソースが使用されるかの(パーセントで表される)メジャーです。たとえば、リソースが頻繁に中断したり、リソースに保守タスクを割り当てることがあります。これは、一定の割合のリソース時間がタスクで使用できないことを示します。実際の使用は、経路で指定したリソース時間の効率と稼働率の積に対する比率です。たとえば、経路に2時間のリソース所要量が指定されています。リソースの効率および稼働率はそれぞれ、90%と75%になると予想されています。したがって、実績リソース使用は2.96時間と計算されます。
実績リソース使用 = (1にリソース当たり2時間を乗じた値)を(90%に75%を乗じた値)で割った値 = 2時間/0.675 = 2.96時間
50ユニットを製造する製造オーダーの場合、前述の例と同じ経路を使用すると、次のようになります。
実績リソース使用 = (50にリソース当たり2時間を乗じた値)を(90%に75%を乗じた値)で割った値 = 100時間/0.675 = 148.15時間
実際のリソース効率および稼働率を考慮して、プランニング・プロセスによりプランが生成されます。需要を満たすために追加のリソース使用が必要な場合は、プランニング・プロセスによってリソース使用の増加が推奨されます。
ソーシング配賦分割: 説明
プランニング・プロセスでは、ソーシング分割(ランク1のみ)に基づいて供給を作成します。供給プランニングでは、ソース・ルールで指定できる分割率を使用します。ルールおよび構成表で指定される供給のソースにランクを付け、プランニング・プロセスで推奨が生成される際に他よりも優先させることができます。ソーシング率をこれらのソースに割り当てることもでき、これにより合計オーダーの一部を各ソースに配賦できます。ソーシング配賦では、すべての供給ソース(購買、製造および転送)が考慮されます。
オーダー・モディファイアがない場合、ある日供給が必要となると、その日の計画オーダーがランク1のソーシング配賦分割を満たすのに必要なだけの計画オーダーに分割されます。品目属性またはサプライヤ・オーダー・モディファイアがある場合、オーダー・モディファイアを考慮して配賦分割率が最高のソース(ランク1)について供給が作成されます。その後、再びオーダー・モディファイアを考慮して、次のソースについて供給が作成されます。供給ソースは配賦率順に使用されます。各オーダーが作成されると、次に配賦率が低いソースが検討されます。ランク1のソースがすべて使用されると、残りの配賦率が上位のソースについてオーダーが作成されるというように、上位ランクのソースを通して繰り返し行われます。これは、十分な供給が作成されるまで繰り返されます。
計算では、ランク1の配賦率を満たすようにプラン範囲の供給ソースのバランスを保とうとします。既存の購買オーダーまたはオーダー・モディファイアのため供給で分割が考慮されない場合、プランニング・プロセスでは、日々ソースを選択してプラン範囲の供給をソーシング分割と調和させます。ソース・ルールで指定した分割率からの偏差が最も低い累積ソーシング分割につながるソースに対して供給を作成する必要があります。プランニング・プロセスでは、ソーシング分割の計算時に受入履歴が考慮されません。オープン購買オーダー、転送オーダーおよび製造オーダーのみが考慮されます。
次の式を使用して、日々のソーシング分割が計算されます。
供給合計 * ソースAの配賦率 > ソースAの供給である場合は、供給合計 >= 需要合計になるまで、ソースAの供給 >= ソースAの配賦率 * 供給合計になるように、ソースAについて新規計画オーダーを(オーダー・モディファイアを考慮して)作成します。
ソーシング配賦および有効日: ソース・ルールがある日付に有効になると、プランニング・プロセスでは、有効日以降から配賦率が考慮されます。プランニング・プロセスでは、有効日より前に発生した配賦は考慮されません。
たとえば、3月1日にプランを実行し、ソース・ルールは次のとおりとします。
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1月1日から3月31日まで有効: 40% Acme、60% Business World
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6月1日有効: 50% Acme、50% Consolidated
6月1日に開始、配賦プロセスでAcmeとConsolidated間で50/50に分割します。配賦プロセスでは、有効日前の履歴は無視されます。配賦プロセスでは、6月1日より前にAcmeが保有するオーダーが40%か60%かは考慮されません。
サプライ・チェーン・プランニングで管理される予約のタイプ: 説明
サプライ・チェーン・プランニング作業領域のいずれかで、在庫プロセスで作成されるすべての予約に関する情報を収集して表示できます。オーダー履行明細にペグされる供給の量を表示できます。
サプライ・チェーン・プランニングでは、予約は作成されません。在庫プロセスで作成されるすべての予約が表示されるだけです。構成可能なプランナのワークベンチで販売オーダーに対して予約される供給の数量や種類は変更できません。
次のタイプの供給が在庫の販売オーダーに対して予約できます。
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手持在庫
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作業オーダー
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購買オーダー
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転送オーダー
供給の複数のソースおよび数量を単一の販売オーダー履行明細に対して予約できます。
販売オーダーが供給にペグされるには2つの方法があります。
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複数の販売オーダーを供給の単一ソースにペグすることが可能: この場合、ペグ数量は合計供給数量を超えません。このタイプの予約は、供給の単一ソースが多数の販売オーダーを履行するのに十分である場合に行われます。
たとえば、品目Aについて50件の販売オーダーがあります。各販売オーダーは単一ユニットのAに対するものです。供給ソースの1つを100ユニットのAを供給する組織間転送として定義しています。したがって、転送供給からの100ユニットのうち50ユニットを異なる販売オーダー履行明細にペグできます。
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供給の複数ソースを単一の販売オーダーにペグすることが可能: この場合、ペグ数量は合計需要数量を超えません。このタイプの予約は、単一の供給ソースが、品目について大量の供給を要求する販売オーダーを履行するのに十分でない場合に行われます。
販売オーダーが需要が高い品目に対して記録される場合、供給の複数リソースをその単一の販売オーダーに様々な数量でペグできます。たとえば、2つの供給ソースAとBを次のように定義しています: Aは組織間転送であり、Bは外部サプライヤからの購買です。この品目について800ユニットの販売オーダーが記録されると、Aからの供給の一部とBからの供給の一部が予約されます。次に、予約された数量は、単一のオーダー履行明細にペグされます。
