この章では、デフォルトの事前構成済データベースについてのOracle Databaseのアカウント、パスワード、ファイルの場所などの情報を提供します。内容は次のとおりです。
次の手順を使用して、Oracle Universal Installerで、Oracle Databaseインストールの内容とディレクトリの場所を確認できます。
次のコマンドを実行してOracle Universal Installerを起動します。
$ $ORACLE_HOME/oui/bin/runInstaller
「ようこそ」画面で「インストールされた製品」をクリックして、「インベントリ」ダイアログ・ボックスを表示します。
インストールした内容を確認するには、リストからOracle Database製品を選択します。
インストールした製品の詳細情報を見るには、「詳細」をクリックします。
「閉じる」をクリックして、「インベントリ」ダイアログ・ボックスを閉じます。
Oracle Universal Installerを終了するには、「取消」をクリックして、「はい」をクリックして確認します。
Oracle Enterprise Manager Database Expressを起動するには、データベースのインストールおよび作成時にOracle Database Configuration Assistant (Oracle DBCA)で提供されるEM Express URLを使用します。Oracle Enterprise Manager Database Expressへのログインの詳細は、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』のEM Expressの起動に関する項、および『Oracle Database 2日でデータベース管理者』のデータベース・ホーム・ページへのアクセスに関する項を参照してください。
データベースのインストールおよび作成時にOracle DBCAがEM Express URLを提供しなかった場合、またはEM Expressポートを後で変更する必要がある場合は、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』のEM Expressに対するHTTPポートの構成に関する項を参照してください。
この項では、Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)インストールの管理について説明します。この項の内容は、次のとおりです。
Oracle ASMを起動および停止するには、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』のOracle ASMインスタンスの起動に関する項、およびOracle ASMインスタンスの停止に関する項を参照してください。
Oracle ASMの管理には、次のツールを使用できます。
asmcmd: このコマンドライン・ツールを使用して、Oracle ASMディスク・グループのファイルおよびディレクトリを管理できます。
ASMCA: Oracle Automatic Storage Managementコンフィギュレーション・アシスタント(Oracle ASMCA)は対話型ユーティリティで、Oracle ASMインスタンスの作成または既存Oracle ASMインスタンスのアップグレードを実行できます。
また、ディスク・グループ、Oracle ASMボリューム、Oracle Automatic Storage Managementクラスタ・ファイル・システム(Oracle ACFS)の作成および構成もできます。
Oracle Enterprise Manager Cloud Control: Oracle Enterprise Managerがインストールされている場合は、Cloud Controlを使用して、Oracle ASMへの既存のデータベースの移行、Oracle ASMインスタンスのステータス・チェック、Oracle ASMディスク・グループのパフォーマンス・チェック、Oracle ASMディスク・グループの作成または削除などのOracle ASM機能を管理できます。
Oracle Enterprise Manager Database Express 12c: このユーティリティを使用すると、ユーザー、パフォーマンス、メモリー、領域管理などの基本的な管理タスクを実行できます。
SQL*Plus: Oracle ASM固有のコマンドは、これらのツールのいずれかから実行できます。Oracle ASMインスタンスに接続する場合は、Oracleデータベース・インスタンスへの接続と同じ方法を使用します。
関連項目:
|
SQL文およびPL/SQL文を実行してOracle Databaseにアクセスするには、SQL*Plusを使用できます。このツールを使用すると、同じデータベース管理操作を実行できるだけでなく、データベースに対して直接、データの問合せ、挿入、更新、または削除を行うことができます。
注意:
|
次の文を使用して、SQL*Plusを開始し、SYS
