この手順を開始する前に、既存ノードのGrid_home
へのパスが正しいこと、およびOracle_home
環境変数が正しく設定されていることを確認します。
関連項目:
クラスタへのノードの追加の詳細は、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。
Oracle ClusterwareがすでにインストールされているノードにOracle RACデータベース・インスタンスを追加するには、クラスタの既存のノード(この手順ではnode1
)にあるOracle RACホームをターゲット・ノードに拡張する必要があります。
node1
のOracle_home
\addnode
ディレクトリに移動し、次の構文を使用してaddnode.bat
スクリプトを実行します(ここで、node2
は追加するノードの名前です)。
addnode.bat "CLUSTER_NEW_NODES={node2}"
このコマンドをサイレント・モードで実行するには、次の手順を実行します。
addNode.bat -silent "CLUSTER_NEW_NODES={node2}"
使用するOracleホーム・ディレクトリで、Oracle DatabaseソフトウェアをインストールしたときにOracleホーム・ユーザーを指定した場合、OUIではOracleホーム・ユーザーのパスワードが必要になります。OUIは、ユーザーの(OCRに格納されている)ウォレットをチェックし、そこからパスワードを抽出します。ユーザー情報がウォレットに含まれていない場合は、コマンドラインで-promptPasswd
フラグを指定しないかぎり、addnode.bat
スクリプトによってエラーが生成されます。
ポリシー管理データベースをOracle Automatic Storage Management(Oracle ASM)に格納する場合は、Oracle Managed Filesが有効になり、node2
のサーバー・プールに領域があれば、crsd
がOracle RACデータベース・インスタンスをnode2
に追加するため、それ以上の処置は必要ありません。Oracle Managed Filesが有効でない場合は、UNDOログおよびREDOログを手動で追加する必要があります。
サーバー・プールに空き領域がない場合は、node2
は空きサーバー・プールに移動します。srvctl modify srvpool
コマンドを使用して、node2
を格納するサーバー・プールのカーディナリティを上げた後に、node2
は空きサーバー・プールから修正済サーバー・プールに移動し、crsd
はOracle RACデータベース・インスタンスをnode2
に追加します。
管理者管理データベースの場合は、「ターゲット・ノードへの管理者管理Oracle RACデータベース・インスタンスの追加」の説明に従って新しいインスタンスをnode2
に追加します。
Oracle Automatic Storage Management Cluster File System (Oracle ACFS)を使用して共有されている共有Oracleホームを持つ場合は、次の手順を実行し、Oracle Databaseホームをnode2
に拡張します。
root
としてGrid_home
\bin
ディレクトリから次のコマンドを実行して、新しいノードでOracle ACFSリソースを起動します。
srvctl start filesystem -d volume_device_name [-n node_name]
注意:
Oracleホームが格納されているOracle ACFSレジストリ・リソースおよびOracle ACFSファイル・システム・リソースを含むOracle ACFSリソースが、新しく追加されたノードでオンラインであることを確認します。
Oracle RACをインストールしたユーザーとして、追加したノードのOracle_home
\oui\bin
ディレクトリから次のコマンドを実行し、Oracle RACデータベース・ホームを追加します。
setup.exe -attachHome ORACLE_HOME="ORACLE_HOME" LOCAL_NODE="node2"
ORACLE_HOME_NAME="home_name" -cfs
node1
のOracle_home
\addnode
ディレクトリに移動し、次の構文を使用してOracle RACをインストールしたユーザーとしてaddnode.bat
スクリプトを実行します。
addnode.bat -noCopy "CLUSTER_NEW_NODES={node2}"
注意:
宛先ノードのOracleホームはすでにソフトウェアに完全に移入されているため、-noCopy
オプションを使用します。
Oracle ACFS以外の共有ファイル・システムで共有Oracleホームを持つ場合は、まずターゲット・ノードでOracle RACデータベース・ホームのマウント・ポイントを作成し、Oracle RACデータベース・ホームをマウントおよびアタッチし、次のようにOracle Inventoryを更新します。
クラスタ内の既存ノードでsrvctl config database -db
db_name
コマンドを実行して、マウント・ポイント情報を取得します。
Oracle RACデータベース・ホームをホストするファイル・システムをマウントします。
Oracle RACをインストールしたユーザーとして、追加したノードのOracle_home
\oui\bin
ディレクトリから次のコマンドを実行し、Oracle RACデータベース・ホームを追加します。
setup.exe -attachHome ORACLE_HOME="ORACLE_HOME" "CLUSTER _NODES={local_node_name}" LOCAL_NODE="node_name" ORACLE_HOME_NAME="home_name"
Oracle RACをインストールしたユーザーとして、次のようにOracle Inventoryを更新します。
setup.exe -updateNodeList ORACLE_HOME=mount_point_path "CLUSTER_NODES={node_list}"
前述のコマンドで、node_list
はOracle RACデータベース・ホームがインストールされたすべてのノード(追加したものも含む)のリストです。
注意:
ノード追加プロセスの終了後は、投票ディスクおよびOracle Cluster Registry(OCR)ファイルをバックアップすることをお薦めします。