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Oracle® Databaseエラー・メッセージ
12cリリース1 (12.1)
E49325-10
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機械翻訳について

1 メッセージの使用

この章では、エラー・メッセージに関する一般情報と役立つヒントを説明します。 この章の構成は、次のとおりです。

エラー・メッセージ関連マニュアル

この項では、エラー・メッセージが戻されたときに、参照するエラー・メッセージ関連マニュアルを判断する方法について説明します。

Oracle Databaseメッセージ

これらのメッセージは、Oracleプログラムの実行時にOracle Databaseによって生成されます。 このマニュアルには、Oracle製品およびOracleのツール製品に共通するメッセージを記載します。

製品固有メッセージ

これらのメッセージは各製品ごとに異なり、マニュアルの文章はその製品用のものです。

オペレーティング・システム固有メッセージ

これらのメッセージは各オペレーティング・システムに固有のものです。 各オペレーティング・システムには、一定範囲のメッセージ・コード番号が割り当てられています。 たとえば、ORA-07500からORA-07999の範囲のメッセージはDEC VAX/VMS用のメッセージであり、これらのメッセージは該当するオペレーティング・システム固有のマニュアルにも記載されています。

メッセージの接頭辞を見れば、そのメッセージの情報がどこに記載されているかわかります。 たとえば、このマニュアル中のメッセージにはORAの接頭辞が付いているものがあります。 接頭辞がないメッセージがある場合、最初にご使用のリリースのOracle用のマニュアルを調べ、その後このマニュアルで調べます。

メッセージの正確さ

このマニュアルで最も念頭に置く事柄はメッセージの正確さです。 バージョン・アップ時のメッセージの変更により、Oracleソフトウェアと一致しない場合があります。 このマニュアルと異なるメッセージが出力された場合は、通常、次のリリースのソフトウェアに改訂版のメッセージ・テキストが収録されますので、お待ちください。

メッセージの書式

表示されるすべてのメッセージには、どのコンポーネントから出力されたかを示す接頭辞が付いています。 たとえば、接頭辞ORAは、メッセージがOracle Databaseによって生成されたことを示します。 このマニュアルに記載されているメッセージはこの接頭辞ごとに並んでいます。

なお、すべてのメッセージは、メッセージ・コード番号に従って示されています。 メッセージを検索するときは、このメッセージ・コード番号を使用してください。

メッセージにおける埋込み変数の認識

メッセージを容易に発見しエラーを解決するため、Oracleではある種のメッセージにオブジェクト名、数、文字列が埋め込まれています。 これらの埋め込まれた変数はstringnumberまたはcharacterの部分に表示されます。 次に例を示します。

ORA-00020: maximum number of processes (number) exceeded

このメッセージは、実際には次のように表示されます。

ORA-00020: maximum number of processes (50) exceeded

メッセージ・スタック

メッセージ・スタックが表示されることがよくあります。 メッセージ・スタックは、Oracle Databaseの各レベルから出力される一連の関連メッセージです。

次のメッセージ・スタックは一般的な例です。

ORA-06502: PL/SQL: numeric or value error
ORA-06512: at "SCOTT.VALUE_ERR", line 1
ORA-06512: at line 1

次のメッセージ・スタックはVAX/VMSの例です。

ORA-01034: Oracle not available
ORA-07625: smsget: $MGBLSC failure
%SYSTEM-W-NOSUCHSEC, no such (global) section

この例の場合、スタックの一番下のメッセージはVMSオペレーティング・システムから出力されたものです。 システム内の各レベルで検出されるメッセージは、その原因をたどるときに役立ちます。 たとえば、前述の場合、Oracleがまだ起動されていないためにシステム・グローバル領域(SGA)が存在せず、Oracleデータベースを使用できない可能性もあります。 Oracleサポート・サービスに連絡する場合、必ずメッセージのスタック全体を報告してください。

Oracleサポート・サービスへの連絡

一部のメッセージについては、Oracleサポート・サービスに問題を報告することをお薦めします。 Oracleサポート・サービスに連絡する場合、次の項目を確認してください。

