Oracle Linux 7、Oracle Linux 6またはOracle Linux 5をインストールし、Oracle RPMを使用して、Oracle DatabaseおよびOracle Grid Infrastructureのインストール用にオペレーティング・システムを構成することをお薦めします。Oracle Linux 7およびOracle Linux 6の場合は、Oracle Preinstallation RPMを実行します。Oracle Linux 5の場合、Oracle Validated RPMを実行します。
この章の内容は次のとおりです。
Oracle LinuxディストリビューションのOracle RPMおよびOracle RDBMSのリリースでは、Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseのインストールに必要な追加のパッケージが自動的にインストールされ、インストールのためのカーネル・パラメータおよびオペレーティング・システムのその他の基本的な要件の設定など、サーバー・オペレーティング・システムが自動的に構成されます。Oracle RPMで実行される内容の詳細は、次のURLを参照してください。
Oracle LinuxおよびOracle Preinstallation RPMを使用してサーバーを構成する手順は次のとおりです。
Oracle Linuxをインストールします。
LinuxディストリビューションをOracle Unbreakable Linux Network (ULN)に登録するか、ご使用のOracle Linuxリリース用のOracle Linux yumサーバーを使用してシステムのyumリポジトリをダウンロードおよび構成します。
Oracle Grid InfrastructureおよびOracle Databaseのリリース用のRPMを使用して、Oracle Preinstallation RPMまたはOracle Validated RPMをインストールし、Linuxのリリースを更新します。
同じ名前とID番号を持つロール割当てされたグループとユーザーを作成します。
クラスタ・ノードの候補ごとに、ネットワーク・インタフェースの構成を行います。
標準またはコア・ノード・クラスタの候補ごとに、必要に応じて、共有ストレージ・アクセスのためのシステム構成を行います。
これらの手順が終了すると、Oracle Grid InfrastructureおよびOracle RACのインストールに進むことができます。
次の手順を使用して、新規Oracle Linuxインストールをインストールし、Oracle Preinstallation RPMでのシステム構成を実行します。
Oracle Linuxを入手するには、Oracle StoreでOracle Linuxメディア・パックを注文するか、Oracle LinuxおよびOracle VMのOracle Software Delivery CloudのWebサイトからディスク・イメージをダウンロードします。
Oracle Shop:
https://shop.oracle.com
Oracle Software Delivery CloudのWebサイト:
https://edelivery.oracle.com/linux
Oracle Linuxインストールを開始し、環境に適切な値で、インストール画面に応答します。
最初のソフトウェア選択画面(タスク固有のソフトウェア・オプションを示す画面)を確認します。画面の下部には、すぐにカスタマイズするか、または後でカスタマイズするかのオプションがあります。「すぐにカスタマイズ」を選択し、「次へ」をクリックします。
Oracle Linux 7およびOracle Linux 6では、画面の左側でサーバーを選択し、画面の右側でシステム管理ツールを選択します(オプションはリリースによって異なることがあります)。
Packages in System Toolsウィンドウが開きます。
パッケージ・リストからOracle Preinstallation RPMまたはOracle Validated RPMパッケージ・ボックスを選択します。
使用するOracle Databaseのリリースに対応した最新のOracle Preinstallation RPMまたはOracle Validatedパッケージ・オプションがない場合は(使用するOracle LinuxインストールがOracle DatabaseおよびOracle Grid Infrastructureのリリースよりも古いことが原因です)、そのリリースに対応するRPMのインストールを手動で、オペレーティング・システムのインストール完了後に行ってください。
オプションのパッケージ・ウィンドウを閉じ、「次へ」をクリックします。
その他の画面の指示に従って、Oracle Linuxのインストールを完了します。
Oracle Linuxは、自動的に標準(ロール割当てなし)のOracleインストール所有者とグループを作成し、Oracleインストールの必要に応じて他のカーネル構成設定を設定します。
手順2から6を他のすべてのクラスタ・メンバー・ノードで繰り返します。
次の手順を使用して、Unbreakable Linux Network (ULN) Oracle Linuxチャネルをサブスクライブし、Oracle Preinstallation RPMを配布するOracle Linuxチャネルを追加します。
Unbreakable Linux Network(ULN)にサーバーを登録します。デフォルトでは、ご使用のオペレーティング・システムおよびハードウェアのOracle Linux Latestチャネルに登録されています。
次のURLでUnbreakable Linux Networkにログインします。
「システム」タブをクリックし、「システム・プロファイル」リストで、登録されているサーバーを選択します。「システム詳細」ウィンドウが開き、サーバーのサブスクリプションが表示されます。
