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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Server 12.1.3の理解
12c (12.1.3)
E56254-04
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2 システム管理

この章では、お使いの開発環境や本番環境のWebLogic Server 12.1.3コンポーネントにおけるシステム管理の概要について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

WebLogic Serverシステム管理の概要

WebLogic Serverのシステム管理には、WebLogic Serverドメインの作成、アプリケーションのデプロイ、開発環境から本番環境へのドメインの移行、実行時システムのパフォーマンスのモニタリングと管理、アプリケーションやシステム・リソースのセキュリティの構成および管理、問題の診断とトラブルシューティングなどの様々なタスクがあります。

WebLogic Serverでは、これらのタスクに役立つシステム管理者用のツールが多数用意されています。ブラウザ・ベースのWebLogic Server管理コンソール、WLST (WebLogic Scripting Tool)、JythonをベースとしたWebLogicシステム管理タスクの自動化用のスクリプト言語、SNMP、構成ウィザード、コマンド行ユーティリティなどです。

WebLogic Serverの管理システムはJava EEおよびその他の標準に基づいているため、他のソフトウェアおよびハードウェア・コンポーネントの管理によく使用されるシステムと統合できます。さらに、WebLogic ServerにはJava EE Java Management Extension (JMX)仕様が実装されていて、WebLogic Server管理システムへのプログラム的なアクセスが可能です。このAPIを使用すると、カスタム管理ユーティリティを作成したり、Javaクラスを使用してよく使うタスクを自動化したりできます。

次の項に、お使いの開発環境または本番環境のWebLogic Serverコンポーネントにおけるシステム管理の概要を示します。

WebLogic Serverのインストールについては、『Oracle WebLogic ServerおよびCoherenceのインストールと構成』を参照してください。

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control、Oracle Fusion Middlewareコマンド行ツール、Fusion Middleware Control MBeanブラウザなどのFusion Middleware管理ツールの使用については、『Oracle Fusion Middlewareの管理』のOracle Fusion Middleware管理ツールの概要に関する項を参照してください。

管理タスクに応じた適切な技術の選択

表2-1に、一般的なシステム管理タスクと関連する技術を示します。

表2-1 適切な管理技術の選択

これを行うには... このテクノロジを使用します...

ドメインの作成

構成ウィザードを使用して、ターゲットの環境で使用するドメインを手順に従って作成または拡張します。『構成ウィザードによるドメインの作成』を参照してください。

ドメインの作成を自動化するには、コマンド行から実行するJythonベースのスクリプト・インタフェースであるWebLogic Scripting Toolを使用します。『WebLogic Scripting Toolの理解』のWLSTオフラインを使用したドメインの作成に関する項を参照してください。

または、WebLogic Serverのスキーマに準拠するドメイン構成のXMLファイルを作成します。『Oracle WebLogic Server ドメイン構成の理解』のドメイン構成ファイルに関する項を参照してください。

開発環境から本番環境へのドメインの移行

ドメイン・テンプレート・ビルダーのpackコマンドで、ドメインのスナップショットをJARファイルにアーカイブ化します。そのアーカイブをunpackコマンドで展開し、必要な起動スクリプト、特定のセキュリティ、および構成ファイルを作成します。『PackおよびUnpackコマンドによるテンプレートとドメインの作成』を参照してください。

ドメインの構成におけるトラッキングの変更

アクティブなドメインに対して構成を変更できる環境では、WebLogic Serverは構成ファイルのバージョン付きのアーカイブを自動的に保持します。『Oracle WebLogic Serverドメイン構成の理解』の構成ファイルのアーカイブに関する項を参照してください。

ドメイン構成の変更を示すリアルタイム通知を受け取るには、構成監査機能を有効にします。『Oracle WebLogic Serverセキュリティの管理』のWebLogic監査プロバイダの構成に関する項を参照してください。

厳重に管理される本番環境では、実行時ドメインを読取り専用になるように構成します(『Oracle WebLogic Serverドメイン構成の理解』の構成の変更の制限に関する項を参照してください)。ステージング環境でテストして承認された変更を組み込む必要がある場合、読取り専用の設定を変更できます。または、ステージング環境を変更してテストしてから、Webサーバーを使用して本番環境からステージング環境にリクエストを再ルーティングできます。

