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Oracle® Databaseプラットフォーム・ガイド
12cリリース1 (12.1) for Microsoft Windows
B72962-10
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7 Windowsでのデータベースの監視

この章では、Oracle Database for Windowsを監視する方法について説明します。

この章の項目は次のとおりです。

データベース・モニタリング・ツールの概要

表7-1では、Oracle Databaseを監視するためのツールについて説明します。

表7-1 データベース・モニタリング・ツール

ツール 機能

イベント ビューア

データベース・イベントを監視します。

トレース・ファイル

データベース操作の発生状況と例外を記録します。

アラート・ログ

データベース操作中のエラー・メッセージと例外についての重要な情報を記録します。

Oracle Enterprise Manager Database Management Pack

リアルタイムのグラフィカルなパフォーマンス情報が表示されるツールを使用して監視およびチューニングします。

関連項目: 詳細は、Oracle Enterprise Managerのマニュアルを参照

1 Oracle Administration Assistant for Windows

Oracleスレッドに関する情報の表示やスレッドの終了を行います。



関連項目:

『Oracle Databaseパフォーマンス・チューニング・ガイド』

イベント・ビューアについて

Oracle Database for Windowsで起きた問題やその他の重大な問題は、イベントとしてアプリケーション・イベント・ログに記録されます。記録されたイベントは、イベント ビューアで表示し管理します。

イベント ビューアの使用

イベント ビューアにアクセスするには次のようにします。

  1. 「スタート」メニューから、「すべてのプログラム」「管理ツール」「イベント ビューア」の順に選択します。

    「イベント ビューア」ウィンドウが表示されます。

  2. 「Windows ログ」を選択します。

  3. 「アプリケーション」をダブルクリックして、「アプリケーション」ビュー・ウィンドウを開きます。

図7-1はアプリケーション・ビュー・ウィンドウを示します。表7-2には、各列に記録される内容を示し、表7-3では、ビューアの左側に表示されるアイコンを説明します。

図7-1 アプリケーション・ビュー・ウィンドウ

図7-1の説明が続きます
「図7-1 アプリケーション・ビュー・ウィンドウ」の説明

表7-2 アプリケーション・ビューの定義

列名 定義

日付と時間

イベントが実行された日時

ソース

イベントを記録したアプリケーション

イベントID

イベントに割り当てられた一意の番号

タスクのカテゴリ

イベントの分類


表7-3 イベント ビューアのアイコン

アイコン イベントの種類 提案されるアクション

赤い円で囲まれた感嘆符

エラー

エラーの識別。このアイコンは必ず確認してください。

青い円で囲まれた小文字の「i」

情報

クリティカルでないシステム・イベント。これらのアイコンは、特定のイベントを追跡する場合にのみチェックします。

黄色い三角形で囲まれた感嘆符

警告

インスタンスの終了やサービスの停止などの特別なイベント。通常、このアイコンは重要ではありませんが、確認が必要です。


イベント ビューアの見方

Oracle Database for Windowsのイベントは、Oracle.SIDのソースとともに表示されます。

イベント番号34は、監査証跡イベントを示します。これらのイベントは、初期化パラメータ・ファイルで、パラメータAUDIT_TRAILdb(true)またはosに設定した場合に記録されます。オプションosを使用すると、システム全体で監査が行われ、監査されたレコードはイベント ビューアに書き込まれます。オプションdbでは、システム全体で監査が行われ、監査されたレコードはデータベース監査証跡(表SYS.AUD$)に書き込まれます。ただし、一部のレコードはイベント ビューアに書き込まれます。

34以外のイベント番号は、起動されたインスタンスまたは停止されたインスタンスなど、一般的なデータベース・アクティビティを示します。

イベント ビューアでアイコンをダブルクリックすると、「イベント・プロパティ」ダイアログに、選択したイベントの詳細情報が表示されます。たとえば、図7-2は、イベントID 4112の詳細を示しています。「一般」タブでは、イベントについてのテキスト形式の説明が表示されます。図7-3dに示すように、「詳細」タブで、優先ビューを選択して、システムおよびイベント・データを文字で表示するか、または「XML表示」を選択して、同じ情報をXML形式で表示できます。

図7-2 「イベント・プロパティ」の「一般」タブ

図7-2の説明が続きます
「図7-2 「イベント・プロパティ」の「一般」タブ」の説明

図7-3 「イベント・プロパティ」の「詳細」タブ

図7-3の説明が続きます
「図7-3「イベント・プロパティ」の「詳細」タブ」の説明


関連項目:

イベント ビューアの使用方法は、Microsoftオペレーティング・システムのドキュメントを参照

イベント ビューアの管理

AUDIT_TRAILdbまたはosに設定すると、イベント ビューアに書き込まれるレコード数が増加します。その結果、イベント ビューアのログ・ファイルがいっぱいになることがあります。その場合は、次の手順に従ってログ・ファイルのサイズを大きくしてください。

