メンテナンスの実行中は、STARTUP
RESTRICT
コマンドを使用してOracle ASMインスタンスへのアクセスを制御できます。Oracle ASMインスタンスがこのモードでアクティブの場合、ASM_DISKGROUPS
パラメータで定義されるすべてのディスク・グループはRESTRICTED
モードでマウントされます。これにより、データベースはOracle ASMインスタンスに接続できません。また、ALTER
SYSTEM
文の制限句はOracle ASMインスタンスに対して無効です。ALTER
DISKGROUP
diskgroup
MOUNT
文を拡張すると、Oracle ASMは制限モードでディスク・グループをマウントできます。
RESTRICTED
モードでディスク・グループをマウントする場合、ディスク・グループをマウントできるのは1つのインスタンスのみです。そのノード上のOracle ASMのクライアントは、ディスク・グループがRESTRICTED
モードでマウントされている間はそのディスク・グループにアクセスできません。RESTRICTED
モードを使用すると、クライアントから干渉されずにOracle ASMインスタンスのディスク・グループに対してメンテナンス・タスクを実行できます。
ディスク・グループがRESTRICTED
モードの場合に行われるリバランス操作により、Oracle RAC環境のOracle ASMインスタンス間で発生する、エクステント・マップのメッセージ機能のロックおよびロック解除がなくなります。そのため、リバランス全体のスループットが向上します。メンテナンス期間の最後に、ディスク・グループを明示的にディスマウントして、標準モードでリマウントする必要があります。