Oracle以外のシステムがOracleデータベース・サーバーと同様にみえるように、異機種間サービス接続により、Oracleデータ・ディクショナリ・ビューの限定セットがOracle以外のシステムのデータ・ディクショナリにマップされます。このマッピングにより、アプリケーションでは、これらのビューがOracleデータ・ディクショナリに属している場合と同様に問合せを発行できます。このアクセスは、データ・ディクショナリ変換により可能になります。これらの変換は、名前に接尾辞_DD
を含む各異機種間サービス・ビューに格納されます。
たとえば、次のSELECT
文は、Sybaseのデータ・ディクショナリ表からemp
表の情報を取得するSybaseの問合せに変換されます。
SELECT * FROM USER_TABLES@remote_db WHERE UPPER(TABLE_NAME)='EMP';
データ・ディクショナリ表は、変換するかわりに疑似実行できます。必要な情報がOracle以外のデータ・ソースのデータ・ディクショナリにないために、データ・ディクショナリ変換ができない場合、異機種間サービスではデータ・ディクショナリ表が使用可能であるかのように表示されますが、表には情報が含まれていません。
Oracle以外のシステム用に変換または疑似実行されるOracleデータ・ディクショナリ・ビューまたは表の情報を取得するには、ユーザーSYS
として接続し、HS_CLASS_DD
ビューに対して次の問合せを発行します。
SELECT DD_TABLE_NAME, TRANSLATION_TYPE FROM HS_CLASS_DD WHERE FDS_CLASS_NAME LIKE 'SYBASE%'; DD_TABLE_NAME T ----------------------------- - ALL_ARGUMENTS M ALL_CATALOG T ALL_CLUSTERS T ALL_CLUSTER_HASH_EXPRESSIONS M ALL_COLL_TYPES M ALL_COL_COMMENTS T ALL_COL_PRIVS M ALL_COL_PRIVS_MADE M ALL_COL_PRIVS_RECD M ...
変換タイプT
は、変換が存在することを示します。変換タイプがM
の場合は、データ・ディクショナリ表が疑似実行されます。