  1. サイズを設定するイベント・ログを右クリックし、「プロパティ」を選択します。

    イベント・ログの「プロパティ」ウィンドウが表示されます。

  2. 「最大ログ・サイズ」ボックスで上および下矢印キーを使用してサイズを設定します。

  3. 「最大イベント・ログ・サイズに到達したとき」で、いずれかのオプションを選択します。オプションは、次のとおりです。

    • 必要に応じてイベントを上書き(一番古いイベントが先)

    • いっぱいになるとログをアーカイブ。イベントを上書きしない

    • イベントを上書きしない(手動でログをクリア)

  4. ログのコンテンツをクリアするには、「ログのクリア」をクリックします。

  5. 「OK」をクリックします。

    イベント・ビューアに戻ります。


    注意:

    監査情報はファイルにスプールできません。AUDIT_TRAILXMLまたはXML,EXTENDED形式に設定されている場合に、XML形式の監査ファイルを書き込むためにAUDIT_FILE_DESTがWindowsでサポートされているので、初期化パラメータ・ファイルに追加する必要があります。

トレース・ファイルについて

Oracle Database for Windowsのバックグラウンド・スレッドでは、エラーと同様にトレース・ファイルを使用して、データベース操作の発生、例外が記録されます。バックグラウンド・スレッドのトレース・ファイルは、初期化パラメータ・ファイルのパラメータDIAGNOSTIC_DESTで指定された自動診断リポジトリ(ADR)ディレクトリに作成されて格納されます。

Oracle Databaseでは、それぞれのフォアグラウンド・スレッドおよびバックグラウンド・スレッドに異なるトレース・ファイルが作成されます。トレース・ファイルの名前には、スレッドの名前が含まれており、その後に拡張子.trcが続きます。フォアグラウンド・トレース・ファイル名の例は、次のとおりです。

  • ops_ora_5804.trc

  • ops_ora_4160.trc

バックグラウンド・トレース・ファイル名の例は、次のとおりです。

  • ops_pmon_1556.trc

  • ops_mmon_3768.trc

  • ops_lgwr_2356.trc

  • ops_dbw0_132.trc

トレース・ファイルもユーザー・スレッド用に作成され、初期化パラメータ・ファイルのパラメータDIAGNOSTIC_DESTで指定されたADRディレクトリに格納されます。ユーザー・スレッド用のトレース・ファイルはoraxxxxx.trcという形式になります。xxxxxは5桁の数字でWindowsのスレッドIDを表します。

アラート・ログについて

アラート・ログには、データベース操作中に発生したエラー・メッセージと例外についての重要な情報が記録されます。Oracle Database for Windowsインスタンス1つにつきアラート・ログが1つずつあります。インスタンスを起動するたびに情報が各ファイルに追加されます。すべてのスレッドがアラート・ログに書き込むことができます。

たとえば、ディスク領域不足のためにREDOログの自動アーカイブが停止する場合、アラート・ログにメッセージが書かれます。データベースに障害が起きて、原因がすぐにわからない場合は、まずアラート・ログを調べてください。

アラート・ログはalert_SID.logという名前が付けられ、初期化パラメータ・ファイル内のパラメータDIAGNOSTIC_DESTで指定したADRディレクトリにあります。アラート・ログは定期的に削除するかアーカイブしてください。


関連項目:


Oracle Databaseスレッド情報の表示

Oracle Administration Assistant for Windowsを使用してOracle Databaseスレッドに関する情報を表示するには、データベースに対してWindows認証を有効にするか、引数usernameおよびpasswordを指定してユーティリティocfgutil.exeを実行する必要があります。ユーティリティは、ユーザー名とパスワードをレジストリの次の場所に格納します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\OracleOraConfig

Windows認証が有効になっていない場合、Oracle Remote Configuration Agentは、ユーザー名とパスワードをこのレジストリ・キーから取得してデータベースにログオンします。

Oracle Administration Assistant for Windowsを使用してOracle Databaseスレッドの情報を表示するには、次のようにします。

  1. 「スタート」メニューから、「すべてのプログラム」「Oracle - HOMENAME」、「Configuration and Migration Tools」「Administration Assistant for Windows」の順に選択します。

  2. SIDを右クリックします。SIDは、orclなどの特定のインスタンス名です。

  3. 「プロセス情報」を選択します。

    「プロセス情報」ダイアログ・ボックスが表示され、各Oracle Databaseスレッドの名前、タイプ、ユーザー、スレッドIDおよびCPU使用率が一覧表示されます。

  4. スレッドを終了するには、そのスレッドを選択し、「スレッドの強制終了」をクリックします。

procinfo.gifの説明が続きます
「図procinfo.gif」の説明