自動メモリー管理では、MEMORY_TARGET
パラメータによってOracle ASMインスタンスとデータベース・インスタンスの両方のメモリー関連のパラメータが自動的に管理されます。自動メモリー管理は、MEMORY_TARGET
パラメータが明示的に設定されていない場合でも、Oracle ASMインスタンスに対してデフォルトで有効になります。MEMORY_TARGET
に使用されるデフォルト値は、ほとんどの環境に適しています。これは、完全なOracle ASMメモリー管理を行うために設定する必要がある唯一のパラメータです。Oracle ASMの自動メモリー管理を使用することを強くお薦めします。
MEMORY_TARGET
の値は設定せずにメモリー関連の他のパラメータの値を設定した場合、Oracleはこれらのメモリー・パラメータの値に基づいてMEMORY_TARGET
の最適値を内部で計算します。データベース・インスタンスの場合と同様に、MEMORY_TARGET
はMEMORY_MAX_TARGET
パラメータの値まで動的に増やすことができます。
推奨事項ではありませんが、Oracle ASMパラメータ・ファイルでMEMORY_TARGET
の値を0
に設定するか、ALTER
SYSTEM
SET
MEMORY_TARGET
=0
文を実行することで自動メモリー管理を無効にできます。自動メモリー管理を無効にすると、Oracleは自動共有メモリー管理および自動PGAメモリー管理に戻ります。Oracle ASM SGAメモリーを手動で管理するためにOracle Database 10gリリース2 (10.2)の機能に戻すには、ALTER
SYSTEM
SET
SGA_TARGET=0
文も実行します。Oracle ASMインスタンスでの自動メモリー管理パラメータの作用は、明記されていないかぎり、Oracle Databaseインスタンスでの作用と同じです。
注意:
Linux環境では、/dev/shm
が使用できない、あるいは小さい場合、自動メモリー管理は機能しません。詳細は、Oracle Database管理者リファレンス for Linux and UNIX-Based Operating Systemsを参照してください。自動メモリー管理をサポートするプラットフォームについては、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。
Oracle ASMのMEMORY_TARGET
の最小値は1GBです。MEMORY_TARGET
にこれより小さい値を設定すると、MEMORY_TARGET
の値は自動的に1GBに増やされます。
Oracle Exadata環境でのメモリー初期化パラメータの推奨設定については、Oracle Exadataのドキュメントを参照してください。
関連項目:
Oracle ASMとは異なるデータベース・インスタンスの自動メモリー管理機能の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。
メモリー管理方法の概要は、『Oracle Database概要』を参照してください。