プライマリ・コンテンツに移動
Oracle® Databaseユーティリティ
12cリリース1 (12.1.0.2)
B71303-09
目次へ移動
目次
索引へ移動
索引

前
次

異なるオブジェクト型のコレクションを取得するためのDBMS_METADATA APIの使用

異なる型のオブジェクトであるにもかかわらず、1つの論理単位を形成するオブジェクトのコレクションを取得する必要がある場合があります。たとえば、データベースまたはスキーマのすべてのオブジェクト、または表および依存する索引、制約、権限付与、監査などすべてを取得する必要があるとします。DBMS_METADATA APIでは、こうした取得を可能にするために、複数の異種オブジェクト型を提供しています。異種オブジェクト型は、オブジェクト型の順序付けられた集合です。

Oracleでは、次の異種オブジェクト型を提供しています。

これらのオブジェクト型は、データ・ポンプ・エクスポート・ユーティリティで使用するために開発されましたが、ユーザー独自のアプリケーションでも使用できます。

これらの型では、ブラウザ・インタフェースまたは送信インタフェースではなく、プログラム取得インタフェース(OPEN, FETCH, CLOSE)のみが使用できます。

同種型と同様に、異種オブジェクト型に対してもフィルタを指定できます。たとえば、TABLE_EXPORTに対してSCHEMAおよびNAMEフィルタを指定でき、SCHEMA_EXPORTに対してSCHEMAフィルタを指定できます。

例21-8に、scottスキーマ内のオブジェクト型を取得する方法を示します。ユーザーscottとして接続します。パスワードは、tigerです。

例21-8 異種オブジェクト型の取得方法

  1. 取得したオブジェクトを格納するための表を作成します。

    DROP TABLE my_metadata;
    CREATE TABLE my_metadata (md CLOB);
    CREATE OR REPLACE PROCEDURE get_schema_md IS
    
    -- Define local variables.
    h       NUMBER;         -- handle returned by OPEN
    th      NUMBER;         -- handle returned by ADD_TRANSFORM
    doc     CLOB;           -- metadata is returned in a CLOB
    BEGIN
    
    -- Specify the object type.
     h := DBMS_METADATA.OPEN('SCHEMA_EXPORT');
    
     -- Use filters to specify the schema.
     DBMS_METADATA.SET_FILTER(h,'SCHEMA','SCOTT');
    
     -- Request that the metadata be transformed into creation DDL.
     th := DBMS_METADATA.ADD_TRANSFORM(h,'DDL');
    
     -- Fetch the objects.
     LOOP
       doc := DBMS_METADATA.FETCH_CLOB(h);
    
       -- When there are no more objects to be retrieved, FETCH_CLOB returns NULL.
       EXIT WHEN doc IS NULL;
    
       -- Store the metadata in the table.
       INSERT INTO my_metadata(md) VALUES (doc);
       COMMIT;
     END LOOP;
     
     -- Release resources.
     DBMS_METADATA.CLOSE(h);
    END;
    /
    
  2. 次のようにプロシージャを実行します。

    EXECUTE get_schema_md;
    
  3. 次の問合せを実行して、取得された内容を確認します。

    SET LONG 9000000
    SET PAGESIZE 0
    SELECT * FROM my_metadata;
    

この例では、オブジェクトは、オブジェクト型による順序で返されます。たとえば、すべての表が返され、次に表のすべての権限が返され、次に表のすべての索引が返されます。順序は一般的に有効な作成順序となります。このため、返された順序でオブジェクトを取得し、送信インタフェースを使用して別のスキーマまたはデータベースで同じ順序で再作成した場合、通常、エラーは発生しません。(通常、例外は、循環参照の場合に発生します。たとえば、パッケージAにパッケージBへのコールが含まれ、パッケージBにパッケージAへのコールが含まれる場合、2回目にいずれかのパッケージを再コンパイルする必要があります。)