データベースまたは他のシステムへの接続の構成

個々のアプリケーション内で、JDBCを使用して独自のデータ・ソースやデータベース接続を定義したり、リソース・アダプタを使用して外部システムに接続したりできます。そうしたアプリケーションをデプロイする際には、WebLogic Serverによってデータ・ソースと接続が作成されます。次を参照してください。

  • 『Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの管理』のWebLogic JDBCリソースの構成に関する項

  • 『Oracle WebLogic Serverリソース・アダプタの開発』のリソース・アダプタの理解に関する項

アプリケーション内に独自のデータ・ソースまたは接続を定義していない場合、WebLogic Server管理コンソールまたはWebLogic Scripting Toolを使用してリソースを作成できます。Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプ、または『WebLogic Scripting Toolの理解』のWebLogic Scripting Toolの使用に関する項を参照してください。

サーバー・ライフサイクルの管理

ノード・マネージャは管理サーバーおよび管理対象サーバーをリモート・コントロールするユーティリティです。WebLogic Serverとは独立して実行され、管理サーバーおよび管理対象サーバーの起動と停止ができます。ノード・マネージャの使用は任意ですが、高可用性が要求されるアプリケーションをWebLogic Server環境でホストする場合に使用すると、ライフ・サイクル上のメリットが増大します。『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理』のノード・マネージャによるサーバーの制御に関する項を参照してください。

ノード・マネージャを使用せずに管理サーバーまたは管理対象サーバーを起動するには、WebLogic Serverと一緒にインストールされるWebLogic Scripting Toolまたはスクリプトを使用します。『Oracle WebLogic Serverサーバーの起動と停止の管理』のサーバーの起動と停止に関する項を参照してください。

Coherenceクラスタの構成

WebLogic Server管理コンソールは、Coherenceクラスタの構成と管理、クラスタ・メンバーの構成と管理、およびCoherenceアプリケーションのデプロイ用のグラフィカル・ユーザー・インタフェースを備えています。管理コンソール・ヘルプを参照してください。

コマンド行インタフェースで作業するには、WebLogic Scripting Toolを使用します。『WebLogic Scripting Toolの理解』のWebLogic Scripting Toolの使用に関する項を参照してください。

アクティブなドメインに対するサービスの変更または追加

WebLogic Server管理コンソールに、アクティブなドメインのサービスを変更したり追加したりするためのグラフィカル・ユーザー・インタフェースが提供されています。管理コンソール・ヘルプを参照してください。Fusion Middleware Controlを使用して、アクティブなドメインに変更を加えたり、サービスを追加することもできます。Oracle Fusion Middleware ControlのWebLogic Serverのヘルプを参照してください。

コマンド行インタフェースで作業するには、対話モードでWebLogic Scripting Toolを使用します。『WebLogic Scripting Toolの理解』のWebLogic Scripting Toolの使用に関する項を参照してください。

アプリケーション・サーバーのサービスおよびリソースのモニター

EJBコンテナ、サーブレット・コンテナ、JDBCデータ・ソースなどのサービスのパフォーマンスは、WebLogic Server管理コンソールまたはFusion Middleware Controlからモニターします。

モニタリング・データのイベントを管理者に通知、またはJMXまたはJMSを通じて自動システムを統合するには、WebLogic診断フレームワークでモニタリング・ルールと通知を構成します。『Oracle WebLogic Server診断フレームワークの構成と使用』の監視と通知の構成に関する項を参照してください。

ユーザーのオペレーション・センターでSNMPを使用している場合、WebLogic Serverによって定義した実行時イベントに対してSNMP通知を送信できます。『SNMPによるOracle WebLogic Serverのモニタリング』を参照してください。

アプリケーションのデプロイ

WebLogic Server管理コンソールに用意されているWebベースの一連のデプロイメント・アシスタントを使用して、デプロイ手順を実行できます。管理コンソール・ヘルプを参照してください。Fusion Middleware Controlを介してアプリケーションをデプロイすることもできます。Oracle Fusion Middleware ControlのWebLogic Serverのヘルプを参照してください。

