Oracleはトランザクション指向です。つまり、トランザクションを使用してデータの整合性が確保されます。トランザクションとは、あるタスクを完了するために定義する1つ以上の論理的に関連付けられたSQL文です。Oracleでは、一連のSQL文を一単位として扱い、それらの文によって実行されたすべての変更が、同時にコミット(確定)されるか、ロールバック(取消し)されます。トランザクションの途中でアプリケーション・プログラムに障害が発生すると、データベースは自動的にトランザクション前の状態にリストアされます。
次項では、トランザクションの設計および制御方法について説明します。特に、次の操作方法を学習します。
データベースへの接続。
同時接続。
トランザクションの開始および終了
COMMIT文を使用したトランザクションの確定
ROLLBACK TO文とともにSAVEPOINT文を使用したトランザクションの部分的な取消し
ROLLBACK文を使用したトランザクション全体の取消し
RELEASEオプションの指定によるリソースの解放とデータベースのログオフ
SET TRANSACTION文を使用した読取り専用トランザクションの設定
FOR UPDATE句またはLOCK TABLE文を使用したデフォルト・ロックの上書き
この章で説明するSQL文の詳細は、『Oracle Database SQL言語リファレンス』を参照してください。