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Oracle® Real Application Clusters管理およびデプロイメント・ガイド
12cリリース1 (12.1)
B71323-07
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競合関連の待機イベント

競合関連待機の主な待機イベントは、次のとおりです。

競合関連の待機イベント統計は、別のノードのセッションによって確保されたブロックが受信されたものの、ディスクへの変更のフラッシュが完了していないため、または並行性が高いために保留され、すぐに送信できない状態になっていることを示します。セッションがキャッシュ・フュージョン操作をすでに開始している場合は、バッファは、ローカルでもビジーになる可能性があり、同一ノード上の別のセッションが、同一データの読取りまたは変更を行う場合、バッファはそれが完了するまで待機します。グローバル・キャッシュ内でやり取りされるブロックのサービス時間が長くなると、競合状態が悪化する可能性がありますが、これは、同一データに対して頻繁に行われる同時読取りおよび書込みアクセスが原因の可能性もあります。

gc current block busyおよびgc cr block busyの待機イベントは、要求を作成しているローカル・インスタンスが、カレント・ブロックまたはCRブロックをすぐに受信しなかったことを示します。これらのイベント名にあるbusyという用語は、リモート・インスタンスでブロックの送信が遅延状態であったことを示します。たとえば、ブロックの変更のREDOがOracle Databaseによってまだログ・ファイルに書き込まれていない場合は、ブロックをすぐに送信することはできません。

block busy待機イベントと比較した場合、gc buffer busyイベントには、Oracle Databaseではローカル・バッファ・キャッシュに格納されているデータへのアクセス権をすぐに付与できないことが示されています。これは、バッファに対するグローバル操作が保留中で、操作がまだ完了していないためです。つまり、バッファはビジー状態であり、ローカル・バッファにアクセスしようとしている他のすべてのプロセスで完了を待機する必要があります。

また、gc buffer busyイベントの存在は、ブロック競合が存在し、結果としてローカル・ブロックに対する複数のアクセス要求が発生していることも意味します。Oracle Databaseはこれらの要求をキューに入れる必要があります。Oracle Databaseによるキューの処理に必要な時間の長さは、ブロックの残りのサービス時間に依存します。サービス時間は、ネットワーク待機時間によって加算される処理時間、リモートおよびローカル・インスタンスの処理時間および待機キューの長さによって影響を受けます。

これらの待機による影響が大きく、パフォーマンスに問題が発生するというアラートを受けた場合は、平均待機時間および合計待機時間を検討する必要があります。通常は、インターコネクトかロードの問題、または大きい共有作業セットに対して実行されるSQLが根本的な原因と考えられます。