ユーザーとしてログインしてSYSDBA
として接続します。
$ $ORACLE_HOME/bin/sqlplus
SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
Enter password: SYS_password
たとえば、SYSTEM
としてログオンするには、次のように入力します。
$ $ORACLE_HOME/bin/sqlplus
SQL> CONNECT SYSTEM
Enter password: password
SYS
としてログインする場合、SYSDBA
として接続する必要があります。
$ $ORACLE_HOME/bin/sqlplus
SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
Enter password: SYS_password
関連項目:
|
SQL文およびPL/SQL文を実行してOracle Databaseにアクセスするには、SQL Developerを使用できます。SQL文およびPL/SQL文は、SQLワークシートからOracle Databaseへ直接渡されるため、すべての文がサポートされます。
次の環境変数を設定し、確実に正しいJDKが選択されるようにします。
$ORACLE_HOME
$JAVA_HOME=$ORACLE_HOME/jdk
$PATH=$JAVA_HOME/bin/:$PATH
Java SDKリリースJDK 1.6.0_11がインストールされている環境でSQL Developerを開始するには、次のコマンドを使用します。
$ORACLE_HOME/sqldeveloper
へ移動します。
$ ./sqldeveloper.sh
を実行します。
「接続」を右クリックします。ダイアログ・ボックスに、接続名、ユーザー名、パスワードを入力し、ホストの文字列には、接続するデータベースの名前を入力し、「接続」をクリックします。
接続が完了すると、接続ナビゲータを使用してデータベース・オブジェクトの表示、作成、変更を行うことができ、SQLワークシートを使用して、任意のSQL文またはPL/SQL文を発行できます。「ツール」メニューから、「SQLワークシート」を選択します。
SQL*Plus文は、データベースに渡される前に、SQLワークシートで解析する必要があります。SQLワークシートは現在、多くのSQL*Plus文をサポートしています。SQLワークシートでサポートされていないSQL*Plus文は無視され、Oracle Databaseに送信されません。
関連項目: 『Oracle SQL Developerユーザーズ・ガイド』のSQLワークシートでサポートされるSQL*Plus文およびサポートされないSQL*Plus文に関する項を参照してください。 |
Database Configuration Assistant (DBCA)によって作成されたすべてのデータベースには、SYS
、SYSTEM
およびDBSNMP
データベース・アカウントが含まれています。また、Oracle Databaseには、他の管理アカウントもいくつか用意されています。これらのアカウントを使用する前に、ロックを解除してパスワードをリセットする必要があります。表8-1では、これらのアカウントとそのユーザー名を示します。
注意: Oracle Enterprise Manager Database Express 12cを使用して、データベース・アカウントの完全なリストを表示します。 |
表8-1 データベース・アカウント
ユーザー名 | 説明 | 関連項目 |
---|---|---|
ANONYMOUS |
HTTPによるOracle XML DBへのアクセスを有効化。 |
『Oracle XML DB開発者ガイド』 |
APEX_040200 |
Oracle Application Expressスキーマおよびメタデータを所有するアカウント。 |
『Oracle Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』 |
APEX_PUBLIC_USER |
Oracle Application ExpressリスナーまたはOracle HTTP Serverおよび |
『Oracle Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』 |
APPQOSSYS |
Oracle Quality of Service Managementで必要なすべてのデータおよびメタデータの格納および管理に使用されます。 |
なし |
AUDSYS |
統合された監査証跡データが存在するアカウント。 |
『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』 |
BI |
Oracleサンプル・スキーマに含まれるBusiness Intelligenceスキーマを所有するアカウント。サンプル・スキーマをロードした場合のみ使用可能です。 |
『Oracle Databaseサンプル・スキーマ』 |
CTXSYS |