アプリケーションのデプロイメント作業を自動化するには、WebLogic Scripting Toolを使用します。『WebLogic Server WLSTコマンド・リファレンス』のデプロイメント・コマンドに関する項を参照してください。デプロイメントAPIを使用して、アプリケーションをデプロイするJavaプログラムを記述することもできます。『WebLogic Deployment APIによるアプリケーションのデプロイ』を参照してください。

デプロイメント・ユーティリティおよびAPIの詳細は、『Oracle WebLogic Serverへのアプリケーションのデプロイ』のデプロイメント・ツールに関する項を参照してください。

アクティブなドメインでのアプリケーションの変更

デプロイされているアプリケーションの構成を変更するには、テキスト・エディタまたはIDEを使用してデプロイメント記述子を変更します。続いて、アプリケーションを再デプロイするか、デプロイメントAPIを使用して変更後のデプロイメント記述子をアップロードし、そのデプロイメント記述子をアプリケーション・コンテナに再読み込みさせます。

『Oracle WebLogic Serverへのアプリケーションのデプロイ』を参照してください。

アプリケーション内のアクティビティのモニター

モニターするデータ・ポイントを決めてから、JMXを通じてそのデータを公開する1つまたは複数のBeanを装備します。『Oracle WebLogic Server JMXによる管理可能アプリケーションの開発』を参照してください。

または、WebLogic Server診断サービスを使用して実行中のアプリケーションにインストゥルメンテーション・コードを挿入し、そのアプリケーションのメソッドまたはそのアプリケーションと関わるトランザクションをモニターします。この技術は、利用可能なモニター用のメトリックをスキャンしても発見できない問題の原因を見つけるために使用します。アプリケーション内に問題があると判明した場合、JMXを使用してアプリケーションのヘルスの悪化を示す属性を公開することで、その問題の再発を防止できます。『Oracle WebLogic Server診断フレームワークの構成と使用』を参照してください。

アプリケーションのパフォーマンスの最適化とサービス・レベル・アグリーメントの維持

ワーク・マネージャにより、アプリケーションにおいてどのように作業に優先順位を付けるかを構成します。ユーザーが定義したルールと実際の実行時パフォーマンスのモニター結果に基づいて、アプリケーションのパフォーマンスが最適化され、サービス・レベル・アグリーメントが維持されます。

『Oracle WebLogic Serverサーバー環境の管理』のワーク・マネージャを使用したスケジュールされた作業の最適化に関する項を参照してください。

管理通信の構成および保護

管理ポートを有効にすることにより、ドメイン内で管理トラフィックとアプリケーション・トラフィックを分離できます。本番環境では、この2つのトラフィックを分離すると、同じネットワーク接続上に大量のアプリケーション・トラフィックがある状態で重要な管理操作(サーバーの起動と停止、サーバーの構成の変更、およびアプリケーションのデプロイ)が行われることがなくなります。

管理ポートではSSLを使用した通信のみが受け入れられるため、管理リクエストを保護します。『Oracle WebLogic Serverサーバー環境の管理』の管理ポートと管理チャネルに関する項を参照してください。

ロギングおよびログ・ファイルの表示の構成

WebLogic Serverの多くの操作では、そのアクティビティのログが生成されます。各サーバーには、標準のHTTPアクセス・ログの他に、独自のログがあります。これらのログ・ファイルをさまざま方法で構成し、使用して、サーバーやアプリケーションのヘルスとアクティビティをモニターできます。

WebLogic Serverでは、デフォルトでログ・ファイルへのメッセージのフィルタおよび記述には標準のJDKロギングAPIが使用されます。『Oracle WebLogic Serverログ・ファイルの構成とログ・メッセージのフィルタリング』のWebLogicロギング・サービスの理解に関する項を参照してください。

または、ログ・メッセージの配信にJakarta Project Log4j APIを使用するようにWebLogic Serverを構成することもできます。『Oracle WebLogic Serverログ・ファイルの構成とログ・メッセージのフィルタリング』のLog4jとCommons Logging APIに関する項を参照してください。