「サブスクリプションの管理」をクリックします。「システム・サマリー」ウィンドウが開きます。
使用可能チャネルリストから、Linuxインストール・メディアのコピーを選択し、ご使用のOracle Linuxディストリビューションに対応するパッチ・チャネルを更新します。たとえば、ディストリビューションがOracle Linux 5 Update 6 for x86_64の場合は、次のチャネルを選択します。
Oracle Linux 5 Update 6インストール・メディアのコピー(x86_64)
Oracle Linux 5 Update 6 Patch (x86_64)
「サブスクライブ」をクリックします。
ご使用のプラットフォームに応じて、ターミナル・セッションを開始し、次のコマンドをroot
として入力します。次に例を示します。
Oracle Linux 6およびOracle Linux 7:
# yum install oracle-rdbms-server-12cR1-preinstall
Oracle Linux 5:
# yum install oracle-validated
Oracle Linuxチャネルに登録していて、パッケージがインストールされていることを示す出力が表示されます。次に例を示します。
el5_u6_i386_base el5_u6_x86_64_patch
Oracle Linuxは、自動的に標準(ロール割当てなし)のOracleインストール所有者とグループを作成し、Oracleインストールの必要に応じて他のカーネル構成設定を設定します。
クラスタ内の他のすべてのサーバーで手順1から8を繰り返します。
注意: RPMログ・ファイルを参照して、システム構成の変更を確認します。たとえば、Oracle Linux 5では、次を参照します。/var/log/oracle-validated/results/orakernel.log |
次の手順を使用して、Oracle Linuxチャネルをサブスクライブし、Oracle Preinstallation RPMを配布するOracle Linuxチャネルを追加します。
デフォルトのOracle Linuxワークステーション・インストールを実行します。
Oracle Software Delivery CloudからOracle Linuxをダウンロードできます。
Unbreakable Linux Network(ULN)にサーバーを登録します。デフォルトでは、ご使用のオペレーティング・システムおよびハードウェアのOracle Linux Latestチャネルに登録されています。
次のURLでUnbreakable Linux Networkにログインします。
「システム」タブをクリックし、「システム・プロファイル」リストで、登録されているサーバーを選択します。「システム詳細」ウィンドウが開き、サーバーのサブスクリプションが表示されます。
「サブスクリプションの管理」をクリックします。「システム・サマリー」ウィンドウが開きます。
使用可能チャネルリストから、Enterprise Linuxインストール・メディアのコピーを選択し、ご使用のOracle Linuxディストリビューションに対応するパッチ・チャネルを更新します。たとえば、ディストリビューションがOracle Linux 5 Update 5 for x86_64の場合は、次のチャネルを選択します。
Oracle Linux 5 Update 5インストール・メディアのコピー(x86_64)
Oracle Linux 5 Update 5 Patch(x86_64)
「サブスクライブ」をクリックします。
ご使用のプラットフォームに応じて、ターミナル・セッションを開始し、次のコマンドをroot
として入力します。
Oracle Linux 6およびOracle Linux 7:
yum install oracle-rdbms-server-12cR1-preinstall
Oracle Linux 5:
# yum install oracle-validated
Oracle Linuxチャネルを登録していることを示す出力が表示されます。次に例を示します。
el5_u5_i386_base el5_u5_x86_64_patch
Oracle Linuxは、自動的に標準(ロール割当てなし)のOracleインストール所有者とグループを作成し、Oracleインストールの必要に応じて他のカーネル構成設定を設定します。
root
として次のコマンドを入力して、システムsysctl.conf
設定を更新します:
# sysctl -p
注意: RPMパッケージは、デフォルトで、Oracleソフトウェア・ユーザーをoracle に設定します。Oracle Databaseのインストールの前に、etc/security/limits.d/oracle-rdbms-server-12cR1-preinstall.conf ファイルおよびその他の構成ファイル内のOracleユーザー名を更新できます。 |
クラスタ内の他のすべてのサーバーで手順1から9を繰り返します。
注意: RPMログ・ファイルを参照して、システム構成の変更を確認します。たとえば、Oracle Linux 5では、次を参照します。/var/log/oracle-validated/results/orakernel.log |
次の手順を使用して、Oracle LinuxディストリビューションからOracle Preinstallation RPMをインストールします。
Oracle Linuxディスクを入手するには、Oracle StoreでOracle Linuxメディア・パックを注文するか、Oracle LinuxおよびOracle VMのOracle Software Delivery CloudのWebサイトからディスク・イメージをダウンロードします。
Oracle Store:
https://shop.oracle.com
Oracle Software Delivery CloudのWebサイト:
https://edelivery.oracle.com/linux
Oracle Linuxのインストールを開始します。
最初のソフトウェア選択画面(タスク固有のソフトウェア・オプションを示す画面)を確認します。画面の下部には、すぐにカスタマイズするか、または後でカスタマイズするかのオプションがあります。「すぐにカスタマイズ」を選択し、「次へ」をクリックします。
「カスタマイズ」ページで、画面の左側のリストでベース・システムを選択してから、画面の右側でシステム・ツールを選択します。その後、「オプションのパッケージ」をクリックします。
Packages in System Toolsウィンドウが開きます。
パッケージ・リストからOracle Preinstallation RPMパッケージ・ボックスを選択して「次へ」をクリックします。
その他の画面の指示に従って、Oracle Linuxのインストールを完了します。
Oracle Linuxは、自動的に標準(ロール割当てなし)のOracleインストール所有者とグループを作成し、Oracleインストールの必要に応じて他のカーネル構成設定を設定します。
手順2から6を他のすべてのクラスタ・メンバー・ノードで繰り返します。
次の手順を実行して、Oracle Linuxをインストールし、Oracle Linux Yumサーバーを使用して、セキュリティ・エラータまたはバグ修正更新用にLinuxインストールを構成します。
Oracle StoreからOracle Linux DVDを入手するか、Oracle Software Delivery CloudからOracle Linuxをダウンロードします。
Oracle Store:
https://shop.oracle.com
Oracle Software Delivery CloudのWebサイト:
ISOまたはDVDイメージからOracle Linuxをインストールします。
rootユーザーでログインします。
Oracle Linux yumサーバーWebサイトで参照できる手順を使用して、http://yum.oracle.com/
から、ご使用のLinuxディストリビューションのyumリポジトリ・ファイルをダウンロードします。次に例を示します。
# cd /etc/yum.repos.d/ # wget http://yum.oracle.com/public-yum-ol6.repo
olrelease_latestファイル(Oracle Linux 6の場合にはol6_latest
など)はOracle Preinstallation RPMを含むリポジトリであるため、これが有効であることを確認します。
(オプション)他のリポジトリを有効化するには、repo
ファイルを編集します。たとえば、リポジトリol6_UEK_latest
を有効化するには、テキスト・エディタを使用して、ファイルにenabled=1
を設定します。
コマンドyum repolist
を実行して、登録されたチャネルを検証します。
ご使用のプラットフォームに応じて、ターミナル・セッションを開始し、次のコマンドをroot
として入力します。次に例を示します。
Oracle Linux 6およびOracle Linux 7:
yum install oracle-rdbms-server-12cR1-preinstall
Oracle Linux 5:
# yum install oracle-validated
Oracle Linuxチャネルに登録していて、パッケージがインストールされていることを示す出力が表示されます。次に例を示します。
el5_u6_i386_base el5_u6_x86_64_patch
Oracle Linuxは、自動的に標準(ロール割当てなし)のOracleインストール所有者とグループを作成し、Oracleインストールの必要に応じて他のカーネル構成設定を設定します。
インストール後に、必要に応じてコマンドyum update
を実行して、Oracle Linuxインストールの最新のセキュリティ・エラータおよびバグ修正を取得します。
次のオプションの構成作業を実行します。
ULNで使用可能なOracle Linux Premier Supportサブスクリプションおよびアクセス・キーがある場合、Oracle Kspliceを使用できます。Kspliceの詳細(試用版を含む)は、http://www.ksplice.com/
を参照してください。
システムをKspliceに登録するには、次の作業を実行します。
次のURLで、カーネル・ディストリビューションを確認します。
rootユーザーでログインします。
Kspliceを使用するサーバー上で、インターネットにアクセスできることを確認します。たとえば、プロキシ・サーバーを使用している場合は、次のようなコマンドを使用して、シェルにプロキシ・サーバーおよびポート値を設定します。
# export http_proxy=http://proxy.example.com:port # export https_proxy=http://proxy.example.com:port
次のURLでKsplice UptrackリポジトリのRPMパッケージをダウンロードします。
https://www.ksplice.com/yum/uptrack/ol/ksplice-uptrack-release.noarch.rpm
次のコマンドを実行します。
rpm -i ksplice-uptrack-release.noarch.rpm yum -y install uptrack
必要に応じて、IPMIや追加のプログラミング環境など、その他の機能のためにオペレーティング・システムを構成する場合、第4章「Oracle Databaseのインストール前の作業」を参照してください。