このトピックでは、空間Webサービス(特にWFS、WCSおよびCSW)のデプロイと構成に適用される操作について説明します。これらのサービスはJava Webアプリケーションとして実装され、WebLogic 12.1.3以降にデプロイして実行できます。必要なJavaバージョンはJDK 1.8以降です。これらはsdows.ear.zip
ファイルにパッケージされています。
WFS、CSWおよびCSWは、sdows.ear.zip
ファイルにパッケージされています。
Geocoderサービスは、geocoder.ear.zip
ファイルにパッケージされています。
ルーティング・エンジンは、routeserver.ear.zip
ファイルにパッケージされています。
このトピック内の一般的な説明に加えて、使用を予定している各空間Webサービスに関する章で、追加のデプロイ・タスクや構成タスクを参照してください。
Oracle Spatial and Graph Webサービスのデプロイには、主に次のタスクが含まれます。
WebLogic Server (バージョン12.1.3以降)の準備
WebLogic Server上のドメインの作成
sdows.ear.zipファイル(WFS、WCS、CSW)の解凍
WebLogic Server上の空間Webサービスのデプロイとweb.xmlファイルの編集
WebサービスWebプロジェクトがアクティブ状態であることの確認
各空間Webサービスの構成
WebLogic Server (バージョン12.1.3以降)の準備
Webサービス・エンジンをデプロイする前に、WebLogic Server内の管理対象サーバーを作成することをお薦めします。
管理対象サーバー上にWebサービス・エンジンを正常にデプロイするには、WebLogicドメインを作成する必要があります。
WebLogic Server上のドメインの作成
WebLogic Server上のWebサービスに対してドメインが存在することを確認する必要があります。空間ドメインを作成するには、次の手順に従います。
WebLogic Serverコンソールにログインします。
「新しいWebLogicドメインの作成」を選択し、「次へ」をクリックします。
ドメイン・ソース: 自動的に構成されたドメインを生成するを選択し、「次」をクリックします。
管理者ユーザー名とパスワードを構成し、「次」をクリックします。
サーバーの起動モードについては、「開発」または「本番」を選択します。
JDKについては、利用可能ないずれかのJDKを選択します。
環境のカスタマイズとサービス設定については、デフォルト値を受け入れるか、カスタム値を指定します。
「WebLogicドメインの作成」ページで、「作成」をクリックした後、「次」をクリックします。
「ドメインの作成中」ページで、「完了」をクリックします。
ドメインの作成および構成の詳細は、WebLogic Serverのドキュメントを参照してください。
sdows.ear.zipファイル(WFS、WCS、CSW)の解凍
Spatial and Graph WFS、WCSおよびCSWサービスを使用する前に、DBAロールを持つ管理者は、sdows.ear.zip
ファイル($ORACLE_HOME/md/jlib
内にあります)が目的のディレクトリ内に解凍されていることをデプロイ前に確認する必要があります。結果のパスは、末尾がsdows.ear
ディレクトリになります。これは、sdows展開済ディレクトリと呼ばれることもあります。
WebLogic Server上の空間Webサービスのデプロイとweb.xmlファイルの編集
空間Webサービスは展開済ディレクトリとしてデプロイする必要があります。これは、ログ・ファイルがこのディレクトリ内に生成されるためです。
(WCS 2.0.1とCSW 2.0.2はリリース12.2で新たに追加されたサービスであるため)WFSサービスの下位互換性のためだけに、SpatialWS-SpatialWS-context-root
(またはその他のルート名)を使用する場合は、web.xml
ファイル内で、<env-entry-name>oracle/spatial/ws/publish_url_as/contextPath</env-entry-name>
要素について、<env-entry-value>
要素に目的の値を指定します。その場合は、次のファイルにも変更を加えて、デフォルトのoraclespatial以外のルートを反映します: application.xml、context.xml、weblogic.xml、wfs.wsdl
およびcsw202.wsdl
。
同様に、WFS、WCSまたはCSWのサーブレット・パスを変更する必要がある場合は、web.xml
ファイル内の、関連するすべての<env-entry-name>
および<env-entry-type>
要素で、目的の値を指定する必要があります。次に例を示します。
<env-entry-name>oracle/spatial/ws/publish_url_as/servletPath/wfs</env-entry-name> <env-entry-type>java.lang.String</env-entry-type> <env-entry-name>oracle/spatial/ws/publish_url_as/servletPath/csw</env-entry-name> <env-entry-type>java.lang.String</env-entry-type> <env-entry-name>oracle/spatial/ws/publish_url_as/servletPath/wcs</env-entry-name> <env-entry-type>java.lang.String</env-entry-type>
プロキシ・サーバーがクライアントからのリクエストに対する仲介サーバーとして使用される場合は、web.xml
ファイル内の次のenv-entry
要素を編集する必要があります。
oracle/spatial/ws/publish_url_as/host
oracle/spatial/ws/publish_url_as/port
oracle/spatial/ws/publish_url_as/protocol
oracle/spatial/ws/publish_url_as/contextPath
oracle/spatial/ws/publish_url_as/servletPath/ws
oracle/spatial/ws/publish_url_as/servletPath/wfs
oracle/spatial/ws/publish_url_as/servletPath/csw
oracle/spatial/ws/publish_url_as/servletPath/wcs
oracle/spatial/ws/publish_url_as/xmlservletPath/ws
oracle/spatial/ws/publish_url_as/xmlservletPath/wfs
oracle/spatial/ws/publish_url_as/xmlservletPath/csw
oracle/spatial/ws/publish_url_as/xmlservletPath/wcs
WebLogic Server上に空間Webサービスをデプロイするには、次の手順に従います。
WLSコンソールにログインします
「デプロイメント」をクリックし、「インストール」をクリックします。
「パス」がアプリケーション・デプロイメント(展開済アーカイブ)ディレクトリに設定されていることを確認します。
sdows.ear
(ディレクトリ),を選択し、「次へ」をクリックします。
「このデプロイメントをアプリケーションとしてインストールする」ターゲット・スタイルを選択し、「次へ」をクリックします。
WFSエンジンのデプロイ先となるサーバー候補の一覧で、「デプロイメントを次の場所からアクセス可能にする」を選択し、展開済アーカイブ(アプリケーション・デプロイメント)ディレクトリを入力して、「次」をクリックします。
デプロイメント名がsdows
であることを確認し、「終了」をクリックします。
WebサービスWebプロジェクトがアクティブ状態であることの確認
空間Webサービスのための必要な手順が完了したら、「デプロイメント」ページでアプリケーションがアクティブ
状態になっていることを確認します。
準備済
状態になっている場合は、「起動」をクリックしてアプリケーションを起動します。
各空間Webサービスの構成
次のステップは、使用する各空間Webサービス(WFS、WCS、CSWなど)を個別に構成することです。ご使用の環境でサポートするWebサービスに応じて、特定のタスクを実行する必要があります。権限を作成し、データベース・ユーザーに付与する必要がある場合があります。場合によっては、特別なデータ(ジオコーディング用など)をダウンロードしてロードしたり、構成ファイルを変更したり、WebLogic Server内にデータ・ソースを作成したりすることも必要になります。
関連する各空間Webサービスの章を参照し、そのサービスに固有の説明を確認してください。