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Oracle® Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド
12c リリース1 (12.1)
B71322-07
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障害分離のためのIPMIの使用について

障害分離は、障害が発生したノードをクラスタの残りのノードから分離させ、障害が発生したノードでデータが失われるのを防ぐプロセスです。理想的なフェンシングには、Oracle Clusterwareまたはそのノードで実行されているオペレーティング・システムとの連携がなくても問題のノードを再起動できる外部メカニズムが含まれます。この機能を提供するために、Oracle Clusterware 12cでは、業界標準の管理プロトコルであるIntelligent Platform Management Interface仕様(IPMI)(Baseboard Management Controller(BMC)とも呼ばれる)をサポートしています。

通常、IPMIを使用する障害分離は、Oracle Grid Infrastructureのインストール時の「障害の分離のサポート」画面でIPMI構成のオプションが提示されたときに構成します。インストール時にIPMIを構成しない場合は、Oracle Clusterware制御ユーティリティ(CRSCTL)を使用してインストール後に構成できます(CRSCTLを使用したIPMIベース障害分離のインストール後の構成を参照)。

障害分離用にIPMIを使用するには、各クラスタ・メンバー・ノードに、IPMIバージョン1.5(Local Area Network (LAN)を介してIPMIがサポートされます)に対応するファームウェアが動作するIPMIデバイスを装備する必要があります。IPMIバージョン1.5ではLANを介したIPMIがサポートされています データベースの操作中、障害分離は、削除を行うクラスタ同期サービス・デーモンから障害が発生したノードのIPMIデバイスへのLANを介した通信によって行われます。IPMI-over-LANプロトコルは、インストール時に管理者から取得したユーザー名およびパスワードで保護される認証セッションに引き継がれます。

DHCPを使用してIPMIの動的IPアドレス割当てをサポートするには、クラスタ同期サービス・デーモンは、クラスタ同期サービスの起動時にローカルのIPMIデバイスと直接通信を行いIPMIデバイスのIPアドレスを取得する必要があります。(ただし、これはHP-UXおよびSolarisプラットフォームにはあてはまりません。これらのプラットフォームでは、IPMIデバイスに静的IPアドレスを割り当てる必要があります。)これは、各クラスタ・システムにインストールする必要があるIPMIドライバを介してIPMIデバイスと通信するIPMIプローブ・コマンド(OSD)を使用して行われます。

IPMIデバイスに静的IPアドレスを割り当てた場合、IPMIドライバは、クラスタ同期サービス・デーモンにとって必須ではありません。ただし、ipmitoolまたはipmiutilを使用してIPMIデバイスを構成するにはドライバが必要ですが、一部のプラットフォームでは管理コンソールを使用してこれを行うこともできます。