古いバージョンのルーティング・エンジン(リリース12.1より前)では、スキーマに次の表が必要です。
EDGE
NODE
PARTITION
SIGN_POST
EDGE表およびNODE表には、ルーティング・エンジンで使用する街路ネットワークに関するエッジおよびノードの情報が格納されます。街路ネットワークの通りセグメント、交差点およびその他のエンティティを、エッジおよびノードを使用して表現する方法を理解するには、Oracle Spatial and Graphネットワーク・データ・モデル・グラフ(『Oracle Spatial and Graphトポロジ・データ・モデルおよびネットワーク・データ・モデル・グラフ開発者ガイド』を参照)を熟知している必要があります。
これ以降の項では、ルーティング・エンジンで使用する表について、表名のアルファベット順に説明します。
EDGE表には、街路ネットワークの方向付きエッジごとに1つの行が含まれます。それぞれの通りセグメント(2つのノード間の道路の一部)は、方向のないエッジで、EDGE表内の1つ以上の方向付きエッジに対応します。EDGE表に含まれる列を、表13-1に示します。
表13-1 EDGE表
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
EDGE_ID |
NUMBER |
エッジID番号です。(主キー。) |
START_NODE_ID |
NUMBER |
このエッジの開始ノードのノードID番号です。 |
END_NODE_ID |
NUMBER |
このエッジの終了ノードのノードID番号です。 |
PARTITION_ID |
NUMBER |
このエッジが含まれるネットワーク・パーティションのパーティションID番号です。 |
FUNC_CLASS |
NUMBER |
1から5の数字で表す道路機能クラスです。1は大規模で交通量が多い高速道路を示し、通常、数字が大きくなるに従って、規模、走行速度および交通量が小さくなります。クラス2の道路は安定した速度が維持され、クラス1の道路へのアクセスに使用されます。クラス3の道路は交通量が多く、クラス2の道路への接続に使用されます。クラス4の道路は、近隣の地区の間の輸送に使用されます(たとえば、交通量が多い市内の主要道など)。クラス5の道路は、その他のすべての道路です(たとえば、郊外の小規模な交通量の少ない通りなど)。 |
LENGTH |
NUMBER |
このエッジの長さ(m)です。 |
SPEED_LIMIT |
NUMBER |
このエッジに割り当てられた制限速度(m/s)です。 |
GEOMETRY |
SDO_GEOMETRY |
このエッジを表す線ストリング・ジオメトリです(座標は、開始ノードから終了ノードの順に並びます)。 |
NAME |
VARCHAR2(128) |
このエッジの名前です。 |
DIVIDER |
VARCHAR2(1) |
値が |
NODE表には、街路ネットワーク内の1つ以上のエッジの開始ノードまたは終了ノードごとに1つの行が含まれます。ノードは、ほとんどの場合、交差点(2つのエッジの交差部分)に対応しますが、交差点と無関係な場合もあります(たとえば、袋小路や行き止まりの通りの終点など)。NODE表に含まれる列を、表13-2に示します。
表13-2 NODE表
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
NODE_ID |
NUMBER |
ノードID番号です。(主キー。) |
GEOMETRY |
SDO_GEOMETRY |
このノードを表す点ジオメトリです。 |
PARTITION_ID |
NUMBER |
このノードが含まれるネットワーク・パーティションのパーティションID番号です。 |
PARTITION表は、EDGE表とNODE表の内容に基づいて、ルーティング・エンジンによって生成されます。PARTITION表に含まれる列を、表13-3に示します。
表13-3 PARTITION表
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
PARTITION_ID |
NUMBER |
パーティションID番号です。(主キー。) |
SUBNETWORK |
BLOB |
このパーティションに含まれているネットワークの一部です。 |
NUM_NODES |
NUMBER |
このパーティションのノード数です。 |
NUM_NON_BOUNDARY_EDGES |
NUMBER |
このパーティション内のエッジであり、このパーティションに完全に含まれるエッジの数です。 |
NUM_OUTGOING_BOUNDARY_EDGES |
NUMBER |
このパーティション内のエッジであり、開始点がこのパーティションで、終了点が別のパーティションであるエッジの数です。(1つのエッジが2つを超えるパーティションにまたがることはできません。たとえば、あるパーティションを起点とするエッジが、2番目のパーティションを通過して3番目のパーティションで終了することはできません。) |
NUM_INCOMING_BOUNDARY_EDGES |
NUMBER |
このパーティション内のエッジであり、開始点が別のパーティションで、終了点がこのパーティションであるエッジの数です。(1つのエッジが2つを超えるパーティションにまたがることはできません。たとえば、あるパーティションを起点とするエッジが、2番目のパーティションを通過して3番目のパーティションで終了することはできません。) |
SIGN_POST表には、運転方向の生成に使用する標識情報が格納されます。たとえば、ある標識は、US Route 3 South上のExit 33AがWinchesterに向かうことを示すことができます。SIGN_POSTの行は、高速道路の出口ランプの物理的な標識に対応させることができますが、必ずしも物理的な標識に対応させる必要はありません。SIGN_POST表に含まれる列を、表13-4に示します。
表13-4 SIGN_POST表
列名 | データ型 | 説明 |
---|---|---|
FROM_EDGE_ID |
NUMBER |
この標識が適用されるエッジのエッジID番号です(たとえば、出口ランプが含まれる通りセグメント)。(主キー。) |
TO_EDGE_ID |
NUMBER |
この標識が指す先のエッジのエッジID番号です(たとえば、出口ランプの先にある通りセグメント)。 |
RAMP |
VARCHAR2(64) |
ランプのテキストです(たとえば、 |
EXIT |
VARCHAR2(8) |
出口番号です(たとえば、 |
TOWARD |
VARCHAR2(64) |
出口の先にある場所を示すテキストです(たとえば、 |
LANGUAGE_CODE |
CHAR (3文字) |
標識に使用される言語を示す3文字の言語コードです。たとえば、英語は |