システム管理ツールおよびAPIのサマリー

WebLogic Serverには、独自の標準に基づいた拡張可能なユーティリティが複数用意されています。これらのユーティリティを使用してドメインを作成、管理、およびモニターできます。また、WebLogic Serverの管理APIを使用してカスタム管理ユーティリティを作成することもできます。

表2-2に、WebLogic Serverに同梱されているユーティリティを示します。

表2-2 管理ユーティリティ

ユーティリティ 説明

WebLogic Server管理コンソール

WebLogic Server管理コンソールは、管理サーバーによってホストされるWebアプリケーションです。アクティブなドメインの管理とモニターに使用します。次のような管理機能があります。

  • アクティブなドメインの構成

  • サーバーの起動と停止

  • サーバーのヘルスとパフォーマンスのモニター

  • アプリケーションのパフォーマンスのモニタリング

  • サーバー・ログの表示

  • 管理対象Coherenceサーバーの制御(起動、停止および再起動)

  • Coherenceクラスタの作成と構成

システム管理者はWebLogic Server管理コンソールを使用することにより、JMX APIや基底の管理アーキテクチャについて理解していなくても、WebLogic Serverのすべての管理タスクを簡単に実行できます。管理サーバーでは、属性の変更内容を管理対象のドメインのconfig.xmlファイルに保持します。

次を参照してください。

  • 「管理コンソールの概要」

  • WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプ (このオンライン・ヘルプは、WebLogic Server管理コンソールから、コンソールの上部のツール・バーにある「ヘルプ」リンクをクリックしても使用できます。)

Fusion Middleware Control

WebLogic Serverは、Fusion Middleware Controlから管理することもできます。Fusion Middleware Controlは、WebLogic ServerなどすべてのFusion Middlewareコンポーネントの管理サポートを提供します。WebLogic Serverに加えて他のFusion Middleware製品を使用している場合は、Fusion Middleware Controlを使用してWebLogic Serverを管理します。

WebLogic Serverのサポートには、次の機能のサブセットが含まれています。

  • WebLogic Serverクラスタ、サーバー・インスタンスおよびドメインの管理

  • アプリケーションのデプロイおよび再デプロイと、アプリケーション・デプロイメントの管理

  • JDBCデータ・ソースの作成および構成

  • WebLogic Serverメッセージング(JMS)の管理

  • ユーザーおよびグループの作成および構成

  • サーバー・テンプレートの作成および構成

次を参照してください。

  • Fusion Middleware ControlによるOracle WebLogic Serverの管理

  • WebLogic ServerのFusion Middleware Controlヘルプ

Enterprise Manager Cloud Control

WebLogic Serverの一部のコンポーネントは、Enterprise ManagerのCloud Controlコンポーネントを使用しても管理できます。Oracle Cloud ControlのWebLogic Serverのヘルプを参照してください。

WebLogic Scripting Tool

WebLogic Scripting Tool (WLST)は、コマンド行から実行するスクリプト・インタフェース。アクティブまたは非アクティブなWebLogic Serverドメインの管理およびモニターに使用します。WLSTスクリプト環境は、Javaのスクリプト・インタプリタであるJythonをベースとしています。WebLogicのスクリプティング機能に加えて、ローカル変数、条件変数、フロー制御文などの一般的なインタプリタ言語機能も使用できます。WebLogicのスクリプト言語は、Jythonの言語構文に従って拡張できます。http://www.jython.orgを参照してください、

『WebLogic Scripting Toolの理解』を参照してください。

構成ウィザード

構成ウィザードでは、WebLogic Serverドメインの適切なディレクトリ構造、config.xmlファイル、およびドメイン内のサーバーを起動するためのスクリプトを作成できます。このウィザードではドメインの作成にテンプレートを使用しており、テンプレートをカスタマイズすれば、ユーザー独自のドメインを複製できます。

構成ウィザードは、既存の非アクティブなドメインに対してサービスを追加または削除するためにも使用できます。

構成ウィザードは、グラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)を通じて実行することも、テキスト・ベースのコマンド行環境で実行することもできます。このコマンド行環境はコンソール・モードと呼ばれます。このモードをWebLogic Server管理コンソールと混同しないように注意してください。構成ウィザードでは、ユーザー定義のドメイン構成テンプレートを作成することもできます。

