7 需要プランの管理
この章の内容は次のとおりです。
需要プランの管理
プランの作成: 手順
プランを作成した後、複製することにより、時間を節約し、プランニング・アクティビティを増分的に実行できます。たとえば、組織や品目など、既存のプランに関連する事業分野を定義している場合です。新しいプランを定義するのではなく、その既存のプランからコピーを作成できます。
プランを作成して実行するには、この一般的な手順を使用します。
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ナビゲータで、サプライ・チェーン・プランニング作業領域のリンクをクリックします。
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「タスク」パネル・タブをクリックします。
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「タスク」パネル・ドロワーで、「プランの管理」リンクをクリックします。
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「検索結果」リージョンで、「処理」メニューから「作成」を選択します。
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プランに関する次の情報を指定します。
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名前を入力します。
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(オプション)プランの摘要を入力します。
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プラン・タイプを選択します。
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(オプション)「OTBIレポートに使用可能」チェック・ボックスを選択して、プランのメジャーをOracle Transactional Business Intelligence (OTBI)のレポートに使用できるようにします。
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所有者を選択します。
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アクセス・レベルを定義します。
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すべてのユーザーがプランにアクセスできるようにするには、「公開」を選択します。
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自分自身、およびアクセス権を自分で提供する一連のユーザーのみがプランにアクセスできるように制限するには、「非公開」を選択します。
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選択したプランのタイプに基づいて、1つ以上のタブ(「スコープ」、「需要」、「安全在庫」および「供給」)で必要な情報を指定します。
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「保存してクローズ」をクリックします。
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「処理」メニューをクリックし、「実行」を選択します。
プランのコピー: 手順
プランを作成した後、複製することにより、時間を節約し、プランニング・アクティビティを増分的に実行できます。たとえば、組織や品目など、既存のプランに関連する事業分野を定義している場合です。新しいプランを定義するのではなく、その既存のプランからコピーを作成できます。
複製手順は、次の目的で使用します。
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プラン・データを含む、既存のプランのコピーを作成します。
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プラン・オプションのコピーのみを作成します。
プランをコピーする手順は、次のとおりです。
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「プランの作成」ダイアログ・ボックスに移動します。
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ナビゲータで、サプライ・チェーン・プランニング作業領域のリンクをクリックします。
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「タスク」パネル・タブをクリックします。
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「タスク」パネル・ドロワーで、「プランの管理」リンクをクリックします。
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検索パラメータを入力し、「検索」ボタンをクリックします。
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「検索結果」リージョンで、コピーするプランを選択し、「処理」をクリックしてから「複製」を選択します。
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「プランの作成」ダイアログ・ボックスで、プランに関する次の情報を入力します。
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コピー・タイプを選択します。
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プラン・オプションのみコピー: プラン・オプションが複製プランにコピーされますが、プラン・データはコピーされません。
通常、「プラン・オプションのみコピー」オプションを使用してプランを複製した場合、プランを実行する前に、次のステップとしてプラン・オプションを編集します。
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プランをベース・プランへの参照とともにコピー: ベース・プランへの参照とともにプランを複製した場合は、プランを実行する前に編集を加えるため、次のステップとしてコピーしたプランを開きます。「プランの管理」ページでは、「コピー元」列にコピー元のプランの名前が表示されます。
注意: ベース・プランを削除したり、「現在のデータでリフレッシュ」オプションを選択してベース・プランを再実行すると、ベース・プランからコピーしたプランは無効になります。 -
すべてのプラン・データをベース・プランへの参照なしでコピー: プランニング・プロセスによってプランの完全なスタンドアロン・コピーが作成されます。「プランの管理」ページの「コピー元」列は空白です。このオプションは、「需要プラン」または「販売および業務プラン」タイプに使用できません。
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名前と摘要を入力します。
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アクセス・レベルを定義します。
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すべてのユーザーがプランにアクセスできるようにするには、「公開」を選択します。
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自分自身、およびアクセス権を自分で提供する一連のユーザーのみがプランにアクセスできるように制限するには、「非公開」を選択します。
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(オプション)「コピー後にプランをロード」チェック・ボックスを選択します。このチェック・ボックスは、「需要プラン」または「販売および業務プラン」タイプに使用できません。
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所有者を選択します。
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「保存してクローズ」をクリックします。
プランの表示: 手順
既存のプランがある場合は、「プラン」ドロワーから、または「プランの管理」タスクを使用してプランを開くことができます。プランは、常に、表示する前に実行する必要があります。
「プラン」ドロワーから既存のプランを開いて表示するには、次の手順を実行します。
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ナビゲータで、サプライ・チェーン・プランニング作業領域のリンクをクリックします。
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「プラン」ドロワーをクリックします。
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「プラン」を展開し、目的のプランを選択します。
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「処理」ボタンをクリックし、「オープン」を選択します。
ヒント: プランが多数ある場合は、「プランの管理」タスクを使用して、プランを検索することもできます。この場合は、適切な検索基準を入力し、「検索」をクリックします。検索結果領域で、プランを選択し、「処理」ボタンをクリックして、「オープン」を選択します。この方法を使用して販売および業務プランを表示することをお薦めします。
プランをOTBIレポートに使用できるようにする: 説明
Oracle Transactional Business Intelligence (OTBI)は、対話型のユーザー定義レポートを作成できるリアルタイムおよびセルフサービスのレポート・ソリューションです。サプライ・チェーン・プランニング作業領域で作成したプランをOTBIレポートに使用できるようにすると、次のようなことが可能になります。
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レポートをリアルタイムで実行して、供給、需要、販売および業務の各プランニングのプランを分析する
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ビジネス・インテリジェンスのツールとチャートを使用して、ユーザーが構成可能な使いやすいレポートを生成する
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例外メトリック、在庫残高、ペグ数量、リリースされるオーダーなどのキー・メトリックを分析する
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OTBIレポートに使用可能な複数のプランを比較する
サプライ・チェーンのパフォーマンスを改善するために、実際の業務データに関する戦略的インサイトを使用して問題領域をモニターおよび特定できます。主要なメジャーを使用して複数のシナリオをリアルタイムで比較して、最善の策を特定できます。複雑な戦略やプランをモデル化して分析および比較することにより、変化に対応できます。さらに、例外条件に基づくアラート、ユーザー定義メジャー、条件付き書式設定などのOTBIのネイティブ機能を定義して、問題領域をモニターまたは追跡できます。
OTBIレポートを作成するには、Oracle Fusionの「レポートおよび分析」作業領域に移動します。サプライ・チェーン・プランニング作業領域で使用可能な基準メジャーを使用してレポートを作成できます。標準のビジネス・インテリジェンス・ツールを使用して、基準メジャーに基づくユーザー定義メジャーを作成することもできます。
サプライ・チェーン・プランニング作業領域でOTBIレポートを開くには、OTBIレポートを「トランザクション分析サンプル」フォルダの「レポート・コンポーネント」サブフォルダに保存します。「レポート・コンポーネント」フォルダは、「レポートおよび分析」作業領域の共有サプライ・チェーン・プランニング・フォルダにあります。
プランをOTBIレポートに使用できるようにするには、次の作業を行う必要があります。
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供給、需要、販売および業務のいずれかのプランの「プラン・オプション」ページで、「OTBIレポートに使用可能」チェック・ボックスを選択します。
注意: プランをOTBIレポートに使用できるようにしたら、そのプランを実行する必要があります。 -
「レポート・カタログ」という名前のディメンション・カタログで「製品」および「時間」の階層を構成して、レポート階層を設定します。「製品」および「時間」の階層を構成するには、サプライ・チェーン・プランニング作業領域の「プランニング分析の構成」タスクを使用します。生成するレポートに応じて、「製品」および「時間」の階層を、「使用可能な階層」ペインから「選択した階層」ペインに移動します。「製品」および「時間」の階層を複数選択した場合は、それぞれの階層のデフォルト階層を選択する必要があります。事前定義レポートではデフォルト階層がデフォルトで使用されます。
サプライ・チェーン・プランニング作業領域で使用可能な基準メジャーを使用してレポートを作成できます。標準のビジネス・インテリジェンス・ツールを使用して、基準メジャーに基づくユーザー定義メジャーを作成することもできます。
OTBIレポートへのアクセス
OTBIレポートにアクセスするには、次の手順を実行します。
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サプライ・チェーン・プランニング作業領域で、OTBIレポートに使用可能なプランを開きます。
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「オープン」ボタンをクリックし、ペインを選択します。
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「表、グラフまたはタイル・セットのオープン」ダイアログ・ボックスで、次のいずれかの操作を実行します。
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レポートを検索します。
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「タイプ」、「レポート」の順に選択して、リストをフィルタします。
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レポートを選択し、「OK」をクリックします。
現行のオープン・プランのコンテキストでOTBIレポートが開きます。
レポートを検索すると、事前定義レポートと、自分で作成したユーザー定義レポートの両方が、検索結果のレポートのリストに含まれます。ユーザー定義レポートをサプライ・チェーン・プランニング作業領域で使用するには、「トランザクション分析サンプル」フォルダの「レポート・コンポーネント」サブフォルダに保存する必要があります。次の事前定義レポートは、Oracle Fusion Supply PlanningおよびOracle Fusion Planning Centralの作業領域でのみ使用できます。
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最終品目別プランの作成
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品目オーダー別例外要約
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品目別詳細
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最終品目別ペギング詳細
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プラン推奨要約グラフ
使用可能なメジャー
Oracle Fusionの「レポートおよび分析」作業領域では次のメジャーを使用できます。
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CTO予測メトリック: 需要プランおよび需要と供給プランで次のCTO予測メトリックを使用できます。
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最終オプション需要予測
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最終プランニング率
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オプション需要予測
CTO予測メトリックでは、「プラン」、「時間」、「製品」、「組織」、「顧客」、「トップ・モデル」、「需要区分」などのディメンションがサポートされています。
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需要管理メトリック: 需要プランおよび需要と供給プランで次の需要管理メトリックを使用できます。
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記帳予測
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記帳履歴
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記帳履歴価額
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最終記帳予測
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最終出荷予測
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出荷予測
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出荷予測価額
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出荷履歴
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出荷履歴価額
需要管理メトリックでは、「時間」、「製品」、「組織」、「顧客」、「需要区分」などのディメンションがサポートされています。
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例外メトリック: 供給プランおよび需要と供給プランで次の例外メトリックを使用できます。
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例外数
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例外数量
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例外日数
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例外比率
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例外価額
例外メトリックでは、「プラン」、「時間」、「製品」、「組織」、「顧客」、「サプライヤ」、「製造リソース」、「例外タイプ」などのディメンションがサポートされています。
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オーダー・メトリック: 供給プランおよび需要と供給プランで次のオーダー・メトリックを使用できます。
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オーダー数量
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実装済供給数量
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オーダー金額
オーダー・メトリックでは、「プラン」、「時間」、「製品」、「組織」、「オーダー詳細」、「オーダー・タイプ」などのディメンションがサポートされています。
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ペギング・メトリック: 供給プランおよび需要と供給プランで次のペギング・メトリックを使用できます。
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ペグ数量
ペギング・メトリックでは、「プラン」、「時間」、「製品」、「組織」、「顧客」、「サプライヤ」、「最終需要」、「オーダー・タイプ」などのディメンションがサポートされています。
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販売および業務プランニング・メトリック: 販売および業務プランで次の販売および業務プランニング・メトリックを使用できます。
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コンセンサス予測
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コンセンサス予測価額
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最終販売予測
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最終販売予測価額
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販売予測
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販売予測価額
販売および業務プランニング・メトリックでは、「プラン」、「時間」、「製品」、「組織」、「顧客」、「需要区分」などのディメンションがサポートされています。
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スコープの定義プラン・オプション: 説明
スコープ・オプションにより、プランのスコープが決まります。「プランの作成」ページの「スコープ」タブまたは「プラン・オプションの編集」ページの「スコープ」タブで、スコープ・プラン・オプションを定義または変更します。需要予測のプラン組織、品目、時間範囲およびプランニング・レベルを構成できます。また、階層、レベル、レベル・メンバーなど、プランのフィルタも定義できます。
「スコープ」タブは、次のセクションで構成されています。
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プラン組織
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予測品目(需要プランまたは需要と供給プランにのみ使用可能)
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供給計画品目(供給プランまたは需要と供給プランにのみ使用可能)
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プラン・パラメータ
プラン組織
プランをフィルタ処理する基準となる階層、レベルおよびレベル・メンバーを指定します。また、組織のフィルタ処理に使用するソース・システム・コードを選択します。「プラン組織」セクションのフィールドは必須です。組織レベルの上位にあるレベルを選択した場合、その親レベルに属する組織はプランに組み込まれます。
予測品目
需要プランニングの特定の品目をフィルタ処理する基準となる階層、レベルおよびレベル・メンバーを指定します。選択した内容は、「プラン組織」セクションでの選択内容と組み合せて使用されます。親レベルに属する品目が組み込まれます。このセクションのフィールドは、必須ではありません。ただし、階層、レベルおよびレベル・メンバーを指定しない場合、供給計画品目をフィルタ処理できません。その場合、プランには選択した組織の計画品目がすべて組み込まれるため、パフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。
供給計画品目
「供給計画品目タイプ」では、「製造」(MRP)または「生産プラン」(MPS)を選択します。
「供給計画品目」では、供給プランに含める品目を管理するためのオプションを選択します。オプションは次のとおりです。
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すべての計画済品目: このオプションは、パフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。
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需要プラン品目およびすべての販売オーダー
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需要プランおよびWIPコンポーネント
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需要プラン品目のみ
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需要プラン品目、WIPコンポーネントおよびすべての販売オーダー
プラン・パラメータ
「プラン・パラメータ」セクションは、需要プラン、供給プランおよび需要と供給プランに使用できます。次の表に、プラン・パラメータとその説明を示します。
次の表に、プラン・パラメータとその説明を示します。
パラメータ | 定義 |
---|---|
プラン範囲日数 |
プランの日数。将来のニーズを予測して計画するための範囲日数を設定します。プランの長期稼働を避けるには、範囲日数を最小限に抑えます。デフォルトは180日です。 |
予測カレンダ |
時間レベルの予測および設定に使用されるカレンダ。カレンダは、プランに関連付けられているディメンション・カタログに属する必要があります。「需要プラン」および「需要と供給プラン」タイプに使用できます。 |
予測タイム・レベル |
予測プロファイルに使用される時間レベル。時間レベルは、選択した予測カレンダに応じて異なります。デフォルト値は「週」です。「需要プラン」および「需要と供給プラン」タイプに使用できます。 |
メジャー・カタログ |
プランで使用するために複数のメジャー・セットをグループ化します。特定のプランに必要なメジャーのみを有効にすることで、向上したパフォーマンスで的を絞った分析を実行できます。プランニング管理者がメジャー・カタログを作成および変更できます。 |
価格表 |
収益計算で使用される価格表。価額計算で使用されるデフォルトの価格表は、「組織」および「品目」の「品目」表で定義される「品目定価」です。 |
例外セット |
プランの一部として計算する例外とともに、例外を計算するための組織とカタログに対するフィルタをリスト表示します。 |
シミュレーション・セット |
プランニング・サーバーのデータを変更せずにプランに使用したり、個別にあるいは一括更新の実行時に変更できます。変更内容をシミュレーション・セットに格納して、そのプランまたは他のプランに適用します。 |
需要プランへの予測プロファイルの追加: 説明
需要プラン・オプションにより、需要プラン実行の一部として組み込まれる予測プロファイルが決まります。需要プランの予測プロファイル・オプションは、サプライ・チェーン・プランニング作業領域の「プラン・オプション」ページの「需要」タブまたは「プラン・オプションの編集」ページの「需要」タブで定義します。「需要」タブは、「供給プラン」タイプに使用できません。
「予測プロファイル」リージョンでは、需要プラン実行で使用可能になる予測プロファイルを選択します。予測生成に使用する履歴データの量を指定することもできます。需要プランを実行すると、予測プロファイルが指定した順序で実行されます。
需要プランニング・エンジンでは、日、週、月など様々な時間レベルで統計需要予測を生成できます。時間レベルは、「プラン・オプション」ページの「スコープ」タブの「予測タイム・レベル」フィールドで指定します。
入力メジャーおよび出力メジャーが含まれる予測プロファイル
「予測プロファイル」リージョンでは、需要プランの一部として組み込まれる予測プロファイルを指定します。予測プロファイルの入力メジャーまたは出力メジャーは編集できません。
事前定義済みの予測プロファイルを下の表に示します。
予測プロファイル名 | 入力メジャー | 出力メジャー |
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予測出荷 |
最終出荷履歴 |
出荷予測 |
イベント・アクティビティを含む予測出荷 |
最終出荷履歴 |
出荷予測 |
予測記帳 |
最終記帳履歴 |
記帳予測 |
イベント・アクティビティを含む予測記帳 |
最終記帳履歴 |
記帳予測 |
分析セット
分析セットは、予測プロファイルをプランのサブセットに適用するために使用されるオプションの基準です。
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分析セットを選択しない場合は、予測プロファイルがプランの全範囲に適用されます。
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分析セットを選択した場合、その分析セットによって定義されたプラン・スコープのサブセットのみに予測プロファイルが適用されます。
たとえば、特定の製品セットを含む分析セットがあり、その分析セットを予測プロファイルに対して選択します。予測は、プラン内のすべての製品ではなく、分析セットとプランの両方に含まれる特定の製品に対して生成されます。
履歴バケット
予測プロセスで使用する履歴データの量を定義します。統計需要予測プロセスでは、このフィールドのバケット数を使用して使用する履歴データの量を定義します。
履歴バケットは、プランの実行時に生成される需要予測に相当な影響を及ぼします。少なくとも12か月の履歴を使用しますが、18から36か月の履歴をお薦めします。履歴バケットの設定時には、次の点に注意してください。
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履歴が非常に長いと、プランの実行時間に影響を及ぼし、現在の需要パターンとの関連性が低い予測となります。
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1年未満の履歴は季節分析に影響を及ぼします。これには、年次の季節調整と休日の両方の影響が含まれます。
履歴バケットの設定は、予測の生成時に使用される最大量の履歴です。実際の量は、特定の品目および組織に使用可能なデータによって決まります。予測プロセスでは、品目および組織ごとに、使用可能な履歴データをすべて特定し、先頭のゼロ需要を最初のプラスの需要ポイントの前まですべて削除し、予測を生成します。
履歴開始日と履歴終了日
プラン定義により、履歴開始日が決まります。履歴終了日は、終了日および履歴バケットに基づいて計算されます。
予測バケット
どの程度先の未来に需要予測が生成され、プランのプランニング範囲セットによって実行されるかを指定します。
ロックされた予測期間
需要プランの実行時に新しい予測を受け取らない、履歴データの最後からのバケット数を指定します。
予測終了日
プランの実行時に予測が生成される終了日を指定します。終了日は、プラン範囲および現行プラン開始日に基づきます。
需要プランの実行: 手順
需要プランを実行して予測を生成します。需要プランを実行するときに、実行するプランのスコープを指定できます。実行前にプランの入力データをリフレッシュするかどうかも選択できます。また、プランをすぐに実行することも、設定した時刻または繰返しスケジュール(日次または週次)に基づいてバックグラウンドで実行することもできます。
プランを作成した後、プランを実行してデータを生成する必要があります。「プランの実行」ダイアログ・ボックスの「パラメータ」タブには、プラン実行オプションが、操作の順序に従い、「データ・リフレッシュ」、「スコープ」、「需要」と並んでいます。最初に予測プロセスが実行され、その後、その出力がプランニング計算に使用されます。需要プランの次のオプションを構成できます。
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データ・リフレッシュ・オプション
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スコープ・オプション
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需要プラン実行オプション
データ・リフレッシュ・オプション
次のデータ・リフレッシュ・オプションが使用可能です。
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現在のデータでリフレッシュしない: このオプションは、プラン開始日の繰上げなしを含め、需要を変更せずにプランを実行する場合に選択します。このオプションはシミュレーション・プランニングにも使用します。
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選択した現在のデータでリフレッシュ: このオプションは、データを部分的にリフレッシュする場合に選択します。プラン全体をリフレッシュすることなく、トランザクション・データおよび一部の参照データをリフレッシュできます。
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現在のデータでリフレッシュ: このオプションは、プラン全体を最新の収集データでリフレッシュしたり、プラン開始日を早める場合に選択します。プランを初めて実行する場合は、このデータ・リフレッシュ・オプションのみが使用可能で、デフォルトで選択されます。
スコープ・オプション
プランのデータをアーカイブする場合に、「プランのアーカイブ」を選択します。
需要プラン実行オプション
需要予測を生成する場合に、「需要プラン実行オプション」を使用します。プランの一部として含める予測プロファイルを選択します。予測プロファイルを選択していない場合、需要予測プロセスは実行されません。
予測プロファイル: プランの一部として含める予測プロファイルを選択します。予測プロファイルを選択していない場合、予測プロセスは実行されません。
予測方法の詳細を含む: 予測を構成する予測方法の詳細を提供するかどうかを指定します。このオプションは、結果として生じる予測を予測方法別に分解して表示する場合に選択する必要があります。このオプションを選択すると、プランの実行に要する時間が長くなります。
原因ファクタの詳細を含む: 予測を構成する原因ファクタの詳細を提供するかどうかを指定します。このオプションは、結果として生じる予測を原因ファクタ・グループ別に分解して表示する場合に選択する必要があります。このオプションを選択すると、プランの実行に要する時間が長くなります。
需要プランの実行
供給プランまたは統合プランを実行するには、次の手順を実行します。
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「プランの実行」ダイアログ・ボックスを開きます。
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ナビゲータで、「需要管理」作業領域をクリックします。
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「プラン」パネル・タブをクリックし、「プラン」リストを展開します。
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実行するプランを選択し、「処理」をクリックして「実行」を選択します。
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「プランの実行」ダイアログ・ボックスの「パラメータ」タブで、「詳細」を展開してプラン・オプションをレビューします。
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「データ・リフレッシュ・オプション」セクションで、オプションをレビューし、適切な選択を行います。
注意: プランを初めて実行する場合は、「現在のデータでリフレッシュ」を選択する必要があります。このオプションを使用すると、履歴データがリフレッシュされて、販売オーダーがインポートされ、現在の日付に連携するようにプラン開始日が進められます。 -
「スコープ・オプション」セクションで、「プランのアーカイブ」を選択して、プランの実行中にアーカイブします。
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「需要プラン・オプション」セクションで、適切なオプションを選択します(プラン実行の一部として含める予測プロファイルなど)。
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プランの実行をスケジュールするには、「スケジュール」タブをクリックして頻度のパラメータを設定します。
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プランをすぐに実行する場合は、「可能な限り早く」を選択します。
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設定した時刻にバックグラウンドで実行する場合は、「スケジュールの使用」を選択し、「頻度」を選択します(「日次」、「週次」など)
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「OK」をクリックして、プランを実行します。
予測方法と需要プランニングを使用した予測: 概要
次の予測方法がサポートされています。
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回帰: 従来の回帰モデルは、季節需要、および休日や価格を原因とする影響を特定する場合に便利です。
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リッジ回帰: 1つ以上のコーザル・ファクタの影響が他のものより大幅に大きくなることを防ぐ回帰です。多くの場合、回帰と同様です。
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対数変換回帰: 対数変換した需要パターンに対する回帰です。簡単に説明できない需要の変動を平滑化する場合に便利です。変動が大きい需要パターンに最適です。
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ホルト指数平滑化: この方法は、新しく導入された製品など、データの量が限られている場合に使用します。これにより、季節調整や他のコーザル・ファクタを使用しないで、水準に基づく予測が作成されます。
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クロストン法による間欠需要予測: この方法は、大量の履歴データが断続的または間欠的である場合に使用します。この方法では、需要の周期が評価されます。
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回帰分析による間欠需要予測: 季節や原因の影響を受ける間欠需要に便利です。
需要プランを使用して予測するときには、次の処理が実行されます。
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品目と組織の組合せのうち、需要履歴があるものが、それぞれ個別に分析されます。
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分析により、需要がゼロのエントリが自動的に削除され、欠落している履歴データが入力されます。
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さらに、誤った情報または外れ値である、履歴内の山と谷が特定されます。
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予測プロセスにより、特定の品目と組織の組合せの需要履歴の分析に最適な事前定義の予測方法が評価され、1つ以上の予測方法が選択されます。
事前定義原因ファクタの操作: 説明
コーザル・ファクタを使用して、需要履歴の変動を把握し、きわめて正確で適応性に優れた予測を生成できます。品目と組織の各組合せを評価し、影響を確認するために予測プロセスで使用できる27のコーザル・ファクタが用意されています。
原因ファクタには次のようなものがあります。
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1年の12か月
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1週間の7つの曜日(日次データを使用して予測する場合)
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トレンド
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価格
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6つの休日(元旦、感謝祭、クリスマスおよび3つのプレースホルダ休日があります。これらを使用して、他の休日をモデル化できます。)
原因ファクタの変更
需要プランニングのニーズを満たすように、原因ファクタを変更し、別の目的に使用できます。すべてのコーザル・ファクタが共通のメジャーに基づいているため、1つのプランのコーザル・ファクタ値を変更すると、他のプランにも同時に影響します。通常は、原因ファクタ・データをフラット・ファイルからロードした後、必要に応じて変更します。
原因ファクタを変更する手順は、次のとおりです。
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履歴および範囲が原因の日付と一致する需要プランを開きます。
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原因ファクタのメジャーおよび関連する期間を表示する表を作成します。
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原因ファクタの値を変更し、保存します。次にプランを実行したときには、原因ファクタに加えた変更が予測に影響する可能性があります。
需要例外の変更と需要予測の上書き: 説明
需要例外を表示するには、需要プランを開き、例外表を開きます。例外表には、例外が少なくとも1つある需要例外が表示されます。
検索機能を使用すると、次のような例外の特定の領域に焦点を絞ることができます。
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例外日
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仕様値
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組織
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製品
需要例外の変更
ビジネス要件を満たすように、各需要例外に関連付けられたしきい値を変更できます。さらに、メジャーが評価されるデータ集計レベルを変更することもできます。通常、下位レベルで計算すると、上位レベルに設定した場合よりも、同じしきい値について例外の発生回数が多くなります。
例外の減少は、次の2つの要因に関連します。
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上位レベルでは評価するデータ・ポイントが少なくなるため。
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下位レベルで発生する大量のデータ変動およびノイズが集計によって減少するため。このため、しきい値およびレベルは、ビジネスにとって最も有意義なレベルに設定することをお薦めします。たとえば、予測の主な用途が、十分な生産数量を確保することである場合、組織の集計は、組織から事業分野へと増加する必要があります。
需要予測の上書き
ビジネス情報およびインテリジェンスに基づいて、統計予測を上書きできます。
予測の上書きを実行する手順は、次のとおりです。
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関連するプランを開き、予測メジャーを含む表を開きます。
表には、データを表示するディメンションおよび階層が含まれている必要があります。複数の階層およびレベルがある表を使用し、関連するデータ集計が表示されるまで、階層を縮小または展開できます。
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セルをダブルクリックし、目的の値を入力して上書きを入力します。セルから移動すると、上書きメジャーに関連して計算されるメジャーが即座に変更されます。
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「保存」をクリックします。保存されていない変更内容を保存せずに破棄する場合は、表を閉じます。
需要プランの承認: 説明
需要プランナは、通常、週次または月次プランニング・サイクルに従います。そのサイクル中に、将来の最適な需要予測に到達するために、様々な予測をレビューし、様々なシナリオを検討できます。サイクルが完了したら、次の予測サイクルが始まるときに静的なまま保持できるように、スナップショットを作成するか、予測結果をアーカイブすることをお薦めします。静的なスナップショットを他のプロセスの入力として再利用できます。
サプライ・チェーン・プランニング・アプリケーションでは、「承認」処理を使用して、需要予測を保存し、残しておくことができます。予測が承認されると、予測が再度承認されるまで、承認された値が変更されることはありません。
次の図は、需要プランニング・プロセスのビジュアル表現として、プランの承認がどのように作用するかを示しています。

通常、需要プランニング・プロセスには、プランの実行、ユーザーによるプランのレビュー、および上書きが含まれます。これらのステップは、最終出荷予測および最終記帳予測に影響を及ぼすことがあります。
プランの予測の完成度が承認できる水準に達していると判断した場合は、「承認」処理を実行します。「承認」処理を実行すると、2つの最終予測メジャーからデータが取得され、承認済最終出荷予測と承認済最終記帳予測にそれぞれコピーされます。
需要プランはいつ実行しますか。
需要プランは、組織の需要予測サイクルに応じて実行し、通常、これは週次または月次になります。また、履歴データまたは原因ファクタが大幅に変更された場合や、新製品が追加された場合にも需要プランを実行します。