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Oracle® Fusion Middleware Oracle B2Bユーザーズ・ガイド
12c (12.1.3)
E57550-04
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4 ドキュメント定義の作成

この章では、ドキュメント定義を作成および削除するプロセスについて説明します。また、ドキュメント・プロトコルの概念についても説明します。

ドキュメント定義の作成は、Oracle B2Bプロセス・フローの2番目のステップです。ドキュメント定義では、メッセージの検証に使用されるドキュメント・プロトコル(ドキュメント・プロトコル・バージョンおよびドキュメント・タイプ)が指定されます。ドキュメント定義には、EDIおよびHL7メッセージの場合はECSファイル、XMLメッセージの場合はXSD/DTDを使用できます。

トランザクションのホスト取引パートナとリモート取引パートナの両方で、同じドキュメント定義を使用します。ドキュメント定義は、ドキュメント・プロトコル、プロトコル・バージョンおよびドキュメント・タイプの標準に準拠する必要があります。これは、Oracle B2Bドキュメント・エディタでドキュメント・ガイドライン・ファイルを作成し(ステップ1)、Oracle B2Bインタフェースでこれらのファイルをインポートしてドキュメント定義を作成(ステップ2)すれば難しいことではありません。

この章の内容は次のとおりです。

ドキュメント・プロトコルの詳細は、ドキュメント・プロトコルの使用 を参照してください

4.1 ドキュメント・プロトコルの概要

Oracle B2Bドキュメント・エディタで、カスタム・プロトコルおよび様々なガイドライン・ドキュメントを使用して、ほとんどのプロトコルを定義できます。新規ドキュメント・プロトコルを追加する場合は、常にカスタム・ドキュメントです。

Oracle B2Bでは、次のドキュメント・プロトコルをサポートしています。

  • カスタム

  • EDI_EDIFACT

  • EDI_X12

  • HL7

  • OAG

  • PositionalFlatFile

  • RosettaNet

  • UCCNet

  • UserDefined

ドキュメント定義の一部として、ドキュメント・ガイドライン・ファイルを指定します。このファイルは通常、Oracle B2Bドキュメント・エディタで作成されます(カスタム・ドキュメント用には、Oracle B2Bドキュメント・エディタは使用できません)。検証が有効な場合、実行時のペイロードは、使用するドキュメント定義ファイルのタイプに準拠している必要があります。

4.1.1 ドキュメント階層

図4-1に示すように、ドキュメント・プロトコルは階層とみなすことができます。

図4-1 ドキュメント階層

図4-1の説明が続きます
「図4-1 ドキュメント階層」の説明

ドキュメント・プロトコルは、複数のドキュメント・プロトコル・バージョンで構成できます。ドキュメント・プロトコル・バージョンは、複数のドキュメント・タイプで構成できます。ドキュメント・タイプは、複数のドキュメント定義で構成できます。通常、1つのドキュメント定義で作業を開始し、そのドキュメント定義を様々な取引パートナ向けにカスタマイズします。

図4-2に、EDI X12に適用されるドキュメント・プロトコル階層を示します。

図4-2 EDI X12ドキュメント階層

図4-2の説明が続きます
「図4-2 EDI X12ドキュメント階層」の説明

Oracle B2Bインタフェースでは、ドキュメント定義を作成する際、そのドキュメント定義の名前にドキュメント・プロトコル階層が反映されます。

DocumentProtocol—Version—DocumentType—DocumentDefinitionName

例4-1に、EDI EDIFACTドキュメントに対する定義に反映される階層を示します。

例4-2に、Health Care 7受付/面会通知、およびX12バージョン4010発注に対するドキュメント定義の例を順番に示します。

例4-1 EDI EDIFACTドキュメントに対するドキュメント定義名

ドキュメント・プロトコル: EDI_EDIFACT

ドキュメント・プロトコル・バージョン: D98A

ドキュメント・タイプ: ORDERS

ドキュメント定義: ORDERS_def

結果のドキュメント定義:

