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Oracle® Database Vault管理者ガイド
12cリリース1 (12.1)
B71286-08
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20 Oracle Database Vaultの一般管理API

DBMS_MACADM PL/SQLパッケージ・プロシージャおよびDVSYS.CONFIGURE_DVスタンドアロン・プロシージャは、一般的なメンテナンス・タスクを実行します。

内容は次のとおりです。

DBMS_MACADM一般システム・メンテナンスのプロシージャ

DBMS_MACADM PL/SQLパッケージの一般システム・メンテナンスのプロシージャは、ユーザーの認可またはOracle Database Vaultへの新しい言語の追加などのタスクを実行します。

表20-1に、これらのプロシージャを示します。

表20-1 DBMS_MACADMの一般システム・メンテナンス・プロシージャ

プロシージャ 説明

ADD_NLS_DATAプロシージャ

Oracle Database Vaultに新しい言語を追加します。

AUTHORIZE_DATAPUMP_USERプロシージャ

Oracle Database Vaultが有効な場合に、Oracle Data Pump操作を実行する権限をユーザーに付与します。

AUTHORIZE_DDLプロシージャ

指定したスキーマに対してデータ定義言語(DDL)文を実行する認可をユーザーに付与します。

AUTHORIZE_PROXY_USERプロシージャ

他のユーザー・アカウントをプロキシする認可をプロキシ・ユーザーに付与します。

AUTHORIZE_SCHEDULER_USERプロシージャ

Oracle Database Vaultが有効な場合に、データベース・ジョブをスケジュールする権限をユーザーに付与します。

AUTHORIZE_TTS_USERプロシージャ

Oracle Database Vaultが有効な場合に、表領域に対してOracle Data Pumpトランスポータブル表領域操作を実行するようにユーザーを認可します。

UNAUTHORIZE_DATAPUMP_USERプロシージャ

DBMS_MACADM.AUTHORIZE_DATAPUMP_USERプロシージャによって付与された権限を取り消します。

UNAUTHORIZE_DDLプロシージャ

DBMS_MACDM.AUTHORIZE_DDLプロシージャを使用してDDL文を実行する認可を付与されたユーザーから認可を取り消します。

UNAUTHORIZE_PROXY_USERプロシージャ

DBMS_MACADM.AUTHORIZE_PROXY_USERプロシージャによってプロキシの認可を付与されたユーザーから認可を取り消します。

UNAUTHORIZE_SCHEDULER_USERプロシージャ

DBMS_MACADM.AUTHORIZE_SCHEDULER_USERプロシージャによって付与された権限を取り消します。

UNAUTHORIZE_TTS_USERプロシージャ

Oracle Database Vaultが有効な場合に、表領域に対してOracle Data Pumpトランスポータブル表領域操作を実行する認可を付与されたユーザーから認可を取り消します。

DISABLE_DVプロシージャ

Oracle Database Vaultを無効にします。

DISABLE_DV_DICTIONARY_ACCTSプロシージャ

ユーザーがDVSYSDFVスキーマ・アカウントにログインできないようにします。

DISABLE_DV_PATCH_ADMIN_AUDITプロシージャ

DV_PATCH_ADMINロールを付与されたユーザーによるアクションのレルム、コマンド・ルールおよびルール・セットの監査を無効にします。

DISABLE_ORADEBUGプロシージャ

Oracle Database Vault環境でORADEBUGユーティリティの使用を無効にします。

ENABLE_DVプロシージャ

Oracle Database Vaultを有効にします。

ENABLE_DV_DICTIONARY_ACCTSプロシージャ

ユーザーがDVSYSDFVスキーマ・アカウントにログインできるようにします。

ENABLE_DV_PATCH_ADMIN_AUDITプロシージャ

DV_PATCH_ADMINロールを付与されたユーザーによるアクションのレルム、コマンド・ルールおよびルール・セットの監査を有効にします。

ENABLE_ORADEBUGプロシージャ

Oracle Database Vault環境でORADEBUGユーティリティの使用を有効にします。

ADD_NLS_DATAプロシージャ

ADD_NLS_DATAプロシージャは、Oracle Database Vaultに新しい言語を追加します。

構文

DBMS_MACADM.ADD_NLS_DATA(
  language      IN VARCHAR );

パラメータ

表20-2 ADD_NLS_DATA

パラメータ 説明

language

次のいずれかの設定を入力します。(このパラメータでは大/小文字は区別されません。)

