アクセス・ドライバ
外部表インフラストラクチャで、データベースに対する外部データを解析するAPI。アクセス・ドライバはデータベースの内部で動作し、データベースはアクセス・ドライバを使用して外部表のデータを読み取ります。
ACIDプロパティ
すべてのOracle Databaseトランザクションが従う必要がある、データベース・トランザクションの基本プロパティ。ACIDは、原子性(Atomicity)、一貫性(Consistency)、独立性(Isolation)および永続性(Durability)を略した頭字語です。
ADRベース
ADRルート・ディレクトリ。ADRベースには、複数のADRホームを格納でき、それぞれのADRホームは、Oracle製品やコンポーネントのインスタンスごとにすべての診断データ(トレース、ダンプ、アラート・ログなど)を格納するルート・ディレクトリです。
ADRホーム
オラクル社の製品またはコンポーネントのインスタンスに対するすべての診断データ(トレース、ダンプ、アラート・ログなど)のルート・ディレクトリ。たとえば、共有記憶域とOracle ASMがあるOracle RAC環境では、各データベース・インスタンスと各Oracle ASMインスタンスにはそれぞれ独自のADRホームがあります。
アプリケーション・アーキテクチャ
データベース・アプリケーションがOracleデータベースに接続されているコンピューティング環境。データベースの最も一般的なアーキテクチャは、クライアント/サーバーと複数層の2種類です。
アーカイブREDOログ・ファイル
Oracle DatabaseによってアーカイブされたオンラインREDOログのメンバー。メディア・リカバリ時にアーカイブREDOログ・ファイルをデータベース・バックアップに適用できます。
昇順索引
データが昇順に格納される索引。デフォルトでは、文字データは値の各バイトに含まれるバイナリ値に従って順序付けられ、数値データは最小の数から最大の数へ、日付は古い値から新しい値への順になります。
AWR
自動ワークロード・リポジトリ(AWR)。すべてのOracleデータベースに組み込まれているリポジトリ。Oracle Databaseでは、定期的に、稼働統計とワークロード情報のスナップショットが作成され、作成されたスナップショットがAWRに格納されます。
Bツリー索引
ツリーを上下反転させたような形状の索引。Bツリー索引には、検索用のブランチ・ブロックと、値を格納するリーフ・ブロックの2種類のブロックがあります。リーフ・ブロックには、すべての索引付きデータ値と、実際の行を検索するための対応するROWIDが含まれています。Bはbalanced(バランスが取れた)の略で、これは、すべてのリーフ・ブロックが自動的に同じ深さになるためです。
バックグラウンド・プロセス
クライアント・プロセスごとに実行される複数のOracleプログラムによって処理されるファンクションを統合するプロセス。バックグラウンド・プロセスは、I/Oを非同期的に実行し、他のOracleプロセスを監視します。
「データベース・インスタンス」、「Oracleプロセス」も参照してください。
ビッグ・テーブル・キャッシュ
従来のLRUベースでブロック・レベルの置換アルゴリズムではなく温度ベースでオブジェクト・レベルの置換アルゴリズムを使用する、データベース・バッファ・キャッシュの統合された部分(オプション)です。
バインド変数
SQL文の中のプレースホルダで、SQL文を正常に実行するために、有効な値または値のアドレスと置換される必要があります。バインド変数を使用すると、実行時に入力データまたはパラメータを受け取るSQL文を作成できます。次の例は、v_empid
をバインド変数として使用した問合せです。
SELECT * FROM employees WHERE employee_id = :v_empid;
ブランチ・ブロック
Bツリー索引で、データベースが検索に使用するブロック。リーフ・ブロックが索引エントリを格納します。Bツリー索引の上位ブランチ・ブロックには、下位レベルの索引ブロックを指す索引データが含まれます。
バッファ
データベース・バッファ・キャッシュ内のメイン・メモリー・アドレス。バッファには、ディスクから読み取られた最新のブロックおよび最近使用されたブロックがキャッシュされます。データベースで新しいブロックが必要になったときは、古いデータ・ブロックを新しいデータ・ブロックと置換できます。
キャッシュ・リカバリ
インスタンス・リカバリの自動フェーズ。Oracle Databaseにより、コミット済かどうかを問わず、オンラインREDOログ内のすべての変更が、対象となるデータ・ブロックに適用されます。
チェックポイント
1. チェックポイント位置を表すデータ構造で、チェックポイント位置は、インスタンス・リカバリの開始位置を示すREDOスレッド内のSCNです。チェックポイントは、制御ファイルと各データファイルのヘッダーに記録される重要なリカバリ要素です。
2. データベース・バッファ・キャッシュ内のディスクに書き込まれていないデータ・ブロックをディスクに書き込むこと。データベース・ライター(DBW)・プロセスは、ブロックをディスクに書き込み、バッファ・キャッシュとデータファイルを同期します。
チェックポイント・プロセス(CKPT)
チェックポイント情報により制御ファイルおよびデータファイル・ヘッダーを更新し、DBWに対してブロックをディスクに書き込むように信号を送るバックグラウンド・プロセス。
子カーソル
親カーソルにテキストが格納されている文の計画、コンパイル環境およびその他の情報が含まれるカーソル。親カーソルの番号は0
、最初の子の番号は1
、のようになります。子カーソルは親カーソルとまったく同じSQLテキストを参照しますが、異なります。たとえば、テキストSELECT * FROM mytable
を含む2つの文は、別のスキーマのmytable
という名前の表を参照するときに、別のカーソルを使用します。
循環再利用レコード
必要に応じて上書き可能な、重要度が低い情報が含まれる制御ファイル・レコードの一種。使用可能なレコード・スロットがすべて使用されると、データベースは、制御ファイルを拡張して新規レコード用の領域を作成するか、または最も古いレコードを上書きします。
クライアント・プロセス
アプリケーションまたはOracleツールのコードを実行するプロセス。ユーザーがSQL*Plusなどのクライアント・アプリケーションを実行すると、オペレーティング・システムではクライアント・プロセスを作成し、アプリケーションを実行します。
関連項目: 「Oracleプロセス」
クライアント/サーバー・アーキテクチャ
2つのCPU間で処理を分割するソフトウェア・アーキテクチャ。1つのCPUは、トランザクションでクライアントとして機能し、サービスを要求して受け取ります。もう1つはトランザクションでサービスを提供するサーバーとして機能します。
クラスタ・キー
表クラスタで、クラスタ化表で共有される1つ以上の列。たとえば、employees
およびdepartments
表はdepartment_id
列を共有しています。表クラスタの作成時と表クラスタに追加されるすべての表の作成時にクラスタ・キーを指定します。
列形式
インメモリー列ストアにあるオブジェクト用の列ベースの形式。列形式は、データベースでオブジェクトをデータベース・バッファ・キャッシュとデータ・ファイルに格納するために使用する行形式と対比されます。
完全リフレッシュ
マテリアライズド・ビューを定義する問合せの実行。マテリアライズド・ビューで事前作成表を参照するか、ユーザーが表をBUILD DEFERRED
として定義しないかぎり、完全リフレッシュは、マテリアライズド・ビューを最初に作成したときに実行されます。
圧縮ユニット
ハイブリッド列圧縮で、行の集合を格納する論理的な構造。表にデータをロードする場合、データベースでは、行のグループは列形式で、それぞれの列の値としてまとめて圧縮されて格納されます。データベースでは、一連の行の列データが圧縮された後、そのデータが圧縮ユニットに収められます。
一貫性バックアップ
メディア・リカバリを実行せずにRESETLOGS
オプションを指定してオープンできるデータベース全体のバックアップ。データベース全体の一貫性バックアップでは、その性質から、REDOが一貫して適用されていることを必要としません。
関連項目: 「非一貫性バックアップ」
読取り一貫性取得
特定のSCNと一貫性のある、データベース・バッファ・キャッシュ内のブロックのバージョン取得(読取り一貫性の一部)。データベースで問合せに対応するためにブロックが必要とされる場合、そしてデータベース・バッファ・キャッシュ内のブロックが正しいSCNと一貫性がない場合は、UNDOデータからの正しいバージョンのブロックの取得がデータベースで試行されます。
コンテナ・データ・オブジェクト
CDBにおいて、複数のコンテナまたはCDB全体に関連するデータを含み、このようなオブジェクトを介して特定の共通ユーザーに表示されるデータを1つ以上のコンテナに制限するためのメカニズムを備えた表またはビュー。名前がV$
およびCDB_
で始まるOracle提供ビューは、コンテナ・データベース・オブジェクトの例です。
コンテナ間操作
CDBにおいて、CDB自体、複数のコンテナ、複数の共通ユーザーまたはロール、またはユーザーが接続されているコンテナ以外のコンテナに影響を与えるDDL文。ルートに接続されている共通ユーザーのみが、コンテナ間操作を実行できます。
データ・ディクショナリ・キャッシュ
共有プール内でデータ・ディクショナリ情報を保持するメモリー領域。バッファはデータ・ブロック全体を保持しますが、データ・ディクショナリ・キャッシュはデータをバッファではなく行として保持するため、行キャッシュとも呼ばれます。
データ・ディクショナリ・ロック(DDLロック)
DDL操作によるスキーマ・オブジェクトの処理中または参照中に、そのオブジェクトの定義を保護するロック。Oracle Databaseは、DDLロックを必要とするDDLトランザクションのために、DDLロックを自動的に取得します。ユーザーはDDLロックを明示的に要求できません。
データファイル
Oracle Databaseによってディスク上に作成される物理ファイルであり、データベースのデータが含まれます。データファイルは、オペレーティング・システムのファイルシステムまたはOracle ASMディスク・グループのいずれにも配置できます。
データ型
SQLにおいて、列の値または定数に関連付けられた、固定された一連のプロパティ。例として、VARCHAR2
やNUMBER
があります。Oracle Databaseでは、様々なデータ型の値をそれぞれ異なる方法で処理します。
データベース・ブロック・サイズ
作成時に設定されたデータベースのデータ・ブロック・サイズ。このサイズは、SYSTEM
表領域およびSYSAUX
表領域に対して設定され、他のすべての表領域のデフォルトとなります。データベース・ブロック・サイズは、データベースを再作成する場合以外は変更できません。
データベース・バッファ・キャッシュ
システム・グローバル領域(SGA)でデータ・ブロックのコピーを保持している部分。データベース・インスタンスに同時接続されたクライアント・プロセスはすべて、バッファ・キャッシュへのアクセスを共有します。
データベース・ドライバ
アプリケーションとOracleデータベースの間にあるソフトウェア。このドライバは、アプリケーションによるAPIコールをデータベースが処理可能なコマンドへと変換します。ODBCドライバを使用することで、スプレッドシートに格納されているデータなど、あらゆるデータ・ソースにアプリケーションからアクセスできます。ODBCドライバは、ODBC標準とデータベースの間のマッピングをすべて実行します。
データベース・インスタンス
システム・グローバル領域(SGA)とバックグラウンド・プロセスの組合せ。インスタンスは1つのデータベースのみに関連付けられます。Oracle Real Application Clusters構成では、複数のインスタンスが1つのデータベースにアクセスします。
データベース・オブジェクト
SQLで操作できるデータベース内のオブジェクト。表や索引などのスキーマ・オブジェクトは、スキーマに常駐します。ディレクトリやロールなどの非スキーマ・オブジェクトは、スキーマに常駐しません。
データベースのPoint-in-Timeリカバリ
データベースの以前のバージョンを生成するメディア・リカバリのタイプ。この場合、リストアされたバックアップ以後に生成されたREDOすべてを適用するわけではありません。
データベース・サーバー
マルチユーザー環境において、複数のユーザーが同時に同じデータにアクセスできるように大量のデータを確実に管理するサーバー。権限のないアクセスに対して保護機能を備えながら、障害のリカバリについても効率のよい解決方法を提供します。
データベース・サービス
1つ以上のデータベース・インスタンスの名前付きの表現。Oracle Databaseのサービス名は、通常、そのグローバル・データベース名です。クライアントは、サービス名を使用して、1つ以上のデータベース・インスタンスに接続します。
宣言型言語
方法ではなく、何をするかについて記述する非手続き型の言語。宣言型言語の例として、SQLやPrologがあります。SQLは、ユーザーが結果の導出方法ではなく目的とする結果を指定するという意味において、宣言型です。
遅延可能制約
SET CONSTRAINT
文でCOMMIT
文が発行されるまで制約チェックの遅延を許可する制約。遅延可能制約を使用すると、制約に違反する可能性がある変更を行う際に制約を一時的に無効にできます。
並列度
単一の処理に関連付けられているパラレル実行サーバーの数。パラレル実行は複数のCPUを効率よく使用するためのものです。Oracle Databaseのパラレル実行フレームワークでは、特定の並列度をユーザーが明示的に選択することも、Oracle Databaseによって自動的に並列度を制御することもできます。
ディメンション表
スター・スキーマまたはスノーフレーク・スキーマにおいて、ディメンションの全部または一部の値が格納されるリレーショナル表。通常、ディメンション表にはディメンションのキー、レベルおよび属性の列が含まれています。
ディレクトリ・オブジェクト
サーバーのファイルシステム上の、外部バイナリ・ファイルLOB(BFILE)および外部表データが保存されているディレクトリの別名を指定するデータベース・オブジェクト。ディレクトリ・オブジェクトはすべて1つの名前空間に作成され、個別のスキーマによって所有されません。
ダイレクト・パスのINSERT
データベースにより、 データベース・バッファ・キャッシュを迂回して、データがデータファイルに直接書き込まれるINSERT
。データベースは、挿入データを表内の既存データに追加します。
内容を保証しない読取り
トランザクションが別のトランザクションによって書き込まれた未コミット・データを読み取るときに発生する状況。Oracle Databaseでは、内容を保証しない読取りは許可されません。
ディスパッチャ・プロセス(Dnnn)