EDI_EDIFACT-D98A-ORDERS-ORDERS-def

例4-2 HL7ドキュメントとX12ドキュメントに対するドキュメント定義名

HL7-2.3.1-ACK_A01-ACK_A01_Doc_Def

EDI_X12-4010-850-850def

4.1.2 確認を含むドキュメント・プロトコル

確認を含むメッセージ・フローの場合、Oracle B2Bで確認が送信されるのは後のみです。メッセージがすでに確認されている場合、再発行時に別の確認は生成されません。メッセージの状態に関する詳細情報が必要な場合、他の方法(電子メールなど)で取引パートナに通知する必要があります。

4.2 ドキュメント定義の作成

Oracle B2Bドキュメント・エディタを使用してトランザクション・セット・ファイルを作成した後、Oracle B2Bインタフェースを使用してドキュメント定義を作成し、トランザクション・セット・ファイルをインポートします。

注意:

ドキュメント・バージョン、ドキュメント・タイプおよびドキュメント定義は、作成後には編集できなくなります。特定のドキュメント要素(バージョン、タイプまたは定義)を削除して、新しく作成する必要があります。作成後にドキュメント要素を更新すると、メタデータの不整合、メタデータ検証の問題、ランタイム・エラーが発生する原因となる場合があります。

ドキュメント定義を作成するには:
  1. 「管理」タブをクリックします。
  2. 「ドキュメント」タブをクリックします。
  3. いずれかのドキュメント・プロトコルを選択します。

    注意:

    名前を指定して新規カスタム・ドキュメントを作成するには、「ドキュメント・プロトコル」フォルダをクリックし、「追加」をクリックします。

    次に、プロトコル名を入力します(例: MyXML_Document)。既存のドキュメント・プロトコル名は使用しないでください。

  4. 「新規バージョン」をクリックします。
  5. バージョン名を入力し、ドキュメント・バージョン・パラメータを必要に応じて指定して、「保存」をクリックします。

    バージョンはドキュメントの識別に使用され、プロトコルに応じて、大/小文字が区別され、固定構文が使用される場合があります。

    図4-3に、EDI EDIFACT D98Aドキュメントのドキュメント・プロトコル・バージョンのページを示します。

    図4-3 ドキュメント・プロトコル・パラメータの情報の入力

    図4-3の説明が続きます
    「図4-3 ドキュメント・プロトコル・パラメータの情報の入力」の説明

    パラメータの説明については、次を参照してください:

  6. 新しいバージョン名を選択し、「新規タイプ」をクリックします。
  7. ドキュメント・タイプ名を入力し、ドキュメント・タイプ・パラメータを必要に応じて指定して、「保存」をクリックします。

    図4-4に、EDI EDIFACT D98Aドキュメントのドキュメント・タイプ・パラメータのページを示します。

    図4-4 ドキュメント・タイプ・パラメータの情報の入力

    図4-4の説明が続きます
    「図4-4 ドキュメント・タイプ・パラメータの情報の入力」の説明

    パラメータの説明については、次を参照してください:

  8. 新しいドキュメント・タイプ名を選択し、「新規定義」をクリックします。
  9. ドキュメント定義名を入力して、次を行います:
    • 任意のドキュメント・プロトコルに対して、オプションの定義ファイル(XSDファイル)を参照します。

    • EDI EDIFACT、EDI X12、HL7および位置指定フラット・ファイルの各プロトコルの場合は、必要なトランザクション・セットECSファイルを参照します。

    • 適用可能な場合は、ドキュメント定義パラメータを指定します。

    図4-5に、EDI EDIFACT D98Aドキュメントのドキュメント定義パラメータのページを示します。

    図4-5 ドキュメント定義パラメータの情報の入力

    図4-5の説明が続きます
    「図4-5 ドキュメント定義パラメータの情報の入力」の説明

    パラメータの説明については、次を参照してください:

  10. 「保存」をクリックします。

4.3 ドキュメント定義の削除

ドキュメント定義を削除するには、まずそのドキュメント定義を使用するすべてのアグリーメントを削除します。

その後で、ホスト、およびその定義を参照しているすべてのリモート取引パートナから、サポートされているドキュメント定義を削除します。