ワークロード・アナライザは、ワークロード取得ディレクトリを分析して、取得ワークロードのうち、データ不足、ワークロード取得中に発生したエラー、データベース・リプレイによってサポートされていない使用機能などのために正確にリプレイできない部分を識別するJavaプログラムです。ワークロード分析の結果は、分析対象である取得ディレクトリ内に置かれるwcr_cap_analysis.html
という名前のHTMLレポートに保存されます。エラーを防ぐことができる場合、ワークロード分析レポートにはリプレイ前に実行できる予防措置が示されます。エラーを修正できない場合はワークロード分析レポートにそのエラーに関する記述が加えられるので、リプレイ時にそのエラーを考慮しておくことができます。ワークロード・アナライザの実行はデフォルトのオプションであり、実行することを強く推奨します。
注意:
Oracle Enterprise Managerを使用してワークロードの取得を事前処理する場合は、コマンドライン・インタフェースでワークロード・アナライザを実行する必要はありません。Oracle Enterprise Managerでは、ワークロードの事前処理の一環としてワークロード・アナライザを実行できます。
ワークロード・アナライザは、Oracle Database Enterprise Editionリリース11.2.0.2以上が実行されているシステムの$ORACLE_HOME/rdbms/jlib/
ディレクトリにある2つのJARファイル(dbranalyzer.jar
およびdbrparser.jar
)で構成されます。ワークロード・アナライザには、Java 1.5以上および$ORACLE_HOME/jdbc/lib/
ディレクトリにojdbc6.jar
ファイルが必要です。
ワークロード・アナライザを実行するには、次の手順に従います。
コマンドライン・インタフェースで、1行で次のjava
コマンドを実行します。
java -classpath $ORACLE_HOME/jdbc/lib/ojdbc6.jar:$ORACLE_HOME/rdbms/jlib/dbrparser.jar: $ORACLE_HOME/rdbms/jlib/dbranalyzer.jar: oracle.dbreplay.workload.checker.CaptureChecker <capture_directory> <connection_string>
capture_directory
パラメータには、取得ディレクトリのオペレーティング・システム・パスを入力します。このディレクトリには、ワークロード取得のAWRデータもエクスポートされている必要があります。connection_string
パラメータには、リリース11.1以上のOracle Databaseの接続文字列を入力します。
このコマンドの例は次のとおりです。
java -classpath $ORACLE_HOME/jdbc/lib/ojdbc6.jar:$ORACLE_HOME/rdbms/jlib/dbrparser.jar: $ORACLE_HOME/rdbms/jlib/dbranalyzer.jar: oracle.dbreplay.workload.checker.CaptureChecker /scratch/capture jdbc:oracle:thin:@myhost.mycompany.com:1521:orcl
求めらたら、ターゲット・データベースのDBMS_WORKLOAD_CAPTURE
パッケージのEXECUTE
権限およびターゲット・データベースのSELECT_CATALOG
ロールを持つデータベース・ユーザーのユーザー名とパスワードを入力します。