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Oracle® Fusion Middleware Oracle Enterprise Repositoryインストレーション・ガイド
12c リリース1 (12.1.3)
E59446-04
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3 Oracle Enterprise Repositoryドメインの構成

この章では、Oracle Enterprise Repository用のWebLogic Serverドメインを作成および構成する方法について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

3.1 データベース・スキーマの作成

Oracle Enterprise Repositoryドメインを構成する前に、Oracle Enterprise Repositoryのこのリリースで使用するために、Oracle Enterprise Repository (OER)スキーマを動作保証されたデータベースにインストールする必要があります。

これらのスキーマを、この項の手順に従ってインストールします。

3.1.1 動作保証されたデータベースのインストールと構成

動作保証されたデータベースを適切にインストールして構成し、そのデータベースを起動して稼働させておく必要があります。

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』の「データベースおよびデータベース・スキーマのインストール」を参照してください。

3.1.2 リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)の起動


注意:

製品スキーマを作成する前に、第2.4.1項「RCUパッチのインストール」の説明に従ってRCUパッチをすでに適用していることを確認します。

リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を起動するには:

  1. 対象のシステムで、ORACLE_HOME/oracle_common/binディレクトリに移動します。

  2. RCUを起動します。

    UNIXオペレーティング・システムの場合:

    ./rcu
    

    Microsoft Windowsオペレーティング・システムの場合:

    rcu.bat
    

3.1.3 スキーマ作成のためのRCU画面のナビゲート

この項で説明する手順を実行して、Oracle Enterprise Repository用のスキーマを作成します。

タスク1   RCUの導入

「次へ」をクリックします。

タスク2   スキーマ作成の方法の選択

「リポジトリの作成」が選択されていることを確認してから、「リポジトリの作成」画面で「システム・ロードおよび製品ロード」を選択します。このドキュメントの手順では、DBAアクティビティを実行するために必要な権限があることを想定しています。


ヒント:

この画面のオプションの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のリポジトリの作成に関する項を参照してください。

タスク3   データベース資格証明の指定

「データベース接続の詳細」画面に、データベースに接続するためのRCUに関するデータベース接続の詳細が表示されます。

「次へ」をクリックして先に進み、データベースへの接続が成功したことを確認するダイアログ・ウィンドウで、「OK」をクリックします。


ヒント:

この画面のオプションの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のデータベース接続の詳細に関する項を参照してください。

タスク4   カスタム接頭辞の指定とスキーマの選択

スキーマに使用するカスタム接頭辞を指定した後、「SOAスイート」を展開します。「Oracle Enterprise Repository」を選択します。


注意:

インストールしている製品専用の正しいスキーマを選択することが重要です。たとえば、Oracle Enterprise Repositoryをインストールしている場合、Oracle API Catalog用のスキーマを選択しないでください。Oracle API Catalogをインストールしている場合は、Oracle Enterprise Repositoryを選択しないでください。

カスタム接頭辞は、これらのスキーマをこのドメインで使用するために論理的にまとめてグループ化するために使用されます。


ヒント:

カスタム接頭辞の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のカスタム接頭辞の理解に関する項を参照してください。

マルチドメイン環境のスキーマを構成する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のスキーマの作成計画に関する項を参照してください。



ヒント:

ここに入力するカスタム接頭辞は、メモしておく必要があります。このカスタム接頭辞は、後述するドメイン作成のプロセスで必要になります。

「次へ」をクリックして先に進み、スキーマ作成の前提条件チェックが成功したことを確認するダイアログ・ウィンドウの「OK」をクリックします。

タスク5   スキーマのパスワードの指定

スキーマのパスワードをデータベースに設定する方法を指定してから、パスワードの指定と確認を行います。


ヒント:

この画面で設定するパスワードは、メモしておく必要があります。このパスワードは、後述するドメイン作成のプロセスで必要になります。

タスク6   スキーマ作成の実行

RCU画面の残りの部分を先に進めて、スキーマ作成を完了します。「完了サマリー」画面に到達したら、「閉じる」をクリックしてRCUを終了します。

RCUおよびその機能と概念の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』を参照してください。

3.2 WebLogicドメインの構成

この項では、構成ウィザードを使用してWebLogicドメインを作成するための指示について説明します。ドメイン作成で利用可能な他の方法の詳細は、構成ウィザード使用によるドメインの作成でWebLogicドメインの作成、拡張および管理の追加ツールに関する項を参照してください。