オプションのバックグラウンド・プロセスで、共有サーバー構成を使用している場合のみ存在します。各ディスパッチャ・プロセスは、接続されたクライアント・プロセスからのリクエストを使用可能な共有サーバー・プロセスにルーティングし、応答を戻します。
分散トランザクション
分散データベースのノード上のデータを個別に、またはグループとして更新する文を含むトランザクション。Oracle Databaseでは、分散トランザクションのデータ整合性が2フェーズ・コミット・メカニズムを使用して保証されます。
エディション
データベース・オブジェクトの再定義が可能なプライベートな環境。エディションベースの再定義を使用すると、アプリケーションの使用中にアプリケーションのデータベース・オブジェクトをアップグレードできるため、停止時間を最小限に抑えることや解消することが可能です。
実行計画
SQL文を実行するためにデータベースによって使用されるステップの組合せ。各処理では、データベースからデータ行を物理的に検索するか、文を発行したユーザーのためにデータ行を準備します。ヒントを使用すると実行計画を上書きできます。
外部表
メタデータがデータベースに格納されている一方、データがデータベース外部のファイルに格納されている読取り専用の表。データベースは外部表を記述したメタデータを使用して、外部表をリレーショナル表とみなし、外部表のデータを公開します。
高速リカバリ領域
制御ファイル、オンラインREDOログのコピー、アーカイブREDOログ・ファイル、フラッシュバック・ログ、RMANバックアップなどのリカバリ関連ファイルが格納されているオプションのディスク位置。
フラッシュバック・データ・アーカイブ・プロセス(FBDA)
追跡した表の履歴行をフラッシュバック・データ・アーカイブにアーカイブするバックグラウンド・プロセス。追跡した表に対するDMLを含むトランザクションがコミットされると、このプロセスでは、変更された行の事前イメージがフラッシュバック・データ・アーカイブに格納されます。また、現在の行にメタデータを保存します。
全データベース・キャッシュ強制モード
ALTER DATABASE ... FORCE FULL DATABASE CACHING
文を実行して手動で有効化するキャッシュ・モード。デフォルトのキャッシュ・モードとは異なり、Oracle Databaseではデータベース全体、NOCACHE
属性で指定されたLOBがキャッシュされます。
外部キー制約
Oracle Databaseで、1つ以上の共通の列が含まれる2つの表に関連を規定する制約。この制約では、制約が定義される列の各値に対して、他の表と列を指定するもう一方の列の値が一致する必要があります。たとえば、参照整合性規則により、従業員が既存の部門にのみ従事できることを規定できます。
空きリスト
手動セグメント領域管理(MSSM)でセグメント内の空き領域を管理するための、空きリストと呼ばれるリンクされたリスト。空き領域が存在するデータベース・オブジェクトでは、空きリストによって、使用済のセグメント領域と未使用のセグメント領域を分割するラインである最高水位標より下のブロックが追跡されます。ブロックが使用済になると、データベースは必要に応じて、空きリストにブロックを登録したり、空きリストからブロックを削除したりします。
全索引スキャン
データベースがルート・ブロックと左側の分岐ブロックのみを読み取って最初のリーフ・ブロックを検索し、単一のブロックI/Oを使用して、索引ソート順序でリーフ・ブロックを読み取る索引スキャン。
全表スキャン
データベースによって表のすべての行が順に読み取られ、選択基準を満たさない行が除外される表データのスキャン。データベースでは、最高水位標(HWM)より下のすべてのフォーマット済データ・ブロックがスキャンされます。
GDS構成
高パフォーマンス、可用性、およびリソースの最適使用率を確保しながら、GDSフレームワークによって1つ以上のグローバル・サービスを提供する単一仮想サーバーに統合された一連のデータベース。
「グローバル・サービス」も参照してください。
グローバル・データ・サービス(GDS)
レプリケートされたデータベース用の自動化されたワークロード管理ソリューションです。データベース・サービスとは、1つ以上のデータベース・インスタンスが名前付きで表現されたものです。GDSでは、レプリケートされた一連のデータベース間でOracle Databaseサービス・モデルを実装します。
グローバル・パーティション索引
索引付き表で使用されるパーティション化スキームとは関係なくパーティション化されるBツリー索引。単一の索引パーティションがいずれかまたはすべての表パーティションを指すことができます。
グラニュル
パラレルな作業の基本単位。Oracle Databaseによって、パラレル化対象の操作(表のスキャン、表の更新、索引の作成など)がグラニュル単位に分割されます。パラレル実行プロセスは操作を1回に1グラニュルずつ実行します。
グリッド・インフラストラクチャ
エンタープライズ・グリッド・アーキテクチャ用のインフラストラクチャを提供するソフトウェア。クラスタの場合、このソフトウェアにはOracle ClusterwareとOracle ASMが含まれます。スタンドアロン・サーバーの場合、このソフトウェアにはOracle ASMが含まれます。Oracle Databaseでは、これらの製品がグリッド・ホームと呼ばれる1つのソフトウェア・インストールにまとめられています。
ハッシュ・キー値
ハッシュ・クラスタで、クラスタ・キー列に挿入される実際の値または推定値。たとえば、クラスタ・キーがdepartment_id
の場合は、ハッシュ・キー値が10、20、30のような値になります。
ハッシュ・パーティション化
ユーザーが指定するパーティション化キーに適用されるハッシング・アルゴリズムに基づいて行をパーティションにマッピングするパーティション化計画。行のマップ先は、データベースが行に適用する内部ハッシュ関数によって決定されます。ハッシュ・アルゴリズムは、各パーティションにほぼ同じ行数が含まれるように、行を複数のデバイスに均等に分散させるように設計されています。
ハッシュ表
ハッシュ結合で結合キーを行と関連付けるインメモリー・データ構造。たとえば、employees表とdepartments表の結合
では、部門IDが結合キーになる場合があります。ハッシュ関数は結合キーを使用してハッシュ値を生成します。このハッシュ値は、ハッシュ表である配列内の索引です。
ハッシュ値
ハッシュ・クラスタで、バケットを識別する一意の数値ID。Oracle Databaseでは、無数にあるハッシュ・キー値を入力として受け付け、限定された数のバケットに選別するハッシュ関数が使用されます。各ハッシュ値は、ハッシュ・キー値(部門10、20、30など)に対応する行の格納ブロックのデータベース・ブロック・アドレスにマップされます。
イメージ・コピー
データファイル、制御ファイルまたはアーカイブREDOログ・ファイルをビット単位でディスク上に複製したもの。オペレーティング・システムのユーティリティまたはRMANを使用して物理ファイルのイメージ・コピーを作成し、いずれかのツールを使用してファイルをリストアできます。
永久的増分バックアップ計画
初期レベル0のバックアップが、レベル1で発生する後続の増分バックアップとともにリカバリ・アプライアンスに作成される計画。リカバリ・アプライアンスでは、初期レベル0と後続レベル1のバックアップを組み合せ、仮想完全バックアップが作成されます。
索引レンジ・スキャン
次の特性を持つ索引の順序付きスキャン。
索引の1つ以上の先頭列を条件に指定します。条件は、1つ以上の式および論理(ブール)演算子の組合せを指定し、TRUE
、FALSE
またはUNKNOWN
の値を戻します。
