動的な構成の場合、GNSを構成して、あるクラスタに名前解決をしたり、複数のクラスタに名前を通知できるため、単一のGNSインスタンスで、登録された複数のクラスタに対して名前解決を実行できます。このオプションは共有GNSと呼ばれます。
注意:
GNSが提供するクラスタのセット内のすべてのノード名は一意である必要があります。
共有GNSは標準的なGNSと同じサービスを提供し、名前解決を受け取るクライアント側でも同様に表示されます。相違点は、1つのクラスタで動作するGNSデーモンは、GNSに名前解決を委譲したドメイン内のすべてのクラスタに対して名前解決を提供するように構成される点、およびGNSをSRVCTLコマンドを使用して一元的に管理できる点です。共有GNS構成を使用すると、Oracle Grid Infrastructureクラスタのエンタープライズ全体に対するネットワーク管理者タスクを最小限に抑えることができます。
マルチクラスタ環境でのアドレス解決に共有GNSを使用するクラスタでは、静的なアドレス構成は使用できません。共有GNSには自動アドレス構成が必要であり、DHCPまたはIPv6ステートレス・アドレス自動構成のいずれかによって割り当てられるアドレスを使用します。
Oracle Universal Installerを使用すると、共有GNSクライアントまたはサーバーのGNSを使用して、あるいは検出に使用するGNSを使用して、静的アドレスを構成できます。