注意:

WebLogicドメインを構成する前に、第2.4.2項「WebLogic Serverパッチのインストール」の説明に従ってWebLogic Serverパッチをすでに適用していることを確認します。

この項では、次の項目について説明します。

3.2.1 構成ウィザードの起動

ドメインの構成を開始するには、ORACLE_HOME/oracle_common/common/binディレクトリに移動して、WebLogic Server構成ウィザードを起動します。

UNIXオペレーティング・システムの場合:

./config.sh

Microsoft Windowsオペレーティング・システムの場合:

config.cmd

Windowsオペレーティング・システムでは、「スタート」メニューから「すべてのプログラム」を選択し、「Oracle」「OracleHome」「WebLogic Server 12c (12.1.3)」「ツール」「構成ウィザード」の順に選択することで構成ウィザードを起動することもできます。

3.2.2 ドメインを構成するための「構成ウィザード」画面のナビゲート

この項で説明する手順を実行して、ドメインを作成して構成します。


注意:

この項で説明する手順を使用して、既存のドメインを拡張することもできます。この手順の説明では要件が満たされない場合は、その要件に応じた選択を行うか、サポート・ドキュメントで追加の詳細を参照してください。

複数の製品を単一のドメインで構成する場合は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』の同じドメインにおける複数製品のインストールに関する項を参照してください。


タスク1   ドメイン・タイプとドメイン・ホームの場所の選択

「構成タイプ」画面で、新規ドメインを作成を選択します。

「ドメインの場所」フィールドで、ドメイン・ホームのディレクトリを指定します。

『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareコンセプトの理解』の「Oracle Fusion Middlewareの主要ディレクトリとは」にまとめられているディレクトリ構造(Oracleホーム・ディレクトリの外部にドメイン・ホームを置く)に従って、ドメイン・ホームを配置することをお薦めします。このディレクトリ構造は、ソフトウェアのアップグレードや再インストールが必要になったときに問題を回避するために役立ちます。


ヒント:

ドメイン・ホーム・ディレクトリの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』のドメイン・ホームの選択に関する項を参照してください。

ソフトウェアの再インストールの詳細は、第7.10項「ソフトウェアの再インストール」を参照してください。

この画面の他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるドメインの作成』の構成タイプに関する項を参照してください。


タスク2   構成テンプレートの選択

「テンプレート」画面で、製品テンプレートを使用したドメインの作成が選択されているのを確認してから、Oracle Enterprise Repositoryテンプレートを選択します。


注意:

Oracle Enterprise Repositoryをインストールしているときは、Oracle Enterprise Repositoryテンプレートのみを選択します。Oracle API Catalogテンプレートを選択しないでください。両方のテンプレートを同時に選択しないでください。

config_templates.gifの説明が続きます
図config_templates.gifの説明


ヒント:

この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるドメインの作成』のテンプレートに関する項を参照してください。

タスク3   管理者アカウントの構成

「管理者アカウント」画面では、ドメインに対するデフォルトのWebLogic管理者アカウントにユーザー名とパスワードを指定します。

この画面で設定したユーザー名およびパスワードを書き留めておくことをお薦めします(これらの資格証明は、後でドメインの管理サーバーを起動して接続する際に必要になります)。

タスク4   ドメイン・モードとJDKの指定

「ドメイン・モードおよびJDK」画面では、次の操作を実行します。

  • 「ドメイン・モード」フィールドで、「本番」を選択します。

  • 「JDK」フィールドで「Oracle Hotspot JDK」を選択します。

「本番モード」をこの画面で選択すると、環境で高度なセキュリティが実現され、アプリケーションのデプロイと管理サーバーの起動でユーザー名とパスワードが必要になります。


ヒント:

