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Oracle® Database VLDBおよびパーティショニング・ガイド
12c リリース1 (12.1)
B71291-10
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手順4: コンプライアンス・ポリシーの定義と施行

情報ライフサイクル管理ソリューションの最後の手順は、コンプライアンスのためのポリシーの作成です。データが集中管理されず断片化している場合は、すべての場所でコンプライアンス・ポリシーを定義して施行する必要がありますが、コンプライアンス・ポリシーが見逃されやすくなります。ただし、Oracle Databaseを使用して、データを集中的に格納できる場所を提供すると、すべてのコンプライアンス・ポリシーを1箇所で管理および施行でき、コンプライアンス・ポリシーの施行が非常に容易になります。

コンプライアンス・ポリシーを定義するときは、次の点を考慮してください。

データの保存

保存ポリシーでは、データの保存方法、保存が必要な期間、最終的な処理方法が指定されます。例としては、レコードを元の形式で格納する必要があり、変更は許可されず、7年間保存する必要があるが、その後は削除できるというような保存ポリシーがあります。Oracle Databaseセキュリティを使用すると、データを変更せずに保持し、許可されたプロセスのみが適切なときにデータを削除することを保証できます。保存ポリシーは、ILMアシスタントのライフサイクル定義を使用して定義することもできます。

不変性

不変性は、データが完全であり変更されていないことを外部機関に証明することに関連します。データが変更されていないことを示すために、暗号署名すなわちデジタル署名をOracle Databaseによって生成して、データベースの内外に保存できます。

プライバシ

Oracle Databaseではデータ・プライバシを保証するためにいくつかの方法が提供されます。データへのアクセスは、仮想プライベート・データベース(VPD)を使用して定義したセキュリティ・ポリシーにより厳しく制御できます。また、生データを見るユーザーがデータの内容を把握できないように、個々の列を暗号化することができます。

監査

Oracle Databaseは、データに対するすべてのアクセスと変更を追跡できます。これらの監査機能は表レベルで定義することも、ファイングレイン監査を使用して定義することもできます。ファイングレイン監査では、監査レコードをいつ生成するかという基準を指定します。Oracle Audit Vault and Database Firewallを使用して、監査をさらに拡張することができます。

関連項目:

Oracle Audit Vault and Database Firewallの詳細は、『Oracle Audit Vault and Database Firewall管理者ガイド』を参照してください。

有効期間

最終的には、業務または規制に関する理由からデータの有効期間が終わり、データベースから削除する必要が生じます。Oracle Databaseでは、削除対象として指定された情報を含むパーティションを削除することにより、データをすばやく効率よく削除できます。