サプライ・プランニングでは、ロット失効日に関係なく、ロットに対する需要予約が考慮されます。6日目に失効するロットは、10日目が期日となる需要に対して予約できます。サプライ・チェーン・プランニングでは、この予約をそのまま収集し、「供給および需要」ページにすべての予約を反映します。サプライ・チェーン・プランニング作業領域では予約の表示のみが可能であり、変更できません。
予約のペギングの表示: 手順
サプライ・チェーン・プランニング作業領域のいずれかで、在庫プロセスで作成される予約をすべて表示できます。
様々な供給にペグされた販売オーダー履行明細および各販売オーダーに対して予約された供給量を表示するには、次の手順を実行します。
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ナビゲータで、サプライ・チェーン・プランニング作業領域をクリックします。
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「プラン」ドロワーをクリックします。
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「プラン」を展開し、目的のプランを選択します。
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「処理」メニューをクリックし、「オープン」を選択します。
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供給分析ページ・レイアウトを選択します。
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「供給および需要」ウィンドウに移動し、すべての販売オーダーを検索します。「品目」、「組織」、「オーダー・タイプ」など、検索基準で1つ以上の属性を定義して検索できます。
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「検索結果」領域で、「表示」をクリックして「列」を選択します。
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「列の管理」オプションまでドリルダウンします。
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列名「予約済数量」および「予約タイプ」を「非表示列」から「表示列」に移動します。
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必要に応じて、選択済品目をリストの先頭に移動ボタンを使用してこれら2行を先頭に移動することもできます。これにより、予約に関連するすべての情報を一度に表示できます。
モデル予測と販売オーダーを一緒に表示: 説明
CTO (注文仕様生産)プロセスで実行システムが構成品目を処理するために使用する一意の品目識別子は、モデル品目識別子とは異なります。プランニングにおいて効果的な決定を行うためには、モデル予測と供給および需要オーダーを一緒に表示する必要があります。「資材プラン」ページでは、モデル予測と販売オーダーを一緒に表示できます。
モデル予測と販売オーダーを一緒に表示すると、CTO (注文仕様生産)環境で分析を行い、供給と需要について効果的な決定を下すことができます。
モデル予測と販売オーダーの統合ビューのためのメジャーの有効化
モデル予測と販売オーダーを一緒に表示するには、「構成品目販売オーダー」メジャーを有効にする必要があります。このメジャーを有効にする前に、このメジャーをメジャー・カタログに追加します。このメジャーを表示するには、モデルにカテゴリを割り当てます。
このメジャーを有効にするには、次の手順を実行します。
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「サプライ・チェーン・プランニング」作業領域から、プランを開いて「オープン」→「フル・ペイン」をクリックします。
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「表、グラフまたはタイル・セットのオープン」ページで、「資材プラン」を検索して開きます。
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「資材プラン」ページの資材プラン・ツールバーで、「セレクタ・ツール」の「表構成の表示」アイコンをクリックします。
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「メジャー」タブで、「構成品目販売オーダー」メジャーを「使用可能なメジャー」列から「選択したメジャー」列に移動します。
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「保存してクローズ」をクリックします。
サプライ・チェーンのモデル化
ファントム: プランニングでの使用方法
ファントム組立品(ファントム構成表とも呼ばれる)とは、部分組立品を生産するのに必要な資材をグループ化できる非在庫組立品です。親品目の部品構成表を作成する際、コンポーネントをファントムと指定できます。1つの部品構成表で、ある親品目のファントム部分組立品と、別の親品目の在庫部分組立品を表すことができます。ファントム部品構成表により、必要に応じて組立品を製造して保管できます。たとえば、ファントムを使用して、フィールド・サービス所要量のために不定期なスペアを作成して保管できます。プランニング・プロセスでは、ファントム部分組立品を経てコンポーネントに展開されます。
ファントム組立品に影響を与える設定
プランニング・プロセスでは、ジョブまたは繰返しスケジュールを定義する際、ファントム組立品の経路を無視します。コンポーネントの追加のリード・タイム・オフセットを回避するには、ファントムのリード・タイムをゼロに設定します。
ファントムのプランニングでの使用方法
モデル構成表またはオプション区分表が別の部品構成表に対するコンポーネントである場合、コンポーネント供給タイプはファントムです。プランニング・プロセスでは、親の計画オーダーをファントムに渡し、ファントムをネッティングしてファントムのコンポーネントに所要量を渡すかわりに、ファントムを無視してコンポーネント計画オーダーを作成します。組織パラメータの場合、ファントム工程連番継承について「資材のみ」オプションのみがあります。プランニング・プロセスでは、「ファントム」供給タイプがある品目についてオーダー・モディファイアを無視します。プランニング・プロセスでは、ファントム部分組立品をロットフォーロット・ロットサイジング手法を使用して計画します。
一般にファントム組立品は、ショップ型製造オーダーを使用してマスター・スケジュールを立てたり、製造する場合など、最上位レベルの組立品である場合、通常の組立品となります。しかし、部分組立品と同様、別個の組立品としての固有性を失ったコンポーネントの集合です。ファントム部分組立品のコンポーネントは、ジョブおよび計画供給に含まれますが、ファントム自体には含まれません。部品構成表を使用してファントムを決定することには、柔軟性が増し(ある構成表ではコンポーネントがファントムであり、別の構成表ではファントムではないとすることが可能であるため)、プランニング・プロセスでのファントムの扱い方がOracle WIPと合致するという、2つの利点があります。