開発モードと本番モードの違いなど、この画面のオプションについては『構成ウィザードによるドメインの作成』のドメイン・モードとJDKに関する項を参照してください。

本番モードでは、起動アイデンティティ・ファイルを作成することで、管理サーバーの起動時に必要なユーザー名とパスワードの指定を省略できます。詳細は、『Oracle WebLogic Serverサーバーの起動と停止の管理』の管理サーバー用の起動アイデンティティ・ファイルの作成に関する項を参照してください。


タスク5 JDBCコンポーネントのスキーマ情報の指定

ドメインを作成する製品に関連付けられるJDBCコンポーネント・スキーマは、画面の下半分にリスト表示されます。

スキーマの名前の横のチェック・ボックスを選択して、データ・ソース設定を指定するスキーマを選択します。

画面の上部の各フィールドに、第3.1項「データベース・スキーマの作成」で作成したデータベース・スキーマの情報を入力します。

フィールド 説明
ベンダー データベースのベンダーを選択します。
ドライバ データベースへの接続に使用するJDBCドライバを選択します。リストには、選択したデータベースのベンダーの共通JDBCドライバが含まれます。
DBMS/サービス データベースのDBMS名(サービス・タイプ・ドライバを選択している場合はサービス名)を入力します。
ホスト名 データベースをホストするサーバーの名前を入力します。
ポート データベースのホストになるサーバーへの接続に使用するポート番号を入力します。
スキーマ所有者 データベースのOracle Enterprise Repositoryスキーマに接続するためのユーザー名を入力します。これはRCUの「スキーマ・パスワード」画面で指定したスキーマ(第3.1項「データベース・スキーマの作成」を参照)のユーザー名です。

デフォルトのユーザー名はprefix_OERであり、この場合、prefixはRCUで定義したカスタム接頭辞です。

スキーマ・パスワード データベースのスキーマに接続するためのパスワードを入力します。これはRCUの「スキーマ・パスワード」画面でサービス表コンポーネントに指定されたパスワードです(第3.1項「データベース・スキーマの作成」を参照)。


ヒント:

この画面のその他のオプションについては、『構成ウィザードによるドメインの作成』のJDBCコンポーネント・スキーマに関する項を参照してください。

タスク6 JDBC接続のテスト

「JDBCコンポーネント・スキーマ・テスト」画面を使用して、構成したばかりのデータ・ソース接続をテストします。

「ステータス」列に示される緑色のチェック・マークは、テストが成功したことを表します。問題が発生した場合は、この画面の「接続結果ログ」セクションに示されるエラー・メッセージを確認し、問題を修正してから接続テストを再試行してください。


ヒント:

この画面のその他のオプションについては、『構成ウィザードによるドメインの作成』のコンポーネント・スキーマのテストに関する項を参照してください。

タスク7 拡張構成の選択

ドメイン構成を完了するには、「拡張構成」画面で次のオプションを選択します。

  • 管理サーバー

    これは、管理サーバーのリスニング・アドレスを適切に構成するために必要です。

  • 管理対象サーバー、クラスタおよびCoherence

    これは管理対象サーバーの構成に必要です。

タスク8 管理サーバーのリスニング・アドレスの構成

「管理サーバー」画面で、「リスニング・アドレス」の隣にあるドロップダウン・リストを選択し、すべてのローカル・アドレスを選択します。

(オプション) 「SSLの有効化」チェック・ボックスを選択してSSLを有効にします。

タスク9 管理対象サーバーの構成

「管理対象サーバー」画面で、新しい管理対象サーバーを作成します。

  1. 「サーバー名」列でoer_server1を指定します。

  2. 「リスニング・アドレス」ドロップダウン・リストで、すべてのローカル・アドレスを選択します。

  3. (オプション) 「SSLの有効化」チェック・ボックスを選択してSSLを有効にします。


ヒント:

この画面のオプションについては、『構成ウィザードによるドメインの作成』の管理対象サーバーに関する項を参照してください。

タスク10 クラスタの構成

単一インスタンスのインストールの場合は、クラスタを作成する必要はありません。「次へ」をクリックします。


ヒント:

この画面のオプションについては、『構成ウィザードによるドメインの作成』のクラスタに関する項を参照してください。

タスク11 新しいマシンの作成

単一インスタンスのインストールの場合は、クラスタを作成する必要はありません。「次へ」をクリックします。


ヒント:

この画面のオプションについては、『構成ウィザードによるドメインの作成』のマシンに関する項を参照してください。

タスク12 構成の仕様の確認とドメインの構成

「構成サマリー」画面には、これから作成するドメインに関する詳細な構成情報が表示されます。この画面に示された各項目の詳細を調べて、情報に間違いがないことを確認します。

変更が必要な場合は、「戻る」ボタンを使用するか、ナビゲーション・ペインで画面を選択することで任意の画面に戻れます。

ドメイン作成は、「作成」をクリックするまでは開始されません。


ヒント:

この画面のその他のオプションについては、『構成ウィザードによるドメインの作成』の構成のサマリーに関する項を参照してください。

タスク13 ドメイン・ホームと管理サーバーURLのメモ

「構成に成功しました」画面には、構成したばかりのドメインについて、次の項目が表示されます。

  • ドメインの場所

  • 管理サーバーURL

いずれの項目も後で必要になるため、メモしておいてください。ドメインの場所は管理サーバーを開始するために使用するスクリプトへのアクセスに必要で、URLは管理サーバーへのアクセスに必要です。

「終了」をクリックして、構成ウィザードを閉じます。

3.3 サーバーの起動

構成が完了したら、次の手順を実行して、ドメインの管理に使用できる各ツールにアクセスします。


注意:

ドメインの管理に使用できるその他のツールの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』のOracle Fusion Middleware管理ツールの概要に関する項を参照してください。

3.3.1 管理サーバーの起動

管理サーバーを起動するには、DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動します。

UNIXオペレーティング・システムの場合は、次のコマンドを実行します。

./startWebLogic.sh

Windowsオペレーティング・システムの場合は、次のコマンドを実行します。

startWebLogic.cmd

「本番モード」タスク4の「ドメイン・モードおよびJDK」画面で選択した場合、タスク3の「管理者アカウント」画面で指定したように、管理ユーザーのログイン資格証明の入力を求められます。


ヒント:

管理サーバーの起動の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』の管理サーバーの起動と停止に関する項を参照してください。

本番モードでは、起動アイデンティティ・ファイルを作成することで、管理サーバーの起動時に必要なユーザー名とパスワードの指定を省略できます。詳細は、『Oracle WebLogic Serverサーバーの起動と停止の管理』の管理サーバー用の起動アイデンティティ・ファイルの作成に関する項を参照してください。


管理サーバー・コンソールにアクセスすることで、管理サーバーが稼働中であることを確認できます。このURLは、タスク13の「構成に成功しました」画面に示されます。


注意:

製品スキーマをホストしているデータベースが稼働中であり、管理サーバーからアクセスできることを確認してください。

http://administration_server_host:administration_server_port/console

デフォルトの管理サーバーのポート番号は7001です。

管理コンソールの使用方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middlewareの管理』のOracle WebLogic Server管理コンソールの使用のスタート・ガイドに関する項を参照してください。

3.3.2 管理対象サーバーの起動

管理対象サーバーを起動するには、DOMAIN_HOME/binディレクトリに移動します。

UNIXオペレーティング・システムの場合は、次のコマンドを実行します。

./startManagedWebLogic.sh servername adminURL

Windowsオペレーティング・システムの場合は、次のコマンドを実行します。

startManagedWebLogic.cmd servername admin_URL

この場合、servernameタスク9で作成した管理対象サーバーの名前で、admin_URLは管理サーバーのURL(たとえばhttp://example.com:7001)です。

タスク3の「管理者アカウント」画面の説明のように、管理者ユーザーのログイン資格証明が要求されることがあります。

スクリプトがサーバーを起動するには時間がかかります。

3.4 次の手順

ドメインが適切に構成されたことを確認するには、第6章「インストール後の手順」を参照してください。この章に記載されているタスクに習熟して、ドメインが適切に構成されていることを確認するために実行する必要があります。