0個、1個、または複数の値を索引キーにできます。
索引の一意スキャン
索引キーに関連付けられたROWIDが0個または1個である必要のある索引スキャン。データベースでは、述語が等価演算子を使用して一意
索引のキーのすべての列を参照する場合に、一意スキャンが実行されます。
初期化パラメータ
データベース・インスタンスの操作に影響するDB_NAME
やSGA_TARGET
などの構成パラメータ。初期化パラメータ設定はテキストベースの初期化パラメータ・ファイルまたはバイナリ・サーバー・パラメータ・ファイルに格納されます。
INSTEAD OFトリガー
トリガー文を実行するかわりにOracle Databaseによって起動されるトリガー。これらのトリガーは、DML文を介して直接変更できないビューを透過的に変更する場合に便利です。
Interested Transaction List (ITL)
ブロックの変更が開始された時点でトランザクションがコミットされているかどうかを指定する、ブロック・ヘッダー内の情報。ITLのエントリは、ロックされた行のあるトランザクション、およびブロック内のコミット済の変更や未コミットの変更を含む行を表しています。
時間隔パーティション
指定した範囲または時間間隔のパーティションを作成するようにデータベースに指示する、レンジ・パーティション化の拡張。表に挿入されたデータが既存のすべてのレンジ・パーティションを超えると、データベースによってパーティションが自動的に作成されます。
Java Publisher (JPublisher)
SQLオブジェクトやPL/SQLパッケージなどのデータベース・エンティティをJavaクライアント・プログラムで表すためにJavaクラスを生成するユーティリティ。
ジョブ・キュー・プロセス
多くの場合、バッチ・モードでユーザー・ジョブを実行するオプションのバックグラウンド・プロセス。ジョブとは、1回以上実行するようにスケジューリングされたユーザー定義のタスクです。
JSONオブジェクト
「JavaScript Object Notation (JSON)」も参照してください。
左側外部結合
結合条件が右側の表Bのレコードに一致していない場合でも、表AとBの左側外部結合の結果には左側の表Aのすべてのレコードが含まれます。たとえば、employees
(左)からdepartments
(右)への左側外部結合を実行した場合、一部の従業員が部署にいなくても、問合せではdepartments
の一致なしでemployees
の行が返されます。
リスト・パーティション化
各パーティションのパーティション・キーとして離散値のリストを使用するパーティション化計画。リスト・パーティション化を使用して、特定のパーティションに対する個々の行のマップ方法を制御できます。リストを使用すると、データの識別に使用されるキーの並び順が目的にそぐわない場合に、関連するデータのセットをグループ化して整理できます。
ローカル・パーティション索引
表と同じパーティション数および同じパーティション・バウンドを使用し、同じ列でパーティション化された索引。索引パーティションと表パーティションの間に1対1のパリティが存在します。
ローカル・ロール
非CDBのロールが非CDBにのみ存在するのと同様に、CDBにおいて単一のPDBにのみ存在するロール。共通ロールとは異なり、ローカル・ロールには、そのロールが存在するコンテナ内で適用されるロールおよび権限のみを含めることができます。
ロック
表、行、ユーザーには見えないシステム・オブジェクトなどの共有リソースにアクセスする複数のトランザクション間で、破損を招く相互作用を回避するためのデータベース・メカニズム。ロックの主なカテゴリとして、DMLロック、DDLロックおよびラッチと内部ロックがあります。
ロック変換
低い制限から、より高い制限への表ロックの自動的な変換。たとえば、あるトランザクションで特定の従業員に対するSELECT ... FOR UPDATE
を発行し、その後ロックされた行を更新するとします。この場合、データベースでは、行共有表ロックが行排他表ロックに自動的に変換されます。
ロックの段階的拡大
あるレベル(行レベルなど)で多数のロックが保持されている場合に、ロックをデータベースが上位レベルの粒度(表レベルなど)の別のロックに拡大する場合に発生する状況。Oracle Databaseでは、ロックの段階的拡大が発生することはありません。
ログ順序番号
REDOログ・ファイル内のREDOレコードの集合を一意に識別する番号。データベースで1つのオンラインREDOログ・ファイルがいっぱいになり、別のファイルに切り替えるとき、データベースは新しいファイルにログ順序番号を自動的に割り当てます。
ログ・スイッチ
ログ・ライター・プロセス(LGWR)がアクティブなREDOログ・ファイルへの書込みを停止し、使用可能な次のREDOログ・ファイルに切り替えるポイント。LGWRは、アクティブなREDOログ・ファイルがREDOレコードでいっぱいになったとき、または手動で切替えが開始されたときに、切替えを行います。
ログ・ライター・プロセス(LGWR)
REDOログ・バッファ管理、つまりオンラインREDOログへのREDOログ・バッファの書込みを行うバックグラウンド・プロセス。LGWRは、最後の書込み以後にバッファにコピーされたREDOエントリすべてを、REDOログ・ファイルに書き込みます。
論理ボリューム・マネージャ(LVM)
複数の物理ディスクの断片を、ソフトウェアの上位レイヤーに対して1つのディスクとして表示される単一の連続するアドレス空間に結合する、ほとんどのオペレーティング・システムで使用可能なソフトウェア・パッケージ。
参照表
コード列および関連付けられた値列が含まれる表。たとえば、ジョブ・コードはジョブ名に対応します。マスター/ディテール表ペアのマスター表とは対照的に、参照表は、従業員のリストなどの詳細な結果セットを取得する手段ではありません。逆に、ユーザーは従業員リストを求めてemployees
などの表に問い合せ、結果セットを参照表に結合します。
管理性モニター・プロセス(MMON)
自動ワークロード・レポジトリ(AWR)に関連する多くのタスクを実行するバックグラウンド・プロセス。たとえば、MMONはスナップショットを取得し、前回変更されたSQLオブジェクトの統計値を取得して、メトリックがそのしきい値を超えたときに書込みを行います。
手動UNDO管理モード
UNDOブロックがユーザー管理UNDOセグメントに格納されるデータベース・モード。自動UNDO管理モードでは、UNDOブロックはシステム管理の専用UNDO表領域に格納されます。
マスター・データベース
レプリケーションで、サブスクライバ・データベースにコピーされるデータのソース。マスター・データベースのレプリケーション・エージェントは、マスター・データベースのトランザクション・ログからレコードを読み取ります。レプリケートされた要素への変更をサブスクライバ・データベースのレプリケーション・エージェントに転送します。その後、サブスクライバ・データベースのレプリケーション・エージェントが、それらの更新を適用します。
メタデータ・リンク
PDBにおいて、ルートに格納されているディクショナリ・オブジェクト定義を指し示す内部メカニズム。たとえば、各PDB内のOBJ$
表はメタデータ・リンクを使用して、ルートに格納されているOBJ$
の定義を指し示します。
マルチスレッドのOracle Databaseのモデル
別のアドレス領域でオペレーティング・システム・システム・スレッドとしてOracleプロセスを実行可能にするモデル。スレッド・モードでは、UNIXおよびLinux上の一部のバックグラウンド・プロセスは、1つのスレッドを含むプロセスとして実行されることに対し、残りのOracleプロセスは、プロセス内のスレッドとして実行されます。
