デフォルト: 1
用途
インポート・ジョブのために動作するアクティブな実行プロセスの最大数を指定します。
構文および説明
PARALLEL=integer
integer
に指定する値によって、インポート・ジョブのために動作するアクティブな実行プロセスの最大数が指定されます。この実行セットはワーカー・プロセスおよびパラレルI/Oサーバーの処理の組合せで構成されています。パラレルI/O操作でパラレル実行コーディネータとして動作するマスター制御プロセス、アイドル状態のワーカーおよびワーカー・プロセスは、この合計数には加算されません。このパラメータを使用して、リソース消費と経過時間のバランスをとることができます。
インポートのソースがファイルで構成されるダンプ・ファイル・セットの場合、同じファイルから複数のプロセスが読取り可能ですが、パフォーマンスは、I/O競合によって制限されます。
ジョブの実行中にPARALLEL
の値を増減するには、対話方式コマンド・モードを使用します。
並列度は、ユーザー・データおよびパッケージ本体のロード、索引の作成に使用します。
ネットワーク・モード・インポートにおけるPARALLELの使用
ネットワーク・モード・インポート中、PARALLEL
パラメータによって、ジョブに割り当てることができるワーカー・プロセスの最大数が定義されます。ネットワーク・モード・インポート中のPARALLEL
パラメータの影響を理解するには、データ・ポンプによって定義されるtable_dataオブジェクトの概念を理解することが重要です。データ・ポンプでは、データを移動するとき、次の項目を個々のtable_dataオブジェクトとみなします。
完全な表(パーティションまたはサブパーティションされていないもの)
パーティション(表がパーティション化されているがサブパーティション化されていない場合)
サブパーティション(表がサブパーティション化されている場合)
次に例を示します。
非パーティション表scott.non_part_table
には次の1つのtable_dataオブジェクトがあります。
scott.non_part_table
パーティション表scott.part_table
(パーティションp1
とパーティションp2
を持つ)には次の2つのtable_dataオブジェクトがあります。
scott.part_table:p1
scott.part_table:p
2
サブパーティション表scott.sub_part_table
(パーティションp1
とp2
、およびサブパーティションp1s1
、p1s2
、p2s1
およびp2s2
を持つ)には次の4つのtable_dataオブジェクトがあります。
scott.sub_part_table:p1s1
scott.sub_part_table:p1s2
scott.sub_part_table:p2s1
scott.sub_part_table:p2s2
ネットワーク・モード・インポート中、各table_dataオブジェクトには、PARALLEL
パラメータに指定された値までの独自のワーカー・プロセスが割り当てられます。ネットワーク・モード・インポートではパラレル問合せ(PQ)スレーブを使用しないため、パラレル問合せ(PQ)スレーブは割り当てられません。複数のtable_dataオブジェクトを同時にアンロードすることは可能ですが、各table_dataオブジェクトはシングル・プロセスを使用してアンロードされます。
Oracle RAC環境でのインポートにおけるPARALLELの使用
Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)環境でPARALLEL=1
としてインポート操作を実行すると、すべてのデータ・ポンプ・プロセスは、ジョブが開始されたインスタンス上に配置されます。そのため、ディレクトリ・オブジェクトは、そのインスタンスのローカル記憶域を示すことができます。
PARALLEL
を1より大きな値に設定してインポート操作を実行する場合は、ジョブが開始されたインスタンス以外のインスタンスにもデータ・ポンプ・プロセスを置くことができます。そのため、ディレクトリ・オブジェクトは、Oracle RACのすべてのインスタンスからアクセス可能な共有記憶域を示す必要があります。
制限事項
このパラメータは、Oracle Database 11g以上のEnterprise Editionでのみ有効です。
表および表パーティションをパラレルで(PQスレーブを使用して)インポートするには、DATAPUMP_IMP_FULL_DATABASE
ロールが必要です。
例
次に、PARALLEL
パラメータの使用例を示します。
> impdp hr DIRECTORY=dpump_dir1 LOGFILE=parallel_import.log JOB_NAME=imp_par3 DUMPFILE=par_exp%U.dmp PARALLEL=3
このコマンドは、ExportのPARALLEL
パラメータの例を実行した場合に作成されるダンプ・ファイル・セットをインポートします。(「PARALLEL」を参照してください。)ダンプ・ファイル名は、par_exp01.dmp
、par_exp02.dmp
およびpar_exp03.dmp
です。
関連項目: