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Oracle® Database 2日でデータベース管理者
12c リリース1 (12.1)
B71307-08
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12.2.1 Database Upgrade Assistantの概要

Database Upgrade Assistant(DBUA)は、アップグレード・プロセスを順番に説明し、新しいリリース用にデータベースを構成します。DBUAはアップグレード処理を自動化し、表領域、オンラインREDOログ・ファイルなどの構成オプションの適切な推奨値を示します。

DBUAでは、Express Edition(XE)データベースなど、任意のOracle Databaseソフトウェアで作成したデータベースをアップグレードできます。

アップグレード前のチェック

アップグレード前の手順がすべて完了するまで、DBUAはアップグレードを開始しません。

  • 無効なユーザー・アカウントまたはロールをチェックします。

  • 無効なデータ型またはオブジェクトを調査します。

  • サポートされていないキャラクタ・セットをチェックします。

  • ロールバック・セグメント、表領域、および空きディスク領域を含む十分なリソースがあるかどうかチェックします。

  • アップグレードに必要な欠落したSQLスクリプトをチェックします。

  • Database Vaultが有効な場合、Database Vaultを無効にします。

    Oracle DatabaseからOracle Database 12cにアップグレードするとき、現在の(Oracle Database 12cより前の)OracleホームでDatabase Vaultを有効にしている場合は、新しいターゲットのOracleホームではDatabase Vaultはデフォルトで無効化されます。アップグレードが完了してから、再度Database Vaultを有効にします。

    関連項目:

    Database Vaultを使用するデータベースのアップグレードの詳細は、『Oracle Databaseアップグレード・ガイド』を参照してください。

自動アップグレード・タスク

アップグレード前の手順が終了した後、DBUAによって自動的に次のタスクが実行されます。

  • 必要な新規表領域の変更または作成

  • 適切なアップグレード・スクリプトの起動

アップグレードの実行中に、DBUAにより各コンポーネントに対するアップグレード処理が表示されます。DBUAは、詳細なトレース・ログおよびログ・ファイルを書き込み、後で参照するための完全なHTMLレポートを作成します。セキュリティを強化するために、DBUAは、アップグレード後のデータベースで、新しいユーザー・アカウントを自動的にロックします。次にDBUAにより新しいOracleホーム内の新しい構成ファイル(初期化パラメータおよびリスナー・ファイル)の作成が続行されます。

Oracle Real Application Clustersのサポート

DBUAはOracle Real Application Clusters(Oracle RAC)環境に完全に対応しています。Oracle RAC環境では、DBUAはクラスタの全ノードのデータベース・ファイルおよび構成ファイルをすべてアップグレードします。

Oracle Automatic Storage Managementのアップグレードについて

Oracle ASM Configuration Assistant(ASMCA)では、既存のOracle ASMインスタンスを現在のソフトウェア・レベルにアップグレードできます。しかし、Oracle Universal Installer(OUI)を使用して、Oracle ASMインスタンスをアップグレードする方法をお薦めします。以前のリリースのOracle ASMインスタンスが検出されると、OUIは自動的にデフォルトのアップグレード・モードになります。

関連項目:

Oracle ASMのアップグレードの詳細は、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』を参照してください。

サイレント・モードのサポート

DBUAにより、ユーザーに対してユーザー・インタフェースが表示されないサイレント・モードの操作をサポートします。サイレント・モードでは、アップグレードのための単一の文を使用できます。