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Oracle® Spatial and Graph開発者ガイド
12cリリース1 (12.1)
B72470-07
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1.6 問合せモデル

Spatial and Graphでは、空間問合せおよび空間結合を解決するために、2層問合せモデルを使用します。2層問合せとは、問合せの解決のために実行される2種類の別々の処理を指します。両方を組み合せた処理が実行されると、完全一致の結果セットが戻されます。

この2つの処理を、1次 および2次フィルタ処理と呼びます。

図1-2に、1次フィルタと2次フィルタの関係を示します。

図1-2に示すように、大量入力データセットに対する1次フィルタ処理は、少数の候補セットを生成します。この候補セットには、少なくとも完全一致の結果セットとそれ以上のレコードが含まれます。少数の候補セットに対する2次フィルタ処理では、完全一致の結果セットを生成します。

Spatial and Graphでは、1次フィルタ機能を実行するために空間索引を使用します。Spatial and Graphでは、1次フィルタと2次フィルタを常に両方とも使用する必要はありません。1次フィルタを使用するのみで十分な場合もあります。たとえば、マップ・アプリケーションのズーム機能では、可視部分の境界を表現する矩形に重なるデータを問い合せます。1次フィルタを使用すると、問合せのスーパーセットが高速に戻されます。その後マップ・アプリケーションは、クリッピング・ルーチンを適用することによって、ターゲット領域を表示します。

1次フィルタの目的は、データのサブセットを高速に作成し、2次フィルタでの処理の負荷を軽減させることです。そのため1次フィルタでは、できるだけ効率的に(選択的かつ高速に)処理する必要があります。これは、データの空間索引の特性に左右されます。

空間データの問合せの詳細は、「空間データの問合せ」を参照してください。