Oracle Textアカウント。 |
『Oracle Textリファレンス』 |
DBSNMP |
Oracle Enterprise Managerの管理エージェント・コンポーネントによりデータベースの監視および管理に使用されるアカウント。 |
『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』 |
DIP |
Directory Integration Platform(DIP)でOracle Internet Directoryでの変更をデータベース内のアプリケーションと同期化するために使用されるアカウント。 |
なし |
DVSYS |
このアカウントには2つのロールが関連付けられています。Database Vault所有者ロールは、Database Vaultロールおよび構成を管理します。Database Vaultアカウント・マネージャは、データベース・ユーザー・アカウントの管理に使用されます。 注意: Oracle Database Vaultのユーザー・インタフェース・テキストの一部は、DVSYSスキーマの中のデータベース表に格納されます。デフォルトでは、これらの表には英語のみロードされます。 |
『Oracle Database Vault管理者ガイド』 |
DVF |
Database Vaultが所有するアカウントで、Database Vaultのファクタ値を取得するためのパブリック・ファンクションが含まれます。 |
『Oracle Database Vault管理者ガイド』 |
EXFSYS |
Expression Filterスキーマを所有するアカウント。 |
なし |
FLOWS_FILES |
Oracle Application Expressのアップロードされたファイルを所有するアカウント。 |
『Oracle Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド』 |
GSMADMIN_INTERNAL |
Global Data Servicesスキーマを所有する内部アカウント。ロック解除したり、データベース・ログインに使用したりしないでください。 |
『Oracle Database Global Data Services概要および管理ガイド』 |
GSMCATUSER |
グローバル・サービス・マネージャがGlobal Data Servicesカタログへの接続に使用するアカウント。 |
『Oracle Database Global Data Services概要および管理ガイド』 |
GSMUSER |
グローバル・サービス・マネージャがデータベースへの接続に使用するアカウント。 |
『Oracle Database Global Data Services概要および管理ガイド』 |
HR |
Oracleサンプル・スキーマに含まれるHuman Resourcesスキーマを所有するアカウント。サンプル・スキーマをロードした場合のみ使用可能です。 |
『Oracle Databaseサンプル・スキーマ』 |
IX |
Oracleサンプル・スキーマに含まれるInformation Transportスキーマを所有するアカウント。サンプル・スキーマをロードした場合のみ使用可能です。 |
『Oracle Databaseサンプル・スキーマ』 |
LBACSYS |
Oracle Label Securityの管理者アカウント。 |
『Oracle Label Security管理者ガイド』 |
MDDATA |
Oracle Spatial and Graphでジオコーダおよびルーター・データの格納に使用されるスキーマ。 |
『Oracle Spatial and Graph開発者ガイド』 |
MDSYS |
Oracle Spatial and GraphおよびOracle Multimedia Locatorの管理者アカウント。 |
『Oracle Spatial and Graph開発者ガイド』 |
OE |
Oracleサンプル・スキーマに含まれるOrder Entryスキーマを所有するアカウント。サンプル・スキーマをロードした場合のみ使用可能です。 |
『Oracle Databaseサンプル・スキーマ』 |
ORDPLUGINS |
Oracle Multimediaユーザー。Oracleにより提供されるプラグインおよびサード・パーティのプラグインはこのスキーマにインストールされます。 |
『Oracle Multimediaリファレンス』 |
ORDSYS |
Oracle Multimedia管理者アカウント。 |
『Oracle Multimediaリファレンス』 |
ORDDATA |
このアカウントには、Oracle Multimedia DICOMデータ・モデルが含まれます。 |
『Oracle Multimedia DICOM開発者ガイド』 |
OUTLN |
プラン・スタビリティをサポートするアカウント。プラン・スタビリティは、同じSQL文の同じ実行計画の保守を可能にします。OUTLNは、格納されたアウトラインに関連付けられたメタデータを集中的に管理するロールとして機能します。 |
『Oracle Database概要』 |
ORACLE_OCM |
このアカウントには、Oracle Configuration Managerで使用される構成収集向けのインスツルメーションが含まれます。 |
『Oracle Configuration Managerインストレーションおよび管理ガイド』 |
PM |
Oracleサンプル・スキーマに含まれるProduct Mediaスキーマを所有するアカウント。サンプル・スキーマをロードした場合のみ使用可能です。 |
『Oracle Databaseサンプル・スキーマ』 |
SCOTT |
Oracleサンプル・プログラムおよび例で使用されるアカウント。 |
『Oracle Database管理者ガイド』 |
SH |
Oracleサンプル・スキーマに含まれるSales Historyスキーマを所有するアカウント。Enterprise Editionのインストール中にサンプル・スキーマをロードした場合のみ使用可能です。 |
『Oracle Database管理者ガイド』 |
SI_INFORMTN_SCHEMA |
SQL/MM Still Image Standardの情報ビューを格納するアカウント。 |
『Oracle Multimediaリファレンス』 |
SPATIAL_CSW_ADMIN_USR |
Catalog Services for the Web(CSW)アカウント。データベースからすべてのレコード・タイプ・メタデータとレコード・インスタンスを、キャッシュされたレコード・タイプのメイン・メモリーにロードするために、Oracle Spatial and Graph CSWキャッシュ・マネージャで使用されます。 |
『Oracle Spatial and Graph開発者ガイド』 |
SPATIAL_WFS_ADMIN_USR |
Web Feature Service(WFS)アカウント。データベースからすべてのフィーチャタイプ・メタデータとフィーチャ・インスタンスを、キャッシュされるフィーチャ・タイプのメイン・メモリーにロードする場合に、Oracle Spatial and Graph WFSキャッシュ・マネージャで使用されます。 |
『Oracle Spatial and Graph開発者ガイド』 |
SYS |
データベース管理タスクの実行に使用されるアカウント。 |
『Oracle Database管理者ガイド』 |
SYSTEM |
データベース管理タスクの実行に使用される別のアカウント。 |
『Oracle Database管理者ガイド』 |
SYSBACKUP |
バックアップ・タスクおよびリカバリ・タスクの実行に使用されるアカウント。 |
Oracle Databaseのインストレーション・ガイド (このガイド) |
SYSKM |
暗号化鍵の管理の実行に使用されるアカウント。 |
Oracle Databaseのインストレーション・ガイド (このガイド) |
SYSDG |
Oracle Data Guardの管理と監視に使用されるアカウント。 |
Oracle Databaseのインストレーション・ガイド (このガイド) |
WMSYS |
Oracle Workspace Manager用のメタデータ情報の格納に使用されるアカウント。 |
『Oracle Database Workspace Manager開発者ガイド』 |
XDB |
Oracle XML DBのデータおよびメタデータの格納に使用されるアカウント。 |
『Oracle XML DB開発者ガイド』 |
SYS
、SYSTEM
およびDBSMP
を除く、すべてのOracleシステム管理アカウントのパスワードは、インストール後に取り消されます。ロックされているアカウントを使用する前に、ロックを解除してパスワードをリセットする必要があります。インストール時に事前定義済データベースを作成しても、必要なアカウントのロックを解除していない場合は、次のいずれかの方法を使用して解除する必要があります。
注意: Database Configuration Assistantを使用してデータベースを作成している場合は、データベース作成後、Database Configuration Assistantを終了する前に「パスワード管理」をクリックしてアカウントのロックを解除できます。 |
関連項目: 安全なパスワードの作成方法の詳細は、『Oracle Databaseセキュリティ・ガイド』を参照してください。 |
Oracle Enterprise Manager Database Express 12cを使用して、ユーザー・アカウント・パスワードをロック解除およびリセットするには、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』を参照してください。
関連項目: 詳細は、Oracle Enterprise Manager Database Express 12cのウィンドウで、「ヘルプ」をクリックしてください |
