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Oracle® Fusion Middleware Oracle Mobile Application Frameworkでのモバイル・アプリケーションの開発
2.0
E56274-01
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16 Oracle Cloud上のデータへのアクセス

この章では、Oracle Java Cloud Serviceでホストされるデータへのモバイル・アプリケーションによるアクセス方法について説明します。

この章には次の項が含まれます:

16.1 Oracle Cloudでホストされるデータへのモバイル・アプリケーションによるアクセスの有効化

モバイル・アプリケーションでは、Oracle CloudでホストされるSOAPおよびRESTの両方のWebサービスにアクセスできます。ホストされるSOAP Webサービスへのアクセスを有効にするには、第8.2項「Webサービス・データ・コントロールの作成」の説明に従ってWebサービス・データ・コントロールを作成します。Webサービス・データ・コントロールを作成することにより、RESTful Webサービスへのアクセスを有効にできます。モバイル・アプリケーションがクラウド・データにアクセスできる方法はコンテンツ・タイプによって異なり、第5.3.2項「MAF AMXページへのUIコンポーネントおよびデータ・コントロールの追加方法」の説明に従ってデータ・コントロールをMAF AMXユーザー・インタフェース・コンポーネントにドラッグ・アンド・ドロップする方法、コンテンツがリモートWebサーバーまたはローカルに格納されたHTMLファイルのいずれかから配信されるアプリケーションの場合はプログラムを使用する方法、またはローカルに格納されたHTMLファイルからアクセスする方法があります。

16.1.1 Oracle Cloudの認証方法

「MAFログイン・サーバー接続」ダイアログを使用して、Oracle Cloudに対して認証するためのログイン・サーバー接続を作成します。

始める前に

ログイン・サーバー接続に使用するOracle Cloud URLを取得します。

Oracle Cloudのエンドポイントを使用してログインURLを作成するには:

  1. 「アプリケーション」「新規」「接続」の順に選択します。

  2. MAFサーバー・ログイン接続を選択します。

  3. 次の項目を入力して、図16-1に示すMAFログイン接続の接続ダイアログの入力を完了します。

    • 「名前」フィールド: 接続名

    • 「ログインURL」フィールド: Oracle CloudのURL

    詳細は、Oracle JDeveloperオンライン・ヘルプおよび第21.5.2項「ログイン・ページの指定方法」を参照してください。

    図16-1 Oracle Cloudへのログインの作成

    この図は周囲のテキストで説明しています

16.1.2 Oracle Java CloudにアクセスするためのWebサービス・データ・コントロールの作成方法

データ・サービス・コントロールの作成ウィザードでは、ホストされたデータにアクセスするデータ・コントロールを作成できます。Oracle Java CloudにデプロイされたSOAP WebサービスのWSDL URLを使用してこのデータ・コントロールを作成します。このURLがわからない場合は、アプリケーションのコンテキスト・ルートにWebサービスのポート名および?wsdlを追加して、WSDLドキュメントへのURLを作成する必要があります。

始める前に

Oracle Java Cloud ServiceにデプロイされているSOAP Webサービス・アプリケーションへのアクセス権を持つ必要があります。このアプリケーションは、Oracle Java Cloud Service Controlホームページにある「アプリケーション」ペインを経由して利用可能にする必要があります。さらに、図16-2のHCMMobileServiceアプリケーションで示されるように、その「ステータス」および「状態」それぞれが「↑」および「アクティブ」である必要があります。

図16-2 Java Cloud Services Controlホームページ

この図は周囲のテキストで説明しています

Webサービス・データ・コントロールを作成するには:

  1. Oracle Cloud上でホストされたWebサービスのアプリケーション・コンテキスト・ルートを次のように取得します。

    1. 「アプリケーション」ペイン(図16-2を参照)のアプリケーションをクリックして、図16-3に示すアプリケーション・ホームページに移動します。

    2. 図16-3に示すように、URLをコピーします。このURLは、WSDLドキュメントのアプリケーション・コンテキスト・ルートになります。

      図16-3 Webサービスのアプリケーション・コンテキスト・ルートのコピー

      この図は周囲のテキストで説明しています
  2. 第8.2項「Webサービス・データ・コントロールの作成」の説明に従って、JDeveloperで、「アプリケーション・ナビゲータ」のビュー・コントローラ・プロジェクトを右クリックして、Webサービス・データ・コントロールの作成ウィザードを開きます。

  3. 図16-4に示す「データソース」ページで、データ・コントロールの名前を入力します。

    図16-4 WSDLドキュメントのURLの入力

    この図は周囲のテキストで説明しています
  4. 「URL」フィールドで、Oracle Cloud Java Serviceにデプロイされている(さらに現在実行されている)SOAPベースのWebサービスのURLを貼り付けます。

  5. 図16-4HCMServicePort?wsdlなど、アプリケーション・コンテキスト・ルートにWebサービスのポート名と?wsdlを追加することで、データ・コントロールによるWSDLへのアクセスを可能にします。

  6. 図16-5に示す「データ・コントロール操作」ページで、アプリケーション機能がデータの取得に使用できるWebサービス操作を選択します。「終了」をクリックします。

    図16-5 Webサービス操作の選択

    この図は周囲のテキストで説明しています

    図16-5に、MAFデザインタイムにより戻される、モバイル・アプリケーションで使用可能なWebサービス操作を示します。この例で、デザインタイムは、人事管理データをホストするWebサービスに問合せを行い、経費の承認を含む従業員データを取得するための操作を戻します。

16.1.2.1 SOAPベースのWebサービスにおけるポリシーの構成

Oracle Cloud上で保護されるSOAPベースのWebサービスに対してポリシーを構成する必要があります。第8.5項「セキュアなWebサービスへのアクセス」の説明に従い、データ・サービス・コントロール・ポリシーの編集ダイアログを使用して、oracle/wss_http_token_over_ssl_client_policyを選択できます。この(および他の)ポリシーの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Web Services Managerを使用したWebサービスの保護とポリシーの管理の「使用する優先ポリシーの決定」および「事前定義済ポリシー」の各章を参照してください。


注意:

SOAPベースのWebサービスには、oracle/wss_http_token_over_ssl_client_policyのみがサポートされます。RESTful Webサービスについては、MAFでは基本認証とSSLポリシーの両方がサポートされています。


16.1.3 Oracle Java Cloud Serviceにアクセスするモバイル・アプリケーションのデプロイ時に行われる処理

アプリケーションをデプロイすると、Webサービス・データ・コントロールの操作によって、Oracle Java Cloud Serviceインスタンス上で実行されるWebサービスからデータが取得されます。