非CDB
マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)ではないOracle Database。Oracle Database 12cまでのすべてのデータベースは非CDBでした。Oracle Database 12cから、すべてのデータベースはCDBまたは非CDBである必要があります。
非循環再利用レコード
頻繁には変更されず、上書きできない重要な情報が含まれる制御ファイル・レコード。たとえば、表領域、データファイル、オンラインREDOログ・ファイル、REDOスレッドなどの情報です。Oracle Databaseでは、対応するオブジェクトが表領域から削除されないかぎり、これらのレコードを再使用しません。
オブジェクト・リンク
PDBにおいて、ルート内のデータ(メタデータではない)を指し示す内部メカニズム。たとえば、AWRデータはルートに常駐します。各PDBがオブジェクト・リンクを使用してルート内のAWRデータを指し示すことにより、DBA_HIST_ACTIVE_SESS_HISTORY
やDBA_HIST_BASELINE
などのビューが個別のコンテナそれぞれでアクセス可能になります。
オブジェクト型
発注書のような実社会のエンティティを抽象化したスキーマ・オブジェクト。属性はエンティティの構造をモデル化し、メソッドはアプリケーションがエンティティに対して実行できる操作を実装します。
OLTP
オンライン・トランザクション処理。OLTPシステムは、高速で信頼性の高いトランザクション処理用に最適化されています。データ・ウェアハウス・システムに比べ、OLTPの相互作用では、扱われる行が少なく、表のグループが大きいのが通例です。
オンラインREDOログ
Oracle Databaseのデータファイルおよび制御ファイルに対して行われたすべての変更を記録する、複数のオンラインREDOログ・ファイルの集合。データベースに変更が加えられると、Oracle DatabaseではREDOバッファでREDOレコードが生成されます。ログ・ライター・プロセス(LGWR)では、REDOログ・バッファの内容をオンラインREDOログに書き込みます。
演算子
1. メモリー管理では、演算子はデータのフローを制御します。たとえば、ソート、ハッシュ結合、ビットマップ・マージの演算子があります。
2. SQLでは、演算子はオペランドまたは引数と呼ばれるデータ項目を操作し、結果を戻します。キーワードまたは特殊文字は、演算子を表します。たとえば、アスタリスク(*
)は、乗算演算子を表します。
オプティマイザ統計
各SQL文に対して最適な実行計画を選択するためにオプティマイザによって使用されるデータベースおよびデータベース・オブジェクトに関する詳細。カテゴリには、行数などの表統計、Bツリー・レベルなどの索引統計、CPUとI/Oのパフォーマンスなどのシステム統計およびNULL数などの列統計が含まれます。
Oracle Application Express
Oracle Database用のWebアプリケーション開発ツール。Oracle Application Expressのユーザー・インタフェースのテーマ、ナビゲーション・コントロール、フォーム・ハンドラ、柔軟なレポートなどの組込み機能を使用することで、効率よくアプリケーションを開発できます。
Oracle ASM
Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)。データベース・ファイル用のボリューム・マネージャとファイルシステム。Oracle ASMはオラクル社が推奨するストレージ管理ソリューションであり、従来のボリューム・マネージャおよびファイルシステムの代替手段となります。
Oracle ASM割当て単位
ASMディスク・グループ内の割当ての基本単位。割当て単位は、Oracle ASMによって割り当てられる最小の連続するディスク領域になります。1つ以上の割当て単位によって、1つのOracle ASMエクステントが構成されます。
Oracle ASMディスク
Oracle ASMディスク・グループにプロビジョニングされるストレージ・デバイス。Oracle ASMディスクは、物理ディスクまたはパーティション、ストレージ・アレイからの論理ユニット番号(LUN)、論理ボリュームまたはネットワーク接続ファイルのいずれでもかまいません。
Oracle ASMエクステント
Oracle ASMファイル内のセクション。1つのOracle ASMファイルは1つ以上のファイル・エクステントで構成されます。それぞれのOracle ASMエクステントは、特定のディスク上にある1つ以上の割当て単位で構成されます。
Oracle ASMファイル
Oracle ASMディスク・グループに格納されているファイル。データベースには、データファイル、制御ファイル、オンラインREDOログ・ファイルなどの様々なファイルをOracle ASMファイルとして格納できます。
Oracle ASMインスタンス
Oracle ASMディスクを管理する特殊なOracleインスタンス。Oracle ASMインスタンスとデータベース・インスタンスのどちらにも、Oracle ASMディスク・グループのディスクへの共有アクセスが必要です。Oracle ASMインスタンスはディスク・グループのメタデータを管理して、ファイルのレイアウト情報をデータベース・インスタンスに提供します。
Oracleクラスタウェア
複数のサーバーを1つのサーバーとみなし、まとめて実行できるようにするコンポーネントの集合。Oracle Clusterwareは、Oracle RACの使用に不可欠であり、Oracle RACを実行するプラットフォーム用に必要な唯一のクラスタウェアです。
Oracleデータベース
ディスク上に配置された、データを格納する一連のファイル。データベース・インスタンスとデータベースは非常に密接に関連しているため、Oracleデータベースという用語が、インスタンスとデータベースの両方を示す場合があります。
Oracle Data Redaction
権限の少ないユーザーまたはアプリケーションによって問い合されるデータを隠す(リダクションする)ことができる、Oracle Advanced Securityの機能。
Oracle Developer Tools for Visual Studio .NET
Visual Studio .NET環境に統合されたアプリケーション・ツールのセット。これらのツールを使用すると、ユーザーはGUIを介してOracle機能にアクセスして、様々なアプリケーション開発タスクを実行でき、生産性および操作性が向上します。
Oracle Flex Clusters
Oracle ClusterwareおよびOracle Real Application Clustersを使用して構成された大規模なクラスタ。これらのクラスタには、ハブアンドスポーク・アーキテクチャに配置された2種類のノード、ハブ・ノードとリーフ・ノードが含まれます。
Oracle Globalization Development Kit (GDK)
Java用とPL/SQL用の包括的なプログラミングAPIとコード・サンプルが用意され、グローバル・アプリケーションの構築時に直面する設計、開発および配置に関する数多くの問題の対処方法を解説したドキュメントも用意されている開発ツールキット。
Oracle Managed Files
