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Oracle® Databaseライセンス情報ユーザー・マニュアル
12cリリース1 (12.1)
B71334-09
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1 Oracle Databaseのエディション

この章では、Oracle Databaseのエディションと、各エディションで使用できる機能について説明します。この章は、次の項目で構成されています。

Oracle Database製品ファミリ

Oracle Databaseには、それぞれ異なる開発とデプロイメントのシナリオに適した以下のエディションがあります。また、Oracleには、特定の用途にあわせてOracle Databaseの機能を拡張する、複数のデータベース・オプション、パックおよびその他の製品が用意されています。この項では、Oracle Databaseの各エディションについて説明します。データベース・オプションおよび関連製品については、第2章「オプションおよびパック」で説明します。

Oracle Database Standard Edition 2 は、ワークグループ、部門レベルおよびWebアプリケーションに対して、比類なき操作性、能力およびパフォーマンスを提供します。

注意: Oracle Database Standard Edition 2は、Oracle Database 12c リリース1 (12.1.0.2)以降で利用可能です。12.1.0.1では、Oracle Database Standard Edition OneおよびOracle Database Standard Editionが利用可能です。

Oracle Database Enterprise Edition は、大規模なオンライン・トランザクション処理(OLTP)アプリケーション、問合せ集中処理型データ・ウェアハウスおよび要求の厳しいインターネット・アプリケーションなどのミッションクリティカルなアプリケーションに必要な、パフォーマンス、可用性、スケーラビリティおよびセキュリティを提供します。Oracle Database Enterprise EditionにはOracle Databaseのすべてのコンポーネントが含まれており、第2章「オプションおよびパック」で説明する有償オプション製品およびOEM Management Pack製品を購入することでさらに拡張できます。

Oracle Database Express Edition  (Oracle Database XE)はOracle Databaseの入門レベルのエディションです。迅速なダウンロードが可能であり、インストールおよび管理が簡単で、かつ自由に開発、デプロイおよび配布できます。Oracle Database XEでは、費用のかかる複雑な移行作業を行わずに、別のエディションのOracleに簡単にアップグレードできます。Oracle Database XEは、どのようなCPU数のどのようなサイズのマシンにもインストールすることができ、ホスト・マシン上で最大1GBのメモリーおよび1つのCPUのみを使用して、最大11GBのユーザー・データを格納します。サポートはオンライン・フォーラムで提供されています。Oracle Database XEの現行バージョンは、Oracle Database 11gリリース2です。

Oracle Database Personal Edition は、Oracle Database Standard Edition One、Oracle Database Standard EditionおよびOracle Database Enterprise Editionとの完全な互換性が必要な、シングル・ユーザーによる開発とデプロイ環境をサポートします。Personal Editionには、Enterprise Editionに含まれるすべてのコンポーネントの他に、Enterprise Editionで使用できるすべてのオプションが含まれます。ただし、Oracle Real Application Clustersのオプションは含まれておらず、Personal Editionでは使用できません。Personal Editionは、WindowsプラットフォームとLinuxプラットフォームでのみ使用できます。また、Oracle Enterprise Manager Management Pack製品は、Oracle Database Personal Editionには含まれません。

エディション別の使用可能な機能

表1-1では、Oracle Database Standard Edition One (SE1)、Standard Edition (SE)、Oracle Standard Edition 2 (SE2)およびEnterprise Edition (EE)で使用できる機能を示しています。列内のYの値は、指定リリースでその機能が使用できることを意味し、Nは機能が使用できないことを意味します。この表を参照すれば、エディション間の相違を理解し、Enterprise Edition (シングル・ユーザー環境ではPersonal Edition)が必要かどうかを判断できます。

Oracle Database XEは、Oracle Database製品ファミリの他の製品から独立した製品であることに注意してください。Oracle Database XEで使用できる機能については、製品とともにインストールされる「Oracle Database Express Editionライセンス情報」を参照してください。Oracle Database XEの現行バージョンは、Oracle Database 11gリリース2です。


注意:

