デフォルト: BASIC
用途
構文および説明
COMPRESSION_ALGORITHM = {BASIC | LOW | MEDIUM | HIGH}
パラメータ・オプションの定義は次のとおりです。
BASIC
: 圧縮率と速度の適度な組合せが実現し、使用されるアルゴリズムはOracle Data Pumpの以前のバージョンと同じです。
LOW
: エクスポート・スループットへの影響を最小限に抑えるため、CPUリソースが限定要因となっている環境に適しています。
MEDIUM
: ほとんどの環境に適しています。このオプションはBASIC
オプションと同様、圧縮率と処理速度を加味したよい組合せですが、BASIC
とは異なるアルゴリズムが使用されています。
HIGH
: ネットワーク速度が限定要因となっている、速度が遅いネットワークでダンプ・ファイルがコピーされる状況に最適です。
圧縮アルゴリズムのパフォーマンスは、そのCPU使用量および圧縮率(非圧縮の入力に対する割合としての圧縮済の出力のサイズ)によって特徴付けられます。これらの測定値は、使用される圧縮アルゴリズムの速度に加え、入力のサイズおよびタイプに応じて変化します。基本的に圧縮率はLOWからHIGHへと高くなります。ただし、圧縮率の上昇に応じて、消費されるCPUリソースが多くなります。
ご使用の環境で、データに対して様々な圧縮レベルをテストすることをお薦めします。エクスポートされるダンプ・ファイル・セットの圧縮レベルがパフォーマンスおよび記憶域要件を満たすようにするには、環境、ワークロードの特性、およびデータのサイズとタイプに基づいて圧縮レベルを選択します。
制限事項
この機能を使用するには、データベース互換性を12.0.0以上に設定する必要があります。
この機能では、Oracle Advanced Compressionオプションを有効にする必要があります。
例1
この例では、HR
スキーマのスキーマ・モード・アンロードを実行し、低い圧縮レベルの圧縮アルゴリズムを使用して表データのみを圧縮します。これにより、最適な圧縮率を得ることはできませんが、使用されるCPUリソースの数を抑えることができます。
> expdp hr DIRECTORY=dpump_dir1 DUMPFILE=hr.dmp COMPRESSION=DATA_ONLY COMPRESSION_ALGORITHM=LOW
例2
この例では、HR
スキーマのスキーマ・モード・アンロードを実行し、基本の圧縮レベルを使用してメタデータと表データの両方を圧縮します。COMPRESSION_ALGORITHM
パラメータを完全に省略することは、値としてBASIC
を指定することと同じです。
> expdp hr DIRECTORY=dpump_dir1 DUMPFILE=hr.dmp COMPRESSION=ALL COMPRESSION_ALGORITHM=BASIC