『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』を参照してください。

構成テンプレート・ビルダー

構成テンプレート・ビルダーを使用すると、独自のドメイン・テンプレートを簡単に作成できます。たとえば開発プロジェクト全体に標準ドメインを定義および伝達したり、あるいはドメインとそこで実行されるように開発されたアプリケーションを一緒に配布したりすることが可能になります。構成テンプレート・ビルダーで作成したテンプレートは、ターゲット環境向けにカスタマイズされたドメインを作成する土台となるように、構成ウィザードへの入力として使用されます。『ドメイン・テンプレート・ビルダーによるドメイン・テンプレートの作成』を参照してください。

Apache Antタスク

WebLogic Serverに用意されている2つのAntタスクは、開発環境で一般的な構成タスクを実行するのに役立ちます。Antとは、Makeに似たJavaベースの構築ツールです。構成タスクでは、WebLogic Serverインスタンスの起動と停止、WebLogic Serverドメインの作成と構成を行えます。他のWebLogic Antタスクと組み合わせると、カスタム・ドメインでアプリケーションの実証やテストを行うための強力なビルド・スクリプトを作成できます。

『Oracle WebLogic Serverアプリケーションの開発』のAntタスクを使用したWebLogic Serverドメインの構成に関する項を参照してください。

SNMPエージェント

WebLogic Serverには、Simple Network Management Protocol (SNMP)を使用してエンタープライズ全体の管理システムと通信する機能があります。WebLogic Server SNMPエージェントを使用すると、WebLogic Serverの管理をSNMPに準拠した管理システムに統合し、複雑に分散したシステムの様々なソフトウェアとハードウェアのリソースをまとめて表示できます。

『SNMPによるOracle WebLogic Serverのモニタリング』を参照してください。


表2-3に、独自の管理ユーティリティの作成に使用できるAPIを示します。

表2-3 管理API

API 説明

JMX

Java Management Extensions (JMX)は、ネットワーク上でリソースをモニターしたり管理したりするためのJava EEソリューション。JMXは、SNMPなどの管理規格と同様に、公開された仕様であり、一般的に使用されるモニタリング製品のベンダーの多くによってサポートされています。

JMX APIは、WebLogic Server管理コンソール、WebLogic Scripting Tool、および他のWebLogic Serverユーティリティで使用されます。

『Oracle WebLogic Server JMXによるカスタム管理ユーティリティの開発』を参照してください。

Java EE管理API

Java EE管理API (JSR-77)により、ソフトウェア開発者は、任意のJava EEアプリケーション・サーバーでJDBC接続プールやデプロイ済みアプリケーションなどのリソースを検出および参照できる単一のJavaプログラムを作成することが可能になります。このAPI群はJava EEの管理仕様の一部。Java EEの管理仕様では、すべてのJava EE Webアプリケーション・サーバーは標準データ・モデルでリソースを記述する必要があります。

『Oracle WebLogic Server Java EE管理アプリケーションの開発』を参照してください。

デプロイメントAPI

WebLogic ServerのデプロイメントAPIは、JSR-88のデプロイメント仕様を実装および拡張するものです。WebLogic Server管理コンソール、wldeploy AntタスクなどのWebLogic Serverのすべてのデプロイメント・ツールでは、ドメイン内のアプリケーションの構成、デプロイおよび再デプロイにこのデプロイメントAPIを使用します。デプロイメントAPIを使用して、ユーザー独自のWebLogic Serverデプロイメント・ツールを構築したり、WebLogic Serverの構成およびデプロイメント操作をJSR-88対応の既存のツールと統合したりできます。

『WebLogic Deployment APIによるアプリケーションのデプロイ』を参照してください。

WebLogic診断サービスAPI

WebLogic診断サービスには、サーバーの内部を可視性できる高度なモニター機能に加えて診断データへの動的なアクセスと制御もできる、標準化された一連のAPIがあります。このインタフェース群は、サーバーのコード・ベースの整合性を維持しつつ、将来のサード・パーティ製ツールの強化と統合を容易にするために標準化されています。このサービスは、サーバー、サーバーのスタック製品コンポーネントに適しており、主要ユーザーとして業務および管理スタッフを対象としています。

