Oracle® Solaris Studio 12.4: 分散 Readme

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更新: 2015 年 1 月
 
 

4. リンク時の実行可能ファイル

次の実行可能ファイルは、顧客がプログラムにリンクするオブジェクトファイルやライブラリとともに再配布できます。

  • SPARC プラットフォームの Solaris 用の postopt

postopt はリンク時のオプティマイザであり、プロファイル情報 (-xprofile=use) を使用することで、.o ファイルやアーカイブライブラリを最適化してバイナリ実行可能ファイルまたは共有 (動的) ライブラリを生成します。

postopt 実行可能ファイルを製品と一緒に出荷する必要があるのは、次のすべての条件を満たす場合だけです。

  • 顧客によってプログラムにリンクされるライブラリおよび .o ファイルを提供し、かつ

  • 顧客は Oracle Solaris Studio を持たないことが予想され、かつ

  • 通常は、cc|CC|f90 を使用しないで直接 ld を使用してリンクを行うようなスクリプトまたはメイクファイルを提供し、かつ

  • postopt のリンク時最適化を有効にすると顧客の実行時パフォーマンスが改善することが期待でき、かつ

  • ライブラリおよび .o ファイルの一部または全部を —xlinkopt オプション付きでコンパイル済みであり、かつ

  • コードが複数のセクションに断片化される原因となるオプション —xF を使用してコンパイルしなかった。

顧客サイトでリンクを実行する ISV は通常、Solaris の ld を使用する次のようなスクリプトまたはメイクファイルを提供します。

% /usr/ccs/bin/ld /isv_install_area/crti.o ...
<linker_options_.o_files_and_libraries> ... /isv_install_area/crtn.o

postopt を使用しているとき、ユーザーは、このコマンドを変更して次のように ldpostopt で置き換える必要があります。

% /isv_install_area/postopt /isv_install_area/crti.o ...
<linker_options_.o_files_and_libraries> ... /isv_install_area/crtn.o

postopt は、自身の最適化が完了すると自動的に、Solaris の ld を呼び出して最終的なバイナリ実行可能ファイルまたは共有ライブラリを作成します。