条件付きマスキングで重複した値がどのように処理されるかを示すために、表19-4に別のアシスタント(A)のジョブ・カテゴリを追加し、このカテゴリの従業員Georgeを、Frankと同じ給与にします。想定する条件は、次のとおりです。
ジョブ・カテゴリがMである場合、給与を1から10の間のランダムな数字に置き換えます。
ジョブ・カテゴリがWである場合、給与を固定の数値(01)に設定します。
デフォルトでは、既存の値を保持します。
これらの条件を適用すると、表19-5のマスクされた値となります。
表19-5 グループ・シャッフルでのジョブ・カテゴリの使用
従業員 | ジョブ・カテゴリ | 給与 | 条件結果 |
---|---|---|---|
Alice |
M |
90 |
5 |
Bill |
M |
88 |
7 |
Carol |
W |
72 |
01 |
Denise |
W |
57 |
01 |
Eddie |
W |
70 |
01 |
Frank |
W |
45 |
01 |
George |
A |
45 |
45 |
条件付きマスキングが機能するのは、重複した値が指定されている場合、依存列または外部キーがない場合です。これらのいずれかが存在する場合、ブリーディング条件によって、2つの重複した値のうち1番目の値が2番目の値となります。そのため、この例では、Georgeの給与は保持されず、01になります。