『Oracle WebLogic Server診断フレームワークの構成と使用』を参照してください。

ロギングAPI

WebLogic Serverでは、デフォルトでログ・ファイルへのメッセージのフィルタおよび記述には標準のJDKロギングAPIが使用されます。『Oracle WebLogic Serverログ・ファイルの構成とログ・メッセージのフィルタリング』のWebLogicロギング・サービスの理解に関する項を参照してください。

または、ログ・メッセージの配信にJakarta Project Log4j APIを使用するようにWebLogic Serverを構成することもできます。詳細は、『Oracle WebLogic Serverログ・ファイルの構成とログ・メッセージのフィルタリング』のLog4jとCommons Logging APIを参照してください。


WebLogic Serverシステムの管理のためのロードマップ

表2-4 WebLogic Serverシステムの管理のためのロードマップ

主要なタスク サブタスクと追加情報

WebLogic Serverセキュリティの管理の理解

  • WebLogic Serverドメインの概要

  • WebLogic Serverクラスタの概要

  • WebLogicセキュリティの概要

  • 「管理コンソールの概要」

  • Oracle WebLogic Server JMXによるカスタム管理ユーティリティの開発

  • Oracle WebLogic Serverのパフォーマンスのチューニング

WebLogic Serverのインストールとアップグレード

サーバー環境の構成

サーバーの起動と停止について

  • サーバーの起動と停止の概要

  • WebLogic Serverインスタンスのライフサイクルの理解

  • サーバー起動のコマンド行リファレンス

  • サーバーの起動と停止のクイック・リファレンス

WebLogic Serverインスタンスの起動と停止

  • シェル・スクリプトの使用

  • 管理コンソールを使用する

  • WLST (WebLogic Scripting Tool)の使用

  • ノード・マネージャを使用したリモート・サーバーの制御

  • クイック・リファレンスの使用

Coherenceクラスタの構成

  • Coherenceクラスタの構成と管理

  • Coherenceアプリケーションの開発

  • WebLogic ServerでのCoherenceの保護

セキュリティの構成

  • WebLogic Serverセキュリティの概要

  • Oracle WebLogic Serverセキュリティの管理

  • Oracle WebLogic Server本番環境の保護

  • Oracle WebLogic Serverロールおよびポリシーによるリソースの保護

サーバーとネットワーク通信の管理

システム・リソースの構成

  • Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの管理

  • Oracle WebLogic Server JMSリソースの管理

  • WebLogicトランザクションの構成

  • WebLogic Tuxedo Connectorの構成

  • 永続ストアの構成

アプリケーションの構成とデプロイ

  • Oracle WebLogic Serverへのアプリケーションのデプロイ

  • Webアプリケーションの構成

  • XMLリソースの構成

  • リソース・アダプタの構成

  • Oracle WebLogic Server WebLogic Webサービスの理解

ドメインのモニタリング

  • Oracle WebLogic Server診断フレームワークの構成と使用

  • SNMPによるOracle WebLogic Serverのモニタリング

  • Oracle WebLogic Serverログ・ファイルの構成とログ・メッセージのフィルタリング

  • Oracle WebLogic Server Java EE管理アプリケーションの開発

  • モニタリング・ダッシュボードの使用

高可用性を目的としたサーバー環境の構成

  • クラスタ・アーキテクチャの理解

  • WebLogic Serverクラスタの設定

  • クラスタ間でのセッション・レプリケーションの使用

  • ワーク・マネージャを使用したアプリケーションの実行順序の優先付け

  • 過負荷の回避と管理

WebLogic永続ストアの理解

トラブルシューティング

  • WebLogic Serverエラー・メッセージ・カタログの表示

  • Oracle WebLogic Serverのパフォーマンスのチューニング

  • クラスタリングに関する一般的な問題のトラブルシューティング

  • Oracle WebLogic Serverノード・マネージャの管理

リファレンス

  • Oracle WebLogic Server管理コンソール・アクセシビリティ・ノート

  • Oracle WebLogic Serverコマンド・リファレンス

  • Oracle WebLogic ServerのためのSNMP MIB

  • WebLogic Server WLSTコマンド・リファレンス

  • Oracle WebLogic Server MBeanリファレンス