ファイル名ではなく、データベース管理者がデータベース・オブジェクトの観点で操作を指定できるようにするためのデータベース・ファイル命名方法。Oracle Managed Filesでは、データベース内のオペレーティング・システム・ファイルを管理者が直接管理する必要がなくなります。
Oracle Multimedia
Oracle Databaseで画像、音声、動画、DICOMフォーマットの医療用画像などのオブジェクトや、異機種間のメディアを、その他企業情報とともに統合された方法で格納、管理および取得できるようにするテクノロジ。
Oracle Net
クライアント・アプリケーションとOracleデータベース間のネットワーク・セッションを可能にする通信ソフトウェア。ネットワーク・セッションの確立後、Oracle Netはクライアント・アプリケーションとデータベースのためのデータ伝達手段として機能します。
Oracle Net Listener
サーバー上のプロセスであり、着信クライアント接続要求をリスニングし、サーバーへのトラフィックを管理する責任を持ちます。クライアントがデータベースとのネットワーク・セッションをリクエストするときに、Oracle Net Listener (通常はリスナーと呼ばれる)はリクエストを受け取ります。クライアント情報がリスナー情報と一致した場合、リスナーはデータベース・サーバーへの接続を許可します。
Oracle Net Services
分散された異機種間コンピューティング環境における、企業全体の接続性ソリューションを提供するネットワーキング・コンポーネントのスイート。Oracle Net Servicesは、Oracle Net、リスナー、Oracle Connection Manager、Oracle Net Configuration AssistantおよびOracle Net Managerを含みます。
Oracleプロセス
Oracleデータベース・コードを実行する実行単位。プロセス実行のアーキテクチャは、オペレーティング・システムによって決まります。Oracleプロセスには、サーバー・プロセスとバックグラウンド・プロセスがあります。
Oracle Spatial and Graph
空間データおよび空間分析、物理グラフ、論理グラフ、ネットワーク・グラフ、ソーシャル・グラフおよびセマンティック・グラフ・アプリケーション用の高度な機能のセット。空間フィーチャは、Oracle Databaseへの空間フィーチャの集合の格納、検索、更新および問合せを容易にするスキーマおよびファンクションを提供します。
Oracle Virtual Private Database(VPD)
セキュリティ・ポリシーを作成し、行および列レベルでデータベース・アクセスを制御できるセキュリティ機能。基本的には、VPDのセキュリティ・ポリシーが適用されている表、ビューまたはシノニムに対して発行されたSQL文に対して動的なWHERE
句がVPDによって追加されます。
Oracle XML DB
高パフォーマンスのXML操作の格納と取得に関連する一連のOracle Databaseテクノロジ。Oracle XML DBは、SQLデータ・モデルとXMLデータ・モデルの相互運用が可能な方法でサポートするシステム固有のXMLを提供します。
Oracle XML Developer's Kit (XDK)
XML文書(ファイルシステム上にあるかデータベース内にあるかは不問)の読取り、操作、変換および表示のための基本ビルディング・ブロックが用意されている開発者ツールキット。APIおよびツールは、Java、CおよびC++で使用できます。本番のOracle XDKには、商用再配布ライセンスが付属します。
解析ロック
SQL文またはPL/SQLプログラム・ユニットは、参照する各スキーマ・オブジェクトについてロックを保持します。解析ロックを取得する目的は、参照しているオブジェクトが変更または削除された場合に、対応する共有SQL領域を無効にできるようにするためです。
パーティション
同じ論理属性を共有する表または索引のピース。たとえば、1つの表内のすべてのパーティションは同じ列定義と制約定義を共有します。各パーティションは独自の名前を持つ独立したオブジェクトであり、独自の記憶特性を持つ場合があります。
パーティション絞込み
問合せ計画からのパーティションの絞込み。オプティマイザが検討対象からパーティションを排除できるかどうかは、問合せの述語に依存します。ローカル同一キー索引を使用する問合せでは、常に索引のパーティション絞込みが可能ですが、ローカル非同一キー索引を使用している問合せでは、絞込みはできない場合があります。
PDB
マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)内で、Oracle Netクライアントに従来のOracleデータベース(非CDB)として表示されるスキーマ、スキーマ・オブジェクトおよび非スキーマ・オブジェクトのポータブル・コレクション。
PL/SQL
手続き型言語/SQL。SQLに対するOracle Databaseの手続き型言語拡張機能です。PL/SQLを使用すると、SQL文をプロシージャ、ファンクション、パッケージなどのプログラム構造と混合して使用できます。
無名PL/SQLブロック
アプリケーション内に表示されるが名前が付いていない、またはデータベースに格納されていないPL/SQLブロック。多くのアプリケーションでは、SQL文を記述できるところであればどこにでもPL/SQLブロックを記述できます。
PL/SQLエンジン
PL/SQLプログラム・ユニットの定義、コンパイルおよび実行に使用するツール。このエンジンは、Oracle Databaseをはじめとする多数のOracle製品に組み込まれている特別なコンポーネントです。
PL/SQLファンクション
SQL文やその他のPL/SQL構成メンバーのセットで構成され、グループとしてまとめてデータベースに格納されるスキーマ・オブジェクトのことで、特定の問題を解決したり、関連する一連のタスクを実行するために、1単位として実行され、コール元に対して必ず1つの値を返します。
PL/SQLプロシージャ
SQL文やその他のPL/SQL構成メンバーのセットで構成され、グループとしてまとめてデータベースに格納されるスキーマ・オブジェクト。特定の問題を解決したり、関連する一連のタスクを実行するために、1単位として実行されます。
プラグマ
コンパイル・オプションを実行するようにコンパイラに指示するディレクティブ。たとえば、プラグマAUTONOMOUS_TRANSACTION
によって、このプロシージャは実行時に親トランザクションから独立した新しい自律型トランザクションとして実行する必要があることが、データベースに指示されます。
権限
特定のタイプのSQL文を実行する権利や、別のユーザーに属するオブジェクトにアクセスする権利、PL/SQLパッケージを実行するなどの権利。権限のタイプはOracle Databaseによって定義されます。
プロセス
一連の処理を実行できるオペレーティング・システムのメカニズム。Oracle Databaseとデータベース・アプリケーションの作業を複数のプロセスに分割することにより、複数のユーザーやアプリケーションが同時に1つのデータベース・インスタンスに接続できます。
関連項目: 「バックグラウンド・プロセス」、「Oracleプロセス」、「クライアント・プロセス」
保護ポリシー
リカバリ・アプライアンスがバックアップ・データを保存し、維持する方法を制御する属性グループ。保護対象の各データベースは、そのクライアントのバックアップに関する処理をすべて制御する、1つの保護ポリシーに割り当てられます。
レンジ・パーティション化