Oracle Database Standard Edition 2 (SE2)は、Oracle Database 12c リリース1 (12.1.0.2)以降で利用可能です。12.1.0.1では、Oracle Database Standard Edition One (SE1)およびOracle Database Standard Edition (SE)が利用可能です。

表1-1 Oracle Databaseの各エディションで使用可能な機能

機能/オプション SE1 SE/SE2 EE 注意事項

統合





Multitenant

N

N

Y

最大252のプラガブル・データベースまでの追加費用オプション。ユーザーが作成したプラガブル・データベース(シングル・テナント)が1つの場合は、すべてのエディションで、マルチテナント・アーキテクチャを使用できます。

スナップショットおよびクローニング





記憶域スナップショットの最適化

N

N

Y

Advanced Compressionオプションが必要

高可用性





アプリケーション・コンティニュイティ

N

N

Y

Active Data GuardオプションまたはReal Application Clustersオプションが必要。

Oracle Fail Safe

Y

Y

Y

Windowsのみ

Oracle RAC One Node

N

N

Y

追加費用オプション

Oracle Data Guard — REDO Apply

N

N

Y


Oracle Data Guard — 遠隔同期スタンバイ

N

N

Y

Active Data Guardオプションが必要。

Oracle Data Guard — SQL Apply

N

N

Y


Oracle Data Guard — スナップショット・スタンバイ

N

N

Y


Oracle Data Guard — リアルタイム・カスケード・スタンバイ

N

N

Y

Active Data Guardオプションが必要。

Oracle Active Data Guard

N

N

Y

追加費用オプション

ローリング・アップグレード — パッチ・セット、データベースおよびオペレーティング・システム

N

N

Y


Active Data Guardを使用したローリング・アップグレード

N

N

Y

Active Data Guardオプションが必要。

オンライン索引再ビルド

N

N

Y


オンライン索引構成表編成

N

N

Y

ALTER TABLE ... MOVE ONLINE操作

オンライン表再定義

N

N

Y

DBMS_REDEFINITIONパッケージを使用

多重化バックアップ・セット

N

N

Y


高速増分バックアップのブロック変更トラッキング

N

N

Y


バックアップでの未使用ブロックの圧縮

N

N

Y


ブロックレベル・メディア・リカバリ

N

N

Y


書込みの欠落保護

N

N

Y


自動ブロック修復

N

N

Y

Active Data Guardオプションが必要。

パラレル・バックアップおよびリカバリ

N

N

Y


表領域のPoint-in-Timeリカバリ

N

N

Y


試行リカバリ

N

N

Y


ファスト・スタート・フォルト・リカバリ

N

N

Y


フラッシュバック表

N

N

Y


フラッシュバック・データベース

N

N

Y


フラッシュバック・トランザクション

N

N

Y


フラッシュバック・トランザクション問合せ

N

N

Y


フラッシュバック・データ・アーカイブの最適化

N

N

Y

基本フラッシュバック・データ・アーカイブはすべてのエディションにあります。フラッシュバック・データ・アーカイブの最適化には、EEおよびAdvanced Compressionオプションが必要です。

オンラインでのデータファイル移動

N

N

Y


Transaction Guard

N

N

Y


クロス・プラットフォーム・バックアップおよびリカバリ

N

N

Y


グローバル・データ・サービス

N

N

Y

Active Data Guardオプションが必要。

RMANバックアップから表や表パーティションを回復

N

N

Y


スケーラビリティ





Oracle Real Application Clusters

N

Y

Y

EEでは追加費用あり、SEおよびSE2に付属

自動ワークロード管理

N

Y

Y

Real Application Clustersオプションが必要。

サービスの品質管理

N

N

Y

Real Application Clustersオプションが必要。

パフォーマンス





クライアント側問合せキャッシュ

N

N

Y


問合せ結果キャッシュ

N

N

Y


PL/SQLファンクション結果キャッシュ

N

N

Y


TimesTen Application-Tier Database Cache

N

N

Y

追加費用オプション

データベース・スマート・フラッシュ・キャッシュ

N

N

Y

SolarisおよびOracle Linuxのみ

Oracle Exadata Storage Serverソフトウェアのサポート

N

N

Y


適応実行計画

N

N

Y


UNIONおよびUNION ALLブランチの同時実行

N

N

Y


インメモリー列ストア

(注意1)

