以前のバージョンのゲートウェイでは、LONG
データ型のサポートが限定されていました。LONG
は、最大2GBの文字またはRAWデータ(LONG RAW
)を格納するOracleのデータ型です。これらの旧バージョンでは、LONG
データは単一のピースとして扱われていたため、LONG
データのサイズが4MBに制限されていました。このため、処理できるデータのサイズにメモリーとネットワーク帯域幅という制限が課されていました。現行のゲートウェイの機能は、異機種間で2GBのLONG
データ全体をサポートするように拡張されました。ゲートウェイによって、データがエージェントとOracle Database間でピース単位で処理されるようになり、大容量のメモリーとネットワーク帯域幅の要件がなくなりました。
異機種間サービスの初期化パラメータHS_LONG_PIECE_TRANSFER_SIZE
を使用すると、転送されるピースのサイズを設定できます。たとえば、異機種間ソースから2GBのLONG
データを取得する場合を考えます。ピースを小さくすると、必要なメモリーは少なくなりますが、すべてのデータを取得するために必要なラウンドトリップは増加します。ピースを大きくすると、ラウンドトリップ回数は減少しますが、内部的に中間ピースを格納するために必要なメモリー容量が増大します。そのため、初期化パラメータを使用して最適のパフォーマンス(つまり、ラウンドトリップ回数とメモリー所要量との最適なトレードオフ)が得られるようにシステムをチューニングできます。初期化パラメータを設定しない場合、デフォルトのピース・サイズとして64KBが使用されます。
注意:
この機能を、クライアント側のLONG
データに対するピース単位操作と混同しないでください。クライアント側でのピース単位のFETCHおよびINSERT操作は、旧バージョンのゲートウェイで動作しており、今後も動作します。クライアント側での唯一の違いは、旧バージョンのゲートウェイでフェッチできるLONG
データは最大4MBのみであったのに対して、このバージョンでは2GBのLONG
データを取得できることです。4MBはこのデータ型の最大容量のわずか0.2%であるため、これは大幅な改善です。