FIFOペギング: 説明
ペギングとは、プランニング計算で供給を需要に、また需要を供給にリンクするために使用するプロセスです。FIFOとは、ファースト・イン・ファースト・アウトです。FIFOペギングでは、需要が供給に日次ベースでリンクされます。プランニング・プロセスでは、需要を日、需要タイプおよび供給数量の昇順にソートします。プランニング・プロセスでは、供給を日、供給タイプおよび供給数量の昇順にソートします。
すべての予約済の需要および供給について、プランニング・プロセスでは、まず需要タイプ、供給タイプおよび日付を考慮せずに、予約(既存または推奨)ありの需要を予約済供給にペグします。ペギングでは常に予約が考慮されます。予約解除済の需要および供給について、プランニング・プロセスでは、需要を日別に次のソート順でソートします。
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期限超過販売オーダー
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すべての販売オーダー
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手動需要
予測需要や依存需要など、その他すべての需要について、プランニング・プロセスでは、供給を日別に次のソート順でソートします。
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手持
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期限超過供給(定義により確定)
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既存の確定供給
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既存の未確定供給
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計画オーダー
プランニング計算における需要および供給のネッティング時、安全在庫レベルが品目組織に指定されている場合、日次の安全在庫レベルを考慮してネッティングが実行されます。プランニング計算では、安全在庫需要の概念は使用されません。安全在庫需要の概念がないため、安全在庫需要への供給のペギングはありません。プランニング計算では、一部または全部の供給が必要な安全在庫レベルを満たすために使用される場合、一部または全部の供給は何にもペグされません。安全在庫レベルを満たす供給は、将来の需要にペグされるか、ペグされないかのいずれかです。オーダー・モディファイアによる過剰な供給は、プランニング範囲の最後で何にもペグできません。
減損: 説明
製品の計画数量は、生産プロセスの過程で減少または減損することがあります。品目-組織属性の1つである減損率により、在庫における廃棄予定およびその他の損失がわかります。
プランニング・プロセスは、在庫の減損を打開するために、需要を満たすために必要な数量より多い生産数量で開始されます。減損率に指定した値が考慮されて、組織における品目の減損のプランニングに使用されます。需要のプランニングは、減損を考慮に入れて、最終的に所要オーダー数量になる数量で開始されます。オーダー数量は、減損が適用された後の数量です。プランニング・プロセスでは、減損率と所要オーダー数量を使用して開始数量が決定されます。計画オーダーには、減損を考慮に入れた開始数量が必要です。
たとえば、減損率が10%の品目があったとします。需要が100の場合、プランニング・プロセスは、10%の減損によって100になる数量で開始されます。
プランニング・プロセスで開始数量の計算に使用される式を次に示します。
開始数量 = {オーダー数量 / (1-減損率)} * 100
開始数量 = {オーダー数量 / (1-減損率)} * 100
(100 / (100-10)) * 100 = 111.11
供給プランニング・プロセスでは、計画オーダーと既存の供給の両方で減損が考慮されます。作業オーダーは、プランニングの時点では未完了である可能性があるため、サプライ・チェーン・プランニング作業領域から作業オーダーのステータスを追跡できます。
供給の確定
供給オーダーを確定する際には、「供給および需要」ページで、開始数量またはオーダー数量のいずれかを確定数量として選択できます。「確定数量」列または「確定開始数量」列を別の値に更新できます。
計画オーダーを確定すると、「確定数量」列が「オーダー数量」列の値で更新されます。「確定数量」列をプランニング・ニーズに基づいて編集することもできます。また、確定計画オーダーの「確定開始数量」列を指定することもできます。「確定開始数量」列に値を入力すると、「確定数量」列の値がクリアされます。
シミュレーション・モードでプランを再実行すると、次のデータが表示されます。
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「確定開始数量」を指定した計画オーダーでは、「開始数量」列に「確定開始数量」の値が表示されます。「オーダー数量」列には、次の計算に基づく値が表示されます。
オーダー数量 = 確定開始数量 * (1 - 減損率)
-
「確定数量」を指定した計画オーダーでは、「オーダー数量」列に「確定数量」の値が表示されます。「開始数量」列には、次の計算に基づく値が表示されます。
開始数量 = 確定数量 / (1 - 減損率)
作業オーダーの減損の計算
作業オーダーは、収集時に完全に完了している場合もあれば、一部が完了している場合もあります。作業オーダーを収集した場合、収集された数量は開始数量を表します。プランニング・プロセスでこの3つの列に値が設定されるのは作業オーダーだけです。現在の完了状態と廃棄予定に基づいて新しいオーダー数量が計算されます。「供給プランニング」、「プランニング・セントラル」、「需要および供給プランニング」の各作業領域で次のパラメータを確認することにより、作業オーダーのステータスを追跡できます。
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開始数量
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完了数量
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廃棄数量
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残数量
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予想廃棄数量
-
オーダー数量
収集時には、実行システムから開始数量が収集されます。計画オーダーをリリースすると、その開始数量が実行システムにリリースされます。
開始数量を表示するために有効化されるメジャー
プランニング・プロセスでは、開始数量と開始日を表示するために次の3つのメジャーが使用されます。
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供給開始数量
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開始日の予約済供給
-
開始日の予約済供給価額
供給プランの分析
購買オーダーのスケジューリング: 説明
購買オーダーを使用すると、サプライヤから組織までの移動時間を正確に測定できます。購買オーダー・スケジュールには、次のフィールドが含まれます。
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要求出荷日
-
約束出荷日
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要求搬送日
-
約束搬送日
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「バイヤー管理輸送」インジケータ
-
出荷方法
「バイヤー管理輸送」は、要求された商品の集荷からオーダーで指定された出荷先事業所への搬送までの輸送の手配を購買会社が担当することを指定します。「バイヤー管理輸送」インジケータが選択されていない場合、搬送日は購買オーダーに移入されますが、出荷日は購買オーダーに移入されません。選択されている場合、出荷日は購買オーダーに移入され、搬送日は購買オーダーに移入されることもあります。
「バイヤー管理輸送」が選択されている場合、バイヤーは要求出荷日を購買オーダーで通知し、サプライヤは約束出荷日を応答に指定します。選択されていない場合、搬送日はバイヤーとサプライヤ間で通知されます。いずれの場合も、購買オーダーには明細レベルで出荷方法も含まれます。移動時間は、サプライヤ・サイトと組織の事業所間の出荷方法に対して定義できます。プランニング・プロセスでは、購買オーダーについて移動時間を考慮できます。
プランニング・プロセスで計画購買オーダーが作成される際、ソース・ルールからの出荷方法を使用して移動時間が計算されます。計画購買オーダー開始日から納入予定日までの合計リード・タイムには、プロセス・リード・タイムと移動リード・タイムの両方が含まれます。
サプライ・チェーン・プランニング作業領域から計画購買オーダーをリリースすると、次の情報が購買に送信されます。
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出荷方法
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要求出荷日および要求搬送日「バイヤー管理購買」を選択した場合、出荷日と搬送日の両方が購買オーダーに移入されます。「バイヤー管理購買」を選択しない場合、搬送日のみが購買オーダーに移入されます。
購買オーダーは、オーダー期日から遡ってスケジュールされます。購買オーダーのスケジューリングでは、すべての有効な出荷、受入、移動、製造およびサプライヤ生産能力カレンダが考慮されます。サプライ・チェーン・プランニングでは、日付が過去である場合、その日付はプラン開始日に設定されます。プランニング・プロセスでは、次の状況の場合に再スケジュールの推奨が発行されます。
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購買オーダーの「バイヤー管理輸送」インジケータを選択し、古い出荷日がプランニングで計算された新しい出荷日と異なるとき。
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購買オーダーの「バイヤー管理輸送」インジケータを選択せず、古い搬送日がプランニングで計算された新しい納入予定日と異なるとき。
バックワード・スケジューリングの計算例
提示期日が10日目(事後プロセス = 1日、移動時間 = 2日、プロセス = 4日および事前プロセス = 2日)の場合を考えてみます。バックワード・スケジューリングには、次の計算を使用します。
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提示期日 = 10日目
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提示納入予定日 = 9日目(納入予定日 = 期日 - 事後プロセスのリード・タイム)
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提示出荷日 = 7日目(出荷日 = 納入予定日 - 移動リード・タイム)
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提示開始日 = 3日目(開始日 = 出荷日 - プロセス・リード・タイム)
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提示オーダー日 = 1日目(オーダー日 = 事前プロセスのリード・タイム)
バックワード・スケジューリングおよびオーダー日: 計算方法
バックワード・スケジューリングは、リード・タイムが供給オーダーに適用されるプロセスです。プランニング・モードが「制約なし」の場合、バックワード・スケジューリングがプランニング・プロセスで実行されます。
供給プランを実行すると、プランニング・プロセスにより、供給の問題が警告されるように生産能力超過およびリード・タイム例外として制約違反がレポートされます。販売オーダーに対する供給は、需要終了日が期日となります。
バックワード・スケジューリングおよびオーダー日に影響を与える設定
供給が需要にちょうど間に合う場合、供給完了日は需要日です。完了する必要がある各工程の開始日かつ最終供給を構成する下位レベルのコンポーネントの期日に到着するように、供給が遡ってスケジュールされます。
日付のバックワード・スケジューリング中、プラン開始日を越える場合、早い日付はすべてプラン開始日にバケット化されます。これは、圧縮と呼ばれます。
バックワード・スケジューリングは、様々なタイプの品目について次のようにオーダー期日に作用します。
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製造品目の場合、圧縮は事前プロセス・リード・タイムから始まります。次に、最初の工程とそれに続く各工程が、残りの工程がリソース期間を使用して完了するのに十分なリード・タイムができるまで、ゼロ期間に圧縮されます。
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転送品目および購買品目の場合、まず事前プロセス・リード・タイムが圧縮されます。次に、プロセス・リード・タイムが圧縮され、リード・タイムが不足している場合は事後プロセス・リード・タイムが圧縮されます。
注意: 購買品目の処理時間は、品目数量とは無関係です。
「ロジスティックス」の「輸送スケジュールの管理」セクションで、組織と顧客の受入および出荷スケジュールと運送業者の移動スケジュールを設定できます。プランニング計算でバックワード・スケジューリングに使用する有効な日付のみが製造および出荷カレンダの作業日です。オーダー日付の計算を決定するために、プランニングでカレンダ・デフォルト設定ルールが使用されます。デフォルト設定ルールは次のとおりです。
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有効なサプライヤ生産能力カレンダ: サプライヤまたはサプライヤ・サイトの生産能力カレンダ、または24時間365日完全オープン・カレンダが使用されます。
-
有効なサプライヤ出荷カレンダ: 運送業者、サプライヤまたはサプライヤ・サイトのカレンダ、サプライヤまたはサプライヤ・サイトの出荷カレンダ、運送業者またはサプライヤのカレンダ、サプライヤの出荷カレンダ、または24時間365日完全オープン・カレンダが使用されます。
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有効な組織受入カレンダ: 運送業者または組織のカレンダ、組織の受入カレンダ、または組織の製造カレンダが使用されます。
バックワード・スケジューリングの計算方法
バックワード・スケジューリングは、次の情報に基づいて計算されます。
-
計画製造オーダー: オーダーが製造品目用である場合、コンポーネント期日は、それを必要とする工程の開始日で、供給は遡ってスケジュールされます。作業定義により、そのようなオーダーのコンポーネントおよびリソースの所要量に関する情報が提供されます。新しいオーダー期日は、終了需要の日付になります。
注意: 製造計画オーダーは、サプライ・チェーン・プランニングでは計画オーダーとしてのみ存在し、製造の一部ではありません。 -
作業オーダー: オーダーがすでに作業オーダーとして存在する品目用である場合、コンポーネントおよびリソースの所要量は、作業オーダー自体から収集されます。プランニング・プロセスでは、作業オーダーにおける日付の関係に変更を加えることなく作業オーダーを新しい一連の日付にシフトできます。その最終品目のコンポーネント期日は製造から収集されます。
たとえば、次のシナリオの場合を考えます。
-
Aは、開始日が異なる2つのコンポーネントBとCがある最終品目です。
-
Cは、同様に開始日が異なる2つのコンポーネントDとEがある製造品目です。
コンポーネントDおよびEは、品目Cの作業定義の下位レベルにあり、製造計画オーダーCの組立品に必要です。同様に、コンポーネントBおよびCは、品目Aの作業定義の下位レベルにあり、作業オーダーAの組立品に必要です。
次の図に、終了品目の製造に使用されるコンポーネントA、B、C、DおよびEの関係を示します。

計画製造オーダーの再スケジュールされる日付は、需要の合計数量とオーダー・モディファイアによって決まります。合計製造オーダー・リード・タイム(日数) = 固定リード・タイム + 数量 * 変動リード・タイム
作業オーダーの再スケジュールされる日付は、コンポーネント所要量の開始日および終了日によって決まります。終了日を3日移動すると、開始日も3日移動します。
再加工作業オーダーと変換作業オーダーのプランニング: 説明
再加工作業オーダーと変換作業オーダーは、データ収集プロセスで収集され、「プランニング・セントラル」、「供給プランニング」、「需要および供給プランニング」の各作業領域に非標準作業オーダーとして表示されます。
再加工作業オーダーは、Oracle Manufacturing Cloudで、問題や欠陥のある品目の再加工作業を実行するために作成します。再加工の目的は、それらの品目で顧客需要が満たされるようにすることです。
変換作業オーダーは、Oracle Manufacturing Cloudで、既存品目のコンポーネントを追加したり削除したりしてその品目を強化またはアップグレードするために作成します。変換作業オーダーの目的は、既存品目を新しい品目に変換することです。
再加工や変換の作業の結果、対象となる品目からコンポーネントが削除されることがあります。その削除済コンポーネントを、将来の需要を満たすために使用できます。削除済コンポーネントは、データ収集で収集されます。「供給および需要」ページで、オーダー・タイプとして「非標準作業オーダー副産物」を選択すると、削除済コンポーネントを検索できます。品目自体が再加工作業オーダーによって製造されている場合、データ収集プロセスでは、その品目の作業オーダー需要がすべて除外されます。
プランニング・プロセスでは、非標準作業オーダーはすべて確定オーダーと見なされます。非標準作業オーダーは、品目の自然タイム・フェンスの計算に影響を与えません。
プラン推奨: 説明
サプライ・チェーン・プランニングでは、プラン推奨を生成できます。これらは、供給と需要間のバランスを作り出すことができる処理を実行するための提案です。これらの提案は、「推奨」例外グループで確認できます。
プランニング・プロセスでは、2つの主要な種類のプラン推奨をリリースできます。それらは次のとおりです。
-
新規計画オーダーの提案が可能: プランニング・プロセスにより、特定の製品について需要を満たすために新しい供給をいくらかオーダーすることが提案されます。このような供給の提案はすべて、プランニングによって新規計画オーダーの形式でOracle Fusion Supply Chain Orchestrationにリリースされます。この新しい供給は、製造ジョブの形式にすることができますが、その場合、計画オーダーは製造にリリースされます。新しい供給の提案が購買依頼である場合は、サプライ・チェーン・オーケストレーションによって計画オーダーが購買にリリースされます。新しい供給の提案が転送である場合は、サプライ・チェーン・オーケストレーションによって計画オーダーがロジスティックスにリリースされます。
-
既存の供給の再スケジュールまたは取消の提案が可能: プランニング・プロセスにより、製品の供給合計がその需要と比較して過剰になる可能性があるため、現在の供給を再スケジュールまたは取り消すことが提案されます。ショップ型製造オーダーとして、あるいは購買オーダーまたは転送オーダーとして存在する現在の計画オーダーを取り消すことができます。同様に、プランニングでは、将来の需要を満たすために既存の供給の一部を再スケジュールする提案も可能です。再スケジューリングは、ショップ型製造オーダー、購買オーダーまたは転送オーダーとして存在する供給に対して実行されます。
プランニング・プロセスによって新しい供給が提案され、プランナが計画オーダーをリリースした場合、リリースされた計画オーダーはOracle Fusion Supply Chain Orchestrationに送信されます。計画オーダーには、次の詳細が指定されています。
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品目
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組織
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開始日、納入予定日および該当する場合は出荷日
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ソース
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製造品目の場合、組織は同じままです。
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転送品目の場合、ソース組織を指定する必要があります。
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購買品目の場合、サプライヤおよびサプライヤ・サイトを指定する必要があります。
-
供給分析ページ・レイアウトから「供給および需要」ウィンドウを開いて個々の計画オーダーを確認できます。資材プランを開いて、プランの供給合計を確認することもできます。
再スケジュール済のプラン推奨は資材プランでは確認できません。資材プランでは、サプライ・チェーン・プランニングからの推奨を受け入れ、供給の集計時に再スケジュールされた日付を使用します。プランニング計算では、再スケジュールされた推奨が集計供給計算にすでに組み入れられており、再スケジュールされた日付が使用されると見なします。
プラン推奨のリリース: 説明
サプライ・チェーン・プランニングが提供する主要な実行機能の1つは、プラン推奨をリリースしてプランから生産までの標準ビジネス・フローを実装できることです。プラン推奨は、供給プランまたは需要と供給プランからリリースできます。
サプライ・チェーン・プランニングの各推奨を手動でレビューしてリリースするか、自動的に承認してリリースすることができます。
次の表に、様々なオーダー・タイプについてプランニング・プロセスで自動的にリリースできる、または手動でオーダーをリリースできるプラン推奨を示します。
オーダー・タイプ | プランニング計算により提案される更新 | 実行可能な処理 |
---|---|---|
購買オーダー |
数量、搬送日、確定ステータス |
再スケジュール、取消 |
購買依頼 |
取消 |
取消 |
作業オーダー |
開始日、完了日、確定ステータス |
再スケジュール、取消 |
転送オーダー |
開始日、到着日、出荷方法 |
再スケジュール、取消 |
販売オーダー |
予定到着日、予定出荷日、出荷方法 |
再スケジュール |
購買オーダーおよび転送オーダーの場合、プラン推奨によって提案された更新の入力値を手動で変更できます。これは、プランナのワークベンチで実行できます。
次の推奨は、サプライ・チェーン・プランニングによってOracle Fusion Supply Chain Orchestrationにリリースされます。
-
供給の製造、購買および転送に関する新規計画オーダー
-
既存の製造、購買および転送の供給の再スケジュール
Oracle Fusion Supply Chain Orchestrationでは、これらの推奨を処理し、供給のタイプに応じて、新しいリリースと再スケジュールの両方を製造、購買およびロジスティックスに送信します。
次の推奨は、サプライ・チェーン・プランニングによってOracle Fusion Order Managementにリリースされます。
-
販売オーダーの再スケジュール
-
直接出荷用の新規計画オーダー
手動によるプラン推奨のリリース: 手順
プランニング・プロセスによって生成されたプラン推奨を手動でレビューし、実行するためにリリースできます。新規計画オーダーを供給としてリリースするか、作業オーダー、転送オーダーおよび購買オーダーの形式で存在する供給を再スケジュールすることができます。
プラン推奨をレビューしてリリースするには、次の手順を実行します。
-
構成可能なプランナのワークベンチで、供給分析ページ・レイアウトを選択します。
-
「供給および需要」ウィンドウに移動し、オーダーを検索します。
-
実行するためにリリースする計画オーダーが表示された行を1行または複数行選択します。
-
「処理」をクリックして「リリース用にマーク」にドリルダウンします。
注意: すべての選択した行について、「リリース・ステータス」フィールドが「リリース・マーク済」に更新されていることを確認します。 -
変更内容を保存します。
-
供給分析ページに戻って「処理」をクリックします。「リリース」オプションを選択します。これにより、「プランのリリース」プロセスが開始されます。ダイアログ・ボックスにプロセスのステータスが表示されます。
-
また、「予定済プロセス」ページに移動して、このプロセスのステータスを確認することもできます。「予定済プロセス」ページでリリース結果を確認するには、次の手順を実行します。
-
「階層」ビューを使用します。最上位レベルのプロセス名は、「プランのリリース」です。
-
「プランニング推奨のリリース」にドリルダウンして「インタフェース表のロード」を選択します。
-
各表のログ・ファイルをチェックしてリリースを確認します。また、各プロセスの送信ノートをチェックします。ノートにより、リリースのタイプが特定されます。
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プラン推奨をリリースすると、すべての新規、再スケジュール済または取消済の計画オーダーがOracle Supply Chain Orchestrationクラウドに送信されます。「サプライ・チェーン・オーケストレーション」作業領域に移動して、処理されなかったリクエストを表示し、これらの例外が作成された理由を確認します。
外部実行システムへのプラン推奨のリリース: 手順
プラン推奨または計画オーダーは、Oracle SCM Cloudアプリケーションから外部実行システムにリリースできます。計画オーダーをリリースすると、プランニング・プロセスによって、その計画オーダーのCSVファイルが生成されます。プランニング・プロセスでは、生成したCSVファイルを「プランニング推奨のリリース: 外部ソース・システムへのリリース」という予定済プロセスに添付します。CSVファイルは、予定済プロセスからダウンロードできます。また、プランニング・プロセスによって、CSVファイルがZipファイル形式でユニバーサル・コンテンツ・マネージャに保存されます。Zipファイルの名前は、ReleasetoExternal.zipです。
前提条件
計画オーダーをOracle SCM Cloudアプリケーションから外部実行システムにリリースする前に、次の作業を行う必要があります。
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組織を外部ソース・システムとして割り当てます。
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外部ソース・システムからの収集を実行します。
収集を正常に実行した後、オーダーを計画して外部ソース・システムにリリースできます。リリース・プロセスは、Oracle Fusionソース・システムと外部ソース・システムで同じです。
計画オーダーのリリース
計画オーダーをリリースするには、次の手順を実行します。
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「サプライ・チェーン・プランニング」作業領域から、「タスク」をクリックします。
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「プランの管理」をクリックし、プランを検索します。
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プランを開き、「処理」→「リリース」をクリックします。
プランニング・プロセスによって、プランがCSV形式でエクスポートされ、CSVファイルが予定済プロセスに添付されます。また、プランニング・プロセスによって、CSVファイルがZipファイル形式でユニバーサル・コンテンツ・マネージャに保存されます。Zipファイルは、ナビゲータの「ファイル・インポートおよびエクスポート」リンクからダウンロードできます。
詳細は、My Oracle Support (https://support.oracle.com)の『外部システムへのプラン推奨のリリース』(文書ID 2305394.1)を参照してください。
オーダー予測の公開: 説明
サプライヤにオーダー予測を公開します。サプライヤは、その予測を確認して、サプライヤ生産能力としてコミットを送信できます。オーダー予測を公開する前にプランをデータベースに保存する必要はありません。
オーダー予測は、「供給プランニング」、「需要および供給プランニング」、「プランニング・セントラル」の各作業領域の次のページから公開できます。
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品目
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供給および需要
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「プランの管理」または個々のプラン
「処理」メニューから「オーダー予測の公開」を選択すると、「予定済プロセス」のジョブが送信されます。プランニング・プロセスでは、ジョブを送信する際に、「オーダー予測の公開」ジョブで使用可能なすべての追加パラメータの選択が解除されます。「オーダー予測の公開」予定済プロセスで使用可能な各種の追加パラメータを選択する場合は、「予定済プロセス」作業領域から手動でジョブを送信してパラメータを選択する必要があります。
注意点
オーダー予測を公開する前に次の注意点を確認してください。
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「プランの管理」ページからオーダー予測を公開すると、そのプランのすべての有効なサプライヤに公開されます。
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「品目」ページや「供給および需要」ページから公開する場合は、1つの品目-組織に属するオーダー予測を公開できます。品目-組織の組合せが異なる2つの行の品目を公開することはできません。
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「オーダー予測の公開」ジョブを実行すると、「供給プランニング・コラボレーションの分解」ジョブも実行されます。このジョブを別途実行する必要はありません。
供給オーダーの詳細の公開: 説明
サプライヤとのコラボレーションでは、オープン供給オーダーに関するインサイトを提供することが重要になります。オープン供給オーダーでサプライヤとコラボレーションすると、自社とサプライヤの双方でサプライ・チェーン・アクティビティの計画が効率化されます。供給オーダーには、購買オーダー、購買依頼、受入中出荷、移動中出荷の4つのタイプがあります。
供給オーダーを計画オーダーとともにOracle Supply Chain Collaboration Cloudに公開するには、「オーダー予測の公開」予定済プロセスを使用します。ナビゲータを使用して「予定済プロセス」ページにアクセスし、「オーダー予測の公開」予定済プロセスを選択します。「オーダー予測の公開」予定済プロセスの「プロセス詳細」ダイアログ・ボックスで、次のチェック・ボックスを選択できます。
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「オーダー予測に購買オーダーを含める」: 購買オーダーをオーダー予測に含めます。品目の特定の日のすべてのオープン購買オーダーがその日の計画オーダーに追加され、サプライヤまたはサプライヤ・サイトのレベルでオーダー予測として公開されます。
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「オーダー予測に購買依頼を含める」: 購買依頼をオーダー予測に含めます。品目の特定の日のすべてのオープン購買依頼がその日の計画オーダーに追加され、サプライヤまたはサプライヤ・サイトのレベルでオーダー予測として公開されます。
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供給プランニング・コラボレーションの分解ジョブの実行: 「供給プランニング・コラボレーションの分解」予定済プロセスを「オーダー予測の公開」予定済プロセスとともに実行します。
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オーダー詳細の公開: 4つのタイプの供給オーダーのすべてを計画オーダーとともに公開します。
需要履行の管理
需要履行の管理: 説明
プランの需要履行を改善するには、「需要履行」ページを使用してプラン内のリスクあり需要とその関連の推奨をレビューします。このページから推奨を受け入れる処理を実行できます。
「リスクあり需要要約」および「需要履行」ページを使用すると、次のことが可能です。
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関連する推奨の数によって重み付けされたオーダー金額に基づき優先度付されたリスクあり需要の表示。
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推奨を受け入れたり、完了マークを付ける処理の実行。
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選択したリスクあり需要に基づいて改善の可能性を分析するための、プランの現在の需要履行状況について提示された要約情報のレビュー。この情報により、受け入れた推奨および完了した推奨に基づいた予想需要履行状況を把握することもできます。
需要履行をレビューして改善する手順は、次のとおりです。
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サプライ・チェーン・プランニング作業領域に移動して「プランの管理」タスクを選択します。
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「プランの管理」ページで、検索を実行してプランを開きます。
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「ページ・レイアウト」リストで、「プラン要約」を選択します。
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「プラン要約」レイアウトのタイルにはリスクあり需要タイルが含まれることに注意してください。
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「千単位でのリスクあり需要」タイルで、タイルの選択バーをクリックして「リスクあり需要要約」データをレビューします。
ツリーマップ・ビューまたは表ビューを使用して、リスクあり需要データをレビューできます(ツリーマップ・ビューがデフォルトです)。表ビューに切り替えるには、「表の表示」アイコンをクリックします。
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リスクあり需要データをレビューするには、次のようにします。
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ツリーマップを使用する場合: ツリーマップの領域をクリックします。通常、最高のリスクあり需要価額が含まれる領域から始めます。「ドリル先」処理から、「需要履行」をクリックします。
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表を使用する場合: 「表の表示」アイコンをクリックします。「リスクあり需要要約」ページで、セルをクリックします。通常、最高のリスクあり需要価額が含まれるセルから始めます。「ドリル先」処理から、「需要履行」をクリックします。
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「需要履行」ページには、リスクありの個々のオーダーとその関連の推奨が表示されます。
ヒント: 「需要履行」ページは、「プラン要約」からドリルしなくても直接開くことができます。プランが開いたら、ページ・レベルの処理からオープン処理を選択し、「需要履行」ページを検索します。「需要履行」ページから、検索パネルでフィルタ・フィールドを使用してリスクあり需要を検索できます。「リスクあり需要」セクションおよび「推奨」セクションをレビューしてさらに処理を実行します。
需要履行の推奨要約のフィルタ処理: 説明
「需要履行」ページで使用可能な推奨要約情報は、作業対象となるリスクあり需要の選択において役立ちます。情報をフィルタ処理して推奨を分析するために、要約グラフ、要約表および「リスクあり累積需要価額」スライダがあります。
推奨要約グラフ
推奨要約グラフには、リスクあり累積需要価額と、その価額に関連付けられた関連する推奨の数が表示されます。最大限の成果を得るには、需要履行率で違いが生じるのには十分なリスクあり需要価額が関連付けられている推奨の数を少なくすることを目指す必要があります。スライダを使用して上位n個で累積需要価額をフィルタ処理します。
たとえば、スライダを$500,000に最も厳密に一致するマーカーまで移動し、スライダの右側にある「進む」または矢印ボタンをクリックします。スライダを左に移動すると、グラフに上位n個のリスクあり需要価額を構成するリスクあり需要が表示されます。
推奨要約表
推奨要約グラフに加えて、需要履行には需要履行状況に関する情報を表示する要約表も用意されています。
列名 | 説明 |
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実績 |
検索パネルからの選択基準に基づいた需要履行状況を示します。この列は、「リスクあり累積需要価額」スライダを移動しても影響を受けません。 |
潜在 |
選択したリスクあり需要がすべてリスクありでなくなった場合の、製品カテゴリに関する需要履行状況を示します。スライダを左に動かすと、選択パネルの選択基準を満たす上位n個のリスクあり累積需要のみが選択され、それにより選択基準に加えて追加フィルタが適用されます。 |
受入済 |
推奨を受け入れたまたは完了したときの需要履行状況を示します。この列の値は、推奨を受け入れるか完了すると変ります。 |
需要履行の推奨: 重要な選択
推奨を受け入れることで、需要履行の推奨に対して処理を実行します。5つのタイプの推奨がリスクあり需要に関連付けられます。これらは、「需要履行」ページの「推奨」セクションのタブに表示されます。
推奨タブは次のとおりです。
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購買オーダーの促進
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製造オーダーの促進
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転送オーダーの促進
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リソース可用性の追加
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サプライヤ生産能力の追加
すべてのリスクあり需要に関連付けられている推奨をすべて表示するか、選択した需要に関連付けられている推奨を表示するか選択できます。
促進推奨
次の3つのタイプの促進推奨をレビューして受け入れることができます。
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購買オーダーの促進: これには、購買オーダー、購買依頼および計画購買オーダーが含まれます。
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製造オーダーの促進: これには、作業オーダーおよび計画製造オーダーが含まれます。
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転送オーダーの促進: これには、転送オーダーおよび計画転送オーダーが含まれます。
促進推奨には、供給が必要となる時期(至急配送日)と、供給が必要となるのが現在の計画より何日早まるか(促進日数)が表示されます。
促進推奨のタイプに関係なく、促進推奨の列の多くは同一です。たとえば、組織、品目、オーダー、至急配送日および促進日数がすべての促進推奨に共通します。しかし、列によっては特定のタイプの促進推奨に固有です。たとえば、プロセス・リード・タイムは、製造オーダー推奨タブに固有です。
促進推奨を受け入れると、オーダーは至急配送日を確定日として使用して確定されます。プランが推奨の受入後に実行される場合、プランニング・プロセスでは、供給は確定日に使用可能であると見なします。
「リソース可用性の追加」推奨
「リソース可用性の追加」推奨および「サプライヤ生産能力の追加」推奨は、同じように処理されます。「リソース可用性の追加」推奨は、リソースが過負荷である時間数を示します。「リソース可用性の追加」推奨を解決するには、Oracle Fusion Manufacturingアプリケーションを使用して使用可能時間数を増やしてからデータを再収集する必要があります。
使用可能時間数を増やしたのに、まだ収集を実行していない場合は、推奨に対して処理を実行したことを示すために、完了マークを推奨に付けることができます。
「サプライヤ生産能力の追加」推奨
「サプライヤ生産能力の追加」推奨は、追加する必要がある生産能力のユニット数を示します。「サプライヤ生産能力の追加」推奨を解決するには、サプライヤ生産能力を増やす必要があります。CSVファイル方式を使用して、品目の増加したサプライヤ生産能力をアップロードします。
生産能力を増やしたのに、まだ収集を実行していない場合は、推奨に対して処理を実行したことを示すために、完了マークを推奨に付けることができます。