SQL*Plusを使用してロックを解除しユーザー・アカウント・パスワードをリセットする手順は、次のとおりです。
SQL*Plusを起動し、SYS
ユーザーとしてデータベースにログインし、SYSDBA
として接続します。
$ $ORACLE_HOME/bin/sqlplus
SQL> CONNECT SYS as SYSDBA
Enter password: SYS_password
次のコマンドを入力します。account
はロックを解除するユーザー・アカウント、password
は新規パスワードです。
SQL> ALTER USERaccount
IDENTIFIED BYpassword
ACCOUNT UNLOCK;
注意: アカウントのロックを解除してもパスワードをリセットしなかった場合、パスワードは期限切れのままとなります。そのユーザーとして最初に接続する際にパスワードを変更する必要があります。 |
関連項目:
|
Oracle Databaseソフトウェアは、データベースをグローバル・データベース名により識別します。グローバル・データベース名は、データベース名とデータベース・ドメインで構成されます。通常、データベース・ドメインはネットワーク・ドメインと同じですが、異なる場合もあります。グローバル・データベース名では、データベースが同じネットワーク内の他のデータベースと一意に区別されます。グローバル・データベース名は、インストール時にデータベースを作成するとき、またはDatabase Configuration Assistantを使用するときに指定します。
データベース名入力フィールドを使用して、DB_NAME
、DB_UNIQUE_NAME
およびDB_DOMAIN
Oracle初期化パラメータ値を設定します。
次に例を示します。
sales_world.example.com
各項目の意味は次のとおりです。
sales
_world
はデータベース名です。データベース名(DB_UNIQUE_NAME
)部分は30文字未満の文字列で、英数字、アンダースコア(_)、ドル記号($)および番号記号(#)を含めることができますが、アルファベットで開始する必要があります。その他の特殊文字をデータベース名に使用することはできません。
sales_wo
はDB_NAME
です。DB_NAME
初期化パラメータによって、最大8文字のデータベース識別子が指定されます。
example.com
は、データベースが位置するデータベース・ドメインです。この例では、データベース・ドメインはネットワーク・ドメインと同じです。データベース名とデータベース・ドメインの組合せにより、グローバル・データベース名が一意になります。ドメイン部分は128文字以内の文字列で、英数字、アンダースコア(_)および番号記号(#)を含めることができます。データベース・ドメイン名はDB_DOMAIN
初期化パラメータで指定します。
ただし、DB_NAME
パラメータは必ずしもDB_UNIQUE_NAME
の最初の8文字である必要はありません。
DB_UNIQUE_NAME
パラメータとDB_DOMAIN
名パラメータを組み合せて、初期化パラメータ・ファイルのSERVICE_NAMES
パラメータに割当てるグローバル・データベース名の値を作成します。
システム識別子(SID
)は、特定のデータベース・インスタンスを識別します。SID
により、あるインスタンスが同じコンピュータ上の他のインスタンスから一意に区別されます。各データベース・インスタンスには一意のSID
とデータベース名が必要です。 ほとんどの場合は、SID
とグローバル・データベース名のデータベース名部分は同じです。
関連項目: 『Oracle Databaseリファレンス』 のDB_UNIQUE_NAME およびDB_NAME |
デフォルトでは、事前定義済データベースはspfile
sid
.ora
という名前のサーバー・パラメータ・ファイルを使用します。このファイルは$ORACLE_HOME/dbs
ディレクトリに格納されます。ただし、データベースのOracle ASMを選択した場合、Database Configuration Assistantは一般的にサーバー・パラメータ・ファイルにも同じ記憶域メカニズムを使用します。
サーバー・パラメータ・ファイルが$ORACLE_HOME/dbs
ディレクトリにない場合、データベースでは初期化パラメータ・ファイルのSPFILE
パラメータを使用して検索します。デフォルト初期化パラメータ・ファイルは$ORACLE_HOME/dbs/init
sid
.ora
です。
Oracle Enterprise Manager Database Express 12cを使用してサーバー・パラメータ・ファイルの場所を表示し、初期化パラメータをリストするには、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』の初期化パラメータの表示と変更に関する項を参照してください。
関連項目: 詳細は、Oracle Enterprise Manager Database Express 12cのウィンドウで、「ヘルプ」をクリックしてください |