データベースがパーティション化キーの値の範囲に基づいて、行をパーティションにマップするパーティション化の一種。レンジ・パーティション化は、最も一般的なタイプのパーティション化であり、通常は日付とともに使用されます。
リアルタイムREDOトランスポート
保護対象データベースのSGAからリカバリ・アプライアンスへのREDO変更の継続的な転送。リアルタイムREDOトランスポートでは、RMANからのリカバリ・ポイントの目標を0前後で提供できます。通常は、RMANは障害が発生してから数秒でリカバリできます。保護対象データベースは、生成時にSGAからリカバリ・アプライアンスへREDOエントリを直接書き込みます。
リカバリ可能なエラー
実行中のアプリケーション・セッション・ロジックとは関係なく、外部システムの障害のために生じるエラーの種類。リカバリ可能なエラーは、ネットワーク、ノード、記憶域およびデータベースの計画および計画外停止の後に発生します。リカバリ不可能なエラーの例は、無効なデータ値の送信です。
リカバリ・アプライアンス
Zero Data Loss Recovery Applianceの短縮名。リカバリ・アプライアンスはOracleデータベースを保護するために設計された専用のOracle Engineered Systemです。RMANに統合されており、クラウド規模の耐障害性の高いハードウェアと記憶域を使用して、企業全体にわたる何百から何千ものデータベースを対象とした、一元的な永久的増分バックアップ計画が可能です。
リカバリ・アプライアンス・バックアップ・モジュール
RMANが保護対象データベースのバックアップをネットワーク経由でリカバリ・アプライアンスに送信する、Oracle提供のSBTライブラリ。ライブラリは保護対象データベースで使用するOracleホームごとにインストールする必要があります。
このモジュールは、リカバリ・アプライアンスへのバックアップのチャネル割当てまたは構成の際に、RMANが参照するSBTメディア管理ライブラリとして機能します。RMANはこのモジュールを使用して、リカバリ・アプライアンスへのすべてのバックアップ、および完了したバックアップ・セットすべてのリストアを実行します。
リカバリ・アプライアンス・メタデータ・データベース
リカバリ・アプライアンスの内部で実行されるOracleデータベース。このデータベースには、ユーザー定義、保護ポリシー定義、クライアント・データベース定義などの構成データが格納されます。メタデータ・データベースには他にも、デルタ格納のコンテンツを含むバックアップ・メタデータが格納されます。
リカバリ・アプライアンスの記憶域の場所
バックアップを格納するリカバリ・アプライアンス内のOracle ASMディスク・グループ・セット。記憶域の場所は、複数の保護対象データベースで共有できます。すべてのリカバリ・アプライアンスには、DELTA
という名前のデフォルトのリカバリ・アプライアンスの記憶域の場所があります。
リカバリ・ウィンドウ目標
ビジネス要件を満たすために、保護対象データベースをリカバリ可能にする必要のある期間。リカバリ・アプライアンスでは、保護ポリシーのそれぞれの保護対象データベースについて、ディスク上の最も古いバックアップが、現時点からさかのぼって一定の期間内(過去7日間など)であればいつでもPoint-in-Timeリカバリをサポートできるようにします。
REDOログ
データファイルに書き込まれていないメモリー内の変更済データベース・データを保護する一連のファイル。REDOログは、オンラインREDOログとアーカイブREDOログという2つの部分からなる場合があります。
REDOログ・バッファ
REDOエントリ(データベースに対して行われた変更のログ)を格納するSGAのメモリー構造。データベースは、REDOログ・バッファに格納されたREDOエントリをオンラインREDOログ・ファイルに書き込み、インスタンス・リカバリが必要になったときにこのファイルを使用します。
REDOレコード
変更ベクトル(データベース内の単一ブロックに加えられた変更を記述したもの)のグループを保持するオンラインREDOログ内のレコード。各REDOログ・ファイルは、REDOレコードで構成されます。
参照キー
外部キーの関係において、外部キーが参照する主キーまたは一意キー。たとえば、共通スキーマ内で、employees.department_id
列は外部キー、departments.department_id
列は参照キーです。
参照しているオブジェクト
スキーマ・オブジェクト依存性で、別のオブジェクト定義で参照されるオブジェクト。たとえば、オブジェクトAの定義がオブジェクトBを参照している場合、BはオブジェクトAの参照オブジェクトになります。
逆キー索引
列の順序は保ちながら、各索引キーのバイトを物理的に逆にするBツリー索引の一種。たとえば、索引キーが20
であり、このキーに対して標準Bツリー索引で格納される16進数の2バイトがC1,15
である場合、逆キー索引では、バイトが15,C1
として格納されます。
右側外部結合
結合条件が左側の表Aのレコードに一致していない場合でも、表AとBの右側外部結合の結果には右側の表Bのすべてのレコードが含まれます。たとえば、employees
(左)からdepartments
(右)への右側外部結合を実行した場合、一部の部署に従業員がいなくても、問合せではemployees
の一致なしでdepartments
の行が返されます。
CDBルート
マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)において、すべてのPDBが属するスキーマ、スキーマ・オブジェクトおよび非スキーマ・オブジェクトの集合。各CDBには、PDBの管理に必要なシステム・メタデータが格納されるルート・コンテナが1つずつあります。すべてのPDBはCDBルートに属します。
行ロック
表の1つの行に対するロック。トランザクションでは、INSERT
、UPDATE
、DELETE
、MERGE
またはSELECT ... FOR UPDATE
文によって変更される各行で行ロックを取得します。
SecureFiles LOB記憶域
SecureFiles LOB記憶域はLOBのデフォルトの記憶域メカニズムです。SECUREFILE
LOBパラメータでは、圧縮と複製解除(拡張圧縮オプションの一部)、および暗号化(拡張セキュリティ・オプションの一部)を含む特定の拡張機能を使用できます。
シードPDB
マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)内の、デフォルトのプラガブル・データベース(PDB)で、システムがユーザー作成のPDB用のテンプレートとして使用します。シードの名前はPDB$SEED
です。
セグメント
表、索引、表クラスタなどの特定のデータベース・オブジェクトに割り当てられた一連のエクステント。セグメントのタイプは、ユーザー・セグメント、UNDOセグメントおよび一時セグメントで、すべてです。
選択性
述語または述語の組合せによって取り出される行セットの割合を示す値。たとえば、WHERE last_name = 'Smith'
などです。0
を選択すると述語テストに合格する行がないことを意味し、値1
を選択するとすべての行がテストに合格することを意味します。
選択性が高いという形容詞は、「選択に厳しい」と大体同じ意味です。このため、選択性の高い問合せでは戻される行の割合が低く(選択性は0
に近い)、非選択性の高い問合せでは戻される行の割合は高くなります(選択性は1
に近い)。
自己参照型整合性制約
外部キーが同じ表の親キーを参照する制約。たとえば、制約によって、employees.manager_id
列のすべての値が、employees.employee_id
列の既存の値に対応するようになります。
シリアライズ可能分離レベル
トランザクションにおいて、問合せ開始時ではなく、トランザクション開始時にコミット済の変更およびこのトランザクション自体が行った変更のみが参照可能になることを保証する分離レベル。
サーバー
クライアント/サーバー・アーキテクチャで、Oracleソフトウェアを実行し、同時実行の共有データ・アクセスに必要な機能を処理するコンピュータ。サーバーは、クライアント・アプリケーションから発行されたSQL文やPL/SQL文を受け取って処理します。
サーバー・プロセス
ユーザー・リクエストを満たすために、クライアント・プロセスおよびOracle Databaseと通信するOracleプロセス。サーバー・プロセスは、データベース・インスタンスと関連付けられていますが、インスタンスの一部ではありません。
サーバー結果キャッシュ
共有プール内のメモリ・プール。このメモリー・プールは、SQL問合せの結果を格納するSQL問合せの結果キャッシュと、PL/SQLファンクションによって戻される値を格納するPL/SQLファンクションの結果キャッシュで構成されています。
サービス登録
Oracle Netで、リスナー登録プロセス(LREG)がインスタンス情報を動的にリスナーに登録するために使用する機能。この機能によって、リスナーがクライアント接続リクエストを適切なサービス・ハンドラに送ることができます。
セッション
データベースへの現行ユーザー・ログインの状態を表すデータベース・インスタンス・メモリー内の論理エンティティ。1つの接続では、セッションが確立されないか、1つ以上のセッションが確立されます。
ソート済のハッシュ・クラスタ
データベースがソートされた順序で効率的に行を戻すことが可能になるように、ハッシュ関数の各値に対応する行を格納するハッシュ・クラスタ。データベースは最適化されたソートを内部的に実行します。
SQL計画ベースライン
SQL計画管理で、繰返し可能なSQL文に対する1つ以上の承認済の計画のセット。SQL計画ベースラインの効果は、オプティマイザによる選択がベースライン内の確認済計画に限定されることです。
SQLプロファイル
SQL文の自動チューニング中に作成される補助的な情報セット。SQLプロファイルとSQL文の関係は、統計と表の関係と同様です。オプティマイザは、SQLプロファイルを使用して、カーディナリティおよび選択性の見積りを改善し、より適切な計画を選択できるようになります。
SQLJ
JavaプログラムにSQL文を組み込むためのANSI標準。Oracle Database環境内では、ストアド・プロシージャ、トリガーおよびメソッドでSQLJを使用できます。また、SQLJプログラムをJDBCと組み合せることもできます。
ストアド・プロシージャ
Oracle Databaseによってデータベースに格納される名前付きPL/SQLブロックまたはJavaプログラム。アプリケーションはストアド・プロシージャを名前で呼び出すことができます。
ストリーム・プール
バッファ・キュー・メッセージが保存され、Oracle Streamsの取得プロセスおよび適用プロセス用のメモリーが用意されているメモリー・プール。ストリーム・プールは、Oracle Streamsによって排他的に使用されます。
システム・モニター・プロセス(SMON)
インスタンス・リカバリ、インスタンス・リカバリ中にスキップされた停止後のトランザクションのリカバリ、未使用の一時セグメントのクリーンアップ、ディクショナリ管理の表領域内の連続空きエクステントの結合など、システム・レベルの様々なクリーンアップ処理を実行するバックグラウンド・プロセス。
表クラスタ
すべてが1つ以上の共通する列を持つ、1つ以上の表のデータを含むスキーマ・オブジェクト。表クラスタでは、データベースは同じクラスタ・キーを共有するすべての表について、すべての行をまとめて格納します。
テーブル・ファンクション
行の集合(ネストした表またはVARRAY)を戻すユーザー定義のPL/SQLファンクション。SELECT
文のTABLE
句の内部でテーブル・ファンクションを起動することで、データベース表のようにこのコレクションから要素を選択できます。
表ロック
INSERT
、UPDATE
、DELETE
、MERGE
、SELECT ... FOR UPDATE
またはLOCK TABLE
文で表を変更する場合にトランザクションに取得される、表に対するロック。
トランザクション
1つ以上のSQL文を含む論理的な作業単位。トランザクション内のすべての文は、まとめてコミットまたはロールバックされます。トランザクションの使用は、データベース管理システムとファイルシステムの最も重要な違いの1つです。
トランザクション・エントリ
ブロックを更新する各トランザクションに必要な、ブロック・ヘッダー内の領域。トランザクションによる変更をサポートするセグメントに割り当てられたデータ・ブロックでは、ヘッダー領域の空きがなくなると、トランザクション・エントリが空き領域にも保持されます。
トランザクション名
トランザクションが実行する作業のリマインダとして機能する、ユーザー指定のオプションのタグ。トランザクションに命名するにはSET TRANSACTION ... NAME
文を使用します。
透過的データ暗号化
個々の表列または表領域を暗号化するデータベース機能。ユーザーが暗号化された列にデータを挿入すると、データベースによって自動的にデータが暗号化されます。ユーザーが列を選択すると、データは復号化されます。このような形式の暗号化は透過的であり、パフォーマンスが高く、実装が容易です。
トリガー
表またはビューが変更されたとき、または特定のユーザー・アクションまたはデータベース・アクションが発生したときに起動されるPL/SQLまたはJavaのプロシージャ。プロシージャが明示的に実行されるのに対し、トリガーは暗黙的に実行されます。
2フェーズ・コミット・メカニズム
分散トランザクションに関係するすべてのデータベースが、そのトランザクション内の文のすべてをコミットするか、すべてを取り消すかのどちらか一方のみになるように保証する、分散データベースのメカニズム。
UNDOデータ
トランザクション・アクションのレコードで、基本的にはコミットされる前のもの。データベースでは、UNDOデータを使用してSQL文の効果を論理的に元に戻すことができます。UNDOデータはUNDOセグメントに格納されます。
統合監査ポリシー
SQL文、システム権限、スキーマ・オブジェクト、ロール、管理ユーザーと非管理ユーザー、アプリケーション・コンテキスト値および様々なアプリケーションやイベントのポリシー作成の監査を構成するために使用できるポリシー。
ユーザー名
Oracle Databaseおよび他のユーザーがユーザーを識別するための名前。すべてのユーザー名にはパスワードが関連付けられており、Oracle Databaseに接続するときはユーザー名とパスワードの両方を入力する必要があります。
仮想完全バックアップ
保護対象データベースから増分バックアップを索引付けして、リカバリ・アプライアンスで効率的に維持される、ある特定の時点の完全なデータベース・イメージ。仮想完全バックアップには、複数の増分バックアップからの個別のブロックが含まれます。たとえば、月曜日にレベル0のバックアップSCN 10000を作成し、火曜日に増分レベル1のバックアップSCN 11000を作成すると、リカバリ・アプライアンス・メタデータ・データベースでは、最新の仮想レベル0バックアップがSCN 11000になります。