  • ENGLISH

  • GERMAN

  • SPANISH

  • FRENCH

  • ITALIAN

  • JAPANESE

  • KOREAN

  • BRAZILIAN PORTUGUESE

  • SIMPLIFIED CHINESE

  • TRADITIONAL CHINESE

EXEC DBMS_MACADM.ADD_NLS_DATA('french');

AUTHORIZE_DATAPUMP_USERプロシージャ

AUTHORIZE_DATAPUMP_USERプロシージャは、Oracle Database Vaultが有効な場合に、ユーザーがOracle Data Pump操作を実行することを認可します。

expdpimpdpの両方のユーティリティに適用されます。

Oracle Database Vault環境でOracle Data Pumpを使用するために必要なその他の認可のレベルなど、使用方法に関するすべての情報については、「Database VaultにおけるOracle Data Pumpの通常操作をユーザーに認可」を参照してください。

構文

DBMS_MACADM.AUTHORIZE_DATAPUMP_USER(
  user_name      IN VARCHAR2,
  schema_name    IN VARCHAR2 DEFAULT NULL,
  table_name     IN VARCHAR2 DEFAULT NULL);

パラメータ

表20-3 AUTHORIZE_DATAPUMP_USER

パラメータ 説明

user_name

権限を付与するOracle Data Pumpユーザーの名前。

Oracle Data Pumpの使用権限(EXP_FULL_DATABASEおよびIMP_FULL_DATABASEロール)を持つユーザーのリストを検索するには、次のようにDBA_ROLE_PRIVSデータ・ディクショナリ・ビューに問い合せます。

SELECT GRANTEE, GRANTED_ROLE FROM DBA_ROLE_PRIVS WHERE GRANTED_ROLE LIKE '%FULL%'

schema_name

Oracle Data Pumpユーザーがエクスポートまたはインポートする必要のあるデータベース・スキーマ名。このパラメータを省略すると、データベース内のすべてのスキーマをエクスポートおよびインポートするグローバル権限がユーザーに付与されます。この場合、ユーザーにDV_OWNERロールが付与されていることを確認します。

table_name

schema_nameパラメータで指定されたスキーマ内の表の名前。このパラメータを省略した場合、指定したユーザーは、schema_nameパラメータで指定されたスキーマ内のすべての表をエクスポートおよびインポートできます。

EXEC DBMS_MACADM.AUTHORIZE_DATAPUMP_USER('DP_MGR');

EXEC DBMS_MACADM.AUTHORIZE_DATAPUMP_USER('DP_MGR', 'HR');

EXEC DBMS_MACADM.AUTHORIZE_DATAPUMP_USER('DP_MGR', 'HR', 'EMPLOYEES'); 

AUTHORIZE_DDLプロシージャ

AUTHORIZE_DDLプロシージャは、指定したスキーマに対してデータ定義言語(DDL)文を実行する認可をユーザーに付与します。

この認可を付与されているユーザーの情報を検索するには、DVSYS.DBA_DV_DDL_AUTHデータ・ディクショナリ・ビューに問い合せます。

構文

DBMS_MACADM.AUTHORIZE_DDL(
  user_name      IN VARCHAR2,
  schema_name    IN VARCHAR2);

パラメータ

表20-4 AUTHORIZE_DDL

パラメータ 説明

user_name

DDL認可を付与するユーザーの名前。

schema_name

ユーザーがDDL文を実行するデータベース・スキーマの名前。すべてのスキーマを指定するには%を入力します。

次の例では、ユーザーpsmithはすべてのスキーマでDDL文を実行できます。

EXEC DBMS_MACADM.AUTHORIZE_DDL('psmith', '%');

この例では、ユーザーpsmithHRスキーマでのみDDL文を実行できます。

EXEC DBMS_MACADM.AUTHORIZE_DDL('psmith', 'HR');

AUTHORIZE_PROXY_USERプロシージャ

AUTHORIZE_PROXY_USERプロシージャは、プロキシ・ユーザーにデータベースへのアクセスが認可されている場合、他のユーザー・アカウントをプロキシする権限をプロキシ・ユーザーに付与します。

例えば、CREATE SESSION権限は、データベースに関する有効な認可です。

この認可を付与されているユーザーの情報を検索するには、DVSYS.DBA_DV_PROXY_AUTHビューに問い合せます。

構文

DBMS_MACADM.AUTHORIZE_PROXY_USER(
  proxy_user   IN VARCHAR2,
  user_name    IN VARCHAR2);

パラメータ

表20-5 AUTHORIZE_PROXY_USER

パラメータ 説明

proxy_user

プロキシ・ユーザーの名前。

user_name

proxy_userユーザーによってプロキシされるデータベース・ユーザーの名前。すべてのユーザーを指定するには%を入力します。

次の例では、プロキシ・ユーザーprestonはすべてのユーザーをプロキシできます。

EXEC DBMS_MACADM.AUTHORIZE_PROXY_USER('preston', '%');

この例では、プロキシ・ユーザーprestonはデータベース・ユーザーdkentのみをプロキシできます。

EXEC DBMS_MACADM.AUTHORIZE_PROXY_USER('preston', 'dkent');

AUTHORIZE_SCHEDULER_USERプロシージャ

AUTHORIZE_SCHEDULER_USERプロシージャは、Oracle Database Vaultが有効な場合に、データベース・ジョブをスケジュールする権限をユーザーに付与します。

この権限は、データベース・ジョブのスケジュール権限を持つすべてのユーザーに適用されます。この権限には、CREATE JOBCREATE ANY JOBCREATE EXTERNAL JOBEXECUTE ANY PROGRAMEXECUTE ANY CLASSMANAGE SCHEDULERが含まれます。Oracle Database Vault環境でデータベース・ジョブをスケジュールするために必要な権限レベルなど、使用方法の詳細は、「Oracle Database VaultでのOracle Schedulerの使用」を参照してください。

構文

DBMS_MACADM.AUTHORIZE_SCHEDULER_USER(
  user_name      IN VARCHAR2,
  schema_name    IN VARCHAR2 DEFAULT NULL);

パラメータ

表20-6 AUTHORIZE_SCHEDULER_USER

パラメータ 説明

user_name

権限を付与するユーザーの名前。

ジョブのスケジュール権限を持つユーザーのリストを検索するには、DBA_SYS_PRIVSデータ・ディクショナリ・ビューに問い合せます。「ジョブ・スケジュール管理者へのOracle Database Vaultに対する権限の付与」の手順2を参照してください。

schema_name

ジョブをスケジュールするデータベース・スキーマの名前。このパラメータを省略すると、データベース内のすべてのスキーマをスケジュールするグローバル権限がユーザーに付与されます。

次の例では、ユーザーJOB_MGRにすべてのスキーマでジョブを実行する権限を付与します。

EXEC DBMS_MACADM.AUTHORIZE_SCHEDULER_USER('JOB_MGR');

次の例では、ユーザーJOB_MGRHRスキーマでのみジョブを実行する権限を付与します。

EXEC DBMS_MACADM.AUTHORIZE_SCHEDULER_USER('JOB_MGR', 'HR');

AUTHORIZE_TTS_USERプロシージャ

AUTHORIZE_TTS_USERプロシージャは、Oracle Database Vaultが有効な場合に、表領域に対してOracle Data Pumpトランスポータブル表領域操作を実行するようにユーザーを認可します。

EXPDPIMPDPの両方のユーティリティに適用されます。

Oracle Database Vault環境でOracle Data Pumpを使用してトランスポータブル操作を実行するために必要なその他の認可レベルなど、使用方法に関するすべての情報は、「Database VaultにおけるOracle Data Pumpの通常操作をユーザーに認可」に記載されています。

構文

DBMS_MACADM.AUTHORIZE_TTS_USER(
  uname      IN VARCHAR2,
  tsname     IN VARCHAR2);

パラメータ

表20-7 AUTHORIZE_TTS_USER

パラメータ 説明

uname

Oracle Data Pumpトランスポータブル表領域操作を実行するために認可するユーザーの名前。

ユーザーとその現在の権限のリストを検索するには、DBA_SYS_PRIVSデータ・ディクショナリ・ビューに問い合せます。

tsname

unameユーザーがトランスポータブル表領域操作を実行する表領域の名前。

表領域のリストを検索するには、DBA_TABLESPACESデータ・ディクショナリ・ビューに問い合せます。

EXEC DBMS_MACADM.AUTHORIZE_TTS_USER('PSMITH', 'HR_TS');

UNAUTHORIZE_DATAPUMP_USERプロシージャ

UNAUTHORIZE_DATAPUMP_USERプロシージャは、AUTHORIZE_DATAPUMP_USERプロシージャによって付与された権限を取り消します。

このプロシージャを実行する場合は、同等のAUTHORIZE_DATAPUMP_USERプロシージャと設定が完全に一致することを確認してください。

たとえば、次の2つのプロシージャはパラメータが一致するため、機能します。

EXEC DBMS_MACADM.AUTHORIZE_DATAPUMP_USER('DP_MGR');

EXEC DBMS_MACADM.UNAUTHORIZE_DATAPUMP_USER('DP_MGR');

しかし、次のプロシージャはパラメータが一致しないため、UNAUTHORIZE_DATAPUMP_USERプロシージャは機能しません。

EXEC DBMS_MACADM.AUTHORIZE_DATAPUMP_USER('JSMITH');

EXEC DBMS_MACADM.UNAUTHORIZE_DATAPUMP_USER('JSMITH', 'HR');

構文

DBMS_MACADM.UNAUTHORIZE_DATAPUMP_USER(
  user_name      IN VARCHAR2,
  schema_name    IN VARCHAR2 DEFAULT NULL,
  table_name     IN VARCHAR2 DEFAULT NULL);

パラメータ

表20-8 UNAUTHORIZE_DATAPUMP_USER

パラメータ 説明

user_name

権限を取り消すOracle Data Pumpユーザーの名前。

AUTHORIZE_DATAPUMP_USERプロシージャのユーザーと認可のリストを検索するには、次のようにDVSYS.DVSYS.DBA_DV_DATAPUMP_AUTHデータ・ディクショナリ・ビューに問い合せます。

SELECT * FROM DVSYS.DBA_DV_DATAPUMP_AUTH;

schema_name

Oracle Data Pumpユーザーがエクスポートまたはインポート権限を付与されているデータベース・スキーマ名。

table_name

schema nameパラメータで指定されたスキーマ内の表の名前。

EXEC DBMS_MACADM.UNAUTHORIZE_DATAPUMP_USER('JSMITH');

EXEC DBMS_MACADM.UNAUTHORIZE_DATAPUMP_USER('JSMITH', 'HR');

EXEC DBMS_MACADM.UNAUTHORIZE_DATAPUMP_USER('JSMITH', 'HR', 'SALARY');

UNAUTHORIZE_DDLプロシージャ

UNAUTHORIZE_DDLプロシージャは、DBMS_MACDM.AUTHORIZE_DDLプロシージャを使用してDDL文を実行する認可を付与されたユーザーから認可を取り消します。

この認可を付与されているユーザーの情報を検索するには、DVSYS.DBA_DV_DDL_AUTHデータ・ディクショナリ・ビューに問い合せます。

構文

DBMS_MACADM.UNAUTHORIZE_DDL(
  user_name      IN VARCHAR2,
  schema_name    IN VARCHAR2);

パラメータ

表20-9 UNAUTHORIZE_DDL

パラメータ 説明

user_name

DDL認可を取り消すユーザーの名前。

schema_name

ユーザーがDDL文を実行するデータベース・スキーマの名前。すべてのスキーマを指定するには%を入力します。

次の例では、すべてのスキーマについて、DDL文実行の認可をpsmithユーザーから取り消します。

EXEC DBMS_MACADM.UNAUTHORIZE_DDL('psmith', '%');

この例では、HRスキーマについてのみ、DDL文実行の認可をpsmithユーザーから取り消します。

EXEC DBMS_MACADM.UNAUTHORIZE_DDL('psmith', 'HR');

UNAUTHORIZE_PROXY_USERプロシージャ

UNAUTHORIZE_PROXY_USERプロシージャは、DBMS_MACADM.AUTHORIZE_PROXY_USERプロシージャによってプロキシの認可を付与されたユーザーから認可を取り消します。

構文

DBMS_MACADM.UNAUTHORIZE_PROXY_USER(
  proxy_user   IN VARCHAR2,
  user_name    IN VARCHAR2);

パラメータ

表20-10 UNAUTHORIZE_PROXY_USER

パラメータ 説明

proxy_user

プロキシ・ユーザーの名前。

user_name

proxy_userユーザーによってプロキシされたデータベース・ユーザーの名前。すべてのユーザーを指定するには%を入力します。

次の例では、すべてのユーザーをプロキシするプロキシの認可をユーザーprestonから取り消します。

DBMS_MACADM.UNAUTHORIZE_PROXY_USER('preston', '%');

