DBMS_STREAMS
パッケージ(Oracle Streamsパッケージのセットの1つ)は、ANYDATA
オブジェクトを論理変更レコード(LCR)に変換し、Oracle Streams属性およびOracle Streamsクライアントに関する情報を戻し、セッションで生成されたREDOエントリにバイナリ・タグで注釈を付けるためのサブプログラムを提供します。このタグは、REDOエントリまたはLCRのバイナリ・タグに対する仕様を含んだルールを持つ、取得プロセス、伝播または適用プロセスの動作に影響を与えます。
この章では、次の項目について説明します。
概要
セキュリティ・モデル
この項では、DBMS_STREAMS
パッケージの使用に関連する項目について説明します。
このパッケージは、ANYDATA
オブジェクトを論理変更レコード(LCR)に変換し、Oracle Streams属性およびOracle Streamsクライアントに関する情報を戻し、セッションで生成されたREDOエントリにバイナリ・タグで注釈を付けるためのサブプログラムを提供します。このタグは、REDOエントリまたはLCRのバイナリ・タグに対する仕様を含んだルールを持つ、取得プロセス、伝播または適用プロセスの動作に影響を与えます。
関連項目: このパッケージおよびOracle Streamsの詳細は、『Oracle Streams概要および管理』および『Oracle Streamsレプリケーション管理者ガイド』を参照してください。 |
表158-1 DBMS_STREAMSパッケージのサブプログラム
サブプログラム | 説明 |
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CONVERT_ANYDATA_TO_LCR_DDLファンクション |
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CONVERT_ANYDATA_TO_LCR_ROWファンクション |
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論理変更レコード(LCR)用のXMLスキーマに準拠するXMLオブジェクトを、 |
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様々なOracle Streams属性に関する情報を戻します。 |
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実行者の名前を戻します。 |
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実行者のタイプを戻します。 |
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現行のセッションで生成されるREDOエントリすべてに対してバイナリ・タグを取得します。 |
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Oracle Databaseの現行リリースに対して可能な最大互換性定数よりも大きい整数を戻します。 |
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現行のセッションで継続して生成されるREDOエントリすべてに対してバイナリ・タグを設定します。 |
注意: このパッケージのサブプログラムはコミットしません。 |
このファンクションは、DBMS_STREAMS.COMPATIBLE_12_1
定数を戻します。
使用上の注意
このファンクションを論理変更レコード(LCR)のGET_COMPATIBLE
メンバー・ファンクションとともに使用して、互換性に基づく動作を指定できます。
このファンクションによって戻される定数値は、データベースの12.1.0の互換性に対応します。Oracle Databaseの互換性は、COMPATIBLE
初期化パラメータを使用して制御します。
関連項目:
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このファンクションは、DBMS_STREAMS.COMPATIBLE_11_2
定数を戻します。
使用上の注意
このファンクションを論理変更レコード(LCR)のGET_COMPATIBLE
メンバー・ファンクションとともに使用して、互換性に基づく動作を指定できます。
このファンクションによって戻される定数値は、データベースの11.2.0の互換性に対応します。Oracle Databaseの互換性は、COMPATIBLE
初期化パラメータを使用して制御します。
関連項目:
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このファンクションは、DBMS_STREAMS.COMPATIBLE_11_1
定数を戻します。
使用上の注意
このファンクションを論理変更レコード(LCR)のGET_COMPATIBLE
メンバー・ファンクションとともに使用して、互換性に基づく動作を指定できます。
このファンクションによって戻される定数値は、データベースの11.1.0の互換性に対応します。Oracle Databaseの互換性は、COMPATIBLE
初期化パラメータを使用して制御します。
関連項目:
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このファンクションは、DBMS_STREAMS.COMPATIBLE_10_2
定数を戻します。
使用上の注意
このファンクションを論理変更レコード(LCR)のGET_COMPATIBLE
メンバー・ファンクションとともに使用して、互換性に基づく動作を指定できます。
このファンクションによって戻される定数値は、データベースの10.2.0の互換性に対応します。Oracle Databaseの互換性は、COMPATIBLE
初期化パラメータを使用して制御します。
関連項目:
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このファンクションは、DBMS_STREAMS.COMPATIBLE_10_1