N

N

Y

Database In-Memoryオプションが必要。

フォルト・トレラント・インメモリー列ストア

(注意1)

N

N

Y

Database In-Memoryオプション、Real Application ClustersオプションおよびExadataまたはSuperclusterが必要。

インメモリー集計

(注意1)

N

N

Y

Database In-Memoryオプションが必要。

属性クラスタリング

(注意1)

N

N

Y


ゾーン・マップ

(注意1)

N

N

Y

PartitioningオプションおよびExadataまたはSuperclusterが必要。

セキュリティ





Oracle Advanced Security

N

N

Y

追加費用オプション

Oracle Database Vault

N

N

Y

追加費用オプション

Oracle Label Security

N

N

Y

追加費用オプション

エンタープライズ・ユーザー・セキュリティ

N

N

Y

エンタープライズ・ユーザー・セキュリティは、データベース・ユーザーのディレクトリベース管理のためのEEの機能です。対応するOracle Identity Management Directory Services Plusのライセンス供与が必要です。

Oracle Databaseの厳密認証(PKI、Kerberos)とのエンタープライズ・ユーザー・セキュリティの使用に関して、Oracle Advanced Securityのライセンス供与は必要なくなりました。

ファイングレイン監査

N

N

Y


Privilege Analysis

N

N

Y

Database Vaultオプションが必要。

Real Application Security

N

N

Y


リダクション

N

N

Y

Oracle Advanced Securityが必要

透過的機密データの保護

N

N

Y


仮想プライベート・データベース

N

N

Y


開発プラットフォーム





SQLJ

Y

Y

Y

Oracle Programmerが必要

Oracle Developer Tools for Visual Studio .NET

Y

Y

Y

Windowsのみ

Microsoft分散トランザクション・コーディネータのサポート

Y

Y

Y

Windowsのみ

Active Directory統合

Y

Y

Y

Windowsのみ

ネイティブ.NETデータ・プロバイダ— ODP.NET

Y

Y

Y

Windowsのみ

.NETストアド・プロシージャ

Y

Y

Y

Windowsのみ

管理性





Oracle Cloud Management Pack for Oracle Database

N

N

Y

追加費用オプション

Oracle Data Masking and Subsetting Pack for Oracle and Non-Oracle Databases

N

N

Y

追加費用オプション

Oracle Database Lifecycle Management Pack for Oracle Database

N

N

Y

追加費用オプション

Oracle Diagnostics Pack

N

N

Y

追加費用オプション

Oracle Tuning Pack

N

N

Y

追加費用オプション。Oracle Diagnostics Packも必要。

Oracle Real Application Testing

N

N

Y

追加費用オプション

データベース・リソース・マネージャ

N

N

Y

CPUリソース管理はすべてのプラットフォームで利用可能。I/Oリソース管理にはExadataまたはSuperclusterストレージが必要。

インスタンス・ケージング

N

注意事項を参照

Y

SE2およびEEで使用可能

SE1およびSEで使用不可

SQL計画の管理

N

N

Y


ラピッド・ホーム・プロビジョニング

(注意1)

N

N

Y

複数のクラスタにわたってデプロイされる場合は、ターゲット上にLifecycle Management Packが必要。

VLDB、データ・ウェアハウス、ビジネス・インテリジェンス





Oracle Partitioning

N

N

Y

追加費用オプション

Oracle OLAP

N

N

Y

追加費用オプション

Oracle Advanced Analytics

N

N

Y

追加費用オプション

Oracle Advanced Compression

N

N

Y

追加費用オプション

アドバンスト索引圧縮

(注意1)

N

N

Y

Advanced Compressionオプションが必要

接頭辞圧縮(キー圧縮とも呼ばれる)

N

N

Y


ハイブリッド列圧縮

N

N

Y

Exadata、Supercluster、ZFS、AxiomまたはFS1ストレージが必要

ハイブリッド列圧縮の行レベル・ロッキング

(注意1)

N

N

Y

Advanced CompressionオプションおよびExadata、Supercluster、ZFSまたはFS1ストレージが必要

Exadata Flash Cache Compression

N

N

Y

Advanced CompressionオプションおよびExadataまたはSuperclusterが必要。

ヒート・マップ

N

N

Y

Advanced Compressionオプションが必要

自動データ最適化

N

N

Y

Advanced Compressionオプションが必要

基本表圧縮

N

N

Y


遅延セグメントの作成

N

N

Y


ビットマップ索引、ビットマップ結合索引およびビットマップ計画変換

N

N

Y


パラレル問合せ/DML

N

N

Y


パラレル統計収集

N

N

Y


パラレル索引作成/スキャン

N

N

Y


パラレル・データ・ポンプ・エクスポート/インポート

N

N

Y


In-Memoryパラレル実行

N

N

Y


パラレル・ステートメント・キューイング

N

N

Y


XStreamを介したパラレルの取得および適用

N

N

Y


トランスポータブル表領域(クロス・プラットフォームかつフル・トランスポータブルなエクスポート/インポートを含む)

N

N

Y

サポートされるトランスポータブル表領域をSE、SE1、SE2およびEEにインポート

サマリー管理 — マテリアライズド・ビューのクエリー・リライト

N

N

Y


統合





基本レプリケーション

Y

Y

Y

SE/SE1/SE2: 読取り専用、更新可能なマテリアライズド・ビュー

アドバンスト・レプリケーション

N

N

Y

マルチマスター・レプリケーション

Oracle Streams

Y

Y

Y

SE/SE1/SE2: REDOログからのキャプチャなし

Database Gateways

Y

Y

Y

別個の製品ライセンス

Messaging Gateway

N

N

Y


共有キュー

N

N

Y

Partitioningオプションが必要。

ネットワーク





Oracle Connection Manager

N

N

Y

Oracle Databaseクライアント(通常、別のマシンにインストールされる)のカスタム・インストールを介して使用可能

詳細は、「Oracle Connection Manager」を参照

Infinibandのサポート

N

N

Y


ネットワーク圧縮

N

N

Y

Advanced Compressionオプションが必要

ネットワーク暗号化(SSL/TLS)

Y

Y

Y


空間およびグラフ・データ





Oracle Spatial and Graph

N

N

Y

追加費用オプション

グラフおよびセマンティク・テクノロジ(RDF/OWL)

N

N

Y

Spatial and GraphオプションおよびPartitioningオプションが必要。

パラレル空間索引作成

N

N

Y


SDO_GEOMETRYオブジェクトのマルチマスター・レプリケーション

N

N

Y

SDO_GEOMETRYオブジェクトの単一のマスター・ビューまたはマテリアライズド・ビューのレプリケーションは、Standard Edition、Standard Edition 2とEnterprise Editionの両方でサポートされます。

パーティション化された空間索引

N

N

Y

Partitioningオプションが必要。


注意1: この機能は、Oracle Database 12c リリース1 (12.1.0.2)から利用可能になりました。

Oracleエンジニアド・システムおよびOracleストレージに固有の機能

表1-2は、Oracleエンジニアド・システムおよびOracleストレージに固有の機能を示したものです。


注意:

透過的な機能(スマート・スキャンやストレージ索引など)はリストされていません。

表1-2 Oracleエンジニアド・システムおよびOracleストレージの各機能の利用の可否

機能 Exadata Supercluster ZFS Axiom FS1 注意事項

ハイブリッド列圧縮

Y

Y

Y

Y

Y


ハイブリッド列圧縮の行レベル・ロッキング

Y

Y

Y

N

Y

Advanced Compressionオプションが必要

Exadata Flash Cache Compression

Y

Y

N

N

N

Advanced Compressionオプションが必要

ゾーン・マップ

Y

Y

N

N

N

Partitioningオプションが必要。

フォルト・トレラント・インメモリー列ストア

Y

Y

N

N

N

Database In-MemoryオプションおよびReal Application Clustersオプションが必要。

I/Oリソース管理

Y

Y

N

N

N



Windowsプラットフォーム固有の機能

アプリケーション開発に関連する次の機能を使用できるのは、Windowsプラットフォーム上に限られます。

  • Microsoft Transaction Server/COM+統合

  • Oracle OLE DB Provider

  • VLMサポート

  • ネイティブ.NETデータ・プロバイダ - ODP.NET

  • Oracle Database Extensions for .NET (.NETストアド・プロシージャ)

  • Oracle Developer Tools for Visual Studio

  • Oracle Provider for ASP.NET

特殊な使用方法のライセンス

次の各項では、特殊な使用方法のライセンスについて説明します。

インフラストラクチャ・リポジトリ・データベース

ライセンスを追加購入しなくても、独立した単一のインスタンスのOracle Databaseをインストールし、RMAN、Oracle Enterprise Manager Cloud Control、自動ワークロード・リポジトリ(AWR)ウェアハウス、グローバル・データ・サービス・カタログおよびグリッド・インフラストラクチャ管理リポジトリのインフラストラクチャ・リポジトリとして使用できます。ただし、すべてのターゲットについて適切なライセンスを購入している場合にかぎられます。このデータベースは、他の用途で使用することもデプロイすることもできません。

RMAN、Oracle Enterprise Manager Cloud Control、AWRウェアハウスおよびグローバル・データ・サービス・カタログのインフラストラクチャ・リポジトリは、単一のデータベースで共有するか、または独立したデータベースにデプロイできます。Enterprise Editionは、インフラストラクチャ・リポジトリ・データベース用に使用される必要があります。

Oracle RACがインフラストラクチャ・データベースに使用されている場合、すべてのサービスについてOracle RACライセンス、および最初以外のすべてのサーバーについてEnterprise Editionライセンスが必要です。

Data Guardがインフラストラクチャ・データベースに使用されている場合、スタンバイ・サーバーにEnterprise Editionライセンスが必要です。

Data Guard遠隔同期

遠隔同期インスタンスは、Oracle Databaseがインストールおよび使用されているサーバーとは異なるサーバーでインストールおよび使用できます。遠隔同期インスタンスを実行しているサーバー用に別途ライセンスを取得する必要はありません。

グローバル・データ・サービス

GSMリスナーは、Oracle Databaseがインストールおよび使用されているサーバーとは異なるサーバーでインストールおよび使用できます。GSMリスナーを実行しているサーバー用に別途ライセンスを取得する必要はありません。

Oracle Advanced Securityおよびエンタープライズ・ユーザー・セキュリティ

Oracle Database Enterprise Editionでエンタープライズ・ユーザー・セキュリティを使用する場合、KerberosおよびPKIベース認証のOracle Advanced Securityオプションに対するライセンスは必要なくなりました。対応するOracle Identity Management Directory Services Plusのライセンス供与は必要ありません。

2004年4月5日以前に購入したOracle Advanced Securityライセンスでは、エンタープライズ・ユーザー・セキュリティをサポートするOracle Directory Services PlusのOracle Internet Directory (OID)コンポーネントの制限付きライセンスが含まれています。

Oracle ASMクラスタ・ファイル・システム(Oracle ACFS)

Oracle ACFSの機能に適用されるライセンス要件については、次の表を参照してください。

Oracle ACFSの機能 Oracle Databaseファイル 非Oracle Databaseファイル
以下にリストされているものを除くすべてのOracle ACFS機能 無償 無償
ACFSスナップショット Oracle Database Enterprise Editionが必要* 無償
ACFS暗号化 利用不可(Oracle Transparent Data Encryption (Oracle Advanced Securityオプションの一部)を使用してください*) 無償
ACFSセキュリティ 利用不可(Oracle Database Vaultを使用してください*) 無償
ACFSレプリケーション 利用不可(Oracle Data Guardを使用してください*) 無償
ACFS監査 利用不可(Oracle Audit Vaultを使用してください*) 無償
ACFSタグ付け 無償 無償

Oracle ACFSが稼働しているサーバー上で、Oracleサポート契約の対象であるOracle製品(Oracle LinuxやOracle Solarisなど)も稼働している場合、Oracle ACFS専用のサポート・サービスを提供します。

* これらの製品やコンポーネントに対する適切なフル・ライセンスが必要です。

Oracle Clusterware

Oracle Clusterwareでは、クラスタ・メンバーシップと高可用性の監視およびフェイルオーバーを提供します。Oracle Clusterwareは、アプリケーションを保護する(障害発生時のアプリケーションの再起動またはフェイルオーバー)用途において無償で使用することができます。Oracleでは、サーバーでOracle製品が実行されている場合にのみClusterwareのサポートを提供しますが、これにはOracleサポートの適用内のOracle LinuxまたはOracle Solarisも含まれます。

Oracle Connection Manager

Oracle Connection Managerは、Oracle Databaseがインストールおよび使用されているマシンと異なるマシン上にインストールし、使用できます。Oracle Connection Managerを実行しているマシン用に別途ライセンスを取得する必要はありません。

Oracle Database Backup Service

Oracle Database Backup Serviceでは、Oracle Advanced Security OptionまたはOracle Advanced Compression Optionの2つの機能を、追加費用なしで使用できます。

  • RMANバックアップの暗号化

  • すべてのRMANバックアップ圧縮のアルゴリズム

Oracle Advanced SecurityオプションまたはOracle Advanced Compressionオプションの追加機能を使用するには、それらのオプションのライセンスを別途購入する必要があります。また、直接ディスクにRMAN暗号化バックアップを実行する場合も、Oracle Advanced Securityオプションのライセンスが別途必要です。

Oracle Database Express Edition

Oracle Database Express Editionは、アプリケーションの開発、プロトタイプ構築および実行の目的で、無償で使用できます。また、デモンストレーションおよび研修を提供する際にも無償で使用できます。さらに、任意のアプリケーションとともに無償で配布できます。ただし、Oracle Database Express Editionを使用するには次の制限事項があります。

  1. Express Editionは任意のサーバー上の単一インスタンスに制限されます。

  2. Express Editionは複数のCPUサーバーにインストールできますが、いずれかのサーバーの1つのプロセッサでのみ実行できます。

  3. Express Editionを使用した場合、サポートされるのは最大11GBのユーザー・データ(Express Editionシステム・データを含まない)のみです。

  4. Express Editionは使用可能なメモリーのうち最大1GBのRAMを使用します。

Oracleサポート・サービスでは、Oracle Database Express Editionに関する技術サポート、電話サポートまたは更新を提供しません。

Oracle Database Gateway for ODBC

Oracle Database Gateway for ODBCは、Oracle Databaseがインストールおよび使用されているマシンと異なるマシン上にインストールし、使用できます。Oracle Gateway for ODBCを実行しているマシン用に別途ライセンスを取得する必要はありません。

Oracle Database Provider for DRDA

Oracle Database Provider for DRDAは、Oracle Databaseがインストールおよび使用されているマシンと異なるマシン上にインストールし、使用できます。Oracle Database Provider for DRDAを実行しているマシン用に別途ライセンスを取得する必要はありません。

Oracle Database Standard Edition/Standard Edition 2およびOracle Real Application Clusters (Oracle RAC)

次のライセンス情報は、Oracle Database Standard EditionまたはOracle Database Standard Edition 2とともに、クラスタ・サーバー環境でOracle Real Application Clustersを使用する際に適用されます。

  • Oracle Clusterwareを使用する必要があります。サード・パーティのクラスタウェア管理ソリューションはサポートされません。

  • Oracleデータベースのすべてのファイル・タイプの作成および管理に、Oracle Automatic Storage ManagementまたはASM Cluster File System (ACFS)を使用する必要があります。ロー・ボリュームやロー・パーティション、サード・パーティのクラスタ・ファイルシステムは、Oracleデータベース・ファイルの格納に対応していません。データベース関連ファイル・タイプの一覧は、『Oracle Automatic Storage Management管理者ガイド』を参照してください。

  • すべての非データベース・ファイルの格納には、ASM Cluster File System (ACFS)またはローカルのOSファイルシステムを使用する必要があります。Oracleによって複製された非データベース関連ファイルは、次の例外を除いて、それ以外の領域に格納することはできません。

    • スタンバイ・データベースのメンテナンス・スクリプトを手動で記述する場合は、アーカイブ・ログの2つ目のコピーをOracle ASM以外のLOG_ARCHIVE_DEST_nパラメータによって指定されたローカル・ファイルシステム上にのみ作成できます。

    • ファイルのRMANバックアップは、ローカルまたはネットワークにマウントされたファイル・システム上に置くことができます。

  • OCFS、OCFS2、サード・パーティのクラスタウェア、サード・パーティのクラスタ・ボリューム・マネージャ、サード・パーティのクラスタ・ファイルシステムなど、その他のクラスタ・ソフトウェアはシステムにインストールできません。

Oracle Secure BackupおよびOracle Secure Backup Cloud Module

Oracle Database Enterprise Editionのバックアップの場合、Oracle Secure Backupには次の使用制限付きライセンスが含まれます。

  • テープまたはAmazon S3へのRMANバックアップの暗号化

  • LOW、MEDIUM、BASICまたはHIGHアルゴリズムを活用したRMANバックアップ圧縮

Oracle Secure Backupの特殊な使用方法のライセンスは、Oracle Advanced SecurityオプションのコンポーネントであるRMANバックアップの暗号化と、Oracle Advanced CompressionオプションのコンポーネントであるRMANバックアップ圧縮レベルに適用されます。Oracle Advanced SecurityオプションまたはOracle Advanced Compressionオプションの追加機能を使用するには、それらのオプションのライセンスを別途購入する必要があります。また、Oracle Secure Backupがメディア・マネージャであるかどうかにかかわらず、直接ディスクにRMAN暗号化バックアップを実行する場合も、Oracle Advanced Securityオプションのライセンスが必要です。

Oracle Secure Backup Express

Oracle Secure Backup ExpressはOracle Databaseにバンドルされています。Oracle Secure Backup Expressに関するサポートは、オラクルの社員やコミュニティの専門家によってモニターされる無料のOracle Discussion Forumを通じてのみ提供されます。

Oracle Secure Backup Expressでは、Oracleデータベースおよびテープ保護を必要とするOracleホーム・ファイルおよびその他のファイル・システム・データをバックアップできます。

詳細は、『Oracle Secure Backupライセンス情報』を参照してください。

Oracle Wallet

Oracle WalletはPKCS#12コンテナで、認証および暗号化鍵を格納するのに使用されます。Oracleデータベースのセキュアな外部パスワード・ストア機能により、Oracleデータベースに対するパスワード・ベースの認証用にOracle Walletにパスワードが格納されます。Oracle Walletは、Oracle Databaseに対するPKI認証用の資格証明、ネットワーク暗号化の構成(SSL/TLS)およびOracle Advanced Security透過的データ暗号化(TDE)マスター暗号化鍵を格納するのにも使用できます。厳密な認証サービス(Kerberos、PKIおよびRADIUS)とネットワーク暗号化(ネイティブ・ネットワークの暗号化およびSSL/TLS)は、Oracle Advanced Securityの一部ではなくなり、サポートされているすべてのOracleデータベース・リリースの、すべてのライセンス取得済みエディションに含まれるようになりました。

以前のリリースにおけるReal Application Testingのサポート

Oracle Real Application Testingのフル機能は、Oracle Database 11gリリース1以上でのみ利用可能です。ただし、Oracle9i Databaseリリース2またはOracle Database 10gからのアップグレードを希望しているお客様は、Oracle Real Application Testingの一部の機能を利用できます。

