デフォルト: デフォルト値は設定されていません。ユーザーが値を指定します。
用途
ダンプ・ファイル・セット内の暗号化列のデータにアクセスするためのパスワードを指定します。これにより、暗号化されたダンプ・ファイル・セットへの不正なアクセスを防ぎます。
これは、全体トランスポータブル・エクスポートまたはインポート操作中に、暗号化された表領域および暗号化された列を含む表に関連するキーを転送する場合にも必要です。
入力したパスワードは画面に表示されます。パスワードを入力時に画面に表示しない場合、ENCRYPTION_PWD_PROMPT
パラメータを使用します。
構文および説明
ENCRYPTION_PASSWORD = password
このパラメータは、エクスポート操作で暗号化パスワードが指定された場合に、インポート操作で必要になります。このパスワードは、エクスポート操作で指定されたものと同じものを指定する必要があります。
制限事項
このパラメータは、Oracle Database 11g以上のEnterprise Editionでのみ有効です。
データ・ポンプの暗号化機能を使用するには、Oracle Advanced Securityオプションが有効である必要があります。Oracle Advanced Securityオプションのライセンス要件の詳細は、『Oracle Databaseライセンス情報』を参照してください。
ダンプ・ファイル・セットが暗号化の透過モードを使用して作成されている場合、ENCRYPTION_PASSWORD
パラメータは無効です。
ENCRYPTION_PASSWORD
パラメータは、暗号化された表領域または暗号化された列を含む表がソース・データベースに存在するネットワーク・ベースの全体トランスポータブル・インポートでは必須です。
すべての列に対する暗号化属性は、エクスポートされた表の定義とターゲット表で一致している必要があります。たとえば、EMP
表にEMPNO
という列があるとします。次のいずれの場合も、ソース表のEMP
列の暗号化属性が、ターゲット表のEMP
列の暗号化属性と一致していないためエラーになります。
EMPNO
列を暗号化してEMP
表をエクスポートし、表をインポートする前にEMPNO
列から暗号化属性を削除する。
EMPNO
列を暗号化せずにEMP
表をエクスポートし、表をインポートする前にEMPNO
列の暗号化を有効にする。
例
次の例では、暗号化パスワード123456
を指定する必要があります。これは、ダンプ・ファイルdpcd2be1.dmp
の作成時に、そのパスワードが指定されたためです(「ENCRYPTION_PASSWORD」を参照)。
> impdp hr TABLES=employee_s_encrypt DIRECTORY=dpump_dir DUMPFILE=dpcd2be1.dmp ENCRYPTION_PASSWORD=123456
インポート操作時、エクスポート操作時に暗号化されたemployee_s_encrypt
表のすべての列は、複合化されてからインポートされます。