ヘッダーをスキップ
Oracle® Fusion Middleware Oracle User Messaging Serviceの管理
12c (12.1.3)
E59412-01
  目次へ移動
目次

前
 
次
 

1 Oracle User Messaging Serviceの概要

この章では、Oracle User Messaging Service (UMS)について説明します。この章の内容は次のとおりです。

1.1 概要

UMSによって、ユーザーとデプロイされたアプリケーション間の双方向の通信が可能になります。主な機能は次のとおりです。

1.1.1 コンポーネント

UMSを構成するコンポーネントには、次の3つのタイプがあります。これらのコンポーネントは標準のJava EEアプリケーションであるため、デプロイが容易であり、Oracle WebLogic Serverが提供する標準のツールを使用して管理できます。

  • UMSサーバー: UMSサーバーは、アプリケーションとユーザー間のメッセージ・フローを統合します。このサーバーは、アウトバウンド・メッセージをクライアント・アプリケーションから適切なドライバにルーティングし、インバウンド・メッセージを適切なクライアント・アプリケーションにルーティングします。また、このサーバーは、以前送信したメッセージのリポジトリを永続ストアで保守し、配信ステータスの情報を以前送信したメッセージに関連付けます。

  • UMSドライバ: UMSドライバは、UMSをメッセージング・ゲートウェイに接続し、UMSでサポートされている様々なプロトコルに対してコンテンツを適合させます。これらのドライバは、特定のインストールで使用できるメッセージング・チャネルに従って、相互に独立してデプロイまたはアンデプロイできます。

  • UMSクライアント・アプリケーション: UMSクライアント・アプリケーションは、メッセージの送受信に関するビジネス・ロジックを実装します。UMSクライアント・アプリケーションは、BPELワークフローの1手順としてメッセージを送信するSOAアプリケーション、またはWebインタフェースからメッセージを送信できるWebCenterポータル・スペース・アプリケーションの場合があります。

UMS自体を構成するコンポーネントに加え、メッセージング環境における他の主なエンティティは、各メッセージング・チャネルに必要な外部ゲートウェイです。これらのゲートウェイは、UMSまたはOracle WebLogic Serverの一部ではありません。UMSドライバは、広範に適合できるメッセージング・プロトコルをサポートしているため、企業の電子メール・サーバーやXMPP (Jabber)サーバーなどの既存のインフラストラクチャにUMSを統合できます。または、SMPPがサポートされているSMSサービスの外部プロバイダにUMSを接続できます。

1.1.2 アーキテクチャ

図1-1に、UMSのシステム・アーキテクチャを示します。

12cでは、UMSはJRFの一部として使用できます。そのため、上位スタックと簡単に統合できます。JRFテンプレートを使用したドメインの構成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールと構成』の「Oracle Fusion Middleware Infrastructureドメインの構成」の章を参照してください。

柔軟性を最大にするために、UMSの各コンポーネントは、それぞれが個別のJava EEアプリケーションです。このため、それらは相互に独立してデプロイおよび管理できます。たとえば、他のすべてのチャネルでのメッセージ配信に影響を与えずに、特定のドライバを停止して再構成できます。

UMSクライアント・アプリケーションとUMSサーバー間のデータ交換は、SOAP/HTTP WebサービスによるUMS WebサービスAPIクライアントのリクエスト時に発生するか、リモートのEnterprise JavaBeans (EJB)とJMSによるUMS Java APIクライアントのコールを介して発生します。UMSサーバーとUMSドライバ間のデータ交換は、JMSキューを介して発生します。

図1-1 UMSのアーキテクチャ

図1-1については周囲のテキストで説明しています。

1.2 Oracle User Messaging Serviceの構成の概要

UMSでメッセージの送受信ができるようにするには、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用してドメインまたはクラスタで適切なドライバを構成し、UMSの環境を設定します。図1-2を参照してください。UMSには、電子メール、IM、SMSなどの各種チャネルを介したメッセージングをサポートするドライバが組み込まれています。UMSの構成の詳細は、第4章「Oracle User Messaging Serviceの構成」を参照してください。

図1-2 Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control

図1-2の説明が続きます
「図1-2 Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control」の説明

ワークフローの参加者が通知を受信するには、メッセージのアクセスに使用するデバイスをユーザー通信プリファレンスを介して登録する必要があります。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle User Messaging Serviceによるアプリケーションの開発』の「ユーザー通信プリファレンス」を参照してください。

1.3 非推奨となったドライバ

プロキシ・ドライバは、このリリースでは非推奨となりました。このドライバの詳細は、次の場所にある12.1.2用のUMS管理者ガイドを参照してください。

http://docs.oracle.com/middleware/1212/ums/UMSAG/ns_config.htm#CEGFJJDA