この例では、データベース・ユーザーpsmithのみをプロキシするプロキシ認可をユーザーprestonから取り消します。

EXEC DBMS_MACADM.UNAUTHORIZE_PROXY_USER('preston', 'psmith');

UNAUTHORIZE_SCHEDULER_USERプロシージャ

UNAUTHORIZE_SCHEDULER_USERプロシージャは、AUTHORIZE_SCHEDULER_USERプロシージャによって付与された権限を取り消します。

このプロシージャを実行する場合は、同等のAUTHORIZE_SCHEDULER_USERプロシージャと設定が完全に一致することを確認してください。たとえば、次の2つのプロシージャはパラメータが一致するため、機能します。

EXEC DBMS_MACADM.AUTHORIZE_SCHEDULER_USER('JOB_MGR');

EXEC DBMS_MACADM.UNAUTHORIZE_SCHEDULER_USER('JOB_MGR');

しかし、次のプロシージャはパラメータが一致しないため、UNAUTHORIZE_SCHEDULER_USERプロシージャは機能しません。

EXEC DBMS_MACADM.AUTHORIZE_SCHEDULER_USER('JOB_MGR');

EXEC DBMS_MACADM.UNAUTHORIZE_SCHEDULER_USER('JOB_MGR', 'HR');

構文

DBMS_MACADM.UNAUTHORIZE_SCHEDULER_USER
  user_name      IN VARCHAR2,
  schema_name    IN VARCHAR2 DEFAULT NULL);

パラメータ

表20-11 UNAUTHORIZE_SCHEDULER_USER

パラメータ 説明

user_name

権限を取り消す、ジョブ・スケジュール・ユーザーの名前。

AUTHORIZE_SCHEDULER_USERプロシージャのユーザーと認可のリストを検索するには、次のようにDVSYS.DBA_DV_JOB_AUTHデータ・ディクショナリ・ビューに問い合せます。

SELECT * FROM DVSYS.DBA_DV_JOB_AUTH;

schema_name

ユーザーにジョブ・スケジュール権限が付与されているデータベース・スキーマの名前。

EXEC DBMS_MACADM.UNAUTHORIZE_SCHEDULER_USER('JOB_MGR');

EXEC DBMS_MACADM.UNAUTHORIZE_SCHEDULER_USER('JOB_MGR', 'HR');

UNAUTHORIZE_TTS_USERプロシージャ

UNAUTHORIZE_TTS_USERプロシージャは、Oracle Data Pumpトランスポータブル表領域の操作を実行する権限を与えられた板認可ユーザーのリストから、指定されたユーザーを削除します。

構文

DBMS_MACADM.UNAUTHORIZE_TTS_USER
  uname      IN VARCHAR2,
  tsname     IN VARCHAR2);

パラメータ

表20-12 UNAUTHORIZE_TTS_USER

パラメータ 説明

uname

Oracle Data Pumpトランスポータブル表領域操作を実行する認可対象から削除するユーザーの名前。

ユーザーとその現在の権限のリストを検索するには、DBA_SYS_PRIVSデータ・ディクショナリ・ビューに問い合せます。

tsname

トランスポータブル表領域操作で使用される表領域の名前。

表領域のリストを検索するには、DBA_TABLESPACESデータ・ディクショナリ・ビューに問い合せます。

EXEC DBMS_MACADM.UNAUTHORIZE_TTS_USER('PSMITH', 'HR_TS');

DISABLE_DVプロシージャ

DISABLE_DVプロシージャは、Oracle Database Vaultを無効にします。

このプロシージャの実行後、データベースを再起動する必要があります。

構文

DBMS_MACADM.DISABLE_DV;

パラメータ

ありません

EXEC DBMS_MACADM.DISABLE_DV;

関連項目:

Database Vaultが有効かどうかを把握する方法など、Database Vaultの有効化と無効化の詳細は、「Oracle Database Vaultの無効化と有効化」を参照してください

DISABLE_DV_DICTIONARY_ACCTSプロシージャ

DISABLE_DV_DICTIONARY_ACCTSプロシージャでは、どのユーザーもDVSYSまたはDVFスキーマ・ユーザーとしてデータベースにログインできません。

