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Oracle® Business Intelligence Applications ETLガイド
11g リリース1 (11.1.1.8.1)
E57854-01
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B ナレッジ・モジュールのリファレンス

この項では、Oracle BI Applicationsで使用可能な統合ナレッジ・モジュール(IKM)について詳しく説明します。

この項には次のトピックが含まれます:

IKM BIApps Oracle Control Append

このIKMは、Oracleターゲット表にデータを追加モードで統合します。すべてのレコードは、キー・チェックなしで挿入されます。データの制御は、エラー表の無効なデータを分離してから、修正後にリサイクルすることで行えます。

前提条件

このIKMを使用するための前提条件は次のとおりです。

機能のオプション

パフォーマンス・チューニングのオプション

IKM BIAPPS Oracle Event Queue Delete Append

このIKMは、増分変更を処理するイベント・キューを使用して、Oracleターゲット表にデータを統合します。このIKMは、経時的にバージョン管理されるデータ(遅延変更ディメンションに類似している)を操作するときに使用します。フル・ロードの場合は、すべてのレコードが挿入されます。イベント・キューは、変化している自然キーと、変更が発生した最初の日付を追跡します。自然キーごとに、最初の変更以降の既存ターゲット・レコードはすべて削除され、新しいレコードが挿入されます。

有効開始日と有効終了日がある場合、これらがフル・ロードと増分ロードの両方で自動的に保持されます。

データの制御は、エラー表の無効なデータを分離することで行えますが、データのリサイクルはサポートされていません。

前提条件

このIKMを使用するための前提条件は次のとおりです。

機能のオプション

パフォーマンス・チューニングのオプション

IKM BIAPPS Oracle Fact Incremental Update

このIKMは、Oracleターゲット表にデータを追加モードで統合します。すべてのレコードは、キー・チェックなしで挿入されます。データの制御は、エラー表の無効なデータを分離してから、修正後にリサイクルすることで行えます。

前提条件

このIKMを使用するための前提条件は次のとおりです。

機能のオプション

このIKMで使用可能なオプションについては、「IKM BIAPPS Oracle Incremental Update」のオプションの説明を参照してください。

IKM BIAPPS Oracle Incremental Update

このIKMは、Oracleターゲット表にデータを増分更新モードで統合します。新しいレコードが挿入され、既存のレコードは更新されます。データの制御は、エラー表の無効なデータを分離してから、修正後にリサイクルすることで行えます。

前提条件

このIKMを使用するための前提条件は次のとおりです。

機能のオプション

パフォーマンス・チューニングのオプション

IKM BIAPPS Oracle Period Delete Append

このIKMは、Oracleターゲット表にデータを統合します(期間ごとにデータを集計する)。新しいレコードは挿入されます。また、既存の期間に対する変更は、その期間の古いデータを削除してから、新しいデータを挿入することで処理されます。古い期間のデータは、パージされることがあります。データの制御は、エラー表の無効なデータを分離してから、修正後にリサイクルすることで行えます。

前提条件

このIKMを使用するための前提条件は次のとおりです。

カレンダ期間

サポート対象のカレンダ期間は、日、週、月、四半期および年です。これらの期間タイプの場合、増分ロードでは、インタフェースによって現行期間のみのデータがロードされていると想定します。増分更新は、現行期間の既存データを削除することで機能します。その後、現行期間用の新しいデータ・セットを挿入します。必要に応じて、「保持する期間数」オプションで、指定した経過期間より古いデータを自動的にパージできます。「削除する期間数」オプションは、カレンダ期間には適用されません。

MCALカレンダ期間

MCALカレンダ期間(MCAL日およびMCAL期間)がサポートされます。これらの期間タイプの場合、増分ロードでは、インタフェースによって現行期間のデータと、指定した数の前期間のデータがロードされていると想定します。増分更新は、該当する期間の既存データを削除することで機能します。その後、新しいデータ・セットを挿入します。「削除する期間数」オプションは、インタフェースによって増分ロードされている前期間(および現行期間)の数を制御します。たとえば、値が1の場合は、ロードするたびに現行期間とその前の期間が再処理されることになります。「保持する期間数」オプションは、MCALカレンダ期間には適用されません。

機能のオプション

パフォーマンス・チューニングのオプション

IKM BIAPPS Oracle Slowly Changing Dimension

このIKMは、タイプ2遅延変更ディメンションとしてモデル化されたOracleターゲット表にデータを統合します。新しいレコードは挿入されます。また、既存のレコードに対する変更によって、挿入または更新のいずれかがトリガーされることがあります(タイプ2列に対する変更があるかどうかによる)。データの制御は、エラー表の無効なデータを分離してから、修正後にリサイクルすることで行えます。このオプションは、#TYPE2_FLGおよび#UPDATE_ALL_HISTORY変数を使用して動作を制御します。

前提条件

このIKMを使用するための前提条件は次のとおりです。

列の分類

次の表では、ディメンションの列の分類方法と、分類ごとの異なる動作について説明します。分類は、モデル内の個別の表の列に対して行われます。

説明 SCDの動作 その他のフレックスフィールド

サロゲート・キー

ウェアハウスで生成されたディメンション用の主キー

サロゲート・キー


自然キー

ビジネス・キーまたはソース・キー(時間との組合せで一意になる)

自然キー


開始タイムスタンプ

時間レコードの有効開始日

開始タイムスタンプ


終了タイムスタンプ

時間レコードの有効終了日

終了タイムスタンプ


現行フラグ

レコードが最新の有効日かどうか

現行フラグ


タイプ2列

タイプ2列のいずれかに変更がある場合は、レコードの新しいバージョンを作成(挿入)します

変更時に挿入


更新履歴列

常に現行レコードからの値に設定されます

変更時に上書き

システム列ではありません

その他のシステム列

挿入/更新として保持されます

変更時に上書き

システム列

変更列

該当する列に変更がない場合はレコードが拒否されます

変更時に上書き

変更列およびシステム列

SCD1キー

ウェアハウスで生成された自然キーに対応するキー

変更時に上書き

SCD1 WID(列フレックスフィールド)


遅延変更ディメンションの機能

機能のオプション

パフォーマンス・チューニングのオプション

IKM BIAPPS SQL Target Override

ターゲット表に対して実行するカスタムSQL文を指定できるという点で、これは特異なIKMであるといえます。このSQL文は、インタフェースから返されたソース・レコードごとに1回実行されます。このSQL文の特定の実行に対して、ソース・レコードからの値をパラメータとしてSQLで参照できます。

このIKMのユース・ケースは多岐に亘りますが、そのインタフェースは、ODIインタフェースの標準的な方法に従って実装されていないため、カスタマイズされることのないシステム定義ロジックの実装用にのみ使用してください。

カスタムSQLがすべてのターゲット・テクノロジには適合しない場合、そのかわりにプラットフォーム固有のSQL文を指定できます。このIKMは、実行時にターゲット・テクノロジに対応するオプションでSQLを実行します(使用可能な場合)。それ以外の場合は、汎用オプションのSQLが使用されます。

前提条件

このIKMを使用するための前提条件は次のとおりです。

ソース・データの参照

SQLオーバーライドでソース・データからのデータを使用するには、次の操作を行います。

機能のオプション

SQLオーバーライドのオプション: 汎用のSQLオーバーライド・オプションが使用できます。また、各種ターゲット・テクノロジの構文やパフォーマンスが異なる場合に備えて、プラットフォーム固有のオプションも用意されています。このオプションを使用するための前提条件は次のとおりです。

パフォーマンス・チューニングのオプション

ネストされたIKM BIAPPS Oracle Control Append

ネストされたインタフェースまたは一時インタフェースでこのIKMを使用することで、ネストされたSQLブロック用の生成されたSQLで追加の機能を提供できます。主な利点として、ヒントが追加できるようになることがあげられます。また、一部のアプリケーションでは、「ルックアップの集約」と「ソースSQLのオーバーライド」の機能が役立つこともあります。

機能のオプション

パフォーマンス・チューニングのオプション

ネストされたIKM BIAPPS Oracle Event Queue Delete Append

メイン・インタフェースの一部として、このIKMをイベント・キュー制御の更新で使用する際には、ネストされたインタフェースまたは一時インタフェースでもこのIKMを使用することで、ネストされたSQLブロック用の生成されたSQLで追加の機能を提供できます。主な利点として、増分ロードではイベント・キュー表を駆動表として使用しながらも、フル・ロードではイベント・キュー表全体を除外できることがあげられます。また、ヒントの使用もサポートされています。

ネストされたKMを使用する場合の前提条件

イベント・キュー列のマッピング

ある場合、親インタフェースでのイベント・キュー列の参照が必要になります。この列がUD1フレックスフィールドで識別されているときは、ネストされたインタフェースで直接マップできます。これにより、生成されたSQLブロックにその列が含められます(増分ロードでイベント・キュー表も含まれている場合)。フル・ロードの場合は、イベント・キュー表と、その表からマップされた列が除外されます。

機能のオプション

イベント・キュー表: 増分ロードを制御するイベント・キュー表に、明示的に名前を付けます。これは、ネストされたインタフェースの2つのソース表のいずれかにする必要があります。

パフォーマンス・チューニングのオプション