注意:
多くのハードウェア・ベンダーが、1つのクラスタに単一の製品を使用してクラスタ構成を検証しています。クラスタリングを扱うのが初めてのユーザーは、この項の情報を使用することで、クラスタを作成するためのハードウェアを購入する際に、ハードウェアの調達に関する作業を簡素化できます。
クラスタは、1つ以上のサーバーで構成されます。外部ネットワークへのアクセスは、クラスタのサーバー(クラスタ・メンバーまたはノードとも呼ばれる)の場合も、スタンドアロン・サーバーの場合と同じです。ただし、クラスタの一部であるサーバー(ノードまたはクラスタ・メンバーとも呼ばれる)には第2のネットワークが必要です。この第2のネットワークは、インターコネクトと呼ばれます。このため、クラスタ・メンバー・ノードには、2つ以上のネットワーク・インタフェース・カードが必要です(1つはパブリック・ネットワーク用、もう1つはプライベート・ネットワーク用)。インターコネクト・ネットワークは、クラスタ内のノードのみがアクセスできる単一のスイッチ(または複数のスイッチ)を使用するプライベート・ネットワークです。脚注1
注意:
Oracleでは、Oracle Clusterwareのインターコネクトとして、クロスオーバー・ケーブルの使用はサポートされていません。
クラスタのサイズは、クラスタで実行するワークロードの要件と、クラスタで構成したノードの数によって決まります。高可用性対応のクラスタを実装する場合は、インフラストラクチャのすべてのコンポーネントで次の冗長構成を使用します。
パブリック・ネットワーク用で、1つのアドレスを提供するために搭載される2つ以上のネットワーク・インタフェース
プライベート・インターコネクト・ネットワーク用の2つ以上のネットワーク・インタフェース
クラスタでは、クラスタ内の各サーバーに接続されたクラスタ対応ストレージ脚注2が必要です。これは、マルチホスト・デバイスと呼ばれることもあります。Oracle Clusterwareは、ネットワーク・ファイル・システム(NFS)、iSCSI、Direct Attached Storage (DAS)、Storage Area Network (SAN)ストレージおよびNetwork Attached Storage (NAS)をサポートしています。
ストレージの冗長性を確保するには、通常、各サーバーからクラスタ対応ストレージに対して最低2つの接続を用意します。実際のI/O要件によっては、さらに多くの接続を用意することもあります。ストレージ・サブシステムを選択する際に、クラスタ全体のI/O要件を考慮することは重要です。
ほとんどのサーバーには、内部に1つ以上のローカル・ディスクが含まれます。通常、このディスクは、オペレーティング・システム・バイナリ用に使用されますが、ユーザーはこのディスクをOracleソフトウェアのバイナリ用としても使用できます。各サーバーでOracleバイナリの独自コピーを保持することのメリットは、高可用性が向上することであり、このため1つのバイナリの破損が同時にクラスタ内のすべてのノードに影響を及ぼすことがなくなります。また、これによってローリング・アップグレードも可能になり、停止時間を削減できます。
脚注の凡例
脚注1:Oracle Clusterwareでは、Oracle Database 10g リリース2 (10.2)以上のリリースが稼働する構成において、クラスタ内で最大100のノードがサポートされます。
クラスタ対応ストレージは、マルチホスト・デバイスと呼ばれることもあります。