これらの2つのアカウントはデフォルトでロックされます。DV_OWNERロールを付与されているユーザーのみがこのプロシージャを実行できます。ユーザーがDVSYSおよびDVFにログインできるかどうかのステータスを確認するには、DVSYS.DBA_DV_DICTIONARY_ACCTSデータ・ディクショナリ・ビューに問い合せます。セキュリティをさらに強化するには、このプロシージャを実行して、DVSYSおよびDVFスキーマの保護を改善します。無効化はすぐに行われるため、このプロシージャの実行後にデータベースを再起動する必要はありません。

構文

DBMS_MACADM.DISABLE_DV_DICTIONARY_ACCTS;

パラメータ

ありません

EXEC DBMS_MACADM.DISABLE_DV_DICTIONARY_ACCTS;

DISABLE_DV_PATCH_ADMIN_AUDITプロシージャ

DISABLE_DV_PATCH_ADMIN_AUDITプロシージャは、DV_PATCH_ADMINロールを付与されたユーザーによるアクションのレルム、コマンド・ルールおよびルール・セットの監査を無効にします。

このプロシージャは、失敗したアクションではなく、このユーザーの成功したアクションを無効にします。DV_PATCH_ADMINユーザーでデータベース・パッチ操作が完了した後、このプロシージャを実行する必要があります。監査が有効になっているかどうかを判断するには、DBA_DV_PATCH_AUDITデータ・ディクショナリ・ビューに問い合せます。

構文

DBMS_MACADM.DISABLE_DV_PATCH_ADMIN_AUDIT;

パラメータ

ありません

DISABLE_ORADEBUGプロシージャ

DISABLE_ORADEBUGプロシージャは、Oracle Database Vault環境でORADEBUGユーティリティの使用を無効にします。

無効化はすぐに行われるため、このプロシージャの実行後にデータベースを再起動する必要はありません。ORADEBUGユーティリティをDatabase Vaultで利用できるかどうかのステータスを確認するには、DVYS.DBA_DV_ORADEBUGデータ・ディクショナリ・ビューに問い合せます。

構文

DBMS_MACADM.DISABLE_ORADEBUG;

パラメータ

ありません

EXEC DBMS_MACADM.DISABLE_ORADEBUG;

ENABLE_DVプロシージャ

ENABLE_DVプロシージャは、Oracle Database VaultおよびOracle Label Securityを有効にします。

このプロシージャの実行後、データベースを再起動する必要があります。

構文

DBMS_MACADM.ENABLE_DV;

パラメータ

ありません

EXEC DBMS_MACADM.ENABLE_DV;

関連項目:

Database Vaultが有効かどうかを把握する方法など、Database Vaultの有効化と無効化の詳細は、「Oracle Database Vaultの無効化と有効化」 を参照してください

ENABLE_DV_PATCH_ADMIN_AUDITプロシージャ

ENABLE_DV_PATCH_ADMIN_AUDITプロシージャは、DV_PATCH_ADMINロールを持つユーザーによるアクションのレルム、コマンド・ルールおよびルール・セットの監査を有効にします。

このプロシージャはパッチのアップグレード時にこれらのユーザーのアクションを監査するように設計されています。この監査が有効かどうかを確認するには、DVSYS.DBA_DV_PATCH_AUDITデータ・ディクショナリ・ビューに問い合せます。

構文

DBMS_MACADM.ENABLE_DV_PATCH_ADMIN_AUDIT;

パラメータ

ありません

ENABLE_DV_DICTIONARY_ACCTSプロシージャ

ENABLE_DV_DICTIONARY_ACCTSプロシージャにより、ユーザーはDVSYSまたはDVFユーザーとしてデータベースにログインできます。

DVSYSアカウントとDVFアカウントは、デフォルトでロックされています。

DV_OWNERロールを付与されているユーザーのみがこのプロシージャを実行できます。ユーザーがDVSYSおよびDVFにログインできるかどうかのステータスを確認するには、DVSYS.DBA_DV_DICTIONARY_ACCTSデータ・ディクショナリ・ビューに問い合せます。セキュリティをさらに強化するには、DVSYSおよびDVFスキーマの保護を改善する必要がある場合にこのプロシージャを実行するのみです。有効化はすぐに行われるため、このプロシージャの実行後にデータベースを再起動する必要はありません。

構文

DBMS_MACADM.ENABLE_DV_DICTIONARY_ACCTS;

