ソフトウェアの管理では、最新のプロダクト修正でOracle Databaseソフトウェアを最新の状態に保ちます。製品に欠陥やバグが見つかった場合、問題を修正するパッチが作成されます。パッチを使用して、インストール済のソフトウェアの欠陥を個別に修正できます。個々のパッチを個別パッチと呼びます。個別パッチは、ビジネス上の理由から問題を修正する新規パッチ・セットのリリースを待てない場合に利用します。
オラクル社では、パッチ・セットの形式で定期的にソフトウェアのメンテナンス・リリースを発表しています。パッチ・セットは、メンテナンス・リリースまでにリリースされた製品修正をまとめたものです。パッチ・セットは、完全なテストを経て統合された製品修正です。パッチ・セット内のすべての製品修正はテスト済であり、相互に連携して機能することが保証されています。
各パッチまたはパッチ・セットは、識別用のバグ番号に関連付けられています。また、パッチ・セットはバージョン番号とも関連付けられています。たとえば、Oracle Database 11gリリース1 (11.1.0.6)を使用する場合は、使用可能なパッチ・セットは11.1.0.7になります。ソフトウェアに個別パッチを適用した場合でも、ソフトウェアのバージョン番号は変化しません。
各パッチには、ソフトウェアの修正方法を説明するREADMEファイルが付属しています。READMEファイルには、パッチの適用方法も記載されています。
各パッチ・セットには、インストール手順やパッチ・セット内のプロダクト修正に関する情報を提供するパッチ・セット・ノート・ファイルが付属しています。Oracleソフトウェアにパッチ・セットを適用すると、インストール済のソフトウェアのメンテナンス・リリース番号が変化します。パッチ・セットの適用の影響を受けるのは、Oracleホームにあるソフトウェアのみです。データベース内のデータに影響はありません。
パッチとパッチ・セットは、それぞれOracle OPatchとOracle Universal Installer (OUI)を使用して適用できます。また、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlを使用すると、これらのパッチを自動化することもできます。これらの製品の使用方法については、このマニュアルでは説明しません。
関連項目:
『Oracle Universal InstallerおよびOpatchユーザーズ・ガイド for Microsoft Windows and UNIX Systems』