  • ハードウェア、オペレーティング・システムおよびOracle Databaseを実行しているオペレーティング・システムのリリース番号。

  • Oracle Databaseの詳細なリリース番号(たとえば、9.2.0.1.0や9.0.1.1.2)。

  • エラー発生時に実行していたすべてのOracleプログラム(バージョン番号も含む)。 たとえばSQL*Net V2.0、SQL*Forms V3.0など。

  • メッセージ・コードまたはメッセージがいくつか表示されている場合、出力順の正確なコード番号とメッセージ本文。

  • 次の規約に従った問題の重大度。

    1 = プログラムは使用不可。 操作に致命的な影響があります。

    2 = プログラムは使用可能。 操作が大幅に制限されます。

    3 = 機能はかぎられているが、プログラムは使用可能。 全体の操作に重大な影響はありません。

    4 = 問題はユーザーが回避できる。 発生しても操作への影響は最小限です。

次の項目も必要です。

  • 名前

  • 連絡者の組織の名前

  • OracleサポートID番号

  • 連絡者の電話番号

Oracle例外メッセージ

Oracleの広範囲な自動検査機能は、内部エラーの検出に役立ちます。 Oracle内部例外として次のメッセージが一括して出力されます。

ORA-00600: internal error code, arguments: [number], [number], [], [], [], []

このメッセージは実際には次のように表示されます。

ORA-00600: internal error code, arguments: [1042], [3], [upilam], [], [], []

メッセージ文の後には、エラーの発生地点および属性を示す引数が最高6個まで表示されます。 第1の引数は内部エラー番号を示します。 他の引数は、各種の数値、名前、文字列です。 空のカッコは無視してかまいません。

ユーザーにメッセージが戻されるのみでなく、このメッセージの原因に関する情報と一緒に内部エラーがアラート・ファイルに書き込まれます。 アラート・ファイルには、内部エラーによって生成されたトレース・ファイルの保存位置も書き込まれます。 トレース・ファイルとアラート・ファイルについては、次の項を参照してください。

このORA-00600メッセージが出力された場合、Oracleサポート・サービスに連絡してください。

トレース・ファイル

トレース・ファイルは、Oracleインスタンスが起動するか、ユーザー・プロセスまたはバックグラウンド・プロセスで予期しないイベントが発生するたびに作成されます。 トレース・ファイルの名前には、インスタンス名、プロセス名およびOracleプロセス番号が含まれています。 ファイル拡張子またはファイル・タイプは通常TRCです。異なる場合は、オペレーティング・システム別のOracleドキュメントに記載されています。 トレース・ファイルの内容には、システム・グローバル領域、プロセス・グローバル領域、スーパーバイザ・スタック、レジスタなどのダンプが含まれます。

トレース・ファイルの位置を指定するために、2つの初期化パラメータが使用されます。

  • BACKGROUND_DUMP_DEST初期化パラメータは、Oracleバックグラウンド・プロセスPMON、DBWR、LGWRおよびSMONによって作成されたトレース・ファイルの位置を指定します。

  • USER_DUMP_DEST初期化パラメータは、SQL*LoaderやPro*Cなどのユーザー・プロセスによって作成されたトレース・ファイルの位置を指定します。

アラート・ファイルには、内部エラーが発生したときに生成されるトレース・ファイルの位置が書き込まれます。 アラート・ファイルについては、次の項を参照してください。

問題の診断に使用する前に、トレース・ファイルをフォーマットする必要があります。 トレース・ファイルをフォーマットするには、ほとんどのシステムで利用可能であり、各オペレーティング・システム固有のOracleマニュアルに記述されているDUMPFMTユーティリティを使用してください。 Oracleサポート・サービスは、問題を解決するためにフォーマット済のトレース・ファイルを要求することがあります。

関連項目:

トレース・ファイルの詳細については、「Oracle Database管理者ガイド」を参照してください。

アラート・ファイル

アラート・ファイルは、内部エラーやバックアップのような管理作業に関する情報を記録したログ・ファイルです。 内部エラーが発生した場合、メッセージは端末の画面に表示されるのみでなく、アラート・ファイルにも書き込まれます。 Oracleは内部エラーに関する他の情報、たとえば、エラーなどによって生成されたトレース・ファイルの名前および位置などを、アラート・ファイルに書き込みます。

アラート・ファイルの名前は、オペレーティング・システムによって異なります。 アラート・ファイルの位置は、バックグラウンド・プロセスのトレース・ファイルの位置と同じです。 この位置は、BACKGROUND_DUMP_DEST初期化パラメータで指定されます。 詳細は、ご使用のオペレーティング・システム固有のOracleマニュアルを参照してください。

オペレータのコンソールを使用している場合、Oracleからのメッセージがコンソールに表示されることがあります。 重要なメッセージは、オペレータのコンソールのみでなくアラート・ファイルにも書き込まれます。 Oracle以外のメッセージもコンソールに表示される場合があるため、Oracleの管理作業やエラーをトレースするには、コンソール・ログよりアラート・ファイルの方が適しています。

アラート・ファイルには、バックアップやオンラインREDOログ・ファイルのアーカイブのような管理作業の情報も記録されます。

関連項目:

アラート・ファイルの詳細については、「Oracle Database管理者ガイド」を参照してください。