定数を戻します。
使用上の注意
このファンクションを論理変更レコード(LCR)のGET_COMPATIBLE
メンバー・ファンクションとともに使用して、互換性に基づく動作を指定できます。
このファンクションによって戻される定数値は、データベースの10.1.0の互換性に対応します。Oracle Databaseの互換性は、COMPATIBLE
初期化パラメータを使用して制御します。
関連項目:
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このファンクションは、DBMS_STREAMS.COMPATIBLE_9_2
定数を戻します。
使用上の注意
このファンクションを論理変更レコード(LCR)のGET_COMPATIBLE
メンバー・ファンクションとともに使用して、互換性に基づく動作を指定できます。
このファンクションによって戻される定数値は、データベースの9.2.0の互換性に対応します。Oracle Databaseの互換性は、COMPATIBLE
初期化パラメータを使用して制御します。
関連項目:
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このファンクションは、ANYDATA
オブジェクト内でカプセル化された論理変更レコード(LCR)を、LCR用のXMLスキーマに準拠するXMLオブジェクトに変換します。LCRには、行LCRまたはDDL LCRを指定できます。
関連項目: LCR用のXMLスキーマの詳細は、『Oracle Streams概要および管理』を参照してください。 |
このファンクションは、論理変更レコード(LCR)用のXMLスキーマに準拠するXMLオブジェクトを、ANYDATA
オブジェクト内でカプセル化されたLCRに変換します。LCRには、行またはDDL LCRを指定できます。
関連項目: LCR用のXMLスキーマの詳細は、『Oracle Streams概要および管理』を参照してください。 |
このファンクションは、様々なOracle Streams属性に関する情報を戻します。
パラメータ
表158-6 GET_INFORMATIONファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
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取得する情報のタイプ。現在、次の指定が可能です。
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実行者が次のOracle Streamsタイプのいずれかである場合、このファンクションは実行者のOracle Streams名を取得します。
CAPTURE
APPLY
ERROR_EXECUTION
実行者がこれらのタイプに該当しない場合、このファンクションはNULL
を返します。
このファンクションは実行者のOracle Streamsタイプを取得し、次のタイプのいずれかを返します。
CAPTURE
APPLY
ERROR_EXECUTION
実行者がこれらのタイプに該当しない場合、このファンクションはNULL
を返します。
このファンクションは、現行のセッションで生成されるREDOエントリすべてに対してバイナリ・タグを取得します。
注意:
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関連項目: タグの詳細は、『Oracle Streamsレプリケーション管理者ガイド』を参照してください。 |
このファンクションは、Oracle Databaseの現行リリースに対して可能な最大互換性定数よりも大きい整数を戻します。
使用上の注意
このファンクションを論理変更レコード(LCR)のGET_COMPATIBLE
メンバー・ファンクションとともに使用して、互換性に基づく動作を指定できます。
MAX_COMPATIBLE
ファンクションは常に、このファンクションが実行されるOracle Databaseのリリースに対する最大互換性を戻します。そのため、ルール条件でこのファンクションを使用する場合は、Oracle Databaseの最新リリースにアップグレードする際にルール条件を変更する必要がありません。
関連項目:
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このプロシージャは、現行のセッションで継続して生成されるREDOエントリすべてに対してバイナリ・タグを設定します。現行セッションのDML文またはDDL文によって生成される各REDOエントリには、このタグが含まれます。このプロシージャの影響があるのは、現行のセッションのみです。
注意:
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関連項目: タグの詳細は、『Oracle Streamsレプリケーション管理者ガイド』を参照してください。 |
使用上の注意
現行のセッションでタグを16進数値の'17'
に設定するには、次のプロシージャを実行します。
EXEC DBMS_STREAMS.SET_TAG(tag => HEXTORAW('17'));
SET_TAG
プロシージャでは、次の点に注意してください。
このプロシージャはトランザクション型ではありません。つまり、SET_TAG
の結果はロールバックできません。
データベースでデータ・ディクショナリの構築を実行する前に、SET_TAG
プロシージャを実行してNULL
以外のセッション・タグを設定した場合、ディクショナリの構築前に開始したトランザクションのREDOエントリに、セッションに指定したタグ値が含まれないことがあります。そのため、データ・ディクショナリの構築は、セッションでSET_TAG
プロシージャを使用する前に実行します。データ・ディクショナリは、DBMS_CAPTURE_ADM.BUILD
プロシージャを実行すると構築されます。BUILD
プロシージャは、取得プロセスの作成時に自動的に実行できます。