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Oracle® Databaseバックアップおよびリカバリ・リファレンス
12cリリース1 (12.1)
B71298-08
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RESET DATABASE

用途

RESET DATABASE TO INCARNATIONコマンドを使用すると、RMANリポジトリのターゲット・データベースのインカネーションを以前のデータベース・インカネーションに再設定できます。このコマンドは次のような状況でのみ使用する必要があります。

  • RESTOREまたはRECOVERを使用して、データベースを現行のRESETLOGSタイムスタンプより前のSCNに戻す場合。

  • FLASHBACK DATABASEを使用して、データベースを孤立したデータベース・インカネーションに戻す場合。

関連項目:

RESET DATABASEコマンドを使用する必要のある状況については、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。

前提条件

RESET DATABASE TO INCARNATIONは、RMANプロンプトでのみ実行できます。RMANがターゲット・データベースに接続されている必要があります。

RMANがNOCATALOGモードで実行されている場合は、ターゲット・データベースをマウントする必要があります。マウントされる制御ファイルには、指定したデータベース・インカネーションのレコードが含まれている必要があります。

RMANがCATALOGモードで実行されている場合は、ターゲット・データベースのマウントまたはアンマウントが可能です。データベースをマウントする場合は、指定したデータベース・インカネーションのレコードが制御ファイルに含まれている必要があります。

使用上の注意

RMANをNOCATALOGモードで使用すると、RESET DATABASE TO INCARNATIONコマンドはRMANセッション全体で永続的になります。

CDBの使用上の注意

プラガブル・データベース(PDB)の最初のインカネーション番号は、0です。以降のインカネーション番号は一意ですが、必ずしも連続していません。PDBのインカネーションは、マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)のサブインカネーションで、(database_incarnation, pdb_incarnation)として表されます。たとえば、CDBがインカネーション5で、PDBがインカネーション3である場合、PDBの完全指定のインカネーション番号は(5, 3)です。

セマンティクス

構文要素 説明

DATABASE

データベース全体を指定します。

primaryKey

現行のインカネーションを、データベース・インカネーションのDBINCレコードの主キーで指定した現行以外のインカネーションに変更します。インカネーション・キーは、REDOストリームを一意にタグ付けしたり、識別するために使用します。

可能なキー値を取得するには、LIST INCARNATION OF DATABASEを実行します。RESET DATABASE TO INCARNATIONを発行した後は、FLASHBACK DATABASERESTORERECOVERなどのRMANコマンドを実行できます。

例3-20 NOCATALOGモードでの以前のインカネーションへのRMANの再設定

NOCATALOGモードでは、リカバリするインカネーションに関する情報が含まれている制御ファイルをマウントする必要があります。次の使用例では、データベースtrgtの破棄されたインカネーションにデータベースを再設定し、不完全リカバリを実行します。

CONNECT TARGET / NOCATALOG

# step 1: start and mount a control file that knows about the incarnation to which
# you want to return. Refer to the RESTORE command for appropriate options.
STARTUP NOMOUNT;
RESTORE CONTROLFILE FROM AUTOBACKUP;
ALTER DATABASE MOUNT;

# step 2: obtain the primary key of old incarnation
LIST INCARNATION OF DATABASE trgt;

List of Database Incarnations
DB Key  Inc Key DB Name  DB ID            STATUS   Reset SCN  Reset Time
------- ------- -------- -------------    -------  ---------- ----------
1       2       TRGT     1334358386       PARENT   154381     OCT 30 2013 16:02:12
1       116     TRGT     1334358386       CURRENT  154877     OCT 30 2013 16:37:39

# step 3: in this example, reset database to incarnation key 2
RESET DATABASE TO INCARNATION 2;

# step 4: restore and recover the database to a point before the RESETLOGS
RESTORE DATABASE UNTIL SCN 154876;
RECOVER DATABASE UNTIL SCN 154876;

# step 5: make this incarnation the current incarnation and list incarnations:
ALTER DATABASE OPEN RESETLOGS;
LIST INCARNATION OF DATABASE trgt;

List of Database Incarnations
DB Key  Inc Key DB Name  DB ID            STATUS  Reset SCN  Reset Time
------- ------- -------- ---------------- ------- ---------- ----------
1       2       TRGT     1334358386       PARENT  154381     OCT 30 2013 16:02:12
1       116     TRGT     1334358386       PARENT  154877     OCT 30 2013 16:37:39
1       311     TRGT     1334358386       CURRENT 156234     AUG 13 2013 17:17:03