プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Databaseユーティリティ
12cリリース1 (12.1.0.2)
B71303-09
目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
次

PARALLEL

デフォルト: 1

用途

インポート・ジョブのために動作するアクティブな実行プロセスの最大数を指定します。

構文および説明

PARALLEL=integer

integerに指定する値によって、インポート・ジョブのために動作するアクティブな実行プロセスの最大数が指定されます。この実行セットはワーカー・プロセスおよびパラレルI/Oサーバーの処理の組合せで構成されています。パラレルI/O操作でパラレル実行コーディネータとして動作するマスター制御プロセス、アイドル状態のワーカーおよびワーカー・プロセスは、この合計数には加算されません。このパラメータを使用して、リソース消費と経過時間のバランスをとることができます。

インポートのソースがファイルで構成されるダンプ・ファイル・セットの場合、同じファイルから複数のプロセスが読取り可能ですが、パフォーマンスは、I/O競合によって制限されます。

ジョブの実行中にPARALLELの値を増減するには、対話方式コマンド・モードを使用します。

並列度は、ユーザー・データおよびパッケージ本体のロード、索引の作成に使用します。

ネットワーク・モード・インポートにおけるPARALLELの使用

ネットワーク・モード・インポート中、PARALLELパラメータによって、ジョブに割り当てることができるワーカー・プロセスの最大数が定義されます。ネットワーク・モード・インポート中のPARALLELパラメータの影響を理解するには、データ・ポンプによって定義されるtable_dataオブジェクトの概念を理解することが重要です。データ・ポンプでは、データを移動するとき、次の項目を個々のtable_dataオブジェクトとみなします。

  • 完全な表(パーティションまたはサブパーティションされていないもの)

  • パーティション(表がパーティション化されているがサブパーティション化されていない場合)

  • サブパーティション(表がサブパーティション化されている場合)

次に例を示します。

  • 非パーティション表scott.non_part_tableには次の1つのtable_dataオブジェクトがあります。

    scott.non_part_table

  • パーティション表scott.part_table(パーティションp1とパーティションp2を持つ)には次の2つのtable_dataオブジェクトがあります。

    scott.part_table:p1

    scott.part_table:p2

  • サブパーティション表scott.sub_part_table(パーティションp1p2、およびサブパーティションp1s1p1s2p2s1およびp2s2を持つ)には次の4つのtable_dataオブジェクトがあります。

    scott.sub_part_table:p1s1

    scott.sub_part_table:p1s2

    scott.sub_part_table:p2s1

    scott.sub_part_table:p2s2

ネットワーク・モード・インポート中、各table_dataオブジェクトには、PARALLELパラメータに指定された値までの独自のワーカー・プロセスが割り当てられます。ネットワーク・モード・インポートではパラレル問合せ(PQ)スレーブを使用しないため、パラレル問合せ(PQ)スレーブは割り当てられません。複数のtable_dataオブジェクトを同時にアンロードすることは可能ですが、各table_dataオブジェクトはシングル・プロセスを使用してアンロードされます。

Oracle RAC環境でのインポートにおけるPARALLELの使用

Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)環境でPARALLEL=1としてインポート操作を実行すると、すべてのデータ・ポンプ・プロセスは、ジョブが開始されたインスタンス上に配置されます。そのため、ディレクトリ・オブジェクトは、そのインスタンスのローカル記憶域を示すことができます。

PARALLELを1より大きな値に設定してインポート操作を実行する場合は、ジョブが開始されたインスタンス以外のインスタンスにもデータ・ポンプ・プロセスを置くことができます。そのため、ディレクトリ・オブジェクトは、Oracle RACのすべてのインスタンスからアクセス可能な共有記憶域を示す必要があります。

制限事項

  • このパラメータは、Oracle Database 11g以上のEnterprise Editionでのみ有効です。

  • 表および表パーティションをパラレルで(PQスレーブを使用して)インポートするには、DATAPUMP_IMP_FULL_DATABASEロールが必要です。

次に、PARALLELパラメータの使用例を示します。

> impdp hr DIRECTORY=dpump_dir1 LOGFILE=parallel_import.log 
JOB_NAME=imp_par3 DUMPFILE=par_exp%U.dmp PARALLEL=3

このコマンドは、ExportのPARALLELパラメータの例を実行した場合に作成されるダンプ・ファイル・セットをインポートします。(「PARALLEL」を参照してください。)ダンプ・ファイル名は、par_exp01.dmppar_exp02.dmpおよびpar_exp03.dmpです。