パラメータ

ありません

EXEC DBMS_MACADM.ENABLE_DV_DICTIONARY_ACCTS;

ENABLE_ORADEBUGプロシージャ

ENABLE_ORADEBUGプロシージャは、Oracle Database Vault環境でORADEBUGユーティリティの使用を有効にします。

有効化はすぐに行われるため、このプロシージャの実行後にデータベースを再起動する必要はありません。ORADEBUGユーティリティをDatabase Vaultで利用できるかどうかのステータスを確認するには、DVYS.DBA_DV_ORADEBUGデータ・ディクショナリ・ビューに問い合せます。

構文

DBMS_MACADM.ENABLE_ORADEBUG;

パラメータ

ありません

EXEC DBMS_MACADM.ENABLE_ORADEBUG;

DVSYS.CONFIGURE_DV一般システム・メンテナンスのプロシージャ

DVSYS.CONFIGURE_DVプロシージャは、最初の2つのOracle Databaseユーザー・アカウントを構成します。このアカウントには、DV_OWNERロールとDV_ACCTMGRロールがそれぞれ付与されます。

この構成のステータスは、DVSYS.DBA_DV_STATUSデータ・ディクショナリ・ビューを問い合せることで確認できます。DVSYS.CONFIGURE_DVプロシージャを実行する前に、2つのユーザー・アカウントを作成し、そのアカウントにCREATE SESSION権限を付与します。アカウントはローカルまたは共通のいずれかになります。共通のユーザー・アカウントを作成する場合、これらのユーザーに付与されるDatabase Vaultロールは、現在のプラガブル・データベース(PDB)にのみ適用されます。CONFIGURE_DVプロシージャに対してこれらのユーザー・アカウントを参照します。

Oracle Database VaultをOracle Databaseに登録する準備ができたら、DVSYS.CONFIGURE_DVプロシージャを一度実行するのみで構いません。このプロシージャの実行後、utlrp.sqlスクリプトとDBMS_MACADM.ENABLE_DVを順に実行して、登録プロセスを完了する必要があります。セキュリティを強化するために、ここで作成する2つのアカウントをバックアップ・アカウントとして使用し、毎日使用するアカウントを追加で作成することをお薦めします。詳細は、「バックアップOracle Database Vaultアカウント」を参照してください。

DVSYS.CONFIGURE_DVプロシージャを実行すると、DVSYSスキーマで表やパッケージの欠落などの問題が確認されます。問題が見つかった場合、ORA-47500「Database Vaultを構成できません。」エラーが生じます。このエラーが生じた場合、Oracle Database Vaultを削除して再インストールします。詳細は、次の各項を参照してください。

同時に、DVSYS.CONFIGURE_DVプロシージャ、DBMS_MACADM.ENABLE_DVプロシージャ、およびutlrp.sqlスクリプトは、Oracle Database Configuration Assistant(DBCA)を使用してOracle Database VaultをOracle Databaseに登録する場合の代替となるコマンドラインになるように設計されています。

DVSYS.CONFIGURE_DVプロシージャは、ユーザーSYSとして実行しなければなりません。使用するプロセスについては、「Oracle DatabaseへのOracle Database Vaultの登録」を参照してください。

構文

DVSYS.CONFIGURE_DV
  dvowner_uname         IN VARCHAR2,
  dvacctmgr_uname       IN VARCHAR2;

パラメータ

表20-13 CONFIGURE_DV

パラメータ 説明

dvowner_uname

Database Vault所有者になるユーザーの名前。このユーザーにはDV_OWNERロールが付与されます。

dvacctmgr_uname

Database Vaultアカウント・マネージャになるユーザーの名前。このユーザーにはDV_ACCTMGRロールが付与されます。この設定を省略した場合、dvowner_unameパラメータで指定されるユーザーがDatabase Vaultアカウント・マネージャになり、このユーザーにDV_ACCTMGRロールが付与されます。

CREATE USER dbv_owner IDENTIFIED BY password CONTAINER = CURRENT;
CREATE USER dbv_acctmgr IDENTIFIED BY password CONTAINER = CURRENT;
GRANT CREATE SESSION TO dbv_owner, dbv_acctmgr;

BEGIN
 DVSYS.CONFIGURE_DV (
   dvowner_uname         => 'dbv_owner',
   dvacctmgr_uname       => 'dbv_acctmgr';
 END;
/