次の項では、表領域、データファイル、REDOログ・ファイル、および制御ファイルの情報について説明します。
Oracleデータベースは、表領域と呼ばれる小さい論理領域に分割されています。各表領域は、1つ以上の物理データファイルに対応しています。データファイルには、表や索引など、論理データベース構造の内容が含まれています。各データファイルを関連付けられる表領域およびデータベースは1つのみです。
注意: SYSAUX 表領域およびSYSTEM 表領域は、すべてのOracle Database 12cのデータベースに存在している必要があります。 |
表8-2は、デフォルトの事前定義済データベースが提供する表領域を示しています。
表領域 | データファイル | 説明 |
---|---|---|
|
||
Oracle Databaseに必要な表、ビューおよびストアド・プロシージャの定義を含むデータ・ディクショナリが格納されます。この領域の情報は自動的に保守されます。 |
||
SQL文の処理中に作成された一時表および索引が格納されます。 |
||
|
UNDO情報が格納されます。UNDO表領域には、データベースに対する変更をロールバックまたはUNDOするために使用されるトランザクション履歴を保持する、1つ以上のUNDOセグメントが含まれています。 すべての初期データベースは、自動UNDO管理モードで実行するように構成されます。 |
|
|
データベース・ユーザーにより作成されたデータベース・オブジェクトが格納されます。 |
関連項目: 詳細は、『Oracle Database概要』および『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。 |
Oracle Enterprise Manager Database Express 12cを使用して、データベースおよびそれに関連付けられた表領域によって使用されているデータ・ファイルのリストを表示するには、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』の表領域およびデータ・ファイルの情報の表示に関する項を参照してください。
事前定義済データベースは3つのREDOログ・ファイルを使用します。REDOログ・ファイルには、データベース・バッファ・キャッシュ内のデータに対する変更がすべて記録されます。インスタンスに障害が発生すると、Oracle DatabaseではREDOログ・ファイルを使用して、メモリー内で変更のあったデータがリカバリされます。
Oracle DatabaseはREDOログ・ファイルを循環して使用します。たとえば、オンラインREDOログが3つのファイルから構成される場合、Oracle Databaseは最初のファイルの後、2つ目のファイル、3つ目のファイルの順に書込みをします。次の循環では、1つ目のファイルの後、2つ目以降のファイルを再使用して書込みをします。
関連項目: REDOログ・ファイルの詳細は、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。 |
Oracle Enterprise Manager Database Express 12cを使用して、事前構成済のデータベースのREDOログ・ファイルを表示または変更するには、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』のオンラインREDOログ・ファイルの情報に関する項、およびアーカイブREDOログ・ファイルの情報に関する項を参照してください。
事前定義済データベースは2つの制御ファイルを使用します。データベースごとに2つ以上の制御ファイルを保持し、CONTROL_FILES
初期化パラメータを各制御ファイルが示されるように設定することをお薦めします。
制御ファイルは、管理ファイルの一種です。Oracle Database 12cでは、データベースを起動して実行するために制御ファイルが必要です。制御ファイルは、データベースの物理構造を定義します。たとえば、制御ファイルは、データベース名と、データベースのデータファイルおよびREDOログ・ファイルの名前と場所を定義します。
Oracle Enterprise Manager Database Express 12cを使用して、事前構成済のデータベースの制御ファイルの情報を表示するには、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』の制御ファイルの情報の表示に関する項を参照してください。
関連項目: CONTROL_FILES初期化パラメータ値の設定については、『Oracle Database管理者ガイド』 を参照してください。 |
Oracle Enterprise Manager Database Express 12cを使用して、表領域、データ・ファイル、REDOログ・ファイルおよび制御ファイルに関連する様々なタスクを実行する方法の詳細は、Oracle Enterprise Manager Database Expressのウィンドウで「ヘルプ」をクリックしてください。