埋込みSQL文では、DDL、DMLおよびトランザクション制御文をPro*C/C++プログラム内に置きます。表E-1は、埋込みSQL文およびディレクティブの機能の概要です。
表E-2のソース/タイプの列は、次の形式で表記されています。
表E-1 埋込みSQL文とディレクティブの機能概要
ソース/タイプ | 説明 |
---|---|
ソース |
標準SQL (S)またはOracleの拡張機能(O)。 |
タイプ |
実行文(E)またはディレクティブ(D)。 |
表E-2 プリコンパイラ・ディレクティブおよび埋込みSQL文および句
EXEC SQL文 | ソース/タイプ | 用途 |
---|---|---|
ALLOCATE |
O/E |
カーソル変数またはオブジェクト型にメモリーを割り当てます。 |
ALLOCATE DESCRIPTOR |
S/E |
ANSI動的SQLの記述子を割り当てます。 |
CACHE FREE ALL |
O/E |
割り当てられたオブジェクト・キャッシュ・メモリーをすべて解放します。 |
CALL |
S/E |
ストアド・プロシージャをコールします。 |
CLOSE |
S/E |
カーソルを無効にし、保持されているリソースを解放します。 |
COLLECTION APPEND |
O/E |
1つのコレクションの要素を別のコレクションの最後に追加します。 |
COLLECTION DESCRIBE |
O/E |
コレクションについての情報を取得します。 |
COLLECTION GET |
O/E |
コレクションの要素を取得します。 |
COLLECTION RESET |
O/E |
コレクションのスライス・エンドポイントをコレクションの最初にリセットします。 |
COLLECTION SET |
O/E |
コレクションの値を更新します。 |
COLLECTION TRIM |
O/E |
コレクションの最後から要素を削除します。 |
COMMIT |
S/E |
データベースへの変更をすべて確定して、現行のトランザクションを終了します(オプションでリソースを解放し、データベースとの接続を切断します)。 |
CONNECT |
O/E |
インスタンスにログインします。 |
CONTEXT ALLOCATE |
O/E |
メモリーをSQLLIBランタイム・コンテキストに割り当てます。 |
CONTEXT FREE |
O/E |
メモリーをSQLLIBランタイム・コンテキストから解放します。 |
CONTEXT OBJECT OPTION GET |
O/E |
オプションの設定方法を判断します。 |
CONTEXT OBJECT OPTION SET |
O/E |
オプションを設定します。 |
CONTEXT USE |
O/D |
後続の実行SQL文で使用するSQLLIBランタイム・コンテキストを指定します。 |
DEALLOCATE DESCRIPTOR |
S/E |
記述子領域の割当てを解除し、メモリーを解放します。 |
DECLARE CURSOR |
S/D |
問合せに対応付けてカーソルを宣言します。 |
DECLARE DATABASE |
O/D |
後続の埋込みSQL文でアクセスされるデフォルト以外のデータベースの識別子を宣言します。 |
DECLARE STATEMENT |
S/D |
SQL文にSQL変数名を割り当てます。 |
DECLARE TABLE |
O/D |
Pro*C/C++によって埋込みSQL文の意味検査に使用される表構造を宣言します。 |
DECLARE TYPE |
O/D |
Pro*C/C++による埋込みSQL文の意味検査に使用される型の構造体を宣言します。 |
DELETE |
S/E |
表またはビューの実表から行を削除します。 |
DESCRIBE |
S/E |
記述子(ホスト変数の説明を保持している構造体)を初期化します。 |
DESCRIBE DESCRIPTOR |
S/E |
ANSI SQL文の変数についての情報を取得します。 |
ENABLE THREADS |
O/E |
複数のスレッドをサポートするプロセスを初期化します。 |
EXECUTE...END-EXEC |
O/E |
無名PL/SQLブロックを実行します。 |
EXECUTE |
S/E |
準備済の動的SQL文を実行します。 |
EXECUTE DESCRIPTOR |
S/E |
ANSI方法4動的SQL文を実行します。 |
EXECUTE IMMEDIATE |
S/E |
ホスト変数を持たないSQL文を準備して実行します。 |
FETCH |
S/E |
問合せで選択した行を取り出します。 |
FETCH DESCRIPTOR |
S/E |
ANSI方法4動的SQLを使用して選択された行を取得します。 |
FREE |
O/E |
オブジェクト・キャッシュまたはカーソルに割り当てられているメモリーを解放します。 |
GET DESCRIPTOR |
S/E |
ANSI SQLの記述子領域の情報をホスト変数に移動します。 |
INSERT |
S/E |
表またはビューの実表に行を追加します。 |
LOB APPEND |
O/E |
LOBを別のLOBの最後に追加します。 |
LOB ASSIGN |
O/E |
LOBまたはBFILEロケータを別のロケータに割り当てます。 |
LOB CLOSE |
O/E |
オープンされているLOBまたはBFILEをクローズします。 |
LOB COPY |
O/E |
LOB値の全部または一部を別のLOBにコピーします。 |
LOB CREATE TEMPORARY |
O/E |
一時LOBを作成します。 |
LOB DESCRIBE |
O/E |
LOBから属性を取り出します。 |
LOB DISABLE BUFFERING |
O/E |
LOBバッファリングを使用禁止にします。 |
LOB ENABLE BUFFERING |
O/E |
LOBバッファリングを有効にします。 |
LOB ERASE |
O/E |
指定されたオフセットから始まる指定された量のLOBデータを消去します。 |
LOB FILE CLOSE ALL |
O/E |
オープンしているすべてのBFILEをクローズします。 |
LOB FILE SET |
O/E |
BFILEロケータのDIRECTORYおよびFILENAMEを設定します。 |
LOB FLUSH BUFFER |
O/E |
LOBのバッファをデータベース・サーバーに書き込みます。 |
LOB FREE TEMPORARY |
O/E |
LOBロケータ用に一時領域を解放します。 |
LOB LOAD |
O/E |
BFILEの全部または一部を、内部LOBにコピーします。 |
LOB OPEN |
O/E |
読取りまたは読取り/書込みアクセスするために、LOBまたはBFILEをオープンします。 |
LOB READ |
O/E |
LOBまたはBFILEの一部をバッファに読み込みます。 |
LOB TRIM |
O/E |
LOB値を切り捨てます。 |
LOB WRITE |
O/E |
バッファの内容をLOBに書き込みます。 |
OBJECT CREATE |
O/E |
キャッシュ内で参照可能オブジェクトを作成します。 |
OBJECT DELETE |
O/E |
オブジェクトに削除マークを設定します。 |
OBJECT DEREF |
O/E |
オブジェクトを間接参照します。 |
OBJECT FLUSH |
O/E |
永続オブジェクトをサーバーに送信します。 |
OBJECT GET |
O/E |
オブジェクト属性をC言語のデータ型に変換します。 |
OBJECT RELEASE |
O/E |
キャッシュ内のオブジェクトを確保解除します。 |
OBJECT SET |
O/E |
キャッシュ内のオブジェクト属性を更新します。 |
OBJECT UPDATE |
O/E |
キャッシュ内のオブジェクトに更新マークを設定します。 |
OPEN |
S/E |
カーソルに対応付けられた問合せを実行します。 |
OPEN DESCRIPTOR |
S/E |
カーソルに対応付けられた問合せを実行します(ANSI動的SQL方法4)。 |
PREPARE |
S/E |
動的SQL文を解析します。 |
REGISTER CONNECT |
O/E |
外部プロシージャのコールを使用可能にします。 |
ROLLBACK |
S/E |
現行のトランザクションを終了し、現行のトランザクションで加えられた変更をすべて破棄し、ロックをすべて解除します(オプションでリソースを解放し、データベースとの接続を切断します)。 |
SAVEPOINT |
S/E |
後でロールバックする位置をトランザクション内に指定します。 |
SELECT |
S/E |
選択した値をホスト変数に割り当てて、1つ以上の表、ビューまたはスナップショットからデータを取り出します。 |
SET DESCRIPTOR |
S/E |
ホスト変数からの情報を記述子領域に設定します。 |
TYPE |
O/D |
外部のデータ型をユーザー定義のデータ型と同値化して、外部データ型をホスト変数のクラス全体に割り当てます。 |
UPDATE |
S/E |
表またはビューの実表の既存の値を変更します。 |
VAR |
O/D |
デフォルトのデータ型を無効にして、特定の外部データ型をホスト変数に割り当てます。 |
WHENEVER |
S/D |
エラー状態および警告状態の処置を指定します。 |