Oracle9i Databaseリリース2で利用可能な機能は次のとおりです。

  • データベース・リプレイ: ワークロードの取得機能のみがサポートされます。取得されたワークロードの再実行は、Oracle Database 11gでのみ可能です。この機能は、Oracle9i Databaseリリース2からOracle Database 11g以上へのアップグレードに役立てるためだけに使用できます。

Oracle Database 10gリリース2で利用可能な機能は次のとおりです。

  • データベース・リプレイ: ワークロードの取得機能のみがサポートされます。取得されたワークロードの再実行は、Oracle Database 11gでのみ可能です。この機能は、Oracle Database 10gリリース2からOracle Database 11gへのアップグレードに役立てるためだけに使用できます。

  • SQLパフォーマンス・アナライザ: リモートSQLのテスト実行、およびSQLチューニング・セットへのSQLの取得機能のみがサポートされます。これらの機能は、Oracle9i Databaseリリース2およびOracle Database 10gリリース1からOracle Database 10gリリース2以上へのアップグレードに役立てるためだけに使用できます。以前のリリース(Oracle 9i DatabaseまたはOracle Database 10gリリース1)からOracle Database 10gリリース2へアップグレードする際には、ターゲット・データベース(Oracle Database 10gリリース2)上でSQLをリモート実行するためにOracle Database 11gが必要です。Real Application Testingのライセンス取得は、Oracle Database 10gリリース2とOracle Database 11gの両方のシステムについて必要です。

XStream

XStreamは、クライアント・アプリケーションによるOracleデータベースからのリアルタイムのデータ変更の受信(XStream Out APIを使用)およびOracleデータベースへのリアルタイムのデータ変更の送信(XStream In APIを使用)を可能にするApplication Program Interface (API)を提供します。これらのデータ変更は、Oracleデータベースと他のシステム(ファイルシステムやOracle以外のデータベースなど)で共有可能です。XStreamは、Oracle GoldenGate製品を介してライセンス供与されます。この製品のライセンスの購入が、XStream APIを使用するには必要です。詳細は、Oracleサポート・サービスにお問い合せください。

使用制限付きライセンス

使用制限付きライセンスは、Oracle Database 12cのエディションに、次のように含まれています。

  • Oracle Identity Management Directory Services PlusコンポーネントのOracle Internet Directory(OID)の使用制限付きライセンスが(Oracle Database Express Editionを除く)すべてのエディションに含まれていますが、これはユーザーがOracle Net Servicesの構成にディレクトリ・ネーミング機能を使用する場合に制限されています。OIDは、他の用途で使用することもデプロイすることもできません。

  • Oracle Application Server Containers for J2EE (OC4J)の使用制限付きライセンスが、(Oracle Database Express Editionを除く)すべてのエディションに含まれています。この組込みバージョンは、Oracle Enterprise Manager (DatabaseおよびCloud Control)、Advanced Queuing Servlet、Ultra Search、Application ExpressおよびWarehouse Builderをサポートする目的でのみ提供されており、他の目的で使用することもデプロイすることもできません。

  • Oracle HTTP Serverの使用制限付きライセンスは、HTTP Serverがデータベースと同じサーバー上で実行されている場合、(Oracle Database Express Editionを除く)すべてのエディションに含まれています。異なるサーバー上でOracle HTTP Serverを実行する場合は、Oracle DatabaseまたはOracle Application Serverのライセンスを通じて、そのサーバーにHTTP Serverの使用ライセンスが供与される必要があります。

  • Oracle Application Express Listenerの使用制限付きライセンスが、すべてのエディション(Oracle Database Express Editionを除く)に含まれています。これは、Oracle Databaseにインストールされている可能性のあるOracle Application Expressへの接続をサポートするためのものです。Oracle Application Express Listenerを別のサーバーで実行する場合、そのサーバーにはOracle Databaseを使用するためのライセンスは必要ありません。

  • Load Testing Accelerator for Oracle Database、Oracle Load TestingおよびOracle Load Testing Controllerの使用制限付きライセンスは、Oracle Databaseのテスティング用としてOracle Real Application Testingに含まれており、アプリケーションのテスティングには使用できません。